【賃貸経営】「売るか続けるか」を決めきれない状態が長引く理由
2026/01/20
賃貸経営をしていると、
「売却するほど困ってはいない」
「でも、このまま続けていって本当に大丈夫なのか」
と感じる時期が訪れます。
収益は出ている。
入居も極端に悪くはない。
ただ、将来の修繕や年齢、相続のことを考えると、漠然とした不安が残る。
このような状態で、売るか続けるかを決めきれないまま時間が過ぎていくケースは非常に多く見られます。
この記事では、賃貸経営において「売るか続けるか」を決めきれない状態がなぜ長引きやすいのか、その理由を整理していきます。
目次
決めきれないのは性格の問題ではない
まずお伝えしたいのは、
売却か継続かを決めきれないのは、優柔不断だからではないという点です。
多くの場合、
判断に必要な材料が整理されていないだけです。
・今後どれくらい修繕費がかかりそうなのか
・このまま続けた場合、どんなリスクがあるのか
・売却した場合、どのような条件になるのか
これらを同時に、しかも断片的に考えていると、結論は出ません。
判断が止まっているのは、
決断力がないからではなく、
判断できる状態になっていないからです。
「今すぐ困っていない」ことが判断を鈍らせる
賃貸経営では、
日常的に大きなトラブルが起きていないと、判断を先延ばしにしやすくなります。
・家賃は問題なく入っている
・入居率もそれなりに安定している
・建物も使えている
この状態が続くと、
「今はまだ大丈夫だろう」
という安心感が生まれます。
しかし、
今すぐ困っていない=将来も困らない
とは限りません。
特に修繕は、
ある日突然「考えなければならない問題」として表に出てきます。
売却と修繕を同時に考えてしまう構造
賃貸経営で売却を意識し始めると、
ほぼ同時に修繕の問題が頭に浮かびます。
・修繕が必要なら売った方がいいのでは
・売るなら、この状態で大丈夫なのか
・修繕費をかけてまで続ける意味があるのか
このように、
売却と修繕を同時に判断しようとしてしまうことで、思考が止まります。
本来、
「売るか続けるか」と
「修繕が必要な状態かどうか」は、別の判断です。
この二つを切り分けられていないことが、迷いを長引かせます。
よくある思考の行き詰まりパターン
賃貸経営で決めきれない状態が続いている方には、共通した思考の流れがあります。
・修繕費が高そうだから売却に傾く
・でも、今売るのは早い気がする
・かといって、修繕を決断するほどの覚悟もない
この状態では、
売却にも、継続にも、踏み切れません。
問題は、
どちらの判断も「決断」から入ってしまっていることです。
判断を前に進めるための整理の順番
賃貸経営で判断を前に進めるためには、順番があります。
最初にやるべきことは、
売るか続けるかを決めることではありません。
まず整理すべきなのは、
今の建物の状態が、今後の判断にどう影響するかです。
・放置するとリスクが高くなる部分はあるか
・売却時に必ず指摘されそうな劣化はあるか
・説明が難しくなるポイントはどこか
ここを整理することで、
売却と継続、それぞれの選択肢を冷静に比べられるようになります。
先延ばしが選択肢を狭める理由
「まだ決めなくてもいい」
そう考えて何も整理しないまま時間が過ぎると、次のような状況になりやすくなります。
・建物の状態が変わり、以前の判断材料が使えなくなる
・修繕の話が急に現実味を帯びる
・売却条件が厳しくなる
結果として、
本来であれば選べたはずの選択肢が、自然と減ってしまうことがあります。
賃貸経営で本当に大切な考え方
賃貸経営において大切なのは、
早く結論を出すことではありません。
いつでも判断できる状態をつくっておくことです。
状態が整理できていれば、
・このまま売却する
・最低限整えてから売却する
・修繕をして運営を続ける
といった選択肢を、落ち着いて比較することができます。
まとめ|決めなくてもいいが、整理は必要
賃貸経営で
「売るか続けるか」を決めきれない状態は、誰にでも起こり得ます。
無理に結論を出す必要はありません。
ただし、
判断できる状態をつくらないまま時間が過ぎると、後悔につながりやすくなります。
まずは、
建物の状態が判断にどう影響するのかを整理すること。
それが、納得できる選択への第一歩です。