マンションの屋根防水工事を解説!費用相場・工法の選び方・仮設工事について紹介
2025/12/04
マンションの屋根防水工事は、建物の寿命を左右する極めて重要な工事です。
雨漏りを防ぎ、資産価値を守り、居住者の安全な生活環境を維持するためには、適切なタイミングと正しい工法での施工が欠かせません。
しかし実際には、「マンションの屋根防水工事の値段はいくら?」「仮設工事は必要?」「何年ごとに行うべき?」といった疑問が多く、管理組合やオーナーが判断に悩むケースは非常に多くあります。
本記事では、マンションの屋根防水工事の基礎知識から、費用、工法、仮設工事の必要性、見積もりの見方、よくあるトラブルまでを分かりやすく解説します。
目次
マンションの屋根防水工事とは?
マンションの屋根防水工事とは、建物内部に雨水を侵入させないために、屋根の表面に新たな防水層を形成したり、既存の防水層を補強・改修する工事を指します。
マンションの屋根や屋上は、強い日差し・風雨・温度差など外部環境の影響を最も受けやすい部位であり、時間の経過とともにひび割れ、膨れ、剥離などの劣化が避けられません。
劣化が進むと雨漏りにつながり、室内被害だけでなく、鉄筋の腐食やコンクリートの中性化といった建物の構造そのものにダメージを与える可能性があります。
こうした重大なトラブルを防ぐため、マンションでは一般的に10〜15年を目安に屋根防水工事を実施することが推奨されています。
適切な時期に防水工事を行うことで、建物の資産価値を維持し、修繕費用の高額化を防ぐ効果も期待できます。防水工法や建物の状態によって改修内容は異なるため、定期的な点検と専門業者による診断が欠かせません。
マンション屋根防水工事の種類|工法ごとの特徴と選び方
マンションの屋根防水工事では、建物の構造や屋根形状、使用環境に合わせて最適な工法を選ぶことが重要です。
防水工事の耐久性や値段は工法によって大きく異なるため、管理組合やオーナーが工法の違いを理解しておくことで、無駄なコストを避け、長期的に安心できる施工計画を立てられます。
ここでは、代表的な防水工法を比較しながら、それぞれの特徴をまとめます。
| 工法 | 特徴 | 耐久年数 | 値段(㎡単価) | 適した屋根 |
|---|---|---|---|---|
| ウレタン塗膜防水 | 液状塗膜で複雑形状にも対応 | 10〜15年 | 4,500〜7,000円 | 平場・細かな納まり |
| シート防水(塩ビ) | 工期短めで高耐久 | 15〜20年 | 5,500〜8,000円 | 平場・大型屋根 |
| FRP防水 | 高強度・軽量 | 10〜12年 | 6,500〜10,000円 | バルコニー等歩行頻度が高い部位 |
| アスファルト防水 | 最も歴史が長く信頼性高い | 15〜25年 | 7,000〜12,000円 | 大規模屋根・重量に強い構造 |
マンション屋根防水工事の種類|ウレタン塗膜防水
ウレタン塗膜防水は、液状のウレタン樹脂を塗り重ねて防水層を形成する工法で、複雑な形状や段差の多い屋根に特に適しています。
工事の値段も比較的抑えられるため、マンションの屋根防水工事で広く採用されています。また継ぎ目がないため、防水層が一体化しやすく、補修も容易です。
ただし、職人の施工技術によって品質が左右されやすく、厚み不足や乾燥不良といった施工不良が起きないよう管理が重要です。
マンション屋根防水工事の種類|シート防水(塩ビシート)
シート防水は、塩ビシートを貼り付けて防水層を構築する耐久性の高い工法です。工場生産されたシートを使用するため品質が安定し、工期も短めで済みます。
マンション屋根のような広い面積にも向いており、最近では最も採用率が高い工法のひとつです。
ただし、強風地域ではシートのめくれ対策が必要になるほか、立ち上がり部分の処理も慎重に行う必要があります。
マンション屋根防水工事の種類|FRP防水
FRP防水は、繊維強化プラスチックを使用した軽量かつ強固な防水工法で、歩行が多い部位に特に適しています。
バルコニーや屋上の一部に用いられることが多く、耐摩耗性にも優れています。
ただし、広面積の屋根にはコストや適性の面で不向きとされる場合もあるため、採用範囲は慎重に判断されるべき工法です。
マンション屋根防水工事の種類|アスファルト防水
アスファルト防水は歴史が長く、耐久性と信頼性の高さで知られる工法です。耐用年数が長く、大規模なマンションの屋根防水工事でも用いられます。
施工には専門技術が必要で、値段は比較的高めになりますが、長期的なコストパフォーマンスは優れています。
重量があるため、建物構造と相性の確認が必要なのも特徴です。
マンション屋根防水工事の費用相場|屋根の種類別の値段を紹介
マンションの屋根防水工事の値段は、工法だけでなく「屋根の種類」によっても変わります。
ここでは、代表的なマンション屋根ごとに、よく採用される防水工法と㎡単価の目安を整理し、どのタイプがどれくらいの費用感になるのかイメージできるように解説します。
| 屋根の種類 | 主な仕上げ・構造 | 採用されやすい防水工法 | ㎡単価の目安(税込) | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 陸屋根 (フラット屋根) | コンクリート下地が多い | ・ウレタン塗膜防水 ・シート防水 ・アスファルト防水 | 約4,500〜12,000円/㎡ | マンション屋根防水工事で最も多いタイプ。 既存防水の状態で費用差が大きい。 |
| 勾配屋根 (スレート・瓦など) | 勾配があり雨水が流れやすい | ・カバー工法 ・葺き替え + 防水シート | 約6,000〜15,000円/㎡ | 足場が必須になりやすく、仮設工事費が嵩みがち。 材質によって単価が大きく変動。 |
| 金属屋根・折板屋根 | 工場・倉庫併用型マンションなどに多い | ・シーリング補修 + 塗膜防水 ・カバー工法 | 約5,000〜13,000円/㎡ | サビ・結露対策もセットで行うことが多く、 付帯工事分の費用が乗りやすい。 |
| 屋上防水一体型 (ペントハウス周り含む) | 屋上と立ち上がりが連続した構造 | ・ウレタン塗膜防水 ・シート防水 | 約5,000〜9,000円/㎡ | 立ち上がり部・笠木・手すり根本など細かい納まりが多く、 手間分のコストがかかる。 |
陸屋根タイプのマンションは、防水工事の自由度が高く、ウレタン・シート・アスファルトなど複数の選択肢があります。
一方、勾配屋根や金属屋根では「防水工事」というよりも、屋根材そのもののカバー工法・葺き替えとセットで考えるケースが多く、仮設工事も含めてマンション屋根防水工事の値段が高くなりやすいのが特徴です。
相談や見積もりを依頼する際は、「屋根の種類」「仕上げ材」「既存防水の有無」を最初に伝えておくと、より現実的な費用感を出してもらいやすくなります。
マンション屋根防水工事の費用相場|工法別・面積別の値段
マンションの屋根防水工事の値段は、工法・㎡数・下地の状態・仮設工事の有無などによって大きく変動します。
一般的には50〜300㎡程度の中規模マンションの場合、防水工事の総額は50万円〜300万円前後が目安です。
ここでは値段の目安と費用構成を詳しくまとめます。
マンション屋根防水工事の工法別の費用相場(目安)
| 工法 | ㎡単価(目安) | 備考 |
|---|---|---|
| ウレタン塗膜防水 | 4,500〜7,000円/㎡ | 複雑な形状にも対応しやすい |
| シート防水(塩ビ) | 5,500〜8,000円/㎡ | 高耐久・広い面積に向く |
| FRP防水 | 6,500〜10,000円/㎡ | 歩行頻度の高い部位に最適 |
| アスファルト防水 | 7,000〜12,000円/㎡ | 信頼性が高く長寿命 |
マンション屋根防水工事の総額例
| 屋根面積 | 工法 | 想定総額 |
|---|---|---|
| 100㎡ | ウレタン防水 | 約50〜70万円 |
| 150㎡ | シート防水 | 約90〜120万円 |
| 200㎡ | アスファルト防水 | 約150〜240万円 |
費用が高くなる主な理由
- 下地補修が多い(ひび割れ・浮き)
- 勾配が強い屋根
- 仮設工事が必要(足場・昇降設備)
- 排水金物・笠木など附帯工事が多い
防水工事の値段は単純な㎡単価だけでは判断できず、特にマンションの場合は仮設工事の有無が総額に与える影響が大きいため、後述の「仮設工事」も必ず確認が必要です。
マンション屋根防水工事で必要になる仮設工事とは?
マンションの屋根防水工事では、多くの場合「仮設工事」が必要になります。
仮設工事とは、防水工事を安全に実施するために設置する足場や昇降設備、養生などを指します。
特に3階建て以上のマンションでは、作業員の安全確保はもちろん、資材の搬入ルート確保のためにも欠かせない工程です。
また、仮設工事の有無は総工事費に大きな影響を与えるため、見積もりを比較する際の重要なポイントになります。
仮設工事の主な内容
| 内容 | 説明 |
|---|---|
| 足場設置 | 作業者が安全に屋根へアクセスするための基本設備 |
| 養生シート | 落下物・飛散防止、近隣保護のために設置 |
| 昇降設備 | 資材運搬や職人の移動に必要な専用ルート |
| メッシュシート | 風による飛散防止など安全性を高める |
仮設工事の費用の目安
建物の階数や形状により費用は変動しますが、一般的な相場をマンション規模ごとに表でまとめました。仮設工事は全体費用への影響が大きいため、規模別の概算を把握しておくと比較がしやすくなります。
| マンション規模 (延べ床面積) | 単価の目安 | 仮設工事の概算費用 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 小規模(300㎡) | 700〜1,000円/㎡ | 約21万〜30万円 | 低層が多く比較的低コスト |
| 中規模(500㎡) | 700〜1,000円/㎡ | 約35万〜50万円 | 一般的な規模で費用の基準になりやすい |
| 大規模(800㎡) | 700〜1,000円/㎡ | 約56万〜80万円 | 足場範囲が広くコストが増える傾向 |
| 超大規模(1,000㎡〜) | 700〜1,000円/㎡ | 約70万〜100万円以上 | 高層・複雑形状は追加費用が発生しやすい |
防水工事の値段と合わせて、仮設工事費も含めた総額を比較することが重要です。
マンション屋根防水工事の基本的な流れ
マンション屋根防水工事は、複数の工程が組み合わせて進行します。
工程を理解しておくことで、工事の透明性が高まり、管理組合やオーナーは適切な判断がしやすくなります。
- STEP
事前調査
屋根面の劣化状態、排水状況、既存防水層の種類を細かく確認します。ひび割れ、浮き、排水不良、防水層の劣化度合いなどを調査し、必要な工法や施工範囲を判断する重要な工程です。
- STEP
見積もりと計画の作成
調査結果に基づき、工法・工期・費用の見積もりが作成されます。複数社に依頼することで、マンション屋根防水工事の値段が適正かどうか判断しやすくなります。また、管理組合の場合は総会承認に必要な資料としてこの段階の情報が重要になります。
- STEP
仮設工事の設置
職人が安全に作業できるよう足場・昇降設備を設置します。仮設工事は防水工事の品質にも大きく影響するため、しっかりとした設置が必要です。
- STEP
下地処理
防水工事の品質を左右する工程です。ひび割れ補修、浮きの除去、段差調整、排水口周りの補修など、下地の状態を整えます。不十分だと防水層が早期に劣化してしまうため、非常に重要なプロセスです。
- STEP
防水層の施工
選択した工法(ウレタン、シート、FRP、アスファルトなど)に応じて防水層を形成します。施工厚み、塗り重ね回数、シートの貼り付け精度など、施工品質を左右する要素が多く、最も集中して管理すべき工程です。
- STEP
完了検査と引き渡し
防水層の厚み、密着状況、排水テストなどを実施し問題がなければ引き渡しとなります。保証内容は工法によって異なりますが、一般的には5〜10年の施工保証が付きます。
マンション屋根防水工事でよくあるトラブルと回避方法
マンション屋根防水工事では、工事が始まってから「そんなはずじゃなかった」というトラブルが起こることがあります。
多くは、事前の調査不足や打ち合わせ不足が原因で、下地補修費の追加や足場代の増額、仕上がり不良、工期の大幅な延長といった形で表面化します。
あらかじめ典型的なトラブルパターンと、その回避方法を知っておけば、管理組合やオーナー側でもリスクを抑えやすくなります。
以下は、マンション屋根防水工事で起こりやすいトラブルを簡潔にまとめたリストです。
- 下地補修の追加費用▶︎調査不足により劣化を見落とし追加費用が発生しやすい
- 足場の追加請求▶︎足場範囲の認識違い
- 施工不良(膨れ・剥離)▶︎乾燥不足・仕様未遵守による品質低下
- 工期遅延▶︎天候・工程管理不足
屋根防工事のトラブルと回避方法|下地補修の追加費用
下地補修の追加費用は、防水工事における最も頻発するトラブルの一つです。
事前調査が表面的にとどまり、ひび割れ・浮き・爆裂といった内部劣化を見落とすことで、施工中に想定外の補修が必要になり費用が膨らむケースが多くあります。
特に既存防水層を部分的にしか撤去しない調査では、深部の劣化が発見されにくく、見積り金額との差が大きくなる原因になります。
- 調査時に写真付きの詳細報告を依頼する
- 既存防水の撤去範囲を明確化する
- 追加補修が発生した際の単価・上限額を事前に取り決める
屋根防工事のトラブルと回避方法|足場の追加請求
足場の追加請求は、仮設工事の範囲について業者と施主側の認識が一致していないと発生します。
特に「どの面に足場をかけるか」「何階から必要か」「外壁との取り合い部分は含むのか」などが曖昧なままだと、工事途中で「ここも必要です」と追加され、数十万円単位で増額されることがあります。
仮設工事は費用割合が大きいため、最初の認識合わせが非常に重要です。
- 見積書に足場範囲を図面・写真付きで明記
- 足場が必要な場所を事前に共有(笠木・外壁との取り合い含む)
- 階数・高さ・面ごとに足場の必要性を確認する
屋根防工事のトラブルと回避方法|施工不良(膨れ・剥離)
施工不良の代表例である膨れや剥離は、下地乾燥不足、塗布量不足、気温・湿度に合わない施工、施工仕様の未遵守が主な原因です。
防水工法は乾燥・硬化条件が厳しく、わずかな不備でも防水層の密着不良や早期劣化につながります。
また、現場管理が甘い場合や経験の浅い職人による施工でも不具合が起こりやすく、品質が大きく左右されるリスクがあります。
- 工程ごとに施工写真を提出してもらう
- メーカー標準仕様書を事前に確認する
- 乾燥時間・塗布量などの施工ルールを遵守しているかチェック
屋根防工事のトラブルと回避方法|工期遅延
工期遅延は、天候不良に加えて、工程管理の甘さ、職人不足、材料手配の遅れなどが複合的に影響して起こります。
特に梅雨時期や風の強い季節は、乾燥時間が確保できないため作業が中断されやすく、結果として工期が大幅に延びるケースがあります。
居住者への案内や共用部の利用制限が長引く点もトラブルにつながる要因です。
- 契約時に「想定工期」「遅延時の対応」を明確化
- 週単位の進捗報告を義務付ける
- 天候リスクを踏まえた余裕のあるスケジュール設定
マンション屋根防水工事の見積もり比較ポイントとは?
マンション屋根防水工事の値段を比較するとき、総額だけを見て「一番安いところ」で決めてしまうと、後から追加費用が発生したり、思っていた仕様と違ったりするリスクがあります。
見積もりは「何が含まれていて、何が含まれていないのか」を見極めることが大切です。
ここでは、必ずチェックしたい5つのポイントを少し踏み込んで解説します。
- 工法の違い(耐久年数・相性)
- 下地処理の内容(補修範囲)
- 仮設工事の範囲と費用
- 付帯工事(笠木・排水口・手すり根本など)の有無
- 保証内容(施工保証・メーカー保証)
それぞれ詳しく見ていきましょう。
屋根防水の見積もり比較ポイント1.工法の違い(耐久年数・相性)
同じマンション屋根防水工事でも、ウレタン塗膜防水なのか、シート防水なのか、アスファルト防水なのかによって、工事の値段も耐久年数も大きく変わります。
既存防水との相性が悪い工法を選んでしまうと、剥離や膨れが起こりやすく、結果的に寿命が短くなることもあります。
見積書には「工法名」「仕様(厚み・層構成)」「期待耐用年数」を明記してもらい、複数社で工法がバラバラな場合は、単純な金額比較ではなく「工法ごとのメリット・デメリット」を聞いたうえで判断するのがおすすめです。
屋根防水の見積もり比較ポイント2.下地処理の内容(補修範囲)
防水層だけをきれいにしても、下地のコンクリートやモルタルが傷んだままだと、数年で再び不具合が出てしまいます。にもかかわらず、見積書では「下地処理一式」としか書かれていないケースも多く、これでは何をどこまでやってくれるのか分かりません。
「ひび割れ補修」「爆裂補修」「浮き補修」「段差調整」「排水口まわり補修」など、具体的な項目と数量、単価が分かる形になっているかを確認しましょう。下地補修を安く見せるために最低限しか計上していない見積もりは、工事中に追加費用が膨らむリスクがあります。
屋根防水の見積もり比較ポイント3.仮設工事の範囲と費用
足場や昇降設備、養生シートなどの仮設工事は、マンション屋根防水工事の値段の中でも大きな割合を占めます。「足場一式」とだけ書かれていると、後から「ここも必要でした」と追加請求が出やすい部分です。
見積もりの段階で、以下の点を具体的に確認しましょう。
- どの面に足場を掛けるのか
- どこから屋根にアクセスするのか
- 昇降設備は含まれているか
- 養生やメッシュシートはどこまで設置するのか
。図面や写真に書き込んでもらうと、管理組合内での共有もしやすくなります。
屋根防水の見積もり比較ポイント4.付帯工事(笠木・排水口・手すり根本など)の有無
屋根防水だけでなく、笠木、手すり根本、排水口金物、出入口まわりなどは雨漏りが起こりやすいポイントです。ここを一緒に手当てしておかないと、「防水層は新しいのに、別の隙間から水が入る」という事態になりかねません。
見積もりに、以下のポイントが含まれているかどうかをチェックしましょう。
- 笠木シーリングの打ち替え
- 手すり根本まわりの防水処理
- 排水口金物の交換や周囲の補修
付帯工事を削ることで一時的に見積もりを安く見せているケースもあるため、他社より総額が極端に安い場合は「何が削られているのか」を確認することが重要です。
屋根防水の見積もり比較ポイント5.保証内容(施工保証・メーカー保証)
同じような金額に見えても、「保証内容」が大きく違うことがあります。
施工会社が独自に付ける施工保証と、防水材メーカーが発行する材料保証があり、その両方があるのか、どちらか片方なのかで安心感が変わります。
保証期間だけでなく、以下の内容も確認しておくと良いでしょう。
- どの範囲まで保証してくれるのか(雨漏りのみか、仕上げの不具合も含むか)
- 保証が適用されないケース(天災・第三者の破損など)の条件
- 保証申請の手続き方法
保証書は工事完了後に必ず受け取り、管理組合の書類としてきちんと保管しておくことが大切です。
マンション屋根防水工事でよくある質問(FAQ)
マンション屋根防水工事は、費用・工法・工期・耐久性など、検討段階で疑問が生じやすいポイントが多くあります。
特に「いくらかかるのか」「どの工法が最適なのか」「仮設工事は必ず必要か」などは、多くの管理組合やオーナーが最初に知りたい情報です。
ここでは、実際の相談内容から特に多い質問を5つ厳選し、わかりやすく回答します。初めての防水工事でも判断しやすい内容をまとめました。
Q
マンション屋根防水工事の値段はいくら?
A
マンション屋根防水工事の値段は、工法・施工面積・下地の劣化状況によって大きく変わります。一般的には100〜200㎡規模で50万〜200万円が目安ですが、下地補修が多い場合や仮設工事が必要な建物では金額が上がります。
また、ウレタン防水・シート防水・アスファルト防水など工法によって単価が異なるため、複数社で見積もりを比較することが重要です。
Q
仮設工事は必ず必要ですか?
A
2階建ての低層マンションでは、状況によっては仮設工事を省略できる場合もあります。しかし、3階建て以上の建物では安全確保と施工精度の点から足場の設置がほぼ必須になります。
足場の有無によって費用が数十万円単位で変わることがあるため、見積もり段階で「足場が必要な範囲」を明確に確認し、認識違いをなくすことが大切です。
Q
どの防水工法が一番長持ちしますか?
A
耐久性が最も高いのはアスファルト防水で、一般的に15〜25年持つとされています。次いでシート防水(塩ビ)が12〜20年、ウレタン防水が10〜15年ほどが目安です。
ただし、建物の形状・既存防水との相性・予算・施工環境などによって最適な工法は異なります。施工会社に「建物に最適な工法」を提案してもらうことが重要です。
Q
工事中はマンションの生活に影響がありますか?
A
防水工事中は、屋上への立ち入り制限、騒音、資材搬入によるエレベーター使用制限などが発生することがあります。足場を設置する場合は、共用廊下の通行制限や洗濯物の外干し制限がかかることもあります。
施工前の説明会や掲示物で住民に周知し、生活への影響を最小限に抑える工夫が重要です。
Q
保証はどれくらいつきますか?
A
防水工事には、施工会社による施工保証と、防水材メーカーによる材料保証があります。
一般的には5〜10年の保証が付くケースが多く、工法や施工条件によって期間が変動します。
保証内容には「どこまでが対象か」「自然災害の扱い」「申請方法」などの条件があるため、契約前に必ず確認し、保証書は管理組合で保管しておくことが推奨されます。
マンション屋根防水工事について|まとめ
マンション屋根防水工事は、雨水の侵入を防ぎ、建物の寿命と資産価値を守るために欠かせない重要なメンテナンスです。
屋上や屋根は最も劣化が進みやすく、放置すると雨漏りや鉄筋腐食、コンクリートの中性化など深刻な構造トラブルにつながる可能性があります。
そのため、10〜15年を目安に専門業者による防水工事を実施することが推奨されています。
この記事のポイントを以下にまとめました。
- 屋根防水工事は建物保全に不可欠
- 工事費は工法・面積・下地状態で大きく変動
- 3階建て以上は足場など仮設工事がほぼ必須
- 見積もり比較では“含まれる内容”の確認が重要
- 適切な工期管理と保証内容の確認がトラブル防止に有効
工事費用は100〜200㎡で50万〜200万円が一般的ですが、仮設工事の有無や下地補修の量で金額は大きく変わります。
また、工法によって耐久年数が異なるため、建物の状態に合った防水方法を選ぶことが大切です。
複数社で見積もりを比較し、工事内容・保証・費用のバランスを見極めることで、将来的な修繕コストを抑え、マンション全体の価値を長期的に維持することができます。