大規模修繕工事の進め方・流れを紹介|準備することや注意点まで解説

マンションやビルといった共同住宅は、年数が経過するにつれ建物の劣化が進行します。
そのまま放置しておくと見た目の問題だけでなく、雨漏りやコンクリートの剥落といった安全面のリスクも高まってしまいます。
こうした劣化を防ぎ、快適な住環境と資産価値を維持するために欠かせないのが、大規模修繕工事です。
本記事では、大規模修繕工事をスムーズかつ確実に進めるための基本的な流れと、工事を成功させるためのポイントなどを詳しく解説します。

大規模修繕工事の基本的な進め方

マンションや集合住宅の資産価値を維持し、住環境を安全で快適に保つためには、定期的な大規模修繕工事が欠かせません。
しかし、大規模修繕は費用も手間もかかるため、入念な準備と適切な進め方が求められます。
ここでは、大規模修繕工事をスムーズに進めるための10のステップをご紹介します。

  1. STEP

    修繕委員会の発足

    大規模修繕工事の第一歩は、修繕委員会の立ち上げです。
    修繕委員会は、工事の計画から実施までを主導するための専門的な役割を担うチームのことで、管理組合とは異なります。
    委員会には理事だけでなく、住民から有志を募って参加してもらうことが一般的です。
    多様な視点を取り入れながら、専門性を持つ外部コンサルタントや建築士と連携し、工事の必要性や課題を整理していきます。

  2. STEP

    工事の進行方式の決定

    修繕委員会が発足したら、次に行うのは工事における進行方式の決定です。
    大規模修繕工事をどのように進めていくかという基本方針のことで、主に「責任施工方式」と「設計監理方式」の2つがあります。
    責任施工方式では、施工会社が調査から設計・施工までを一括して担います。
    一方、設計監理方式では、設計と監理をコンサルタントが行い、施工は別業者に依頼します。
    それぞれにメリット・デメリットがあるため、建物の規模や住民の意向を踏まえて選択することが重要です。

  3. STEP

    調査・診断

    進行方式が決まったら、建物の現状を把握するための調査・診断が行われます。
    外壁のひび割れや屋上の防水性能・共用設備の劣化状況など、目に見える部分だけでなく、見えにくい内部構造の状態も含めて細かく確認します。
    調査結果は、どの部分をどのように修繕すべきか、優先順位をつける材料となる重要なものです。
    この工程を怠ると、必要な工事が見落とされたり、無駄な工事が発生したりするリスクが高まるので注意しましょう。

  4. STEP

    計画の策定

    調査結果をもとに、修繕の内容や予算・スケジュールなどをまとめた修繕計画を策定します。
    ここでは、いつ・どこを・どのような方法で工事するのかを明確にし、費用の内訳や支出方法についても検討します。
    修繕積立金の範囲内で賄えるのか、追加徴収や借入れが必要なのかといった財政面の調整も重要です。

  5. STEP

    施工会社選定

    次に行うのが、実際に工事を行う施工会社の選定です。
    複数の業者から見積もりや提案を受け、内容・価格・実績などを比較検討します。
    公正な選定を行うためには、入札方式を取り入れるのが一般的で、修繕委員会や外部コンサルタントが審査にあたります。
    また価格だけでなく、対応力や過去の実績・アフターサービスの有無も判断材料となるため、総合的に評価する必要があるでしょう。

  6. STEP

    総会決議

    施工会社が決定したら、その内容を管理組合の総会で正式に承認します。
    この総会は、管理規約に基づく手続きを経て行われ、修繕計画や工事費用・契約内容についての説明が行われます。
    ここで反対意見や疑問が出る場合もあるため、事前に十分な情報共有と説明を行うことが、スムーズな承認につながるでしょう。

  7. STEP

    住民説明会の開催

    総会決議後は、工事の開始に向けて住民説明会が開催されます。
    工事内容や日程のほか、騒音・振動など生活への影響や注意点などを詳しく住民に説明する場です。
    住民一人ひとりが工事への理解を深め、協力体制を整えるためにも非常に重要なステップです。
    質疑応答の時間を設けたり、事前アンケートを実施したりするなど、住民の不安を取り除く配慮も求められます。

  8. STEP

    契約手続き

    住民の理解と同意が得られたら、いよいよ施工会社との正式な契約に移ります。
    契約書には、工事内容・金額・工期・保証内容・支払い条件などが明記されています。
    この契約が後々のトラブルを防ぐ大切な書類となるため、細かい点まで確認し、管理組合・施工会社双方が納得したうえで締結しましょう。
    また必要に応じて、弁護士や専門家のチェックを受けるとより安心です。

  9. STEP

    工事開始

    すべての準備が整うと、工事が開始されます。
    足場の設置からスタートし、外壁補修や防水工事・設備の更新などが段階的に進められます。
    工事期間中は、安全対策や騒音対策を徹底し、住民の生活にできるだけ影響を与えないような配慮が必要です。
    工事の進捗や変更点について定期的に報告を行い、透明性を保つことが信頼関係の維持につながります。

  10. STEP

    工事完了

    すべての工程が終了したら、工事完了の確認です。
    修繕委員会やコンサルタント・管理組合が立ち会い、施工内容が契約どおりに行われたかをチェックして、不具合があれば是正工事を依頼します。
    最終的な引き渡しが完了すると、大規模修繕工事は完了です。
    工事報告書や写真・保証書類などは管理組合で保管し、次回修繕に向けた記録として活用します。

大規模修繕工事の進行方式の決定について

大規模修繕工事の進行方式の決定は、工事の成功に大きな影響を与える重要なステップです。
進行方式の選定には、管理組合のリソースや目的・過去の修繕履歴など、さまざまな要因を考慮する必要があります。
ここでは代表的な進行方式とそれぞれの特徴・選定時のポイントについて、詳しく解説します。

責任施工方式

責任施工方式とは、設計から施工までのすべてを一つの施工会社に一括発注する方法です。
この方式では、施工業者が設計と実行を一貫して管理するため、管理組合は工事の進行に関する決定を施工業者に任せることになります。
メリットとしては、施工業者がすべてを一括して請け負うため、調整の手間や進行に関するやり取りが簡略化され、管理組合の負担が少ないことが挙げられます。
また、設計と施工が同じ会社で行われるため、工事の品質管理や進捗確認もしやすくなるでしょう。

ただし、施工会社が主導となるため、工事費や品質についての透明性が確保しにくい点に注意が必要です。
外部の設計士やコンサルタントが関わらないため、客観的なチェック機能が弱まり、品質やコスト管理に不安が残る場合があります。
そのためこの方式は、管理組合が設計や施工の詳細な調整への関与が難しい場合や、工事が比較的小規模である場合に適しています。

設計監理方式

設計監理方式とは、設計と施工を別々の業者に発注する方法です。
管理組合は、設計者(設計事務所)と施工業者を分けて選定し、設計者は工事の監理を行います。
この方式では、設計・施工が独立して行われるため、工事の透明性が高くなるのが特徴です。
メリットとしては、設計者が監理を行うことで、施工業者の進行状況や品質を客観的にチェックできるため、問題が早期に発見されやすい点です。
また、複数の施工業者から見積もりを取ることで、適正価格で発注しやすくなります。

ただし、設計・施工業者の調整が必要であり、管理組合が設計監理者を選ぶ手間がかかる点に注意しましょう。
設計と施工のやり取りに時間を取られ、工事の進行が遅れる場合があるため、事前に十分な調整が求められます。
また、設計変更が発生することも多く、スケジュールに余裕を持って進める必要があるでしょう。
設計監理方式は、工事の品質を重視し、詳細な設計と管理が求められる場合に適しています。

進行方式を選ぶ際のポイント

工事の進行方式を選定する際には、以下の点を考慮することが重要です。

  • 管理組合のリソース(人手・知識):管理組合が専門的な知識を持っていない場合は、設計監理方式のように、第三者の専門家を活用する。設計や施工に関する調整がスムーズに進み、品質管理も向上しやすい
  • 過去の修繕履歴やトラブルの有無:過去に修繕工事でトラブルが発生した場合、透明性の高い設計監理方式を選ぶことで、再発防止策を講じやすい
  • 予算規模と工期:工事規模や予算・工期によって選択する

大規模修繕工事を成功させるための注意点とポイント

大規模修繕工事を成功に導くためには、単に計画通り進めるだけでなく、工事全体を取り巻く人や情報・品質への配慮が欠かせません。
ここでは特に重要な4つのポイントについて詳しく解説します。

住民との信頼関係を築くことが最優先

大規模修繕工事は多くの住民にとって生活環境が変化し、騒音・振動・足場設置などの負担を強いられるものです。
そのため、住民が工事に不信感を抱かないよう、初期段階から丁寧なコミュニケーションを心がけることが何より重要です。
定期的な住民説明会を開き、工事の進捗状況や予定を共有するのはもちろん、掲示板や配布資料・マンション内の掲示物を活用して常に「今、何が行われているか」がわかる状態を作る必要があります。
住民が疑問や不安を抱いた際には、即座に対応できる窓口を設けることも信頼関係の維持に大きく寄与します。

第三者機関の活用で透明性を確保

大規模修繕工事は専門性の高い分野のため、管理組合だけで全てを判断するのはリスクが伴います。
設計事務所や修繕コンサルタントなど、施工会社と利害関係のない中立の第三者を間に入れることで、調査診断から設計・施工監理・検査に至るまで、専門的な目線で工事の品質や工程をチェックできます。
これにより、見積書の内容や工事仕様が適正かどうか、施工会社の選定が公正かどうかなど、管理組合は安心して判断を下すことができるでしょう。
透明性を担保する体制を整えることは、最終的な住民の納得感にも直結します。

安易なコスト削減はNG

大規模修繕工事では多額の費用が動くため、つい目先のコストを削減したくなる場面が出てきます。
しかし、安易なコストカットは、低品質な材料の使用や工程の短縮などにつながり、工事の完成度が下がる危険があるでしょう。
結果として、数年後に再修繕が必要となったり、予期せぬトラブルや事故が発生したりすることになれば、結局は余計な費用がかさむことになります。
費用を比較検討する際は単純な金額の安さだけでなく、耐用年数やメンテナンス性・保証内容などを含めた「長期的なコストパフォーマンス」を重視する視点を持つことが重要です。

アフターサービスの確認も忘れずに

大規模修繕工事は、工事が完了した段階で終わりではありません。
むしろ、工事後の定期点検や保証対応・不具合の修繕など、アフターサービスこそが住民の安心感を支える重要な要素となります。
契約を締結する際には、保証期間がどのくらい設けられているのか、保証の対象範囲は何か、不具合が発生した場合の連絡先や対応フローはどうなっているのかなど、細部まで明確に取り決めておきましょう。
書面に記載されていない場合、後からトラブルになることも少なくありません。
工事の「その後」を見据えた準備は、管理組合の責任として、忘れずに行うべき重要なポイントです。

大規模修繕工事に向けて準備しておくこと

マンションの大規模修繕工事は、10~15年周期で実施される大きなイベントです。
建物の機能維持や資産価値を保つために欠かせない一方で、居住者の生活にも一定の影響を及ぼします。
快適に工事期間を乗り切るためには、事前の準備と理解が不可欠です。
以下に、準備しておくべき主なポイントをわかりやすくご紹介します。

居住者への周知・コミュニケーションの徹底

  • 工事説明会の開催:事前に説明会を開催し、居住者の不安や不満を軽減するためにも工事の目的や期間・具体的な作業内容を明確に伝える。参加しづらい方のために資料配布や録画配信を用意しておく
  • 掲示・文書でのお知らせ
    掲示板やエレベーター内に工事予定表を貼り出したり、ポストに案内文を投函したりして、常に最新情報を共有する
  • 質問・相談窓口を設置する
    トラブル防止のために、疑問や不満を気軽に伝えられる窓口やメールアドレスを用意する

ベランダや共用部の整理

  • ベランダの私物を撤去する:足場設置や外壁補修作業に備え、プランター・物干し竿・家具などは一時的に室内に移動させておく
  • 自転車・バイクの移動確認: 一部の駐輪スペースが使用できなくなることがあるため、指定場所への移動や一時保管所の確認をしておく
  • エアコン・給湯器の使用制限確認:壁面の作業に伴い、一時的に機器の使用制限がかかる場合は、代替手段の確保を検討する

防犯・安全対策の強化

  • 足場設置による侵入対策:足場が設置されると外部からの侵入が容易になるため、窓やベランダの施錠を徹底し、補助錠や防犯ブザーの設置なども検討する
  • 工事関係者の識別方法を確認:工事関係者は名札や腕章をつけていることが多いとはいえ、不審者の侵入を防ぐためにも、住民側でも見分けがつくようにしておく

修繕積立金や契約内容の確認

  • 資金の状況を把握する: 大規模修繕のための積立金が不足している場合、追加徴収や借入が必要になるため、事前に資金計画を明確にしておく
  • 工事業者との契約内容を再確認
    保証期間・使用材料・スケジュール遅延時の対応・アフターフォローの有無など、細かい契約内容を理事会でしっかり把握しておく

生活への影響に対する住民の備え

  • 洗濯や換気の制限への対応:外壁塗装中は洗濯物を外に干せなかったり、窓を開けられない日があるため、工事スケジュールを確認し、必要に応じて室内干しグッズや空気清浄機を準備する
  • 騒音対策の工夫:コンクリートのはつり作業や足場組立など、大きな音が発生する工程があるため、在宅勤務や育児中の場合は、耳栓や音楽の活用・外出時間の調整などを検討する

ペット・子どもへの配慮

  • ペットのストレス軽減対策:騒音や作業員の出入りで、ペットが不安定になることもあるので、静かな部屋への移動やペット用のストレスケアグッズの活用を検討する
  • 子どもへの注意喚起:工事現場周辺は思わぬ危険があるので、足場や資材置き場に近づかないよう、家庭内でしっかりとルールを設ける

引越しや個別リフォームのタイミングを調整する

  • 工事期間中の引越し・リフォームは避ける:作業による騒音や足場設置によって、搬入出が難しくなるケースがあるため、できるだけ工事が終わってから行う

大規模修繕工事にかかる期間

大規模修繕工事は、マンションの規模によって工期が大きく異なります。
規模が大きくなればなるほど、施工面積や作業量が増えるため、必要な工事期間も長くなるのが一般的です。

まず、20戸から30戸程度の中小規模マンションの場合、工事期間の目安はおよそ3〜4か月程度です。
この規模のマンションでは、比較的短期間で工事が完了することが多いとはいえ、住民にとっては数か月間の不便を伴うため、計画的な準備が必要です。

次に、50戸から100戸の中規模マンションの場合、工期はおよそ4〜6か月が一般的です。
この規模になると工区分けや作業工程の調整が複雑になり、作業効率を考慮したスケジュール管理が重要となります。
また、住民の人数が増えるため、説明会や周知の回数を増やし、住民対応にも時間をかける必要があります。

そして、100戸以上の大規模マンションでは、工期はおよそ6か月〜1年に及ぶことが多いです。
マンションの規模が大きい分、足場の組立や解体・外壁補修・防水工事・塗装など、各作業のボリュームが大きく、工程管理がより複雑になります。
さらに、住民や管理組合・施工業者間での調整事項が増えるため、計画段階から十分な時間を確保し、綿密な準備を行うことが求められるでしょう。

工期はあくまで目安であり、実際には建物の劣化状況や施工内容・気候条件などによって前後する場合があります。
工事に入る前には、施工会社から具体的なスケジュール説明を受け、住民側でも工事期間中の生活計画を立てておくことが大切です。

大規模修繕の工期が長くなる主な要因とは

大規模修繕工事は、計画通りに進めばスムーズに終わりますが、実際には予定より工期が延びてしまうケースも少なくありません。
では、どのような要因が工事を長引かせるのでしょうか。

追加工事の発生

まず大きな要因の一つは、工事中に発覚する追加工事の存在です。
調査段階では把握できなかった劣化箇所や、工事中に新たに見つかった不具合が発生すると、予定していなかった修繕作業が追加されます。
このような場合、追加の工程調整や資材手配が必要となり、結果的に工期が延びることになります。

天候によるもの

天候不順も、工期が長くなる大きな要素です。
特に外壁塗装や防水工事は、雨や強風といった悪天候では作業ができないことが多く、梅雨や台風シーズンには工事が一時中断されるケースがあります。
長期間にわたる工事では、気象条件を完全に予測することは難しいため、多少のスケジュール調整は避けられません。

資材の納期遅延

資材の納期遅延も、見落とせない要因の一つです。
特殊な材料や大量の資材を使用する場合、メーカーや流通の都合で納期が遅れることがあり、それが工事全体の進行に影響します。
近年は社会情勢の変化や世界的な物流の問題によって、予期せぬ納期遅延が起こることもあります。

住民や関係者間の調整不足

住民や関係者間の調整不足によるトラブルも、工期の延長につながります。
工事中に住民からの苦情や要望が相次ぐと、その都度対応が必要になり、進行に遅れが生じます。
特に、ペットの飼育制限や工事中の騒音・共用部分の使用制限など、住民の生活に直結する部分での合意形成が不十分だと、工事が中断されるリスクが高まるでしょう。

大規模修繕を進めるにあたり、修繕積立金が不足している場合は?

大規模修繕工事の実施には、多額の費用が必要です。
多くのマンションや団地では、長期的な修繕計画をもとに積み立てられた修繕積立金が工事の資金として充てられます。
しかし、これまでの積立金が不足している場合、どのように工事を進めるべきか、どのような選択肢があるのかを理解しておくことが重要です。
以下に、修繕積立金が不足している場合に考えられる対策を挙げていきます。

追加徴収の実施や修繕積立金の増額

修繕積立金が不足している場合、最も一般的な対策として、住民からの追加徴収が考えられます。
月々の修繕積立金とは別に、一定の期間内に追加で徴収する臨時徴収や、通常の修繕積立金額を一時的に増額する方法があります

金融機関からの借入れ

工事費用が大きな金額である場合、修繕積立金の不足分を、金融機関からの借入れで補うことも可能です。
マンションの管理組合が金融機関からローンを借り入れ、工事費用を調達します。
借入れの際は返済計画を慎重に立てる必要があり、返済期間や利息を含めた返済負担を住民全体で分担することになります。

修繕内容の見直し・延期

修繕積立金が不足している場合、工事の内容を一部見直し、規模を縮小することも選択肢の一つです。
例えば、すべての修繕工事を一度に行うのではなく、緊急度が高いものや重要な部分から修繕を行い、他の部分については後回しにする方法です
外壁のひび割れや防水工事が急務であれば、それらを優先して行い、内装のリフォームなどは後に回します。
また、一部の工事を延期し、次の修繕積立金が充実するまで待つ方法もありますが、延期することによって建物の状態が悪化するリスクもあるため、慎重に判断する必要があるでしょう。

政府補助金や助成金の活用

場合によっては、政府や自治体が提供する補助金や助成金を活用することも一つの方法です。
特に古い建物や耐震性が不十分な建物に対して、リフォームや修繕を促進するための補助が用意されていることがあります。
自治体によってどのような補助金や助成金があるかは異なるため、事前に確認しておきましょう。

まとめ

大規模修繕工事は、建物の安全性と資産価値を保つうえで不可欠な取り組みです。
修繕委員会の発足から、工事の進行方式の決定・施工・工事の完了まで、さまざまな工程を順を追って進めることで、住民の協力を得ながら計画的かつ安心して工事を実施できます。
成功の鍵は、事前準備と丁寧な説明、そして住民との信頼関係の構築です。
特に、大規模修繕工事の期間は長期にわたるため、住民の理解と協力が欠かせません。
スムーズな進行のためには日程を把握し、日常生活に与える影響に柔軟に対応していくことが大切です。

また、修繕積立金が不足している場合でも、さまざまな方法で大規模修繕工事を進めることができます。
追加徴収や金融機関からの借入れ・修繕内容の見直し・政府の補助金など、複数の手段を組み合わせて進めることで、住民全体の負担を分散させ、工事を実現することができるでしょう。
大規模修繕工事は、建物の将来を見据えた重要な投資であり、慎重な計画と適切な対応が求められます。