シリコン防水塗装工事の費用相場は?単価や耐用年数・注意点などを解説
2025/11/13
外壁や屋根の塗装を検討されている方にとって、最も気になるのが「費用はいくらかかるのか」という点ではないでしょうか。
特にシリコン塗料は、価格と性能のバランスに優れていることから、多くの住宅で採用されています。
しかし、業者によって見積もり金額が大きく異なることも多く、適正価格がわからず不安に感じている方も少なくありません。
この記事では、外壁塗装や防水工事に携わってきた経験を持つ専門家の視点から、シリコン防水塗装工事の費用相場を詳しく解説します。
平米単価や坪数別の総額、他の塗料との比較、さらには信頼できる業者の選び方まで、あなたが適正価格で満足のいく工事を実現するために必要な情報をすべてお伝えします。
「高額な見積もりを提示されて困っている」「どの塗料を選べばいいのかわからない」そんな悩みを抱えている方に、ぜひ最後までお読みいただきたい内容です。
目次
シリコン防水塗装工事の費用相場
シリコン塗装工事の費用相場を正確に把握することは、適正価格での契約を実現するための第一歩です。
ここでは、外壁と屋根それぞれの単価、さらに坪数別の総額費用について具体的な数字をご紹介します。
外壁シリコン塗装の平米単価と総額費用
外壁のシリコン塗装における平米単価は、2,500円~3,500円/㎡が一般的な相場です。
この単価には下塗り、中塗り、上塗りの3回塗り工程が含まれています。
標準的な30坪の一戸建て住宅の場合、外壁塗装面積はおよそ100~120㎡となります。
この場合の総額費用は以下のようになります。
| 項目 | 費用目安 |
|---|---|
| 塗装代のみ | 約25万円~42万円 |
| 足場代・養生代 | 約15万円~20万円 |
| 下地処理・高圧洗浄 | 約5万円~8万円 |
| 諸経費(現場管理費など) | 約10万円~15万円 |
これらを合計すると、30坪の住宅で約75万円~100万円が外壁塗装の総額相場となります。
ただし、外壁の劣化状態や建物の形状、使用する塗料のグレードによって金額は変動します。
特に築年数が古く補修箇所が多い場合や、複雑な形状の建物では、追加費用が発生する可能性があることを覚えておきましょう。
屋根シリコン塗装の単価相場
屋根塗装のシリコン塗料単価は、外壁よりもやや高めの2,100円~2,600円/㎡が相場です。
屋根は外壁以上に紫外線や雨風の影響を受けるため、より丁寧な下地処理が必要となり、その分単価が上がります。
一般的な30坪の住宅の屋根面積は約60~80㎡です。屋根塗装にかかる総額は以下の通りです。
| 工事項目 | 費用相場 |
|---|---|
| 塗装代(シリコン) | 約13万円~21万円 |
| 下地処理・高圧洗浄 | 約3万円~5万円 |
| 縁切り・タスペーサー | 約3万円~5万円 |
| 棟板金交換(必要な場合) | 約5万円~10万円 |
屋根塗装単独で行う場合、足場代が別途15万円~20万円程度かかります。
そのため、外壁と屋根を同時に施工することで、足場代を一度で済ませられるというメリットがあります。
トータルコストを抑えたい方は、ぜひ同時施工を検討してください。
坪数別のシリコン塗装費用一覧表
住宅の大きさによって塗装費用は大きく変わります。
ここでは、坪数別のシリコン塗装費用の目安を一覧表でご紹介します。
| 坪数 | 塗装面積(目安) | 外壁のみ | 外壁+屋根 |
|---|---|---|---|
| 20坪 | 約70~90㎡ | 約60万円~80万円 | 約85万円~110万円 |
| 30坪 | 約100~120㎡ | 約75万円~100万円 | 約100万円~135万円 |
| 40坪 | 約130~150㎡ | 約90万円~120万円 | 約120万円~160万円 |
| 50坪 | 約160~180㎡ | 約110万円~145万円 | 約145万円~190万円 |
この表はあくまで目安であり、実際の費用は建物の形状や外壁材の種類、劣化状況によって変動します。
例えば、凹凸の多い意匠性の高い外壁や、3階建ての住宅では足場代が高くなる傾向があります。
また、近年の塗料代高騰により、2024年以降は従来の相場よりも5~10%程度高くなっているケースも見られます。
正確な費用を知るためには、必ず現地調査を行った上での見積もりを取得することが重要です。
シリコン防水塗料の特徴と耐用年数
シリコン塗料が多くの住宅で選ばれているのには、明確な理由があります。
ここでは、シリコン塗料の特徴とメリット・デメリット、そして実際の耐用年数について詳しく解説します。
シリコン塗料が選ばれる理由とメリット
シリコン塗料は、シリコン樹脂を主成分とした塗料で、外壁塗装市場において最も人気の高い塗料の一つです。
その最大の魅力は、価格と性能のバランスの良さにあります。
シリコン塗料の主なメリットは以下の通りです。
- 紫外線や雨風に強く、色あせしにくい性質
- 汚れが付きにくく、付いても雨水で流れ落ちやすい低汚染機能
- 水をはじく性能に優れ、外壁を湿気から守る
- ウレタン塗料より耐久性が高く、フッ素塗料より安価
- 多くの業者が扱っており、安定した品質が期待できる
これらのメリットにより、シリコン塗料は「初めての外壁塗装でどの塗料を選べばいいかわからない」という方にも安心しておすすめできる選択肢となっています。
特に、10年程度の耐久性を求める方や、予算と品質のバランスを重視する方に最適です。
シリコン塗料のデメリットと注意点
多くのメリットがあるシリコン塗料ですが、いくつかのデメリットや注意点も存在します。
契約前に必ず確認しておきましょう。
シリコン塗料の主なデメリットは次の通りです。
- 塗膜が硬くひび割れしやすい
- 重ね塗りの難しさ
- フッ素塗料より耐久性が劣る
- 製品によって品質差がある
特に注意したいのが、築年数が古く外壁のひび割れが多い建物への使用です。
このような場合は、弾性塗料や微弾性塗料といった柔軟性のある塗料を選ぶ方が適している場合があります。
また、見積もりを取得する際は、使用する塗料の商品名やメーカー名が明記されているかを必ず確認してください。
「シリコン塗料」とだけ記載されている見積書は、低品質な製品を使用される可能性があるため注意が必要です。
シリコン塗料の耐用年数は10~15年
シリコン塗料の耐用年数は、一般的に10年~15年とされています。
ただし、この年数はあくまで目安であり、実際の耐久性は使用環境や施工品質によって大きく変わります。
耐用年数に影響を与える主な要因は以下の通りです。
| 要因 | 影響内容 |
|---|---|
| 立地条件 | 海沿いや交通量の多い道路沿いでは劣化が早まります |
| 日当たり | 南面など紫外線が強く当たる面は劣化しやすい傾向があります |
| 施工品質 | 下地処理が不十分だと早期に塗膜が剥がれる可能性があります |
| 塗料のグレード | シリコン含有率が高い高品質な製品ほど長持ちします |
| メンテナンス | 定期的な清掃や点検により寿命を延ばすことができます |
実際には、適切に施工されたシリコン塗装であれば、10~12年程度で再塗装を検討するのが一般的です。
ただし、外壁にチョーキング(白い粉が付く現象)が見られたり、色あせが目立つようになったりした場合は、耐用年数に関係なく早めの対応が必要です。
放置すると外壁材自体が劣化し、より高額な修繕費用が発生する可能性があるため、定期的な点検を心がけましょう。
フッ素塗料・ラジカル塗装の費用相場・耐用年数
シリコン塗料以外の選択肢として、フッ素塗料やラジカル制御型塗料も注目されています。
それぞれの特徴と費用相場を理解し、ご自宅に最適な塗料を選びましょう。
フッ素塗装の単価と耐用年数
フッ素塗料は、外壁塗装の中でも最高クラスの耐久性を誇る塗料です。
平米単価は3,500円~4,800円/㎡と、シリコン塗料と比較して約1.5倍高額になります。
30坪の一戸建て住宅でフッ素塗料を使用した場合の総額は、約110万円~150万円が目安です。
初期費用は高額ですが、耐用年数が15~20年と長いため、長期的に見ればコストパフォーマンスに優れています。
フッ素塗料の主な特徴は次の通りです。
- 耐候性が非常に高く、紫外線や酸性雨にも強い
- 汚れが付きにくく、美観を長期間維持できる
- 塗り替え回数を減らせるため、将来的なメンテナンスコストを抑えられる
- 高層ビルやマンションなど、頻繁に塗り替えが難しい建物に適している
フッ素塗料は、「できるだけ長く外壁を守りたい」「塗り替えの手間を減らしたい」という方に最適な選択肢です。ただし、一戸建て住宅の場合、費用対効果を考えるとシリコン塗料で十分というケースも多いため、ライフプランに合わせて検討することをおすすめします。
ラジカル塗装の単価と耐用年数
ラジカル制御型塗料は、比較的新しい技術を採用した塗料で、近年注目を集めています。
平米単価は2,200円~4,000円/㎡と幅があり、シリコン塗料と同程度からやや高めの価格帯です。
ラジカル制御型塗料の特徴は、塗膜の劣化原因となる「ラジカル」という物質の発生を抑制する技術にあります。
これにより、以下のようなメリットが得られます。
- チョーキング現象が発生しにくく、長期間美観を保てる
- 耐用年数は10~16年と、シリコン塗料と同等以上
- 価格はシリコン塗料に近く、性能はフッ素塗料に迫る
- 環境にやさしい水性塗料が主流で、施工時の臭いが少ない
ラジカル制御型塗料には、アクリル樹脂系、シリコン樹脂系、フッ素樹脂系など複数のタイプがあり、樹脂の種類によって価格と性能が異なります。
そのため、見積もりを取得する際は、必ず具体的な商品名を確認することが重要です。
「シリコン塗料とフッ素塗料の中間の性能が欲しい」という方や、「新しい技術を取り入れたい」という方には、ラジカル制御型塗料が良い選択肢となるでしょう。
シリコン防水塗料工事の見積もりで確認すべきポイント
適正価格で質の高い工事を実現するためには、見積書の内容を正しく理解し、チェックすべきポイントを押さえておく必要があります。
ここでは、見積もりを受け取った際に必ず確認したい重要な項目を解説します。
塗装面積と数量が具体的に記載されているか
見積書で最初に確認すべきは、塗装面積や数量が具体的な数字で記載されているかという点です。
「一式」とだけ書かれた見積書は、後々トラブルの原因となる可能性が高いため注意が必要です。
適切な見積書には、以下の項目が明記されているべきです。
- 外壁塗装面積:○○㎡
- 屋根塗装面積:○○㎡
- 軒天塗装面積:○○㎡
- 雨樋塗装:○○m
- 破風板塗装:○○m
- シーリング打ち替え:○○m
これらの数値が記載されていることで、単価計算が正確に行われているかを確認できます。
また、複数の業者から見積もりを取得した際にも、公平に比較することが可能になります。
もし「一式」表記が多い見積書を受け取った場合は、遠慮なく詳細な内訳を業者に求めましょう。
誠実な業者であれば、快く詳細を説明してくれるはずです。
使用する塗料の商品名とメーカーが明記されているか
見積書に「シリコン塗料」とだけ記載されている場合、実際にどのような塗料が使われるのか不明確です。
必ず具体的な商品名とメーカー名が記載されているかを確認してください。
確認すべき塗料情報は以下の通りです。
| 確認項目 | 記載例 |
|---|---|
| メーカー名 | 日本ペイント、エスケー化研、関西ペイントなど |
| 商品名 | ファインシリコンフレッシュ、プレミアムシリコンなど |
| 塗装回数 | 下塗り1回、中塗り1回、上塗り1回(計3回塗り) |
| 希釈率 | メーカー推奨の希釈率を守っているか |
商品名が明記されていれば、インターネットで性能や評判を調べることができ、適切な塗料が使われるかを事前に確認できます。
また、悪質な業者の中には、シリコン含有率の低い安価な塗料を「シリコン塗料」として提案するケースもあるため、注意が必要です。
不明な点があれば、契約前に必ず業者に確認し、納得してから契約を進めましょう。
足場代や付帯工事の費用が適正か
外壁塗装の総額において、足場代は大きな割合を占めます。
足場代の相場は700円~1,200円/㎡で、30坪の住宅では約15万円~20万円が目安です。
極端に安い、または高い場合は理由を確認しましょう。
付帯工事として確認すべき項目は以下の通りです。
- 高圧洗浄費用:150円~300円/㎡
- 養生費用:300円~500円/㎡
- シーリング打ち替え:900円~1,500円/m
- 下地補修費用:状況により変動
- 廃材処分費:2万円~5万円
これらの項目が見積書に含まれているかを確認し、含まれていない場合は追加費用が発生する可能性があるため注意が必要です。また、「足場代無料」などの謳い文句には注意しましょう。
実際には他の項目に費用が上乗せされている可能性が高く、結果的に割高になるケースが多いためです。
透明性のある見積書を提示してくれる業者を選ぶことが、適正価格での契約につながります。
シリコン防水塗装業者の選び方と契約時の注意点
適正価格で質の高い工事を実現するためには、信頼できる業者選びが不可欠です。
ここでは、業者選定のポイントと契約時の注意点について詳しく解説します。
現地調査を丁寧に行う業者を選ぶ
優良な塗装業者を見極める最初のポイントは、現地調査を丁寧に行うかどうかです。
電話やメールだけで見積もりを出す業者は避け、必ず現地調査を実施する業者を選びましょう。
適切な現地調査では、以下のような確認が行われます。
- 外壁や屋根の劣化状況の詳細なチェック
- ひび割れや浮き、カビの発生箇所の確認
- 雨漏りの有無や原因の調査
- 正確な塗装面積の測定
- 周辺環境(隣家との距離、足場設置スペースなど)の確認
- 写真撮影による現状記録
現地調査に1時間以上かけ、丁寧に建物の状態を確認してくれる業者は信頼性が高いと言えます。
また、調査時に専門的な説明をわかりやすく行い、質問に対して誠実に答えてくれるかどうかも重要な判断材料です。
逆に、短時間で調査を終え、すぐに契約を迫るような業者には注意が必要です。
相見積もりで2~3社を比較する
外壁塗装では、複数の業者から見積もりを取得して比較する「相見積もり」が非常に重要です。
ただし、多すぎても時間と手間がかかるため、2~3社程度が適切です。
相見積もりで比較すべきポイントは以下の通りです。
| 比較項目 | 確認内容 |
|---|---|
| 総額費用 | 極端に安い、または高い業者がないか |
| 塗料の種類 | 同等グレードの塗料で比較しているか |
| 工事内容 | 含まれている工程に違いがないか |
| 保証内容 | 保証期間や保証範囲に違いがあるか |
| 工期 | 適切な工期が設定されているか |
相見積もりを取る際は、各業者に同じ条件(同じ塗料グレード、同じ工事範囲)で見積もりを依頼することが重要です。そうすることで、公平な比較が可能になります。
また、価格だけでなく、対応の丁寧さや提案内容の充実度も総合的に判断しましょう。
最安値の業者が必ずしも最良とは限りません。適正価格で質の高い工事を提供してくれる業者を選ぶことが、満足度の高いリフォームにつながります。
地元で実績のある業者を優先する
外壁塗装業者を選ぶ際は、地元で長年営業している実績のある業者を優先することをおすすめします。
大手ハウスメーカーや全国展開している企業も選択肢の一つですが、費用が高額になる傾向があります。
地元業者を選ぶメリットは次の通りです。
- 中間マージンが発生せず、適正価格で工事ができる
- 気候や地域特性を理解した施工が期待できる
- アフターフォローが迅速で、万が一のトラブルにも対応しやすい
- 施工実績を近隣で確認できる場合がある
- 地域での評判が業者の信頼性を判断する材料になる
地元業者を選ぶ際は、創業年数や施工実績、保有資格(塗装技能士など)を確認しましょう。
また、インターネットの口コミや評判も参考になりますが、すべてを鵜呑みにせず、実際に相談してみて対応を確認することが大切です。
誠実で信頼できる業者は、契約を急がせることなく、納得いくまで説明してくれるはずです。
保証内容とアフターサービスを確認する
契約前に必ず確認すべきなのが、工事後の保証内容とアフターサービスです。一般的なシリコン塗装の保証期間は5~7年ですが、業者によって内容が異なります。
確認すべき保証の内容は以下の通りです。
- 保証期間:何年間保証されるのか
- 保証範囲:塗膜の剥がれ、変色、ひび割れなど、何が保証対象か
- 保証の条件:定期点検が必要か、天災は対象外かなど
- 保証書の発行:書面で保証内容が提示されるか
- 定期点検:工事後の無料点検サービスがあるか
保証内容が充実している業者は、自社の施工品質に自信を持っている証拠です。
逆に、保証について曖昧な説明しかしない業者や、口頭での約束だけで書面を残さない業者は避けるべきです。
また、業者が廃業してしまうと保証が受けられなくなるため、長く営業している安定した業者を選ぶことも重要なポイントです。
防水工事の種類別単価表と費用相場
外壁塗装と合わせて検討されることが多いのが、ベランダや屋上の防水工事です。
ここでは、防水工事の種類と費用相場について詳しく解説します。
ベランダ・バルコニー防水工事の費用
一戸建て住宅のベランダやバルコニーの防水工事は、面積が比較的小さいため、10万円~30万円程度が一般的な相場です。工法によって単価が異なります。
主な防水工法と費用相場は以下の通りです。
| 工法 | 単価(/㎡) | 耐用年数 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| ウレタン防水 | 5,000円~7,000円 | 10~13年 | 複雑な形状にも対応可能 |
| FRP防水 | 6,000円~9,000円 | 10~15年 | 強度が高く摩耗に強い |
| シート防水 | 4,000円~8,000円 | 12~18年 | 工期が短くコストを抑えやすい |
ベランダの防水工事で最も多く採用されるのがFRP防水です。軽量で強度が高く、一般住宅のベランダに最適な工法とされています。
一方、既存の防水層がある場合や、予算を抑えたい場合にはウレタン防水が選ばれます。
工法の選択は、既存の状態や使用状況によって異なるため、専門業者に現地調査を依頼し、最適な工法を提案してもらいましょう。
屋上防水工事の工法別単価
マンションや店舗などの屋上防水工事は、面積が広いため費用も高額になります。
工法別の単価相場は以下の通りです。
| 工法区分 | 種類 | 費用相場(1㎡あたり) |
|---|---|---|
| ウレタン防水 | 密着工法 | 4,000円~6,000円 |
| 通気緩衝工法 | 5,000円~7,000円 | |
| シート防水 | 塩ビシート | 4,000円~8,000円 |
| ゴムシート | 3,000円~4,500円 | |
| アスファルト防水 | ― | 5,500円~8,000円 |
屋上防水工事では、既存の防水層の劣化状況によって工法が決まります。
既存の防水層を撤去せずに施工できる「通気緩衝工法」は、撤去費用がかからない分、トータルコストを抑えられる場合があります。
ただし、下地の状態が悪い場合は、既存の防水層を撤去してから新たに施工する必要があり、費用が増加します。適切な工法を選択するためには、専門業者による詳細な調査が不可欠です。
一戸建て防水工事にかかる総額の目安
一戸建て住宅で防水工事が必要になる主な箇所は、ベランダ、バルコニー、陸屋根です。
それぞれの総額目安は以下の通りです。
| 施工箇所 | 面積目安 | 総額費用 |
|---|---|---|
| 小規模ベランダ | 5~8㎡ | 約8万円~15万円 |
| 標準的なベランダ | 10~15㎡ | 約15万円~25万円 |
| 広いバルコニー | 20~30㎡ | 約25万円~40万円 |
| 陸屋根 | 30~50㎡ | 約40万円~70万円 |
防水工事を外壁塗装と同時に行うメリットは、足場を共有できることです。
足場代は15万円~20万円程度かかるため、別々に工事をするよりもトータルコストを大幅に削減できます。
また、防水工事を放置して雨漏りが発生すると、建物内部の修繕費用が数十万円から数百万円に膨らむ可能性があるため、劣化のサインが見られたら早めに対処することが重要です。
シリコン防水塗装工事に関するよくある質問【FAQ】
シリコン防水塗装工事を検討される際に、多くの方が疑問に感じる点をまとめました。
業者選びや施工時期、費用に関する質問など、契約前に知っておきたい情報をQ&A形式でわかりやすく解説します。
Q
シリコン塗装とシリコン防水塗装は同じですか?
A
基本的には同じ意味で使われることが多いですが、厳密には異なります。
「シリコン塗装」は主にシリコン樹脂を含む塗料を使った外壁・屋根の塗装を指します。
一方「シリコン防水塗装」は、防水性能を重視したシリコン系の塗料や防水材を使用する工事を指す場合があります。
見積もりを取る際は、具体的にどのような工事内容かを業者に確認することをおすすめします。
Q
シリコン塗装の耐用年数を延ばす方法はありますか?
A
はい、いくつかの方法で耐用年数を延ばすことが可能です。
まず、定期的な清掃を行い、外壁に付着した汚れやカビを除去することが重要です。
また、5年ごとに専門業者による点検を受け、小さなひび割れや劣化を早期に発見して補修することで、大規模な劣化を防げます。
さらに、施工時に高品質な下地処理を行い、メーカー推奨の施工方法を守ることも、長持ちさせる秘訣です。
Q
外壁塗装と防水工事は同時に行うべきですか?
A
可能であれば同時施工を強くおすすめします。最大の理由は、足場代を一度で済ませられることです。
足場の設置・撤去には15万円~20万円程度かかるため、別々に工事をすると二重に費用が発生します。
また、外壁と防水箇所の劣化は同時期に進行することが多く、まとめて施工することで建物全体を効率的にメンテナンスできます。
ただし、予算の都合で難しい場合は、劣化の進行度合いを見て優先順位を決めましょう。
Q
見積もりで「一式」と書かれている項目が多いのですが大丈夫ですか?
A
「一式」表記が多い見積書は注意が必要です。適正な見積書には、塗装面積(㎡)、雨樋や破風板の長さ(m)など、具体的な数量が記載されているべきです。
「一式」では、何にどれだけの費用がかかっているのか不明確で、後から追加請求される可能性もあります。
詳細な内訳を業者に求め、それでも曖昧な回答しか得られない場合は、別の業者を検討することをおすすめします。
Q
塗装工事に最適な時期はいつですか?
A
外壁塗装は、気温が5℃以上で湿度が85%以下の日が続く時期が最適です。
一般的には春(3月~5月)と秋(9月~11月)が施工に適しています。梅雨や真夏、真冬は避けた方が無難です。
また、3月~5月は塗装業界の閑散期にあたるため、比較的予約が取りやすく、値引き交渉もしやすい傾向があります。
逆に、台風シーズン前の6月や年末は繁忙期となり、予約が取りにくくなるため注意が必要です。
まとめ
シリコン防水塗装工事の費用相場や選び方について、詳しく解説してきました。
適正価格で満足のいく工事を実現するためには、正しい知識を持って業者を選定することが何より重要です。
本記事の重要なポイントをまとめます。
- シリコン塗装工事の相場は1㎡あたり2,500円~3,500円
- シリコン塗料の耐用年数は10~15年程度
- 見積書では塗装面積、使用塗料の商品名、足場代などを確認する
- 業者選びでは現地調査の丁寧さ、相見積もり、地元実績、保証内容を重視する
- 外壁塗装と防水工事は同時施工することで、足場代を節約できる
- 極端に安い見積もりには手抜き工事のリスクがあるため注意が必要
外壁塗装や防水工事は、決して安い買い物ではありません。だからこそ、焦らず慎重に業者を選び、納得のいく説明を受けてから契約することが重要です。
この記事でご紹介した相場や選び方のポイントを参考に、信頼できる業者を見つけてください。適切な時期に適切なメンテナンスを行うことで、大切な住まいを長く美しく保つことができます。
まずは信頼できる地元の専門業者に相談し、現地調査と見積もりを依頼してみましょう。
適正価格で質の高い工事を実現し、安心して暮らせる住まいを取り戻してください。