ベランダ防水工事を徹底解説!種類ごとの費用相場・業者の選び方 | 株式会社新東亜工業  

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ベランダ防水工事を徹底解説!種類ごとの費用相場・業者の選び方

青空の下でティータイム、洗濯物を干したり、ガーデニングを楽しんだりと、ベランダは、私たちの暮らしに欠かせない空間です。

しかし、雨風に常にさらされるベランダは、数年ごとに防水工事が必要になります。

この記事では、ベランダの防水工事について、種類、費用、必要時期、業者選び、DIYまで詳しく解説します。

雨漏りやひび割れなどのトラブルを防ぎ、快適なベランダを長持ちさせるために、ぜひ参考にしてください。

ベランダ防水とは

ベランダ防水とは、ベランダ床面からの雨漏りを防ぐために施す工事です。

ベランダは、常に雨風にさらされているため、防水層が劣化すると、雨漏りやひび割れなどのトラブルが発生します。

ベランダ防水の主な役割は以下のとおりです。

  • 雨漏り防止…雨漏りは、建物の構造を腐食させたり、カビやダニの発生原因になったりする可能性があります。防水工事によって、雨漏りを防ぎ、建物の耐久性を向上させることができます。
  • ひび割れ防止…ベランダの床面は、紫外線や雨風によって劣化し、ひび割れが発生することがあります。ひび割れから水が浸入すると、雨漏りや建物の腐食につながります。防水工事によって、ひび割れを防止し、ベランダを長持ちさせることができます。
  • 美観維持…防水工事によって、ベランダ床面の美観を維持することができます。

ベランダに防水工事が必要な理由

ベランダ防水工事は、建物の美観を保つだけでなく、建物の構造を守るために非常に重要です。 

ベランダは常に雨風にさらされているため、防水機能が低下すると、さまざまな問題が発生する可能性があります。

ベランダ防水工事が必要な主な理由は、雨漏り、建物の構造劣化、カビやシロアリの発生、美観の喪失などです。

ベランダの防水機能が低下すると、雨水が床や壁に浸透し、雨漏り発生の原因となります。 

雨漏りは、建物の構造体や内装材を劣化させ、建物の寿命を縮める可能性があります。

ベランダは、建物の外壁と一体化しており、雨漏りによって建物の構造体である鉄筋コンクリートが劣化すると、建物の強度が低下し、重大な事故につながる可能性が高いです。

また、雨漏りによって湿気のこもった状態になると、カビやシロアリが発生しやすくなります。 

カビやシロアリは建物の木材やコンクリートを腐食させ、建物の耐久性を低下させます。

ベランダ防水工事の種類

ベランダ防水工事には、トップコート塗り替え、FRP防水、シート防水、ウレタン防水の4種類があります。

各工事の費用相場、耐用年数は、以下のとおりです。

防水工事の種類費用相場耐用年数
トップコート塗り替え約2,000〜2,500円/㎡5〜10年程度
FRP防水約5,000〜7,000円/㎡10〜15年程度
シート防水約4,000〜5,000円/㎡10〜15年程度
ウレタン防水約4,500~5,500円/㎡8~10年程度

ベランダ防水工事には、上記のようにさまざまな種類があります。

それぞれの特徴を理解した上で、ベランダの状況や予算に合った最適な工法を選ぶことが重要です。 

トップコート塗り替え

トップコート塗り替えは、防水層の表面を保護する目的でコーティングする作業です。

ちなみに、トップコート自体に防水性能はありません。

ベランダ防水工事のトップコート塗り替えは、費用を抑えながら防水性能を維持してくれます。 

ただし、既存の防水層の状態によっては、全面改修が必要になる場合もあるため、トップコートを塗り替える前に業者に依頼して確認しましょう。

FRP防水

ベランダの防水工事には、さまざまな種類がありますが、FRP防水は軽量で耐久性に優れているため、近年注目されています。

FRP防水とは、ガラス繊維強化プラスチック(FRP)を用いた防水工事です。

FRPは、ガラス繊維と樹脂を組み合わせた素材で、軽量で強度が高く、耐水性にも優れています。

しかし、他の防水工事よりも費用が高くなります。

また、下地の動きに追従できず割れてしまうことがあるので注意が必要です。

シート防水

シート防水は、既存の防水層の上に新しいシートを貼り付ける工法です。

シート防水には、主に塩化ビニールシートとゴムシートの2種類が用いられます。

シート防水は、比較的施工費用が安く、工期も短いため、さまざまな箇所に施工されています。

しかし、耐久性が比較的低く、下地の状態が悪い場合は、施工できない場合があるので注意が必要です。

ウレタン防水

ウレタン防水は、ウレタン樹脂を塗布して防水層を作る工法です。

柔らかい皮膜が特徴で、複雑な形状にも継ぎ目なく施工できます。

施工費用は、FRP防水より安価なうえ、軽量で建物への負担が少ないのも特徴です。

ただし、乾燥期間が必要で工期が長くなることがあります。

また、耐用年数が比較的短いため、定期的にトップコート塗り替えなどのメンテナンスが必要です。

ベランダ防水工事が必要なタイミング

ベランダは常に雨風にさらされているため、防水機能が低下すると、さまざまな問題が発生する可能性があります。

ベランダ防水工事が必要なタイミングは、防水層に何らかの劣化症状が現れたときですが、それでは対応が遅い場合があります。

ベランダ防水工事は、雨漏りなどの症状が出てからではなく、定期的に行うのがおすすめです。

 一般的には、10~15年に一度の工事が必要とされています。

ベランダの劣化症状

ベランダは常に雨風にさらされているため、定期的なメンテナンスが必要です。 

劣化症状を見逃すと、雨漏りや建物の構造劣化などの深刻な問題に繋がる可能性があります。

以下のような劣化症状が確認できた場合は、防水工事が必要です。

雨漏り

ベランダは常に雨風にさらされているため、防水機能が低下すると、雨漏りなどの問題が発生する可能性が高いです。

ベランダの防水層は、経年劣化によって徐々に劣化していきます。

防水層が劣化すると、雨水が浸透しやすくなり、雨漏り発生の原因となります。

雨漏りを未然に防ぐためには、定期的な点検が重要です。

コケの発生

ベランダにコケが発生した場合は、早めに除去し、再発防止対策を行いましょう。 

放置すると、美観を損なうだけでなく、防水層の劣化につながる可能性があります。

また、コケは滑りやすいため、転倒事故につながることもあり注意が必要です。

コケは、日陰で湿気の多い場所や風通しの悪い場所で繁殖しやすく、汚れが溜まっている場所も同様です。

定期的に掃除をして、風通しを良くするなどできることは限られますが、必要に応じて防水工事を行いましょう

排水口の詰まり

ベランダの排水口が詰まると、雨水が溜まってしまい、雨漏りやベランダの劣化など、さまざまな問題が発生します。

排水口が詰まる原因は、落ち葉や枯れ枝、ゴミ、鳥の糞などです。

排水口の詰まりを解消するためには、排水口の蓋を外してゴミを取り除き、場合によっては高圧洗浄機やパイプクリーナーを使用することもあります。

排水口の詰まりは、ベランダの劣化を早めるだけでなく、雨漏りなどの原因にもなります。 

定期的に掃除をして、詰まりを予防しましょう。

防水層の色あせ

ベランダの防水層は、紫外線や雨風の影響で徐々に劣化していきます。 

防水層が劣化すると、雨漏りなどのトラブルが発生する可能性があります。

ベランダの防水層の色あせは、防水層が劣化しているサインの一つです。 

具体的には、ベランダの床や壁の表面が白っぽくなり、塗膜に色ムラができる場合もあります。

防水層の色あせを発見したら、トップコートの塗り替えなど、早めに対処することが重要です。

放置しておくと、防水層がさらに劣化し、雨漏りなどのトラブルが発生する可能性が高くなります。

防水層のひび割れ

ベランダの防水層は、雨漏りなどの被害を防ぐために重要な役割を果たしています。

しかし、経年劣化や紫外線などの影響によって、防水層は徐々に劣化していきます。

防水層のひび割れは、ベランダの劣化症状の中でも特に注意が必要です。

ひび割れが大きくなると、そこから雨水が浸入し、雨漏りや建物の構造部腐食などの原因となります。

対処法は、ひび割れの大きさや状態によって異なります。

小さなひび割れであれば、トップコートの塗り替えで補修できる場合もありますが、大きなひび割れや、防水層が劣化している場合は、全面改修が必要です。

防水層の剥がれ

ベランダの防水層は、雨水などの浸入を防ぐ重要な役割を担っています。

しかし、経年劣化や紫外線などの影響によって、防水層が剥がれてしまうことがあります。

防水層の剥がれを放置した場合のリスクは、雨漏りや建物の腐食などです。

防水層の剥がれの補修方法は、剥がれの大きさによって部分補修や全面改修が適用されます。

ベランダの防水層の剥がれは、放置すると雨漏りや建物の腐食などの原因となるため、早期発見・早期対処が重要です。

定期的な点検と清掃を行い、異常があれば専門業者に相談しましょう。

ベランダ防水工事の業者選び

ベランダ防水工事は、建物の寿命を延ばし、雨漏りなどのトラブルを防ぐために重要な工事です。

しかし、業者によって施工方法や費用が異なるため、慎重に業者を選ぶ必要があります。

ここでは、業者選びのポイントなどについて、詳しく解説していきます。

業者選びのポイント

ベランダ防水工事を行う業者には、主に以下の種類があります。

  • 防水専門業者:防水工事に特化した専門業者。豊富な経験と知識を持ち、高品質な施工が期待できる。
  • 塗装業者:外壁塗装や屋根塗装など、塗装工事を専門とする業者。防水工事も扱っている場合が多く、塗装と防水工事をまとめて依頼できる。
  • リフォーム会社:住宅のリフォーム全般を請け負う会社。防水工事も扱っており、他のリフォーム工事と合わせて依頼できる。
  • ハウスメーカー:新築住宅の建築だけでなく、リフォームや修理も請け負う会社。自社の防水技術を持っている場合が多く、安心感がある。

それぞれの業者の特徴や、防水工事を行う上でのメリット、デメリットなどを理解して依頼することが重要です。

防水工事が得意な業者

防水工事は専門的な知識と技術が必要なため、実績が豊富な業者を選ぶことが重要です。

ホームページや口コミサイトなどで、過去の施工事例を確認し、ベランダ防水工事の実績が特に多い業者を選びましょう。

また、防水工事の施工には、防水施工技能士などの資格が必要です。

資格を持っている業者は、技術力が高いことが証明されます。

さらに、ベランダ防水工事に関する専門知識が豊富な担当者と相談できる業者を選びましょう。

複数業者から見積もりを取る

複数の業者から見積もりを取ることは、適正価格を知り、業者を比較検討するために重要です。

見積もりを取る際には、最低でも3社以上の業者から見積もりを取りましょう。

1社だけの見積もりだと、比較のしようがなく、適正価格かどうか判断できません。

見積もりには、材料費、施工費、足場代など、すべての費用が含まれていることを確認しましょう。

見積もり内容や施工方法など、分からないことがあれば、遠慮せずに業者に質問することが大切です。

口コミや評判を調べる

業者選びは慎重に行う必要があり、口コミや評判も重要な情報の一つです。

口コミや評判を調べる方法は、インターネット、SNS、知人・友人などから情報を入手できます。

また、リフォーム会社比較サイトや、口コミサイトなどもあり、業者の公式サイトからも調べることは可能です。

リフォーム会社比較サイトでは、複数の業者を比較検討することができます。 

良い口コミばかりの業者には、注意が必要です。

 悪い口コミもしっかりと読み、情報の信頼性を判断しましょう。

口コミや評判だけで判断するのではなく、他の情報も合わせて総合的に判断することが重要です。

ベランダ防水工事はDIYでできる?

結論から言うと、ベランダ防水工事はDIYで可能ですが、難易度は高めです。

DIYで防水工事を行うメリットは、費用を抑えられ、自分のペースで施工できることです。

一方、DIYのデメリットは、失敗した場合に雨漏りの原因になること、材料や道具を揃える必要があるなどが挙げられます。

また、DIYで防水工事を行う前に、ベランダの状況を確認すること、施工方法を理解し安全対策をしっかり行うことが重要です。

DIYが難しい場合は、専門業者に依頼することをおすすめします。

まとめ

ここまで、ベランダの防水工事について解説してきました。

この記事の要点は、以下のとおりです。

  • ベランダは常に雨風にさらされているため、定期的な防水工事が必要
  • 防水工事の種類は、トップコート塗り替え、FRP防水、シート防水、ウレタン防水など
  • 防水工事が必要なタイミングは、雨漏り、コケの発生、防水層の色あせなど
  • 防水工事が得意な業者を選び、複数業者から見積もりを取ることが重要
  • DIYは可能だが、難易度は高め

ベランダ防水工事は、建物の寿命を延ばし、雨漏りなどのトラブルを防ぐために重要な工事です。 

業者選びは慎重に行い、必要に応じて専門業者に依頼することをおすすめします。

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