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防水工事の種類と工法を比較|シート防水・ウレタン防水の違いや費用・選び方まで徹底解説

防水工事にはさまざまな工法と材料があり、それぞれに特徴と向き不向きがあります。特に改修工事においては、既存の構造や劣化状況に応じた適切な選択が求められます。

この記事では、代表的な防水工法をわかりやすく比較し、シート防水とウレタン防水を中心に、費用や耐用年数、選び方のポイントまで詳しく解説していきます。

目次

防水工事とは?建物に必要な理由と基本知識

建物における防水工事とは、屋上やベランダ、バルコニー、テラス、陸屋根など、雨風や紫外線の影響を直接受ける部位に対して施される非常に重要な工事です。防水工事を適切に行わなければ、コンクリート内部に水分が侵入し、建物の構造体そのものの劣化を早める原因となります。特に鉄筋コンクリート造では、鉄筋の腐食を招き、構造的な損傷につながるリスクもあります。

また、防水層が劣化すると雨漏りが発生し、内装の腐食やカビの発生、住環境の悪化といった深刻な影響を及ぼします。これを防ぐためにも、新築時の防水施工はもちろん、築年数の経過に応じた改修工事が必要不可欠です。雨漏りが起きる前に定期的な点検と防水改修を行うことが、建物の長寿命化と資産価値維持の鍵を握ります。

防水工事の主な種類と工法|それぞれの特徴を比較

防水工事には、使用する材料や施工方法によって多くの工法がありますが、大きく分けると以下の4タイプに分類できます。それぞれの耐用年数、施工性、コスト、適用範囲を理解することで、目的に合った最適な選択が可能になります。

ウレタン防水(塗膜防水)

ウレタン防水は、液体状のウレタン樹脂を塗り重ねて防水層を形成する工法です。凹凸のある下地にも密着性が高く、複雑な形状に対応できるため、リフォームや改修工事で特に重宝されています。

  • 耐用年数:13〜15年程度
  • 施工適所:屋上、バルコニー、ベランダなど
  • メリット:継ぎ目がなく漏水リスクが低い/重ね塗り可能/軽量で建物への負担が少ない
  • デメリット:技術差が品質に影響/5~8年ごとにトップコートの塗り直しが必要

シート防水(塩ビ・ゴム)

工場で製造された防水シート(塩ビまたはゴム)を貼り付けて施工する工法です。均一な厚みと安定した品質が特徴で、平坦な屋上や陸屋根に適しています。

  • 耐用年数:10〜15年程度
  • 施工適所:陸屋根、バルコニー、ベランダなど
  • メリット:施工が早い/仕上がりが一定/長期的にメンテナンスが少ない
  • デメリット:複雑な形状に不向き/接合部の施工精度が求められる

FRP防水(塗膜防水)

ガラス繊維と樹脂を使って防水層を形成する工法で、高強度かつ軽量。歩行頻度の高い場所にも対応できます。

  • 耐用年数:10〜15年程度
  • 施工適所:バルコニー、ベランダなど
  • メリット:美観性が高い/硬化が早く即日施工も可能/耐摩耗性に優れる
  • デメリット:紫外線に弱くトップコート劣化に注意/伸縮性に欠けるためひび割れの可能性あり

アスファルト防水

アスファルトをしみ込ませたルーフィング材を複数層貼り重ねる工法で、防水性能と耐久性に優れています。大型建築物によく使用されます。

  • 耐用年数:15〜20年程度
  • 施工適所:ビル・マンションの屋上など
  • メリット:耐久性が高い/長期使用に向く
  • デメリット:工期が長くコストも高め/施工時に臭い・煙が出る(熱工法)

複合防水

複数の防水工法を組み合わせて施工する方法。例えば、既存のシート防水層の上にウレタン防水を追加するなど、場所や条件に応じた柔軟な対応が可能です。

  • 耐用年数:組み合わせによる
  • 施工適所:特殊構造、複雑形状の部位、大型施設など
  • メリット:両工法の長所を活かせる/リスク分散が可能
  • デメリット:費用が割高になることがある/施工管理が煩雑

このように、防水工法には一長一短があり、施工場所や建物の状態、求められる耐久性などによって最適解は異なります。次章では、特に比較されやすい「ウレタン防水」と「シート防水」について、施工性・費用・耐久性などの面から詳しく比較していきます。

ウレタン防水とシート防水を徹底比較|施工性・価格・耐久性

ウレタン防水とシート防水は、防水工事の中でも特に比較される機会が多い2大工法です。それぞれに特徴があり、施工性・価格・耐久性の観点から適した現場やコストパフォーマンスが異なります。ここでは、両工法の違いを詳しく解説し、どちらを選ぶべきか判断するためのポイントを紹介します。

施工性の違い

ウレタン防水は液状の材料を使用して塗り広げていく工法で、凹凸のある場所や複雑な構造にも柔軟に対応できます。そのため、改修工事や入り組んだ屋上などには非常に向いています。一方、シート防水は塩ビやゴム製のシートを敷設する工法で、平坦でシンプルな構造の屋上やバルコニーに最適です。

  • ウレタン防水:複雑な形状にも対応しやすく、改修工事向き。
  • シート防水:施工が比較的スピーディーで、広い面積の施工に向いている。

費用の違い

ウレタン防水とシート防水の初期費用には大きな差はありませんが、メンテナンスや長期的な維持コストに違いがあります。ウレタン防水は定期的なトップコートの塗り替えが必要なため、維持管理にある程度のコストがかかります。一方、シート防水はメンテナンスの手間が少なく、長期的な視点で見ると費用を抑えやすい傾向にあります。

工法初期費用(目安)メンテナンス頻度長期維持コスト
ウレタン防水4,500〜6,500円/㎡約5〜8年ごとにトップコート塗替え中程度
シート防水4,000〜7,500円/㎡基本的にメンテ不要(劣化までは放置可)やや安い

耐久性の違い

どちらの工法も一定の耐用年数を誇りますが、耐候性という面ではシート防水にやや軍配が上がります。シート防水は紫外線や風雨に対して安定した防水性能を発揮しやすく、条件次第では20年近い耐久性が期待できます。ウレタン防水も適切なメンテナンスを行えば15年前後の耐用年数を持ち、特に部分補修や重ね塗りがしやすい点が改修工事において評価されています。

  • ウレタン防水:13〜15年(定期的なメンテナンスが前提)
  • シート防水:10〜15年(材質によっては20年超の実績も)

結論|どちらの防水工法を選ぶべきか?

  • 複雑な形状・設備が多い場所:ウレタン防水が適しており、改修工事に向いています。
  • 平坦で広い面積・コストを抑えたい場合:シート防水が有利です。

どちらの工法にもメリット・デメリットがあるため、施工箇所の形状や立地、求める耐久性、予算などを総合的に判断することが大切です。まずは専門業者に現地調査を依頼し、適切な提案を受けることが後悔のない選択につながります。

実録でわかる!3階建てマンションの屋上防水工事の流れ【費用・期間・対応のリアル】

「雨漏りしてないけど、そろそろ防水が心配…」「防水工事って、どんな流れで進むの?」そんな疑問にお応えするために、今回は実際に新東亜工業が対応した3階建てマンションの屋上防水工事の実例をご紹介します。

今回は過去に担当したお客様からのご依頼による屋上防水工事の施工事例です。

マンションの屋上防水工事の流れ1. お問い合わせ〜現地調査

実はこのご相談、過去に2件の施工を担当したお客様からのリピート依頼。すでに信頼関係が築かれていたからこそ、自然な形でのご相談につながりました。

お客様とのやり取り:信頼から生まれたリピート相談

お客様:「今住んでるマンションの屋上、防水そろそろ見てもらいたくて…」
新東亜工業:「もちろんです!以前の工事でもお世話になりましたので、今回も全力で対応させていただきます」

マンションの屋上防水工事の流れ2. 屋上の現地調査

屋上の状態を一緒に確認しながら、施工方法をご提案。ソーラーパネル周りや庇、手すりの根本まで細かく診断しました。

お客様とのやり取り:劣化状況をその場で説明し、最適工法を提案

新東亜工業:「ここを見ていただくと、ひびが深く入っていて、膨れも出ています」
お客様:「ほんとだ、これはやった方がいいですね」
新東亜工業:「平場は塩ビシート、立ち上がりや庇はウレタン密着工法がベストです」

マンションの屋上防水工事の流れ3. 見積もり提示

夕方には見積書を送付し、工程説明や疑問点もフォロー。スピーディーな対応が「安心して任せられる」と高評価につながりました。

お客様とのやり取り:その日のうちにスピード対応で信頼アップ

お客様:「もう2件やってもらってるから、任せてるのよ」
新東亜工業:「ありがとうございます。本日中に見積を作成して、メールでお送りしますね」

マンションの屋上防水工事の流れ4. 契約

信頼関係があったからこそ、やりとりはメール中心でスムーズに完了。現場担当もこれまでと同じスタッフが対応し、不安のない体制で進行しました。

お客様とのやり取り:メールのみで完了したスムーズな契約手続き

お客様:「今回も御社にお願いしようと思います」
新東亜工業:「ありがとうございます。書類をお送りしますので、確認後にご返送をお願いします」

マンションの屋上防水工事の流れ5. 工事前の打ち合わせ

打ち合わせでは、色の確認から電気・水道の使用確認、ソーラーパネルの施工方法、ひび割れ対策まで事細かにヒアリング・提案。細かい不安まですべてクリアにしました。

お客様とのやり取り:色の選定やソーラーパネルの補修提案も含めて確認

お客様:「スカイグレーって汚れ目立ちにくいかしら?」
新東亜工業:「明るすぎず暗すぎず、屋上でも使いやすい人気色です」
お客様:「じゃあそれでお願いします!」

マンションの屋上防水工事の流れ6. 工事中

工事中は生活リズムにあわせて進行し、細かな気遣いを徹底。職人のマナーや報連相も高評価をいただきました。

お客様とのやり取り:生活の邪魔にならないよう配慮しながら工事進行

お客様:「お昼ごろに出かけたいんだけど大丈夫?」
新東亜工業:「問題ありません。職人にも伝えて、移動時に配慮します」
お客様:「滑りやすい階段には滑り止めテープ貼ってくれるんですよね?」
新東亜工業:「はい、安全対策も万全です」

マンションの屋上防水工事の流れ7. 引き渡し|掃除・補修・今後の使い方まで丁寧に説明

工事完了後には屋上で仕上がり確認を行い、排水口の清掃方法や今後の使用上の注意点などをしっかりご案内しました。

お客様とのやり取り
お客様:「こんなに丁寧に仕上げてもらってうれしいです」
新東亜工業:「何かあればすぐご連絡ください。補修用の材料もご用意しています」

工事金額・期間

  • 工事金額:178万円
  • 施工期間:12日間(天候により変動あり)

今回の施工事例が示すように、防水工事は「どこに頼むか」だけでなく、「誰が対応してくれるか」がとても重要です。
新東亜工業では、見積もりから引き渡しまで一貫して丁寧な対応を行い、細部までこだわった仕上がりをご提供します。

防水工事の費用相場と工期の比較表【工法別まとめ】

防水工事を検討する際、気になるのが工法ごとの費用と工期です。使用する材料や工法によって金額も日数も大きく異なるため、事前に比較しておくことが重要です。以下では、代表的な防水工事における1㎡あたりの価格と目安となる工期をまとめています。

防水工法耐用年数価格(1㎡あたり)工期の目安特徴
ウレタン防水13〜15年4,500〜6,500円3〜10日複雑な形状にも対応しやすい
FRP防水10〜15年5,000〜7,000円1〜2日硬化が早く、美観にも優れる
塩ビシート防水10〜15年4,000〜7,500円1〜3日耐久性が高く、施工も早い
ゴムシート防水10〜15年4,000〜5,000円1〜3日伸縮性があり、軽量で扱いやすい
アスファルト防水15〜20年5,000〜7,000円7〜10日厚みがあり、耐久性が非常に高い
複合防水(例:シート+ウレタン)状況によるケースバイケース状況による柔軟な施工対応が可能

この表を参考にすることで、予算やスケジュールに合わせた防水工法の選定がしやすくなります。特に改修工事では、建物の使用状況や劣化の進行具合に応じて適切な工法を選ぶことが重要です。耐用年数と施工日数のバランスを取りながら、長期的なコストパフォーマンスも考慮しましょう。

シート防水の上にウレタン防水は可能?工法と注意点を解説

既存のシート防水の上にウレタン防水を施工することは、条件次第で可能です。この方法は既存の防水層を撤去せずに重ね塗りできるため、工期短縮やコスト削減につながるメリットがあります。ただし、すべてのケースで適用できるわけではなく、事前の確認や適切な処理が必要不可欠です。

重ね塗りの可否と条件

基本的に、既存のシート防水が健全な状態であれば、その上からウレタン防水を施すことは可能です。破損や浮きが見られる場合には、部分的な補修や撤去を行った上での施工が推奨されます。特に、古いシート防水が硬化・劣化していると密着性に問題が出るため、施工可否は現地調査によって判断する必要があります。

下地処理・プライマーの重要性

重ね塗りを成功させるためには、下地処理が非常に重要です。まず高圧洗浄などで汚れや付着物を完全に除去したうえで、シート表面の浮きや剥がれを修復します。その後、既存シートとウレタン防水材の相性に合わせた専用プライマーを使用して、密着性を確保します。この工程を省略すると、施工後の剥離や膨れなどの不具合が発生するリスクが高まります。

相性の良い素材とNGな組み合わせ

シート防水の素材によっては、ウレタン防水との相性に注意が必要です。一般的に、塩ビシートとの相性は比較的良好で、プライマーによる前処理を行えば問題なく施工できます。一方、ゴムシート防水との組み合わせは密着性に問題が出やすいため、専門業者による適合確認が必須です。使用するウレタン樹脂の種類によっても適合性が異なるため、メーカーの推奨仕様に従うことが重要です。

ウレタン防水をシート防水の上に重ねて施工することで、撤去費用を抑えながら防水性能を復活させることが可能です。ただし、確実な防水効果を得るには、専門業者による事前診断と丁寧な下地処理が不可欠です。

防水工事の劣化サインとは?

見逃すと危険な症状をチェック 防水工事が必要になるタイミングは、見た目だけでは判断が難しいこともあります。とくに劣化サインを見逃すと、雨漏りや内部腐食といった深刻なトラブルへと発展する恐れがあります。ここでは、よく見られる劣化症状とそのリスクについて詳しく解説します。

防水層の劣化が引き起こすリスク

防水層の劣化が進行すると、雨水の侵入による雨漏りや、建物内部のカビ発生、鉄筋の腐食など重大な構造被害につながります。これらは建物の資産価値を下げるだけでなく、居住者の健康被害にも直結するため注意が必要です。

こんな症状が出たら危険信号

以下のような変化が見られたら、防水層の劣化が始まっている可能性があります。

  • 表面のひび割れや膨れ
  • 防水シートの浮き・はがれ
  • トップコートの剥がれや色褪せ
  • 雨上がりに乾きが遅く、水が溜まりやすい
  • 室内天井や壁に雨染み・カビ

これらのサインは、早期発見によって改修費用を抑えることができます。

防水工事業者の選び方とチェックすべき5つのポイント

防水工事は専門性が高く、業者選びで失敗すると追加費用や再施工が発生する可能性があります。トラブルを避け、信頼できる業者を見つけるために、見積もりや対応時に注目すべきポイントを5つご紹介します。

防水工事業者の選び方1. 現地調査の有無

信頼できる業者は、見積もり前に必ず現場確認を行います。実地調査なしに金額を提示する業者は、後から追加請求をされる可能性が高いため注意しましょう。

防水工事業者の選び方2. 見積書の内訳が明確か

材料費・人件費・養生費・撤去費などが細かく分けて記載されているか確認しましょう。不明瞭な見積書はトラブルの元です。

防水工事業者の選び方3. 施工実績と口コミの確認

過去の施工事例や顧客の評判を確認できる業者は安心材料になります。Googleレビューや業界サイトも参考にしましょう。

防水工事業者の選び方4. 保証内容の確認

工事後の不具合に対する保証期間や内容は必ずチェックを。無償対応の範囲や年数も見積書と一緒に明記されているかがポイントです。

防水工事業者の選び方5. 有資格者の在籍

一級防水施工技能士などの有資格者がいるかどうかも信頼の基準となります。専門性の高さが施工品質に直結します。

戸建て住宅の防水工事で注意すべきこと

  • 複雑な形状のバルコニーやベランダには、ウレタン防水やFRP防水が適している
  • 自由に業者を選べる反面、見積もりの比較検討が重要
  • 施工後のメンテナンスを自分で把握し管理していく必要がある

建物の構造や所有形態に応じて、防水工事の計画・工法・管理方法が大きく異なります。

防水工事の見積もりチェックリスト|費用を比較するポイントとは?

見積もりを比較する際に、単純な金額だけで判断すると失敗のもとになります。防水工事において注目すべき見積もり内容と、その比較ポイントを詳しく解説します。納得できる工事のために、事前にチェックしておくべき項目を紹介します。

防水工事の見積もりチェック1工法の明記と施工範囲

見積書に「ウレタン防水」「塩ビシート防水」などの具体的な工法が明記されているかを確認しましょう。また、施工面積や対象部位(屋上・バルコニーなど)も明確に示されていることが重要です。

防水工事の見積もりチェック2単価と内訳の妥当性

防水工事の相場に照らして、材料費・人件費・処分費などが適切かを比較します。極端に安い場合は材料の質や施工手抜きのリスクもあります。

防水工事の見積もりチェック3付帯工事や処理内容の有無

高圧洗浄、下地補修、トップコートの有無といった周辺作業も見積もりに含まれているか確認しましょう。これらが抜けていると追加費用が発生します。

防水工事の見積もりチェック4保証の有無と範囲

工事後に万が一問題が発生した場合に備えて、保証期間・内容の記載があるかを確認しましょう。内容が不明確な場合は、契約前に説明を求めるべきです。

安く防水工事を済ませたい人のための選び方ガイド

防水工事には高額な費用がかかるイメージがありますが、工夫次第でコストを抑えることは十分可能です。ここでは、工法や材料、施工業者の選び方を見直すことで総費用を抑えるためのポイントをご紹介します。

材料・工法の選定でコスト削減

最も費用に影響するのは、採用する防水工法です。たとえば、アスファルト防水は耐久性が高い一方で工期が長くコストも高めです。対して、ウレタン防水や塩ビシート防水は施工しやすく、価格も抑えられる傾向にあります。また、シート防水はメンテナンスが少ないため、長期的な視点ではコストパフォーマンスが高くなります。

  • 初期費用を抑えたい場合:ウレタン防水・ゴムシート防水
  • メンテナンスコストも考慮する場合:塩ビシート防水

複数業者から見積もりを取る

同じ工事内容でも業者によって価格差が出るため、必ず複数社から相見積もりを取りましょう。また、単価だけでなく工事内容や保証期間、施工実績も併せて比較することが重要です。安さだけで業者を選ぶと、結果的に施工不良による再工事で高くつく場合もあります。

長期的な視点でコスパを評価する

一時的に安く済ませるだけでなく、防水性能が長く続く工法を選ぶことも大切です。例えば、ウレタン防水はトップコートの塗り替えが必要ですが、部分補修や重ね塗りがしやすく、メンテナンス性に優れています。一方、シート防水は劣化まで放置できる分、長期的にはコストが低く済むことがあります。

安い防水工事を実現するには、単に価格を比較するのではなく、耐久性・施工性・維持管理費用など、総合的に判断することが成功のカギとなります。

よくある質問(FAQ)

防水工事に関するよくある質問(FAQ)を紹介します

Q

シート防水とウレタン防水はどちらが安いですか?

A

初期費用は大きな差がありませんが、ウレタン防水は5〜8年ごとにトップコートの塗り替えが必要です。一方、シート防水はメンテナンス頻度が少なく、長期的なコストを抑えやすい傾向にあります。

Q

ウレタン防水は自分で施工できますか?

A

DIYも不可能ではありませんが、防水性能を十分に発揮するには高度な下地処理や均一な塗膜厚の確保が必要です。専門業者に依頼するほうが安心です。

Q

シート防水の上にウレタン防水を塗っても大丈夫?

A

塩ビシートなど状態が良ければ可能ですが、浮きや破れがある場合は補修が必要です。プライマーを使った下地処理も重要な工程です。

Q

防水工事はどの季節に依頼するのが最適?

A

春や秋の乾燥した気候がベストです。梅雨や冬の低温期は施工品質に影響を与える可能性があるため避けたほうがよいでしょう。

まとめ

防水工事には多くの工法があり、使用する材料や施工箇所によって最適な方法が異なります。とくにウレタン防水とシート防水は、それぞれ施工性や耐久性、価格に違いがあり、比較検討する価値があります。

費用を抑えたい場合は、施工性が高く柔軟な対応が可能なウレタン防水や、長期的にメンテナンスが少ないシート防水の活用が効果的です。また、既存のシート防水の上にウレタンを重ねる方法も選択肢の一つですが、事前の診断と下地処理が重要です。

今回紹介した工法ごとの費用や耐用年数、工期を比較しながら、自身の建物や予算、メンテナンス計画に合った方法を選ぶことが、後悔しない防水工事につながります。まずは信頼できる業者に相談し、現地調査と見積もりを行いましょう。

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