折板屋根の防水工事とは?工法・費用・業者選び・工期・流れまで解説

工場や倉庫、体育館などで広く採用されている折板屋根は、その優れた強度と施工性から多くの施設で選ばれています。

しかし、構造上の特性から防水層を持たないため、経年劣化により雨漏りや錆といったトラブルが発生しやすいという弱点があります。

「天井から水が垂れてきた」「屋根に錆が目立つようになった」「ボルト周辺から雨染みが広がっている」こうした症状を放置すると、建物内部の設備や商品に深刻なダメージを与えかねません。

折板屋根の防水工事は、建物を長期的に守るための重要な投資です。

この記事では、折板屋根の防水工事について、劣化症状の見極め方から各工法の特徴、費用相場、信頼できる業者の選び方、実際の施工の流れまで、実践的な情報を詳しく解説します。

適切な防水対策で、大切な施設を長く安心して使い続けましょう。

目次

折板屋根の防水工事とは?

折板屋根の防水工事は、金属製の屋根材を雨水や劣化から守るために行う専門的なメンテナンス作業です。

一般的な屋根とは異なる特性を理解することが、適切な対策を講じる第一歩となります。

折板屋根の構造的特徴と防水工事の重要性

折板屋根は山型に折り曲げた鋼板を組み合わせた構造で、ボルトで母屋に固定し、ハゼと呼ばれる部分で板同士を連結しています。

この構造により優れた強度を発揮する一方で、接合部やボルト周辺が劣化しやすく、そこから雨水が侵入しやすいという特性があります。

また、勾配が非常に緩やか(1/10〜1/100程度)なため、水が滞留しやすく、本格的な防水層を持たない構造のため、金属部分の劣化が進行すると雨漏りリスクが高まります。

そのため、定期的な防水工事によって接合部を保護し、金属面の劣化を防ぐことが建物全体を守るために不可欠なのです。

折板屋根の防水工事を怠ると起こるリスク

防水工事を先延ばしにすると、様々な深刻な問題が発生します。

まず、金属面の表層が酸化して錆が広がり、最終的には穴が開いて雨水が内部に浸入します。

ボルト周辺のゴムパッキンが劣化すれば、そこから雨水が屋根裏に到達し、断熱材や電気設備に悪影響を及ぼします。

特に工場や倉庫では、製品や機械の損傷につながり、事業活動に直接的な影響を与える可能性があります。

また、雨漏りによる湿気でカビが発生すれば、作業環境の悪化や健康被害のリスクも生じます。

初期段階での対応であれば低コストで済む補修も、放置すれば全面改修が必要となり、費用が数倍に膨らむケースも少なくありません。

折板屋根によくある劣化症状と見極めるポイント

折板屋根の劣化は、外観から判断できるサインがいくつかあります。

早期発見により適切な対策を講じることで、大規模な修繕を避けることができます。

ここでは代表的な劣化症状について詳しく解説します。

錆(サビ)の発生と進行

屋根表面に赤錆や白錆が現れ始めたら、塗膜の防護機能が低下しているサインです。

初期段階では点状の錆が見られますが、放置すると広範囲に広がり、最終的には金属そのものが腐食して穴が開きます。

特に海沿いの地域や湿度の高い環境では、錆の進行が早まります。屋根の谷部分や水が溜まりやすい箇所は特に注意が必要です。

錆が軽度なうちであれば、ケレン作業と防錆塗装で対応できますが、進行すると屋根材自体の交換が必要になるため、早期対応が重要です。

シーリング材の劣化・ひび割れ

折板同士の接合部やボルト周辺に充填されているシーリング材は、紫外線や熱の影響で徐々に硬化していきます。

硬化が進むとひび割れが発生し、そこから雨水が侵入する経路となります。

施工から7〜10年程度経過すると、シーリング材の劣化が顕著になるケースが多く見られます。

シーリング材が剥がれている箇所や、指で触ると弾力性を失って硬くなっている部分があれば、早急な打ち替えが必要です。

シーリングの劣化は目視で確認しやすいため、定期的にチェックすることをおすすめします。

ボルト周辺の浮き・緩み

折板屋根を固定しているボルトは、温度変化による金属の膨張・収縮を繰り返すうちに徐々に緩んできます。

ボルトが緩むと固定力が低下し、周辺に隙間が生じて雨水が浸入しやすくなります。ボルト本体やキャップが錆びている場合は、特に注意が必要です。

ボルト周辺に雨染みや変色が見られる場合、すでに雨水が侵入している可能性があります。

この状態を放置すると、ボルト穴が広がり、屋根材そのものの交換が必要になることもあります。

ボルトの増し締めやパッキンの交換、防水キャップの取り付けなど、早めの対処が被害の拡大を防ぎます。

塗膜の剥がれ・色褪せ

屋根表面の塗膜は、紫外線や雨風により徐々に劣化していきます。

色褪せやチョーキング現象(手で触ると白い粉が付く状態)が見られたら、塗膜の保護機能が低下しているサインです。

塗膜が剥がれると、金属面が直接外部環境にさらされるため、錆の進行が加速します。

塗膜の劣化は防水性能の低下に直結するため、定期的な塗装メンテナンスが必要です。

一般的に10〜15年ごとの塗り替えが推奨されますが、立地条件や気候によって劣化速度は異なります。

塗膜の状態を定期的に確認し、劣化が進む前に計画的な塗装工事を実施することで、屋根の寿命を大幅に延ばすことができます。

折板屋根の防水工事の主な工法・種類と選び方

折板屋根の防水工事には、建物の劣化状況や予算、今後の使用計画に応じて選択できる複数の工法があります。

ここでは、代表的な工法とその特徴を詳しく解説します。

工法名費用相場
(㎡単価)
耐用年数適した状況
シーリング補修1,000〜2,500円5〜7年部分的な劣化、定期メンテナンス
ウレタン防水4,000〜8,000円10〜15年複雑な形状、雨漏り予防
防水塗装3,000〜5,000円10〜15年表面保護、遮熱効果重視
カバー工法7,000〜12,000円20年以上重度劣化、断熱性向上
防水シート2,500〜4,500円10〜15年特殊形状、緊急対応

シーリング補修(部分的な劣化に対応)

シーリング補修は、ボルト周辺や折板同士の接合部に充填されているシーリング材を新しいものに打ち替える工法です。

劣化が軽度で部分的な補修で済む場合に適しており、費用も比較的抑えられます。

施工期間も短く、建物の稼働を止めずに実施できるのが大きなメリットです。

ただし、屋根全体に腐食が広がっている場合や、すでに雨漏りが発生している場合には、この工法だけでは不十分です。

定期メンテナンスの一環として、他の工法と組み合わせて実施することで、より効果的な防水対策となります。

費用相場は1,000〜2,500円/㎡程度です。

折半屋根ウレタン防水(柔軟性と密着性に優れる)

ウレタン防水は、液状のウレタン樹脂を屋根面に塗布して防水層を形成する工法です。

折板屋根の複雑な形状にも柔軟に対応でき、継ぎ目のないシームレスな防水層を作ることができます。

ウレタンは弾力性に優れているため、金属の熱膨張・収縮にも追従し、ひび割れが生じにくいのが特長です。

角部分や隙間、段差のある箇所も丁寧に処理できるため、雨漏りリスクの高いボルト周辺や谷部分への対応力が高い工法です。

耐用年数は10〜15年程度で、費用相場は4,000〜8,000円/㎡となります。

折板屋根防水塗装(遮熱・断熱塗料)

遮熱・断熱性能を持つ防水塗料を用いた塗装工事は、防水性と同時に室温上昇の抑制効果も期待できる工法です。

下塗り・中塗り・上塗りの3工程で施工し、屋根材表面に保護膜を形成します。

太陽熱を反射する遮熱塗料を使用することで、工場内の温度を下げ、空調費の削減につながります。

塗料の種類は、ウレタン系、シリコン系、フッ素系などがあり、それぞれ耐用年数と費用が異なります。

シリコン系は10〜12年、フッ素系は15〜20年の耐久性があり、長期的な視点でコストパフォーマンスを検討することが重要です。費用相場は3,000〜5,000円/㎡程度です。

カバー工法(重度劣化や雨漏りに最適)

カバー工法は、既存の折板屋根を撤去せず、その上に新しい屋根材を重ねて設置する工法です。

既存屋根の下に断熱材を敷設してから新しい屋根材を施工するため、防水性・断熱性・遮音性を大幅に向上させることができます。

撤去費用や廃材処分費がかからないため、葺き替えと比べてコストを抑えられます。

また、施工中も屋内での作業を継続できるケースが多く、工場や倉庫の稼働停止による損失を最小限に抑えられます。

耐用年数は20年以上と長く、費用相場は7,000〜12,000円/㎡です。

防水シート貼付(特殊形状や緊急対応向け)

防水シートを屋根面に貼り付ける工法は、部分的に平坦な面がある場合や、緊急的な応急処置が必要な場合に選ばれます。

塩ビシートやゴムシートなどを使用し、接着剤や機械的固定で設置します。施工が比較的容易で、工期も短く済むのがメリットです。

ただし、凹凸の多い折板屋根全体にこの工法を適用することは難しく、あくまで部分的な対処法としての位置付けとなります。

耐用年数は10〜15年程度で、費用相場は2,500〜4,500円/㎡です。

サラセーヌ折半屋根工法

サラセーヌは、AGCポリマー建材が開発した高性能ウレタン塗膜防水システムです。

超速硬化型のウレタン材料を吹付けで施工するため、短時間で広範囲の防水層を形成できます。

折板屋根の複雑な凹凸にも密着し、継ぎ目のない一体的な防水層を実現します。

耐候性・耐久性に優れており、15年以上の長期耐用が期待できます。

施工時の硬化が早いため、天候の影響を受けにくく、工期の短縮にも貢献します。

金属屋根防水塗料

金属屋根専用に開発された防水塗料は、金属面への密着性が高く、防錆効果に優れています。

下塗りには防錆プライマーを使用し、金属面の錆の進行を抑えながら、上塗り塗料との密着性を高めます。

アクアルーフなどの水性タイプは、環境への配慮と高い防水性能を両立しています。

金属屋根専用塗料は、温度変化による伸縮に追従する柔軟性を持ち、塗膜の割れやひび割れを防ぎます。

また、遮熱機能を備えた製品を選ぶことで、屋根面の温度上昇を抑制し、工場内の作業環境改善にもつながります。

費用相場は塗料のグレードにより異なりますが、3,000〜6,000円/㎡程度です。

折板屋根の防水工事にかかる費用相場

防水工事の費用は、選択する工法や施工面積、屋根の劣化状況、立地条件などによって大きく変動します。

適正な予算を把握し、計画的に工事を進めることが重要です。

工法別の㎡単価と総額の目安

実際の総額は、施工面積に大きく影響されます。

例えば、500㎡の折板屋根にウレタン防水を施工する場合、材料費・施工費だけで200〜400万円程度となります。

これに足場設置費用(約15〜20万円)、高圧洗浄費用(約5〜10万円)などが加算されます。

また、既存の劣化状況によっては、下地補修や錆落としなどの追加工事が必要になるケースもあります。

見積もりを依頼する際は、総額だけでなく内訳を詳しく確認し、どのような作業が含まれているかを把握することが大切です。

費用に影響する主な要因

まず、屋根の勾配が急な場合や高所作業が必要な場合は、安全対策費用が増加します。

立地条件として、搬入路が狭い、足場の設置スペースが限られているなどの制約があると、施工の難易度が上がり費用も高くなります。

さらに、工場や倉庫の稼働を継続しながらの施工を希望する場合、作業時間帯の制限や分割施工が必要となり、工期が延びることで人件費が増加する可能性があります。

また、使用する材料のグレードによっても費用は変動し、高性能な塗料やシステムを選択すれば初期費用は上がりますが、長期的な耐久性やメンテナンス頻度を考慮すると、トータルコストでは有利になることもあります。

賢くコストを抑える4つの工夫

防水工事の費用を抑えるためには、いくつかの実践的な工夫があります。

これらを組み合わせることで、品質を維持しながら総額を削減することが可能です。

  1. 複数業者から相見積もりを取得する
  2. 定期的なメンテナンスを実施する
  3. 補助金・助成金制度を活用する
  4. 閑散期に施工を依頼する

これらの工夫を実践することで、同じ工事内容でも10〜20%程度のコスト削減が見込めるケースもあります。

ただし、価格だけで業者を選ぶのではなく、施工実績や保証内容、アフターサポート体制も総合的に判断することが重要です。

折板屋根防水工事の流れと工期・期間

防水工事をスムーズに進めるには、全体の流れと各工程にかかる時間を事前に把握しておくことが大切です。

計画的なスケジュール管理により、建物の稼働への影響を最小限に抑えられます。

実際の施工工程と各ステップの詳細

折板屋根の防水工事は、以下のような段階を経て進められます。

各ステップを確実に実施することで、高品質な仕上がりと長期的な防水効果が得られます。

  1. STEP

    現地調査・劣化診断

    目視点検に加え、赤外線カメラやドローンを使用して、目に見えない劣化箇所も把握します。

    雨漏りの有無、錆の進行度、シーリングの状態、ボルトの緩みなどをチェックし、最適な工法を判断するための基礎データを収集します。

  2. STEP

    見積もり提示・工法提案

    各工法のメリット・デメリット、耐用年数、保証内容などが説明され、予算と建物の状態に最も適した方法を選定します。

    不明点はこの段階で積極的に質問し、納得のいく提案を選ぶことが重要です。

  3. STEP

    足場設置・安全対策

    高所作業が必要な場合は、足場やネットを設置します。

    作業員の安全確保と同時に、工場内への落下物防止対策も講じられます。

    養生シートで周辺を保護し、粉塵や塗料の飛散を防ぎます。

  4. STEP

    高圧洗浄・ケレン作業

    屋根表面の汚れ、コケ、旧塗膜などを高圧洗浄機で徹底的に除去します。

    錆が発生している箇所はケレン作業(錆落とし)を行い、新しい防水材の密着性を高めます。

    この下地処理が不十分だと、施工後に剥がれが生じる原因となります。

  5. STEP

    下地処理・補修

    ひび割れや穴、錆による損傷箇所を補修します。

    防錆プライマーを塗布し、金属面を保護します。

    シーリング材の打ち替えやボルトの増し締めも、この段階で実施されます。

  6. STEP

    防水層の形成

    選定した工法に応じて、ウレタン防水材の吹付け、塗料の塗布、シートの貼付などを行います。

    複数回の重ね塗りや、乾燥時間の確保など、工法ごとの手順を厳守することで、確実な防水性能が得られます。

  7. STEP

    トップコート・仕上げ

    防水層を保護するためのトップコートを塗布します。

    紫外線や摩耗から防水層を守り、耐久性を高めます。

    遮熱塗料を使用する場合は、この段階で施工されます。

  8. STEP

    最終検査・清掃・引き渡し

    施工箇所の塗りムラや未施工部分がないかを入念にチェックします。

    必要に応じて漏水テストを実施し、防水性能を確認します。

    足場を撤去し、清掃を行った後、完成検査を経て引き渡しとなります。

工事期間・工期の目安

折板屋根の防水工事にかかる期間は、施工面積や工法、天候条件によって変動します。

一般的な目安として、以下の表を参考にしてください。

施工面積シーリング補修ウレタン防水・塗装カバー工法
〜300㎡3〜5日7〜10日10〜14日
300〜500㎡5〜7日10〜14日14〜21日
500㎡以上7〜10日14〜21日21〜30日

これらはあくまで目安であり、雨天時は作業が中断されるため、梅雨時期などは工期が延びる可能性があります。

また、工場や倉庫の稼働を継続しながら施工する場合、作業時間帯の制限により、工期が1.5〜2倍程度に延びることもあります。

余裕を持ったスケジュールを組み、業者と綿密に打ち合わせを行うことが重要です。

折板屋根の防水工事業者を選ぶ際のポイント

防水工事の成否は、業者の技術力と信頼性に大きく左右されます。

適切な業者を選ぶことが、長期的な安心につながります。

ここでは業者選定の重要なチェックポイントを解説します。

実績・専門性の確認方法

折板屋根の防水工事は専門的な技術が必要なため、類似建物での施工実績が豊富な業者を選ぶことが重要です。

公式サイトで施工事例を確認し、工場・倉庫・体育館などの折板屋根の工事実績が5件以上あるかをチェックしましょう。

また、建築施工管理技士や防水施工技能士などの有資格者が在籍しているか、自社施工体制かどうかも重要な判断材料です。

下請けに丸投げする業者は品質管理が不明確になるリスクがあります。

見積もり時に担当者が専門的な質問に的確に答えられるかも、技術力を見極めるポイントとなります。

保証内容とアフターサポート体制

保証書が発行されるか、保証期間は何年か、保証対象となる不具合の範囲が明記されているかを必ず確認しましょう。

一般的に、防水塗装で3〜5年、カバー工法で10年以上の保証が付くケースが多く見られます。

また、定期点検サービスの有無や、万が一の不具合発生時の対応体制も重要です。

24時間対応の緊急連絡先があるか、追加費用なしで再施工に対応してくれるかなど、アフターサポートの内容を契約前に明確にしておくことで、施工後の安心感が大きく変わります。

相見積もりを取り比較検討する

最低でも2〜3社から相見積もりを取得し、金額だけでなく提案内容の違いを比較することが賢明です。

極端に安い見積もりには注意が必要で、必要な工程が省略されていたり、低品質な材料を使用している可能性があります。

見積書の内訳が詳細に記載されているか、追加費用が発生する条件が明示されているか、工期や保証内容が明確に示されているかをチェックしましょう。

また、担当者の対応の丁寧さや説明の分かりやすさも、信頼できる業者かどうかを判断する重要な要素です。

避けるべき悪徳業者の特徴

まず、突然訪問してきて「今すぐ工事しないと危険」と不安を煽る業者は要注意です。

また、大幅な値引きを強調したり、契約を急がせる業者も信頼できません。

見積書が曖昧で内訳が不明確、会社の所在地や連絡先が不明瞭、契約書を交わさず口頭での約束しかしない、といった業者とは契約すべきではありません。

さらに、施工実績を見せられない、保証内容を明示しない、前払いで全額を要求するなどの行動も危険信号です。

信頼できる業者は、透明性のある情報提供と丁寧な説明を心がけており、顧客の疑問や不安に真摯に向き合ってくれます。

【施工事例】戸建て住宅の屋根・屋上防水工事|新東亜工業

屋上からの雨漏り対策として、新東亜工業が東京都江戸川区で行った防水工事の実例をご紹介します。

お問い合わせから工事完了までの流れを、実際の会話内容を交えて分かりやすくまとめました。

工事の概要|費用や期間

今回の工事では、破損した長尺シートを撤去し、塩ビシート機械固定工法とウレタン密着工法を組み合わせて施工しました。

雨漏りの原因である下地劣化と排水不良を改善し、長期的に安心できる仕様を採用しています。

施工地域東京都江戸川区
建物種別戸建て住宅
工事内容・既存長尺シート撤去
・塩ビシート機械固定
・ウレタン密着
使用工法塩ビシート機械固定工法+ウレタン密着工法
工期11日間
工事金額約150万円

本工事では既存シートの劣化が激しく、撤去・下地補修から丁寧に対応しました。

塩ビシートとウレタンを組み合わせることで耐久性を高め、排水ドレンの改修によって雨水トラブルの根本改善を実現。

明瞭な工程とスムーズな進行で、安心して任せられたと好評をいただいた施工です。

お問い合わせ・ご依頼内容

雨漏りが発生したため修繕を依頼したいとのご相談から、この工事は始まりました。

実際のやり取りの一部をご紹介します。

事務員の声:お電話ありがとうございます。新東亜工業でございます。

お客様の声:HPを見て連絡しました。自宅で雨漏りがあり見積をお願いしたいです。可能でしょうか?

事務員の声:もちろん大丈夫です。担当者より折り返しご連絡いたします。

お客様は突然の雨漏りでお困りの状態でしたが、受付担当の迅速で丁寧な対応により、スムーズに現地調査へ進むことができました。

初動の早さは雨漏り修繕において非常に重要であり、不安軽減にもつながります。

現地調査から工事開始までの流れ

現地調査では、屋上の状況を細かく確認し、雨漏りの原因を特定します。

担当者とお客様の実際の会話をご紹介します。

高井の声:こんにちは!新東亜工業の高井です。本日はよろしくお願いします。

お客様の声:よろしくお願いします。

高井の声:雨漏り箇所を確認させてください。

お客様の声:はい。こちらです。

高井の声:長尺シートが破れており、ここから浸水している可能性が高いですね。

調査では、長尺シートの破損に加えて、排水部や立ち上がり部分の劣化も確認されました。

状況を踏まえて最適な工法を提案し、工期・費用・仕様を明確にしたうえでご契約へ進みました。

お客様との認識を揃える丁寧な説明が、安心感につながる大切な工程です。

工事開始から引き渡しまでの流れ

いよいよ工事が開始され、担当者は毎日状況を報告しながら作業を進めました。

以下は当時のやり取りの一部です。

熊倉の声:おはようございます。本日から工事を開始します。よろしくお願いします。

お客様の声:よろしくお願いします。

熊倉の声:塩ビシートの敷設が完了し、手摺外側のウレタン塗りを進めています。順調に進行中です。

作業中は進捗を都度共有し、気になる点があればすぐに確認いただける環境を整えました。

塩ビシート敷設、ウレタン防水、ドレン改修などの工程を経て、完了検査後に仕上がりを確認いただき引き渡しとなりました。

保証書や報告書も併せてお渡しし、アフターサポートまで丁寧に対応しています。

まとめ

今回の施工では、迅速な対応と丁寧な説明でお客様の不安を解消しながら、高品質な防水工事を行うことができました。

実際のご感想を一部ご紹介します。

お客様の声:こちらこそ、綺麗に仕上げていただきありがとうございました。また今後ともよろしくお願いします。

雨漏り修繕は初動の速さと正確な診断、そして施工品質が重要です。

本事例のように、原因調査から工事完了までを一貫して対応することで安心して工事を任せられます。

屋上やベランダの防水でお悩みの方は、早めのご相談をおすすめします。

▶参考元:【実録】雨漏りにも即対応!屋上防水の進め方を完全公開!

折板屋根の防水工事に関するよくある質問(FAQ)

折板屋根の防水工事を検討する際、多くの方が抱く疑問や不安にお答えします。

実際の現場で頻繁に寄せられる質問をまとめました。

Q

雨漏りしていなくても防水工事は必要ですか?

A

はい、雨漏りが起きる前の予防的な防水工事が非常に重要です。

雨漏りは目に見える症状が出る前に、屋根裏や構造部分で進行していることが多く、表面化した時点ではすでに深刻なダメージを受けているケースが少なくありません。

定期的な点検と計画的なメンテナンスにより、大規模な修繕が必要になる前に対処できれば、結果的にコストを大幅に削減できます。

一般的に、施工から10〜15年経過している場合は、一度専門業者による診断を受けることをおすすめします。

Q

ウレタン防水と防水塗装はどちらが良いですか?

A

どちらが良いかは、屋根の劣化状況と目的によって異なります。

ウレタン防水は柔軟性が高く、複雑な形状にも密着しやすいため、雨漏りのリスクが高い箇所や凹凸の多い屋根に適しています。

一方、防水塗装は表面保護と遮熱効果を同時に得られるため、室温上昇の抑制や省エネ効果を重視する場合に適しています。

軽度の劣化であれば防水塗装、雨漏りの懸念がある場合や複雑な形状にはウレタン防水を選択するのが一般的です。

専門業者に現地調査を依頼し、建物の状態に応じた最適な提案を受けることをおすすめします。

Q

工事中も工場を稼働できますか?

A

基本的に、折板屋根の防水工事は屋外での作業がメインとなるため、工場内部の稼働を継続することは可能です。

ただし、足場の設置や高圧洗浄時には音が発生するため、精密機器を扱う工場などでは影響が出る可能性があります。

また、塗料の臭いが換気口から入る場合もあるため、事前に業者と詳細なスケジュールを調整することが重要です。

作業時間帯を夜間や休日に設定したり、工場の一部ずつ段階的に施工するなど、稼働への影響を最小限にする方法を相談できる業者を選ぶと安心です。

Q

防水工事の耐用年数はどれくらいですか?

A

防水工事の耐用年数は、採用する工法によって大きく異なります。

シーリング補修は5〜7年、ウレタン防水や防水塗装は10〜15年、カバー工法は20年以上が一般的な目安です。

ただし、これらの年数は適切な施工と定期的なメンテナンスが行われた場合の数値であり、立地条件や気候、建物の使用状況によって変動します。

海沿いの地域や降雨量の多い地域では劣化が早まる傾向があります。

耐用年数を延ばすためには、5年に1度程度の定期点検と、小規模な補修を早めに実施することが効果的です。

Q

定期点検の適切な頻度はどれくらいですか?

A

折板屋根の定期点検は、5年に1度が推奨される基本的な頻度です。

ただし、築年数が20年を超える建物や、過去に雨漏りの経験がある場合は、3年に1度程度の点検が望ましいでしょう。

また、台風や大雨、大雪などの自然災害の後には、臨時の点検を実施することで、被害の早期発見と迅速な対応が可能になります。

点検時には、錆の発生状況、シーリングの劣化、ボルトの緩み、塗膜の状態などを確認し、必要に応じて部分補修を行うことで、大規模な改修を回避できます。

Q

折板屋根防水シートとウレタン防水の違いは何ですか?

A

防水シートは、塩ビやゴムなどのシート状の材料を屋根面に貼り付ける工法で、材料が均一な厚みを持つため品質が安定しやすいのが特長です。

ただし、折板屋根のような凹凸の多い形状では施工が難しく、継ぎ目の処理が必要になります。

一方、ウレタン防水は液状の材料を塗布するため、複雑な形状にも柔軟に対応でき、継ぎ目のないシームレスな防水層を形成できます。施工の自由度が高く、部分補修も容易です。

折板屋根の場合、形状の特性を考慮すると、ウレタン防水の方が適しているケースが多いですが、平坦な部分がある場合はシートとの併用も検討できます。

まとめ

折板屋根の防水工事は、建物を長期的に守るために欠かせない重要なメンテナンスです。

この記事でご紹介した内容を参考に、適切な時期に適切な対策を講じることで、雨漏りや劣化による深刻なトラブルを未然に防ぐことができます。

最後に、折板屋根の防水工事において押さえておくべき重要なポイントをまとめます。

  • 折板屋根は構造上防水層を持たないため、定期的な防水工事が必須である
  • 錆・シーリング劣化・ボルトの緩み・塗膜の劣化などの症状を見逃さない
  • シーリング補修・ウレタン防水・防水塗装・カバー工法から最適な工法を選択する
  • 費用相場を把握し、相見積もりと補助金活用でコストを抑える工夫をする
  • 施工の流れと工期を理解し、工場稼働への影響を最小限にする計画を立てる
  • 実績・専門性・保証内容・アフターサポート体制を重視して信頼できる業者を選ぶ
  • 雨漏りが起きる前の予防的メンテナンスが、長期的なコスト削減につながる

折板屋根の防水工事は、一見すると大きな出費に感じられるかもしれません。

しかし、建物全体の寿命を延ばし、突発的な雨漏りによる事業停止や高額な修繕費用を回避できることを考えれば、計画的な投資としての価値は非常に高いものです。

定期的な点検と早めの対応を心がけ、信頼できる専門業者と長期的なパートナーシップを築くことで、大切な施設を安心して使い続けることができるでしょう。

まずは現在の屋根の状態を確認し、専門業者による診断を受けることから始めてみてください。