建物劣化の種類と原因は?建物劣化診断の内容や費用解説 | 株式会社新東亜工業  

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建物劣化の種類と原因は?建物劣化診断の内容や費用解説

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建物の劣化は、時間とともにさまざまな要因によって生じます。放置すると建物としての機能が低下したり、安全性に影響が出たりする可能性があります。

このページでは、建物の劣化の種類や具体的な例、劣化の原因などを解説します。また、建物劣化を早期に発見し、適切な対策を取るための「建物診断」についても説明します。建物診断の内容や費用、診断の利点などについても詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。

このページを読むことで、建物の劣化について理解を深め、適切なメンテナンスを行うための知識を身につけることができます。

建物の劣化の種類

建物の劣化は、大きく分けて「社会的劣化」「機能的劣化」「物理的劣化」の3つに分類されます。

結論として、これらの劣化を総合的に評価し、適切な対策を講じることが建物の資産価値維持につながります。

社会的劣化

建物自体に物理的な損傷はありませんが、社会環境の変化により相対的に陳腐化し、経済的価値が低下することを指します。

例えば、立地環境の変化や入居者ニーズの変化などにより、建物が時代遅れになり、賃料水準が下がるといった劣化です。

国土交通省によると、日本の住宅ストックの約3割が社会的劣化に該当するとされています。

機能的劣化

設備や設計上の欠陥により、建物の機能や性能が低下することを言います。

具体例としては、排水設備の劣化による漏水トラブル、バリアフリー化の遅れ、省エネ性能の低さなどが挙げられます。

計画的な改修や設備更新を行わないと、機能的劣化が進行し、居住性の低下を招きます。

物理的劣化

建物の構造体や外装材、設備機器などに物理的な損傷や劣化が生じることを指します。

コンクリートのひび割れ、外壁タイルの剥落、手すりのサビなどが典型的な事例です。

耐久性の低下により建物の安全性にも影響するため、早期発見と適切な補修が不可欠です。

以上のように、建物の劣化は様々な側面があり、社会的・機能的・物理的な観点から総合的に評価する必要があります。

この3つの劣化を的確に把握し、計画的な維持管理や改修を行うことで、建物の資産価値を維持・向上させることができるのです。

建物の劣化の例

建物の物理的劣化には様々な事例があり、構造体から外装、設備に至るまで、幅広い部位で発生し得ます。

結論として、これらの劣化は建物の安全性や資産価値に重大な影響を及ぼすため、定期的な点検と適切な補修が不可欠です。

コンクリートのひび割れ
コンクリート中の鉄筋が錆びて膨張し、ひび割れが入ります。主な原因は、コンクリートの中性化、凍結融解作用、アルカリ骨材反応などです。ひび割れが進行すると、鉄筋が露出し建物の耐力低下につながります。

外壁タイルの剥落
タイルの接着剤が劣化したり、背面に空洞ができたりすることで、タイルが外れて落下するリスクがあります。剥落が進むと外観の悪化はもちろん、内部への雨水浸入の恐れもあります。

金属部分のサビ
鉄骨造の柱や梁、手すりなどの金属部分が腐食し、サビが発生します。潮風や排気ガスの影響を受けやすい環境にあると、錆が進行して断面欠損に至ります。

外壁塗装の劣化(チョーキング現象など)
塗膜が劣化すると、白亜化(チョーキング)やひび割れ、剥がれなどの不具合が生じます。塗膜の保護機能が失われると、下地のコンクリートの中性化が進行し、鉄筋の腐食を招きます。

屋上防水の異常(割れ・亀裂・浮きなど)
防水層に劣化が生じると、割れや亀裂、浮きなどの異常が発生し、雨水の浸入が起こります。漏水が広がれば、内部の天井や壁の劣化にもつながります。

このように、物理的劣化の事例は様々です。

国土交通省の調査でも、築25年を経過したマンションの約7割で何らかの劣化が確認されており、適切な維持管理の重要性が指摘されています。

劣化の進行は建物の安全性を脅かすだけでなく、修繕費の増大や資産価値の低下も避けられません。

そのため、定期的な建物診断により劣化の兆候を早期発見し、速やかに補修対応を行うことが不可欠です。

日頃からの点検と、専門家による的確な判断が、建物の長寿命化につながるのです。

建物が劣化する原因は?

建物の劣化には様々な要因が関係しています。

結論としては、人為的な原因と建物を取り巻く外的環境の両面から、総合的にその原因を捉える必要があります。

適切な設計・施工と適切な維持管理を行うことで、建物の長寿命化を図ることができるのです。

人的要因

設計や施工時の不備、建物の維持管理の怠りなどの人為的ミスが、劣化の大きな原因となります。

具体例としては、以下のようなケースが挙げられます。

  • 設計不良(構造計算ミス、排水設計の不備など)
  • コンクリートの施工不良(不適切な養生など)
  • シーリング材の充填不足
  • 定期点検や修繕の怠り

このように、建物の企画から設計・施工・維持管理に至るまで、各段階での人的な不備が劣化を招く大きな要因なのです。適切な品質管理と計画的な保全が欠かせません。

外的要因

自然環境や建物の立地条件など、建物を取り巻く外的環境も劣化に影響を及ぼします。

具体的な外的要因としては、以下のようなものが考えられます。

  • 気候条件(日射、風雨、温度変化など)
  • 自然災害(地震、風水害など)
  • 土壌や地盤の状態
  • 周辺環境(塩害、排気ガスなど)

気候条件は建物の劣化を加速させる大きな要因で、特に日射や風雨の影響は無視できません。

また、地震などの自然災害は一時に建物に大きなダメージを与える可能性があります。

施工不良

さらに、建物の劣化は施工時の不備によっても引き起こされます。

主な施工不良の事例としては、

  • 型枠の不適切な組立てや固定
  • コンクリートの不適切な打設や養生
  • 防水層の施工ミス
  • 塗装工事の準備や下地処理の不備

などが挙げられます。

施工時の細かいミスが、将来的な大きな劣化を招くリスクがあるのです。

このように、建物の劣化には人的要因と外的要因、施工不良の3つの大きな要因があります。

結論として、良質な設計・施工を行うとともに、適切な維持管理と計画的な補修により、これらの劣化要因を最小限に抑えることが重要なのです。

定期的な点検や診断で劣化の兆候を早期発見し、原因を特定して適切な補修を行うことが、建物の長寿命化につながります。

維持管理サイクルを確立することが、建物の資産価値向上にも寄与するのです。

建物診断とは何か?

建物診断とは、建物の劣化状況や原因を調査・分析し、建物の安全性や耐久性を評価する技術です。定期的に実施することで、建物の不具合を早期発見し、適切な補修や改修を行うことで、建物の寿命を延ばし、資産価値の維持にもつながります。

建物診断の費用は、建物の規模や構造、調査内容などによって異なります。一般的には、一戸建て住宅で数十万円、マンションやオフィスビルでは数百万円程度かかります。

建物診断の利点とは?

建物の劣化はさまざまな原因によって引き起こされます。最も一般的な原因は、時間の経過による自然劣化です。風雨や紫外線などの外的要因によって、建物の材料は徐々に劣化していきます。

また、設計や施工の不備、使用上の誤り、メンテナンス不足なども建物の劣化を早める要因となります。建物の劣化は、建物の寿命を短くし、安全性や快適性を損なうだけでなく、修繕費用などの経済的な損失も招きます。

そのため、建物の状態を定期的に診断し、適切な補修や改修を行うことが重要です。建物診断は、専門の業者によって行われ、建物の劣化状況を詳細に調査し、補修や改修の必要性や方法などをアドバイスしてくれます。

建物の劣化は、放置すると大きな問題に発展する可能性があります。建物の状態が気になる方は、ぜひ建物診断を受けることを検討してみてください。

まとめ

建物の劣化にはさまざまな種類があり、原因も様々です。

コンクリートのひび割れ、外壁タイルの剥落、外壁塗装の剥がれ、屋上防水の劣化、金属部分の腐食など、さまざまな劣化が考えられます。これらの劣化は、経年劣化、自然災害、施工不良などによって引き起こされます。

建物の劣化を放置すると、建物が倒壊したり、健康被害が発生する危険性があります。そのため、定期的に建物診断を実施し、劣化の状況を把握することが重要です。

建物診断は、専門の業者に依頼して実施します。診断の内容は、建物の外観や内部の調査、非破壊検査などがあります。診断費用は、建物の規模や診断内容によって異なりますが、一般的には数万円から数百万円程度です。

建物の劣化は放置すると危険です。定期的に建物診断を実施し、早めの対策を講じましょう。

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