コラム    

マンション大規模修繕における下地補修工事とは?特徴や費用について解説

マンションの大規模修繕の中で、下地補修工事は非常に重要な役割を果たします。下地とは、建物の外壁や屋根などの表面材の下にある層のことです。この下地が劣化していると、表面材の剥がれやひび割れなどのトラブルを引き起こし、建物の耐久性を低下させてしまいます。

本記事では、マンション大規模修繕における下地補修工事について、特徴や費用、必要な症状の例などについて詳しく解説します。

大規模修繕・防水工事・外壁塗装なら新東亜工業
新東亜工業HP

新東亜工業が選ばれる理由

  • 仲介業者を介さない工事で余分な外注費をカットできる
  • 確かな品質と施工スピードが強み
  • お客様満足度脅威の98%
  • 個人宅以外にマンションなどの大規模修繕にも対応

\\中間マージン0だから他社より安い//
Web割キャンペーンもあり!

目次

マンション大規模修繕における下地補修工事とは?

マンションの下地補修工事とは、コンクリート構造物の劣化に伴う、ひび割れやコンクリートの剥離、鉄筋の錆びなどの不具合を補修する工事のことです。

マンションは長年の使用と環境の影響により、様々な劣化症状が現れます。

適切な補修を行わないと建物の耐久性や安全性が損なわれる恐れがあります。

国土交通省の調査によると、築30年以上の共同住宅の約6割で何らかの劣化が見られました。

マンション管理適正化推進機構によれば、築後25年を過ぎるとコンクリートの劣化が進行し、大規模修繕が必要になるとされています。

大規模修繕や防水工事のご相談は実績豊富な新東亜工業へ

大規模修繕で下地補修工事が必要な劣化症状例

下地補修工事が必要な劣化症状例について、解説していきます。

大規模修繕で下地補修工事が必要な劣化症状1.ひび割れ(クラック)

ひび割れは、コンクリート構造物の劣化症状の一つであり、放置すると深刻な事態につながる恐れがあるため、下地補修工事が必要となります。

ひび割れが発生する主な原因は、乾燥収縮、温度変化、地盤沈下などです。ひび割れが大きくなると、雨水の浸入や鉄筋の錆びを招きます。

根拠:国土交通省の調査では、ひび割れは共同住宅の主な劣化症状の一つとなっており、約4割の住宅でひび割れが確認されています。

ひび割れの状態によっては、以下のような深刻な事態が考えられます。

  • ひび割れ幅0.3mm以上 – 雨水の浸入が懸念される
  • ひび割れ幅0.5mm以上 – 鉄筋の錆びにつながる可能性が高い
  • ひび割れが進行し、コンクリートが剥離する恐れ

ひび割れの状態を放置すると、建物の耐久性が低下するため、早期の対策として下地補修工事が求められます。

大規模修繕で下地補修工事が必要な劣化症状2.モルタルの浮き

モルタルの浮きは、下地コンクリートとの接着が劣化した結果発生し、放置すれば落下の危険があるため、下地補修工事が必要不可欠です。

モルタルの浮きが発生する主な原因は、コンクリートの乾燥収縮や、中性化による強度低下、打設不良などです。接着力が低下すると、モルタルが剥がれ落ちる恐れがあります。

マンション管理適正化推進機構の調査では、モルタル浮きは共同住宅の主な劣化症状の一つとされています。

モルタルの浮きが進行すると、以下のようなリスクがあります。

  • 落下によるケガの危険
  • 雨水の浸入により、鉄筋の錆びや内部劣化が促進

安全性を確保し、二次的な劣化を防ぐためにも、早期の下地補修工事が必須となります。

大規模修繕で下地補修工事が必要な劣化症状3.鉄筋の錆び

鉄筋の錆びは、構造物の耐久性を著しく低下させる深刻な劣化症状のため、下地補修工事を行う必要があります。

鉄筋が錆びると、その体積が約6倍に膨れ上がり、内部からコンクリートにひび割れを発生させます。

ひび割れが進行すると、鉄筋が露出し、さらに錆が進行する恐れがあります。

国土交通省によると、鉄筋の錆びは共同住宅の主な劣化症状の一つで、約2割の住宅で確認されています。

錆びた鉄筋が放置されると、以下のような事態に発展する可能性があります。

  • ひび割れの進行によるコンクリートの剥離
  • 鉄筋の断面欠損による構造耐力の低下
  • さらなる錆の進行により、最悪の場合は崩壊の恐れ

鉄筋の錆びは、建物の安全性に重大な影響を及ぼすため、速やかに下地補修工事を行う必要があります。

大規模修繕で下地補修工事が必要な劣化症状4.コンクリートの欠損

コンクリートに欠損が生じた場合、構造体の耐力低下や、内部の鉄筋が露出する恐れがあるため、下地補修工事が不可欠です。

コンクリートの欠損は、ひび割れの進行、凍結や中性化による劣化、打設不良などが原因で発生します。

欠損部からは雨水が浸入し、内部の鉄筋が錆びる可能性があります。

国交省の調査では、コンクリートの剥離・剥落は共同住宅の主な劣化症状の一つとされています。

コンクリートの欠損が放置されると、以下のような事態が考えられます。

  • 欠損部からの雨水浸入により、内部の鉄筋が錆びる
  • 鉄筋の錆びの進行に伴い、コンクリートのひび割れや剥離が加速
  • 最悪の場合、構造体の耐力低下による安全性の劣化

コンクリートに欠損が生じた場合、速やかに下地補修工事を行い、内部の鉄筋を保護し、構造体の安全性を維持する必要があります。

以上の通り、ひび割れ、モルタル浮き、鉄筋の錆び、コンクリートの欠損などの劣化症状が現れた場合は、速やかに専門家に相談し、適切な下地補修工事を実施することが重要です。

放置すれば、建物の安全性が著しく損なわれる恐れがあります。

大規模修繕における下地修繕工事の種類

下地修繕工事には、ひび割れ補修工事、モルタル浮き補修工事、鉄筋錆補修工事、断面修復工事など、劣化症状に応じた様々な種類があります。

適切な工事を選ぶことが重要です。

マンションは建設から年数が経過するにつれ、コンクリートの劣化が進行します。

劣化の種類によっては構造体の安全性が損なわれる恐れがあるため、症状に合わせた適切な補修工事が求められます。
国土交通省によると、築30年を超えるマンションの約6割で何らかの劣化が確認されています。

適切な時期の修繕が欠かせません。

大規模修繕における下地修繕工事の種類|ひび割れ補修工事

ひび割れ箇所のコンクリートを除去し、補修材を注入して補強する工事です。ひび割れが雨水の浸入路になるのを防ぎます。

大規模修繕における下地修繕工事の種類|モルタル浮き補修工事

浮いたモルタル部分を除去し、新しいモルタルで覆う工事です。モルタルの落下を防止します。

大規模修繕における下地修繕工事の種類|鉄筋錆補修工事

錆びた鉄筋を除去または防錆処理を施し、新しいコンクリートで被覆する工事です。鉄筋の錆の進行を食い止めます。

大規模修繕における下地修繕工事の種類|断面修復工事

コンクリートが大きく剥がれ落ちた場合、その欠損部分を新しいコンクリートで打ち直す大がかりな工事です。

このように適切な下地修繕工事を選ぶことで、構造体の安全性を維持し、建物の長期的な資産価値を守ることができます。

実録!7階建てマンションの大規模修繕工事の流れと費用・施工事例

東京都墨田区にある7階建てマンションにて、ワンオーナー物件の大規模修繕工事を新東亜工業が対応しました。外壁の塗装やシーリングの補修、防水工事の必要性、見積比較の不安など、オーナー様の悩みに対しどのような提案と判断を行ったのか——その一連の流れを、実際の会話を交えながらご紹介します。

お問い合わせ〜現地調査|過去施工の確認と細部の劣化診断

工事のきっかけは「前回の色選びに失敗した」「屋上防水は5年前に済ませたが今回も必要か不安」といったメール相談でした。

お客様とのやり取り
お客様:「屋上の防水は5年前にやってるんですけど、それでもやるべきですか?」
新東亜工業:「一度状態を拝見してから判断しましょう。無理にやる必要がなければ省く判断もできます」

現地では図面をもとにバルコニーや外壁、庇などを細かく確認。シーリングの劣化が目立ったため、全撤去と打ち替えの提案を行いました。

お客様とのやり取り
新東亜工業:「ここのシーリング、かなりひび割れてます。全て打ち替えですね」
お客様:「これ全部やるとなると…かなりの距離ですよね?」
新東亜工業:「ざっと見ても1000mは超えてきます」

見積り提示|屋上防水の有無で2プラン提案+実数精算の説明

調査後は「屋上防水あり・なし」2パターンの見積を作成。各項目の違いと予算の幅をわかりやすく提示しました。

お客様とのやり取り
新東亜工業:「下地補修は“実数精算”になります。今見えてない部分も足場を組んでから補修範囲を確定します」
お客様:「100万円とか一気に増えることもありますか?」
新東亜工業:「状態は悪くないので10〜20万円程度の上下です。むしろ減る可能性もありますよ」

他社と比較されることも想定し、工事項目の説明や「新規打設」のリスクも正直に伝えました。

契約成立|「新規打設」との違いを丁寧に解説し信頼獲得

価格では他社より若干高めだったものの、工法や保証内容の丁寧な説明でご納得いただきました。

お客様とのやり取り
お客様:「他社には“新規打設”って書いてあります」
新東亜工業:「それは既存シールを撤去せず上からかぶせる方法で、密着不良やひび割れの原因になります。当社では必ず撤去・打ち替えを行います」

結果、「屋上防水なしプラン(852万円)」でご契約いただきました。

着工前の打ち合わせ|色決め・足場・近隣への配慮も徹底

工事前の打ち合わせでは、オーナー様が特に重視されたのが「色の選定」。過去2回の失敗を経て、今回は慎重に。

お客様とのやり取り
新東亜工業:「今回は色のイメージをどうされたいですか?」
お客様:「前の2回、どちらもイメージと違って…。今回は絶対に失敗したくない!」

色見本板を用意し、納得のいく色を選定。中学校敷地への足場越境や1階テナントのバイク駐輪スペース確保など、周辺環境への配慮も抜かりなく実施しました。

工事中の対応|トラブルの早期発見と柔軟な対応で信頼感

施工中には、前回業者が「増し打ち」を行っていた痕跡を確認。

お客様とのやり取り
新東亜工業:「やはり前回は増し打ちでしたね。しっかり撤去してから打ち換えますのでご安心ください」
お客様:「やっぱり!最初に“それはダメ”って言ってもらえて良かったです」

さらにバルコニー防水ではガス配管の位置により仕上げ調整を行うなど、現場での判断力も発揮。仕上がりにはご満足いただけました。

お客様とのやり取り
お客様:「本当にイメージ通りの外壁色で嬉しいです。母も喜んでました!」

引き渡しと今後の対応|最終確認と事務手続きまで丁寧に対応

完工後は外回りも含めた最終チェックを実施。仕上がりの満足度は非常に高く、保証書や請求書もスムーズに手配されました。

お客様とのやり取り
新東亜工業:「この庇も塗装・防水完了済みです」
お客様:「本当にきれいになってよかった。ありがとうございました!」

工事概要まとめ

  • 契約金額:852万円(屋上防水なしプラン)
  • 施工期間:約50日間

本事例を通じて、オーナー様の不安や悩みに寄り添いながら、適切な判断と施工を提供することの重要性が見えてきます。

「前回の修繕に不満がある」「見積内容が適正か判断できない」とお感じの方は、ぜひ一度ご相談ください。

マンション大規模修繕における下地修繕工事の種類別の費用・単価

工事の種類単価(1㎡当たり)
ひび割れ補修工事5,000円~15,000円
モルタル浮き補修工事10,000円~20,000円
鉄筋錆補修工事30,000円~50,000円
断面修復工事50,000円~100,000円
※単価は工事の規模、難易度、地域などにより変動します。

工事の種類によって、1㎡当たりの単価が大きく異なります。

ひび割れ補修は比較的安価ですが、鉄筋錆補修や断面修復工事となると高額になります。

ひび割れの補修工事では、ひび割れ幅が広がるほど補修範囲が拡大し、費用がかさみます。

鉄筋錆補修は、鉄筋周りの劣化具合で作業量が変わるため、単価にバラつきがあります。

下地修繕工事には様々な種類があり、工事の内容によって費用が大きく変わるため、事前に専門家に相談し、建物の状況に合った適切な工事と費用を検討する必要があります。

また、マンション大規模修繕の費用相場や工事内容についてもしっかり把握しておくことで、費用が不足しまうリスクや騒音などのトラブル回避にも繋がるでしょう。

以上のように、マンションの下地修繕工事は、劣化症状の種類に応じて、複数の工事の選択肢があります。

工事の内容と費用を事前に確認し、建物の状況に適した工事を実施することが重要です。

信頼できる施工業者に相談して、適切な下地修繕工事を検討しましょう。

大規模修繕工事でよくある質問

ここでは大規模修繕工事でよくある質問を紹介します。工事費用や施行中の疑問をまとめました。

Q

大規模修繕で10戸のマンションではどのくらいが費用目安?

A

10戸のマンションの大規模修繕の費用は、規模や建物の状態、修繕内容によって異なりますが、一般的には1000万円から1,500万円程度が目安とされています。具体的な費用は、外壁や共用部分の修繕内容、使用する材料の種類によって変動するため、詳細な見積もりを施工業者で確認しましょう

Q

マンション大規模修繕時にエアコンは使用できる?室外機はどうする?

A

大規模修繕中でも基本的にはエアコンの使用は可能ですが、外壁塗装や防水工事の際には一時的に使用を控える必要がある場合があります。室外機は、作業に支障がない限りそのまま設置された状態で保たれることが一般的です。ただし、工事の進捗によっては室外機を一時的に移動させる場合もあるため、管理組合や施工業者からの指示に従ってください。

Q

マンション大規模修繕の際のベランダの荷物やアンテナはどうすればいい?

A

大規模修繕の際には、ベランダの荷物は一時的に室内に移動させる必要があります。特に、外壁塗装や防水工事の影響を受けやすいものは、工事開始前に片付けてください。また、テレビアンテナや物干し竿も取り外しが必要になる場合がありますので、事前に管理組合や施工業者の指示に従い、適切に対応してください。

Q

大規模修繕の際に洗濯物は外に干せる?

A

大規模修繕期間中は、外壁工事や塗装の影響でベランダに洗濯物を干すことが制限されることがあります。工事用のネットやシートが張られるため、日光が遮られたり、塗料やホコリが付着する可能性があります。管理組合や施工業者からの案内に従い、洗濯物は室内で乾かすか、コインランドリーの利用を検討してください。

Q

大規模修繕の際に立ち会いや在宅が必要なことはある?

A

大規模修繕では、住戸内に立ち入る必要のある作業が発生する場合があります。例えば、配管の点検やベランダ側のサッシ工事などが該当します。その際には、居住者の立ち会いや在宅を求められることがあるため、事前に管理組合や施工業者からの連絡を確認し、予定を調整してください。それ以外の工事については基本的に在宅の必要はありませんが、作業内容によって異なるため、詳細は管理組合の案内を確認することが重要です。

この他、大規模修繕のよくある質問について知りたい方は以下の記事をご覧ください

マンションの大規模修繕における下地補修工事まとめ

マンションの大規模修繕における下地補修工事は、経年劣化によって傷んだ建物の下地を補修する重要な工事です。ひび割れ、モルタルの浮き、鉄筋の爆裂、コンクリートの欠損など、様々な劣化症状に対して適切な工法で補修を行うことで、建物の耐久性や耐震性を向上させ、美観を回復させることができます。

下地補修工事には、モルタル浮き補修工事、ひび割れ補修工事など劣化症状や部位に応じて最適な工法を選択することが重要です。それぞれの工法には特徴やメリット・デメリットがあり、費用も異なります。

大規模修繕工事の際には、専門家に劣化状況を診断してもらい、適切な工法と費用を見積もってもらうことが大切です。

関連記事
LINE TEL MAIL