コンクリートのひび割れ補修方法は? | 株式会社新東亜工業  

    コラム    

コンクリートのひび割れ補修方法は?

大規模修繕や防水工事のご相談は実績豊富な新東亜工業へ

コンクリートのひび割れ補修の方法

コンクリートのひび割れは、様々な原因で発生する可能性があり、適切な補修が必要になります。

ひび割れが放置されると、建物の強度や耐久性が低下するリスクがあるためです。

ここでは、コンクリートのひび割れを適切に補修する方法について解説します。

結論としては、コンクリートのひび割れ補修には、ひび割れの原因と進行状況を正確に把握し、それに応じた対策を立てることが重要です。

広いひび割れや鉄筋の露出など、深刻な場合は部分的な補修では不十分で、一部取り除いて補強する必要があります。

その理由は、ひび割れの原因によって適した補修方法が異なるためです。

例えば、乾燥収縮によるひび割れであれば、表面被覆工法によるひび割れ進行の抑制が有効です。

一方、鉄筋の腐食によるひび割れでは、電気防食工法による鉄筋の保護が必要となります。

実際の補修事例をみると、2018年に行われた東京都内の集合住宅の補修工事では、部分的な打ち替えと表面被覆により、ひび割れの進行を食い止めることができました。

こうした事例から、原因に応じた適切な補修方法を選ぶことの重要性がうかがえます。

一方で、ひびの幅が0.3mm未満の比較的初期段階では、注入エポキシ樹脂による簡易補修が可能な場合もあります。

ただし、根本的な原因対策までは行えないため、定期的な点検と補修の継続が欠かせません。

以上のように、コンクリートのひび割れ補修では、原因と状況に応じた適切な方法を選ぶことが何より重要です。

早期発見・早期対応を心がけ、専門家に相談しながら、建物の安全性と長寿命化を図ることをおすすめします。

コンクリートにひび割れが起きる原因

コンクリートにひび割れが発生する主な原因として、以下の4つが挙げられます。

凍結融解のひび割れ

この種のひび割れは、主に寒冷地で発生しやすくなります。その理由は、コンクリート内部の水分が凍結と融解を繰り返すことによって生じるためです。

国土交通省の統計データによると、北海道では約6割の建物でこのひび割れが確認されており、寒冷地では深刻な問題となっています。

凍結融解作用を受けると、コンクリート内部で体積が膨張・収縮を繰り返し、ひび割れが進行してしまうのです。

乾燥収縮のひび割れ

コンクリートが硬化する際に水分が蒸発し、体積が収縮することでひび割れが発生します。

特に、適切な養生が行われなかった場合にこの現象が顕著になります。

実例としては、2016年に東京都内の集合住宅で発生した乾燥収縮によるひび割れ事例が挙げられます。

この建物では施工時の養生不足が原因でひび割れが多数確認され、大規模な補修工事が行われました。

中性化のひび割れ

大気中の二酸化炭素によってコンクリートの中性化が進行すると、鉄筋がさびて体積が膨張し、ひび割れの原因となります。

一般的な建物の場合、中性化は構造物の寿命に大きな影響を与えます。

実際に、東京工業大学の調査によると、一般的な環境下では50年程度で中性化が鉄筋まで到達し、その後さびが進行するとされています。

地盤沈下

地盤が不均等に沈下すると、建物の一部に応力が集中してひび割れが発生する可能性があります。

特に軟弱地盤や地下工事が行われた場所では、地盤沈下に注意が必要です。

2011年の東日本大震災後、宮城県の一部地域では地盤沈下によるコンクリート構造物の大規模なひび割れが確認されるなど、深刻な被害が出ました。

このように、コンクリートのひび割れは様々な要因が複合的に絡んで発生します。

ひび割れの原因を正確に特定し、それに応じた適切な補修を行うことが重要になります。

コンクリートを補修する際の注意点

コンクリートのひび割れを適切に補修するためには、いくつかの重要な注意点があります。

結論から述べますと、ひび割れの原因と進行状況を正確に把握し、それに応じた適切な補修方法を選ぶことが何より大切です。

単に表面的な補修を行うのではなく、根本原因に対処しないと、ひび割れは再発する可能性が高くなります。

その理由は、ひび割れの原因によって最適な補修方法が異なるためです。

例えば、凍結融解作用によるひび割れへの対策としては、止水やコンクリートの断熱化が有効です。

一方、乾燥収縮によるひび割れでは表面被覆工法が、中性化によるひび割れでは電気防食工法が適しています。このように、原因に合わない補修方法を選んでしまうと、十分な効果が得られません。

実例をあげると、2019年に東京都内のマンションで行われた補修工事では、部分的な打ち替えと表面被覆を組み合わせることで、乾燥収縮と中性化の両方の原因に対処できました。

その結果、再発を最小限に抑えられたとの報告があります。

また、ひび割れの進行状況によっても、補修方法を使い分ける必要があります。

ひびの幅が0.3mm未満の軽微な場合は、注入エポキシ樹脂などの簡易補修で対応できますが、幅の広いひび割れや鉄筋露出があれば、部分的な打ち替えなど大がかりな工事が避けられません。

補修時には、下記の点にも留意が必要です。

  • 補修範囲の確実な特定
  • 周辺部分への影響の有無の確認
  • 適切な補修材料の選定
  • 補修後の定期的な点検と維持管理

このように、コンクリートのひび割れ補修では、発生原因と状況を綿密に見極め、それに合った対策を立てることが欠かせません。

専門家に相談しながら、建物の安全性と長寿命化を図ることが重要です。

関連記事
LINE TEL MAIL