賃貸マンション大規模修繕の費用相場と施工会社の選び方・トラブル回避方法を解説
2025/07/31
「管理会社から大規模修繕の見積もりが届いたが、予想以上の金額に驚いている」
「まだ見た目は綺麗なのに、本当に今、工事をする必要があるのだろうか?」
「入居者から騒音や臭いでクレームが来て、退去されたらどうしよう……」
賃貸マンションを所有するオーナー様にとって、10数年に一度訪れる大規模修繕は、経営を左右する一大イベントであり、同時に大きな悩みの種でもあります。
数千万円単位の費用、入居者様との調整、業者選びの難しさなど、不安要素を挙げればキリがありません。
しかし、適切な時期と方法で修繕を行えば、大規模修繕は単なる「出費」ではなく、マンションの資産価値を高め、将来の空室リスクを防ぐための「投資」に変わります。
この記事では、長年の施工経験に基づき、大規模修繕の適正な費用相場や周期、そして入居者トラブルを未然に防ぐための具体的なノウハウを徹底解説します。
大切な資産を守り、安定した賃貸経営を続けるために、ぜひ最後までお読みください。
目次
賃貸マンションに大規模修繕が絶対に必要な理由
大規模修繕工事は、単に建物を新しく見せるためだけに行うものではありません。
オーナー様が所有する大切な資産を守り、入居者様の命と暮らしを預かる責任を果たすために、避けては通れない重要なメンテナンスです。
建物自体の寿命を延ばし資産価値を守る
鉄筋コンクリート(RC)造のマンションは堅牢に見えますが、日々、雨風や紫外線にさらされ、少しずつ劣化が進んでいます。
特にコンクリートのひび割れから雨水が浸入すると、内部の鉄筋が錆びて膨張し、コンクリートを内部から破壊する爆裂現象を引き起こします。
こうなると建物の強度が著しく低下し、寿命を縮める原因となります。
適切な時期に防水工事や外壁塗装を行い、建物をコーティングし直すことで、構造躯体を保護し、建物の物理的な寿命を大幅に延ばすことができます。
これは、将来的な売却価格や担保価値の維持にも直結する重要なポイントです。
外壁落下などの事故や雨漏りを防ぐ(安全確保)
オーナー様には、建物の所有者として、建物を安全な状態に維持管理する責任(工作物責任)があります。
もし、老朽化した外壁タイルが剥がれ落ちて通行人に怪我をさせたり、共用部の手すりが腐食して崩落したりすれば、多額の損害賠償責任を問われる可能性があります。
また、屋上や外壁からの雨漏りは、入居者様の家財を濡らすだけでなく、カビの発生による健康被害など、深刻なトラブルに発展しかねません。
大規模修繕は、こうした事故や被害を未然に防ぎ、オーナー様自身のリスクを回避するための「保険」のような役割も果たしています。
入居率の低下・空室リスクを防ぐ
賃貸経営において、建物の外観や共用部の美観は、入居希望者が物件を選ぶ際の第一印象(ファーストインプレッション)を決定づける極めて重要な要素です。
外壁が薄汚れ、ひび割れだらけのマンションと、綺麗に塗装され、エントランスが明るいマンションでは、仮に家賃が同じでも選ばれる確率は雲泥の差となります。
大規模修繕に合わせて、外壁のカラーリングを変更したり、エントランスにオートロックや宅配ボックスを新設したりすることで、物件の競争力を回復・向上させることができます。
実際に修繕後、空室がすぐに埋まったという事例は数多く存在し、空室対策としても非常に有効です。
▶賃貸物件の大規模修繕工事とは?オーナーが知るべき費用相場・周期・トラブル回避法を解説
賃貸マンションの大規模修繕を実施すべき時期と周期【築年数】
「まだ大丈夫だろう」という自己判断は禁物です。建物の劣化は目に見えない部分から進行します。
ここでは、一般的な実施周期の目安と、今すぐ対処すべき危険な劣化サインについて解説します。
一般的な目安は「12年〜15年」周期
多くの賃貸マンションでは、新築から12年〜15年程度経過したタイミングで最初の大規模修繕工事を実施するのが一般的です。
これは、外壁塗装や屋上防水の耐用年数が概ね10年〜15年程度であることや、国土交通省のガイドラインでも12年周期が一つの目安とされているためです。
また、足場を組む費用は高額になるため、外壁、屋上、ベランダなどの高所作業が必要な工事を一度にまとめて行う方が、トータルコストを抑えられるという経済的な理由もあります。
1回目の修繕を適切に行うことで、2回目(築24年〜30年頃)の修繕までの劣化スピードを緩やかにすることが可能です。
早急な対応が必要な劣化サイン(セルフチェック)
築年数はあくまで目安であり、立地条件(海沿いや幹線道路沿いなど)によっては、より早く劣化が進行する場合があります。
以下の症状が見られる場合は、周期を待たずに専門家による診断を受けることを強くお勧めします。
オーナー様ご自身で確認できる主なチェックポイントは以下の通りです。
- 外壁のひび割れ(クラック): 幅0.3mm以上のひび割れは危険信号
- タイルの浮き・剥がれ: 目視で膨らみが見える場合は落下の危険性が極めて高い状態
- チョーキング現象: 外壁を触った時に白い粉が手につく現象
- 鉄部のサビ: 進行すると強度が低下し、腐食による穴あきにつながる
- シーリングの破断: 窓枠や目地のパッキンがひび割れていたら注意
これらのサインを見逃して放置すると、修繕範囲が広がり、結果的に工事費用が割高になってしまう恐れがあります。
賃貸マンション大規模修繕の費用相場と内訳
オーナー様にとって最も気になるのが「費用」の問題でしょう。
建物の規模や劣化状況によって変動しますが、ここでは一般的な相場感と、費用の内訳について具体的にシミュレーションします。
【戸数別】費用相場のシミュレーション
大規模修繕工事の費用は、一般的に「1戸あたり100万円〜130万円前後」が目安と言われています。
ただし、これはスケールメリットが働く大型マンションの場合も含めた平均値であり、小規模な賃貸マンションの場合は割高になる傾向があります。
建物の規模ごとの概算費用相場は以下の通りです。
| マンション規模(戸数) | 費用相場の目安(総額) | 1戸あたりの単価目安 |
|---|---|---|
| 小規模(10戸〜20戸程度) | 1,200万円 〜 2,600万円 | 120万円 〜 130万円 |
| 中規模(30戸〜50戸程度) | 3,000万円 〜 6,000万円 | 100万円 〜 120万円 |
| 大規模(50戸以上) | 5,000万円 〜 | 90万円 〜 110万円 |
※上記はあくまで目安であり、建物の形状、足場の組みやすさ、使用する塗料のグレード、劣化状況によって金額は大きく変動します。
正確な金額を知るためには、現地調査に基づいた見積もりが不可欠です。
▶賃貸マンション小規模修繕とは?費用相場・負担区分・会社選びまで解説
▶賃貸マンションの中規模修繕とは?費用相場・周期・会社選びを解説
主な工事項目の内訳と費用比率
見積書を見た際、どの工事にどれくらいの費用がかかっているのかを把握しておくことは重要です。
一般的な大規模修繕工事の費用内訳は、およそ以下のような比率になっています。
| 工事項目 | 費用割合の目安 | 概要・ポイント |
|---|---|---|
| 仮設工事(足場など) | 約20% | ・工事の品質と安全確保に必須だが、工事後には残らない費用 ・足場を一度で済ませて複数工事を同時に行うことが重要 |
| 外壁塗装・タイル補修工事 | 約30〜40% | ・美観向上と防水保護を行うメイン工事 ・塗料のグレードにより価格と耐用年数が変動 |
| 防水工事(屋上・ベランダ) | 約20% | ・雨漏り防止の重要工事 ・ウレタン防水・シート防水など場所に最適な工法を選定 |
| 鉄部塗装・その他工事 | 約10〜20% | ・手すり、扉、共用廊下の長尺シート張替え ・シーリング工事 ・建物の安全性・耐久性の維持に重要 |
極端に安い見積もりの場合、必要な工程(例えば下地補修の数量)を過少に見積もっていたり、塗料のランクを下げていたりする可能性があるため注意が必要です。
資金計画と修繕積立金の考え方
分譲マンションと異なり、賃貸マンションの場合はオーナー様個人(または法人)で修繕資金を準備しなければなりません。
もし資金が不足している場合は、金融機関の「アパートローン」や「リフォームローン」を活用するケースが一般的です。
日本政策金融公庫などの公的融資が利用できる場合もあります。
工事直前になって慌てないよう、家賃収入の3〜5%程度を目安に、計画的に修繕積立金を確保しておくことが、安定経営の鉄則です。
賃貸マンション大規模修繕のトラブルを防ぐ|告知義務と対策
大規模修繕中、入居者様には洗濯物が干せない、騒音や臭いがするといった不便をおかけすることになります。
対応を誤るとクレームや退去、最悪の場合は家賃減額請求に発展するリスクもあります。
入居者への告知義務とスケジュールの周知
オーナー様(貸主)には、建物の保存に必要な修繕を行う権利がありますが、同時に借主の生活への配慮も求められます。トラブル回避の基本は「早期かつ丁寧な情報提供」です。
工事開始の少なくとも1ヶ月〜2ヶ月前には告知を行うべきです。
告知の方法とタイミングのポイントは以下の通りです。
- 工事説明会の開催
- 全戸へのポスティングと掲示板掲示
- 洗濯物情報の共有
「知らされていなかった」という不満が、クレーム(騒音ノイローゼなど)の最大の原因となります。
誠意ある事前説明が信頼関係を維持します。
「家賃減額」を請求されないための事前対策
過去の判例や民法の改正により、借主の一部使用収益が妨げられた場合、賃料が減額されるケースが明確化されました。
しかし、大規模修繕は建物の維持管理に必要な行為であり、受忍限度(我慢すべき範囲)内であれば、基本的に家賃減額の義務は発生しません。
ただし、事前の説明がなく突然工事が始まった、工期が不当に延長された、塗料の臭いで体調を崩したといった場合は、トラブルに発展する可能性があります。
リスクを回避するためには、以下の対策が有効です。
- 工事の必要性と入居者様のメリットを伝える
- 臭いの少ない水性塗料の使用を施工会社に依頼する
- 万が一のトラブル時の連絡先を明確にしておく
ベランダの荷物移動や防犯対策の依頼方法
足場がかかると、ベランダ(バルコニー)での作業が発生するため、置かれている植木や私物を室内に移動してもらう必要があります。
これもトラブルになりやすいポイントです。
また、足場を利用して外部から不審者が侵入するリスクも高まります。
防犯対策として、以下の点を周知・実施しましょう。
- 簡易的な補助錠を全戸に配布し、施錠の徹底をお願いする
- 足場の入り口や暗がりになりやすい場所に防犯機器を設置し、抑止力を高める
- 作業員と目が合うことを防ぐため、工事期間中はカーテンを閉めてもらうよう依頼する
賃貸マンションの大規模修繕工事の流れ
大規模修繕は、準備から完了まで半年〜1年近くかかる長期プロジェクトです。
全体の流れを把握しておくことで、余裕を持った意思決定が可能になります。標準的なフローをご紹介します。
1. 建物診断と見積もりの取得
まずは専門業者による建物診断(現地調査)を実施します。
外壁、屋上、鉄部などの劣化状況を詳細にチェックし、どこを優先的に修繕すべきかを判断します。
この診断結果に基づき、工事仕様書と見積もりが作成されます。
この段階で、複数の会社から見積もりを取る「相見積もり」を行い、価格だけでなく、提案内容の具体性や担当者の対応力を比較することが成功への第一歩です。
2. 施工会社の選定と契約
見積もりが出揃ったら、施工会社を選定します。
金額の安さだけで選ぶのは危険です。「追加費用の有無」「アフターサービスの期間」「施工実績」などを総合的に判断しましょう。
契約時には、工事請負契約書を締結します。
工期、支払い条件、保証内容などが明確に記載されているか、約款を含めてしっかり確認してください。
3. 近隣挨拶・入居者説明会
契約後、着工前に施工会社が主体となって近隣住民への挨拶回りを行います。
工事車両の出入りや騒音で迷惑をかけることへの理解を求めるためです。
並行して、前述した入居者様への説明会や告知を行います。
この段階で、入居者様からの質問や不安を解消しておくことが、スムーズな工事進行の鍵となります。
4. 着工〜中間検査〜完了検査
いよいよ着工です。足場の設置から始まり、下地補修、シーリング、洗浄、塗装、防水と工程が進みます。
工事中は、オーナー様や管理会社立ち会いのもと、重要な工程で「中間検査」を行うことが望ましいです。
全ての工事が終了したら、足場を解体する前に「完了検査(竣工検査)」を行います。
塗り残しやキズがないかを入念にチェックし、是正が必要な箇所があれば手直しを行い、問題がなければ引き渡しとなります。
賃貸マンション大規模修繕を依頼する施工会社の選び方
多くのオーナー様は、管理会社に修繕を丸投げしがちです。
しかし、そこには構造的なコストの無駄が潜んでいる可能性があります。賢くコストを抑え、品質を確保するための業者選びの秘訣をお伝えします。
中間マージンを削減するなら「自社施工会社」へ
管理会社経由で大規模修繕を行う場合、管理会社は元請けとなり、実際の工事は下請けの施工会社に発注されるケースがほとんどです。
この際、管理会社の利益として20%〜30%程度の「中間マージン」が見積もりに上乗せされています。
一方、「自社職人を抱える施工会社」に直接依頼すれば、この中間マージンをカットできます。
同じ予算であれば、より高品質な塗料を使ったり、工事範囲を広げたりすることが可能になり、費用対効果が劇的に向上します。
コストダウンの最短ルートは、施工会社への直接発注(分離発注)です。
実績とアフターフォローの充実度を確認する
業者選びでは、「売りっぱなし・やりっぱなし」にされないかどうかも重要です。
工事完了後に万が一不具合が発生した場合、迅速に対応してくれるかどうかを確認しましょう。
具体的には、最長10年などの「工事保証書」の発行有無や、定期点検の実施体制について質問してください。
また、過去の施工事例(特に同規模の賃貸マンションの実績)を見せてもらい、オーナー様からの評判を確認することも有効です。
【施工事例】9階建てマンションの大規模修繕工事|新東亜工業

築年数の経過により外壁や防水層の劣化が進行していた東京都武蔵野市の9階建マンションで、大規模修繕工事を実施した事例をご紹介します。
管理組合・理事会様と綿密に連携し、住民負担を最小限に抑えながら施工を行いました。
費用・期間・調査から完了までの流れを分かりやすく整理しています。
工事の概要|費用・期間
建物の長期的な保全と資産価値維持のため、外壁補修や防水工事を中心とした大規模修繕を実施しました。
適切なタイミングでの改修により、将来的なトラブルと追加費用の抑制を実現しています。
| 建物種別 | 分譲マンション |
| 所在地 | 東京都武蔵野市 |
| 階数・規模 | 9階建 |
| 工事内容 | ・外壁補修 ・塗装工事 ・屋上・バルコニー防水 ・長尺シート張替え ・シーリング打替え ・仮設足場設置 |
| 工期 | 約170日(6ヶ月半) |
| 工事費用 | 約8,900万円 |
本工事は、経年劣化が進む外壁・シーリング・防水層の総合的な改善を目的として実施されました。
管理会社経由では費用が割高になることに不安を感じられていたため、当社では資材直発注と自社施工によりコストを最適化。
住民説明会と工程管理を徹底し、生活への負担を抑えながら高品質な施工を実現しました。
工事中は進行状況を可視化し、住民への配慮を徹底したことで、安心して工事期間を過ごせたとの声を多くいただきました。
お問い合わせ・ご依頼内容
管理会社提示の見積が予算を大きく超過しており、金額の妥当性と工事内容の必要可否に対する判断が難しい状況でのご相談でした。
理事会内でも判断が分かれており、納得材料となる情報整理が急務でした。
管理組合 会計担当者:「複数社から見積を取りましたが、違いが分かりにくく決めかねています。何を基準に判断するべきでしょうか?」
当社担当:「数量・仕様ごとに整理して比較資料を作成します。優先順位や代替案も提示します」
理事長様:「住民説明会で納得してもらうには、数字の根拠が必要です」
当社担当:「透明性のある資料で意思決定をサポートします」
本工事では、管理組合様が抱えていた「見積内容の根拠が示されず判断できない」「住民へ説明できる材料が不足している」という課題を解消するため、数量と仕様に基づく比較資料を作成しました。
一式表記が多い見積では判断が難しいため、必要工事項目の仕分けと代替案の提示によって、コストと効果の違いが見える資料へと再構築。
理事会内の意見統一を実現し、住民説明会でもスムーズな合意形成につながりました。
現地調査から工事開始までの流れ
現地調査では劣化箇所だけでなく、原因や将来的なリスクも整理したうえで修繕計画案を提示。
納得して着工に進めるよう資料を整えました。


当社現場監督:「外壁タイルに広範囲の浮きが見られ、落下リスクが高まっています」
理事会メンバー:「必要範囲を把握したいので、優先順位を教えてください」
当社現場監督:「補修範囲を2パターンで提示します」
住民代表:「洗濯物や生活動線への影響は?」
当社担当:「掲示と配布資料、工区分けで最小限に抑えます」
現地調査では、外壁タイルの打診検査、防水層の状態確認、排水設備のチェックなど、建物全体を徹底的に調査しました。
調査結果は写真付き報告書として提出し、劣化状況の全体像と優先順位を丁寧に整理。
また複数の修繕案を提示し、費用・期間・将来的リスクを比較できる形にすることで、理事会での判断材料として活用いただきました。
工事説明会では生活面への影響点も詳しく共有し、安心して着工できる環境を整えました。
工事中の流れ・やり取り
工事中は週次報告書と掲示物で進捗を共有し、住民とのコミュニケーションを重視しました。
居住者様:「工事中の音や動線変更も事前に知らせてくれて安心できました」
当社現場監督:「工程変更時は即日掲示します」
理事会メンバー:「報告が丁寧で問い合わせも減りました」
当社担当:「小さな不安にもすぐ対応できる体制を取っています」
工事中は、騒音・通行動線・洗濯物への影響など居住者様の生活に関連する要素を最優先に配慮しました。
進捗や翌日の作業内容、注意点について掲示物や週次報告書で周知することで、ストレスや不安を最小限に抑える体制を構築。
また、工程上の追加作業や変更があった場合は即日で掲示および説明を実施することで透明性の高い現場運営を徹底しました。
結果として大きなトラブルなく工期を完了し、多くの方から安心できたとの声をいただきました。






まとめ
仕上がりの品質だけでなく、説明の丁寧さや住民対応の柔軟さについても高く評価をいただきました。
理事長様:「説明が丁寧で安心して任せられました」
居住者代表:「工事中も安心して生活できました」
当社担当:「今後も点検や修繕計画のご相談に対応いたします」
今回の大規模修繕工事では、安全性と美観性の改善に加え、資産価値の向上にもつながる結果となりました。
品質はもちろん、コミュニケーション体制や住民配慮の面でも高く評価いただき、管理組合様・居住者様双方から満足の声を頂いています。
今後もアフターフォローや定期点検を通じて建物の長期維持管理をサポートし、次回修繕の計画立案にも活用できる資料提供を継続して行います。
安心して任せられるパートナーとして、継続した関係を築いていきます。
▶参考元:【実録】マンションの大規模修繕の全てを徹底解説!費用も公開中!
大規模修繕は判断材料が揃わないまま意思決定することが難しい工事です。
当社では、建物の現状把握と数量ベースの見積シミュレーションをご提供しています。
- 外壁・防水層の劣化状況と優先順位
- 将来コストを踏まえた計画立案
- 見積の適正価格と削減ポイント
- 住民説明会にそのまま利用できる資料提供
まずは、状況理解から始めてみませんか?
賃貸マンション大規模修繕に関するよくある質問【Q&A】
最後に、オーナー様から実際によくいただくご質問に、プロの視点から正直にお答えします。
疑問をクリアにして、安心して工事の第一歩を踏み出してください。
Q
工事期間中、入居者はそのまま住み続けられますか?
A
はい、基本的には住みながらの工事が可能です。大規模修繕は「居ながら施工」が前提となります。
室内の工事ではないため、仮住まいを用意する必要はありません。
ただし、ベランダ側の窓が養生シートで覆われて開けられなくなったり、日当たりが悪くなったりする期間が発生します。
不便をおかけする分、細やかなスケジュール連絡と配慮ある作業が施工会社には求められます。
Q
修繕費用は一括で「経費」として計上できますか?
A
工事内容によって「修繕費」か「資本的支出」かに分かれます。
原状回復(通常の維持管理)とみなされる部分は、その年の必要経費として一括計上できる「修繕費」になります。
一方、建物の価値を高めるグレードアップ(例:防犯カメラ新設、断熱塗装への変更など)に該当する部分は「資本的支出」となり、減価償却資産として数年に分けて経費化する必要があります。
税務判断が分かれるため、詳細は顧問税理士にご相談されることをお勧めします。
Q
予算が足りない場合、修繕を数年先送りしても大丈夫ですか?
A
専門家の診断なしの自己判断による先送りは非常に危険です。
もし現在、雨漏りやタイルの浮きが発生している場合、先送りすることで建物内部の腐食が進み、数年後の工事費が今の倍以上になってしまうリスクがあります。
予算が厳しい場合は、全体を先送りするのではなく、「緊急性の高い防水工事だけを先に行う」といった分割工事のプランも検討可能です。
まずは現状のリスクを正しく把握するために、現地調査をご依頼ください。
まとめ
賃貸マンションの大規模修繕について、費用相場やトラブル対策、業者選びのポイントを解説してきました。
今回の記事の要点は以下の通りです。
- 目的:資産価値の維持、事故防止、空室対策のために不可欠な投資
- 時期:築12年〜15年が目安
- 症状:クラックやチョーキング等の劣化サイン
- 費用:1戸あたり100〜130万円が相場
- 対策:入居者様への早期告知と配慮がトラブル回避の鍵
大規模修繕は、オーナー様にとって不安の大きいプロジェクトですが、信頼できるパートナーを選べば、マンションを生まれ変わらせる絶好のチャンスとなります。
株式会社新東亜工業では、オーナー様の立場に立った親身な診断を行っております。
セカンドオピニオンとしてでも構いませんので、お気軽にご相談ください。
あなたのマンション経営を、私たちが全力でサポートいたします。