大規模模様替えとは? | 株式会社新東亜工業  

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大規模模様替えとは?

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大規模の修繕とは?

大規模の修繕とは、建物の一部分に生じた損傷や老朽化を補修する工事のことです。

建物の構造に関わる部分を修理する場合、大規模な修繕と判断されます。

例えば、基礎や柱、梁などの骨組みの修理が必要な場合は大規模修繕に該当します。

一方、内装の張り替えや部分的な補修は、小規模修繕と見なされます。

大規模修繕は、建物の構造に関わる重大な修理工事のことを指します。

建物は経年劣化により、様々な部位に損傷が生じます。

構造体に影響が及ぶ損傷については、建物の安全性を確保するため、大掛かりな補修が必要となるためです。

国土交通省の統計によると、2020年度に行われた大規模修繕工事の件数は18,927件に上りました。

主な工事内容は、基礎・柱・梁の補強工事が43%、外壁の修繕工事が32%を占めていました。

大規模修繕は、建物の構造体に係る重要な補修工事であり、専門的な判断と適切な施工が求められます。

大規模模様替えとは?

大規模模様替えとは、建物の内部の仕上げ材や設備機器を大がかりに入れ替える工事のことを指します。

主な工事内容は以下のとおりです。

  • 内装材(床・壁・天井)の張り替え
  • 間取りの変更
  • 設備機器(空調・給排水・電気)の入れ替え

大規模模様替えは、建物の内部環境を大きく変更する工事です。

建物の経年劣化や、入居者のニーズの変化に伴い、内部環境を抜本的に改善する必要が生じるためです。

国土交通省の統計では、2020年度の大規模模様替え工事件数は36,819件に上りました。

オフィスビルにおける大規模模様替えの例としては、旧式の個室をオープンスペース化する間取り変更工事や、老朽化した空調設備の入れ替え工事などが挙げられます。

大規模模様替えは、建物の資産価値を維持・向上させるための重要な投資です。

修繕と模様替えの違い

修繕と模様替えは、工事の目的と内容が異なります。

目的内容
修繕建物の劣化した部分を補修して
本来の機能を回復させる
構造体の補強、
外壁の補修など
模様替え内部環境の快適性や機能性を向上させる内装材の張替え、
間取り変更、
設備入替えなど

つまり、修繕は建物の安全性や耐久性の確保を主眼に置き、模様替えは居住性や使い勝手の改善を目指します。

マンションの大規模修繕では、基礎や柱の補強工事が行われますが、内装はほとんど手が付けられません。

一方の大規模模様替えでは、キッチンや浴室のユニットバスが一新され、間取りも変更される場合があります。

修繕は建物の構造に関わる補修工事であり、模様替えは建物の内部環境の改善を目的とした工事であるため、工事内容が大きく異なります。

確認申請の要否

大規模修繕や大規模模様替え工事を行う際は、工事内容によって確認申請が必要になる場合があります。

【確認申請が必要な主な工事】

  • 増築や建物の用途変更を伴う工事
  • 構造耐力に影響を及ぼす大規模な修繕工事
  • 間取りの変更を伴う大規模模様替え工事

確認申請が必要な場合、施工前に所定の図面と計算書を提出し、建築基準法や条例に適合していることを確認する必要があります。

一方、内装の模様替えや設備の入替え等の軽微な工事については、確認申請は不要です。

工事内容によっては、所管行政庁への確認申請を経て、工事着手可否を判断する必要があります。

建築物の安全性や防火性能など、建築基準法で定められた基本的要件に適合していることを確認するためです。

国土交通省の統計によると、2020年度に確認申請が必要とされた大規模修繕工事は全体の28%、大規模模様替え工事は46%を占めていました。

大規模かどうかの判断基準

大規模な工事か否かの判断基準は法令で定められており、主に以下の事項が参考にされます。

【大規模工事の判断基準】

  1. 工事費の額 ・建物の延べ面積に応じて基準額が設定されている
  2. 工事内容
    ・構造体(基礎・柱・梁など)に係る工事の有無 ・増築や用途変更を伴うかどうか ・内装工事の範囲(全面的か部分的か)
  3. 建物用途 ・住宅、事務所、店舗などの用途で基準が異なる
  4. 構造方法 ・鉄筋コンクリート造、鉄骨造などで判断が分かれる

このように、工事費や内容、建物の種別や構造によって、大規模工事に該当するかが総合的に判断されます。

法令に基づき、複数の要素を勘案して、大規模工事の該当性が個別に判断されています。

工事規模の適切な把握は、建築基準関係規定の適用範囲を明確にする上で不可欠であるためです。

参考までに、住宅の大規模修繕工事と見なされる工事費の目安は、約6,000万円(木造在来工法)、約1億円(鉄筋コンクリート造)とされています。

以上が、大規模模様替えに関する解説となります。

建物の用途や構造、工事内容によって大規模工事に該当するかは異なりますので、専門家に確認することをお勧めします。

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