小規模修繕とは?施工内容や大規模修繕との違い | 株式会社新東亜工業  

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小規模修繕とは?施工内容や大規模修繕との違い

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小規模修繕工事とは?

小規模修繕工事とは、マンションの共用部分における日常的な補修工事のことを指します。

建物の機能や資産価値を維持するために定期的に行われる比較的小規模な工事です。

  • マンション標準管理規約では、共用部分の修繕を「小規模」と「大規模」に区分
  • 国土交通省は、「小規模修繕」を「原則として工事費用が300万円未満の修繕工事」と定義
  • マンション管理適正化推進機構の調査では、小規模修繕工事の主な目的は「防水・設備の機能維持」

共用廊下のフロアタイル張替え、集会室の内装リフォーム、外構フェンス塗装など、比較的小規模な工事が小規模修繕に該当します。

小規模修繕は、大規模修繕に次ぐマンション管理の重要な工事です。

適切なタイミングで実施することで、建物の資産価値を維持し、大規模な修繕を先送りすることができます。

小規模修繕の工事内容

小規模修繕の主な工事内容は、防水工事、設備更新工事、内外装工事などとなります。

共用部分の経年劣化に対する部分的な補修が中心です。

マンション管理適正化推進機構の調査では、小規模修繕の50%以上が「防水工事」と「設備更新工事」でした。

国土交通省は、主な小規模修繕の工事内容として、屋上・バルコニー防水、給排水管更新、内外装補修を挙げています。

小規模修繕の工事内容は、工事金額が300万円未満の範囲に収まるよう計画されます。

  • ベランダ防水工事、排水管の一部取替え
  • エントランス自動ドアの更新
  • 共用廊下の壁紙張替え、天井塗装
  • 集会室のユニットバス交換

小規模修繕は部分的な補修工事が主体ですが、建物の質を維持するうえで重要な役割を果たします。

定期的に計画的に小規模修繕を行うことで、大規模な修繕を先送りできます。

小規模修繕の時期

小規模修繕の実施時期は、築年数や部位の劣化状況によって異なりますが、概ね5年から10年に1度のペースで行われることが多くなっています。

  • マンション管理適正化推進機構の調査によると、小規模修繕の平均サイクルは約7年
  • 国土交通省は、屋上防水工事や設備機器更新については5年程度を目安に実施するよう推奨
  • 部位や使用状況によっては、より短い周期で修繕が必要になる場合も

東京都内のマンション(築15年)では、5年毎に計画的に小規模修繕を実施したり、一方では札幌市のマンション(築20年)は10年に1度の周期で主に防水工事を中心とした修繕を行っています。

小規模修繕の適切な時期は物件によって異なりますが、早期に手を打たないと大規模修繕へとつながる可能性があります。

管理組合ではPDCAサイクルを意識し、計画的に修繕を行う必要があります。

小規模修繕の費用

小規模修繕に係る費用は、工事の内容や規模によって変動しますが、マンション1棟あたり平均で年間100万円から300万円程度が目安とされています。

  • マンション管理適正化推進機構の調査によると、小規模修繕の平均費用は1件あたり約150万円
  • 国土交通省は、マンション1棟あたりの小規模修繕の年間予算を100万円から300万円程度と試算
  • 修繕積立金の一部が小規模修繕の原資として充てられることが一般的

実例として東京都内の中規模マンション(80戸)では、小規模修繕に年間約200万円を計上し、札幌市の大規模マンション(150戸)では、年間約350万円を小規模修繕の予算として確保しています。

小規模修繕の費用は物件の規模などによって異なりますが、適正な修繕積立金の設定とともに、修繕計画に基づいた工事の実施が欠かせません。

無理のない範囲で小規模修繕を行うことが大切です。

大規模修繕と小規模修繕の違いをまとめ

大規模修繕と小規模修繕の主な違いを以下の表にわかりやすくまとめていきます。

項目大規模修繕小規模修繕
工事内容建物全体の大がかりな修繕
外壁、屋上防水の全面改修
設備の更新
部分的な修繕
防水工事
設備の一部更新
内外装補修
工事規模工事費用300万円以上工事費用300万円未満
実施周期12年~15年程度に1回5年~10年に1回
1棟あたり
工事費用
平均1億6,000万円年間100万円~300万円程度
原資修繕積立金
一時金賦課
修繕積立金

大規模修繕は、マンション全体の建物性能の維持を目的とした大規模な修繕工事です。

一方、小規模修繕は共用部分の部分的な補修を行う比較的小規模な工事です。

実施頻度、工事費用、原資の面でも大きな違いがあります。

マンション管理においては、小規模修繕と大規模修繕を適切に組み合わせることが重要となります。

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