2023.10.19
外壁やサイディングにガラスコーティングは必要?外壁塗装に使うコーティング剤や塗料の種類・費用相場を解説
外壁塗装の塗り替え時期を迎える建物が増える中、サイディングやその他の外壁材を長持ちさせる方法として、ガラスコーティングなどの保護技術が注目を集めています。従来の塗料による塗り替えと比べ、外壁のコーティング施工には耐久性の向上や美観の維持といったメリットがある一方で、費用や価格面でのデメリットも存在します。各メーカーが独自の技術を競う中、建物に適した工法を選ぶことが重要です。本記事では、外壁に施すコーティングの種類や特徴から、具体的な費用相場まで、建物を所有される方が知っておくべき情報を解説します。
外壁コーティングとは
外壁コーティングは、外壁の素材を保護し、美観を向上させるために保護層を塗布する一つの手法です。
外壁コーティングは、建物の外壁を雨、風、紫外線、大気中汚染物質、カビやコケの発生などの外部要因から保護します。
外壁が影響を受けると、外壁の劣化や損傷が進行し、建物の寿命を短縮する可能性が高いです。
外壁コーティングは、外壁の劣化や損傷から保護し、耐久性を向上させます。
また、外壁コーティングは、建物の外観を向上させるために使用されます。
コーティングはさまざまな色や仕上げがなされ、建物の外観をカスタマイズするために使用可能です。
建物の場所や環境条件に合わせて適切なコーティング材を選択し、専門家によって施工されることが一般的です。
外壁塗装は、建物の保全と外観の維持に役立ち、建物の価値を維持し、長寿命を確保する重要なプロセスとなります。
外壁コーティングの効果
外壁コーティングの効果は、一般的に次の3つが挙げられます。
- 汚れや水を弾きやすい
- カビや苔の付着を抑える
- 外壁に当たった雨水が汚れを洗い流してくれる
それぞれの効果について、詳しく解説していきます。
汚れや水を弾きやすい
外壁コーティングには、汚れや水を弾きやすいという効果があります。
その理由は、外壁コーティングが撥水性の高い材料で作られているからです。
外壁コーティングは、水を弾く性質を持ち、雨水や湿気が外壁の内部に浸透するのを防いでくれます。
水分が外壁内部に浸透しないため、外壁の腐食や劣化を防ぐ効果もあります。
カビやコケの付着を抑える
外壁コーティングは、特殊な添加剤を含んでおり、汚れや植物の成長を防ぐ役割を果たします。
これにより、外壁がカビ、藻類、細菌類などの生物の侵入から保護されます。され、清潔な外観が維持されます。
また、コーティングした外壁の表面は平滑であるため、汚れや微小な粒子が付着しにくくなる効果もあるのです。
外壁に当たった雨水が汚れを洗い流してくれる
一部の外壁コーティングは、外部汚染にさらされると、雨水によって自己洗浄される効果があります。
これは、コーティングの表面に汚れが付着しても、雨がそれを洗うことで外壁が清潔な状態を維持できる仕組みです。
外壁コーティングの種類
外壁コーティングにはさまざまな種類があり、建物の外壁を保護し美観を向上させるために選択できます。
代表的な外壁コーティングの種類を以下に挙げていきます。
- ガラスコーティング
- フッ素コーティング
- 光触媒酸化チタンコーティング
- シリコンコーティング
- ウレタンコーティング
- アクリルコーティング
外壁コーティングの選択は、建物の種類、地域の気候条件、予算、外観の要件などに依存するため、専門家に相談するなど、最適なコーティング材料を選択することが重要です。
外壁コーティングの種類|ガラスコーティング
ガラスコーティングは、透明なガラス質のコーティング剤を使って表面を保護し、美観を向上させるための手法です。
ガラスコーティングは非常に硬く、耐磨耗性が高いため、外壁に傷が付くことを防いでくれます。
また、水や液体をはじきやすい性質があり、雨水、汚れ、油、樹脂などが表面に付着しにくくなります。
外壁コーティングの種類|フッ素コーティング
フッ素コーティングは、フッ素樹脂を主成分とした非粘着性コーティング材料を表面に塗布する手法です。
フッ素コーティングは、表面の非粘着性、耐久性、耐化学薬品性を向上させます。
また、屋外の環境にも耐え、紫外線や気象条件から保護するため、建物の外壁や屋根にも適用されています。
外壁コーティングの種類|光触媒酸化チタンコーティング
光触媒酸化チタンコーティングは、外壁の表面に微細な酸化チタンのナノ粒子を含むコーティングを施す手法です。
光触媒酸化チタンコーティングは、大気中の有害な化学物質や臭いを分解し、浄化する効果があります。
また、ウィルスやカビなどの微生物に対して効果を発揮し、衛生的な環境を維持します。
さらに、紫外線に対しても耐久性があるため、屋外での使用に適したコーティング材料です。
外壁コーティングの種類|シリコンコーティング
シリコンコーティングは、高い耐久性と耐紫外線性を持つコーティング材料です。
シリコンが持つ柔軟性により、外壁の膨張などに耐えることができます。
また、表面は薄くて汚れが付きにくいため清掃が簡単です。
外壁コーティングの種類|ウレタンコーティング
ウレタンコーティングは耐久性に優れており、耐候性や化学的な耐久性が高いため、建物の外壁に適しています。
また、ウレタンコーティングには柔軟性があり、変形や劣化の進行など、建物の動きに適応することも可能です。
外壁コーティングの種類|アクリルコーティング
アクリルコーティングは、一般的に使われる外壁コーティングの一つで、アクリル樹脂を主成分とするコーティング材料です。
耐候性が高く、水をはじきやすいため、建物の外壁を雨や紫外線から保護してくれます。
また、多くのカラーオプションがあり、外観のカスタマイズも可能です。
外壁コーティングの費用相場
外壁コーティングの費用相場を以下の表にまとめています。
費用相場はあくまでも目安であり、使用する環境や現場の状況によって変動するので注意が必要です。
業者から提示された見積もりを確認することをおすすめします。
外壁コーティングの種類 | 費用相場 |
ガラスコーティング | 約4,500円〜5,500円/㎡ |
フッ素コーティング | 約3,000円〜5,000円/㎡ |
光触媒酸化チタンコーティング | 約3,500円〜5,500円/㎡ |
シリコンコーティング | 約1,800円〜3,500円/㎡ |
ウレタンコーティング | 約1,800円〜2,500円/㎡ |
アクリルコーティング | 約1,000円〜1,500円/㎡ |
外壁コーティングはDIYでできる?
外壁コーティングをDIYで行う場合は、専門知識や技術、適切な設備が必要です。
また、使用するコーティングの種類によって、DIYによる施工難易度が異なります。
最終的に、外壁コーティングをDIYで行うかは、施工の規模、コーティングの種類、自身の技術と経験、安全対策の実施、必要な設備、予算などを考慮して判断すべきです。
専門的な技術や知識を必要とするコーティングは、プロに依頼するのが安全で確実と言えるでしょう。
外壁コーティングのポイントと注意点
外壁コーティングを行う際のポイントと注意点は次の通りです。
- 外壁の傷や剥がれなどの補修には向かない
- 外壁の種類によって最適なコーティング材料を選ぶ
- コーティング後も定期的なメンテナンスが必要
それぞれのポイント、注意点について解説していきます。
外壁の傷や剥がれなどの補修には向かない
外壁コーティングは、壁に深刻な損傷や亀裂がある場合、単純表面的な補修では問題を解決できないことがあります。
ただ、損傷や亀裂の上からコーティングすることで、それ以上進行させないようにすることは可能です。
それでも、根本的な解決には至っていないので、外壁に深刻な損傷がある場合は、業者に依頼して診断と修復をしてもらうのが賢明でしょう。
適切なコーティング材料を選ぶ
コーティング材料の種類によって特性が異なるので、外壁の種類や気候条件に適したものを選ぶことが重要です。
また、コーティングの種類によって注意事項が異なる場合があります。
コーティング材の仕様と施工方法についてもしっかり確認しましょう。
コーティング後も定期的なメンテナンスが必要
コーティングを施した後も、定期的なメンテナンスが必要です。
定期的な清掃や定期点検を行い、コーティングの効果を維持しましょう。
外壁コーティングについてまとめ
ここまで外壁コーティングに関する以下の内容について解説してきました。
- 外壁コーティングの効果
- 外壁コーティングの種類
- 外壁コーティングの費用相場
- 外壁コーティングのポイントと注意点
外壁コーティングは建物の保護や美観向上に役立つ作業ですが、慎重に計画し、正しい手順を遵守することが重要です。
ご自宅の外壁をコーティングしたいと考えているなら、お近くの専門業者に相談してみると良いでしょう。