防水層とは?屋上に防水工事が必要な理由は?役割や雨漏りの原因などを解説 | 株式会社新東亜工業  

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防水層とは?屋上に防水工事が必要な理由は?役割や雨漏りの原因などを解説

屋上の雨漏りを防ぐためにも防水工事は重要です。

そんな屋上に防水層がないと、雨漏りや建物の耐久性が下がり、見た目も悪くなります。

しかし、「防水層って具体的に何?」や「設置やメンテナンスにどれくらいお金がかかるの?」と疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、防水層がなぜ大切なのか、どんな種類があるのか、どこに必要なのか、いつ修理やメンテナンスをすべきかをわかりやすく説明します。

この記事を最後まで読んで、防水層のことをしっかり理解して、建物を長持ちさせましょう。

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防水工事における防水層とは?

防水層とは建築物や構造物において水の侵入を防ぐために設けられる層のことを指します。

主な役割は、雨水や地下水など外部からの水分が建物の内部に侵入するのを防ぎ、建物の耐久性を保つことです。

防水層は屋根、外壁、基礎、バルコニーなど、水が侵入しやすい部分に施されます。

材質にはアスファルト、ゴム、合成樹脂などが用いられます。

防水層は、建物を長期にわたって保護し、快適な居住空間を維持するために不可欠なものです。

防水層が必要な場所とは

防水層が必要な場所は主に下記の4つです。

  • 屋上・屋根
  • バルコニー
  • ベランダ
  • 開放廊下

屋上、屋根、バルコニー、ベランダ、開放廊下には、雨水から建物を保護するため防水層が不可欠です。

これらの場所は直接雨に晒されるため、防水層施工と維持が重要になります。

屋上に防水層がなかった場合に発生する問題とは?

屋上に防水層がないと、雨漏りはもちろん、建物の耐久性や耐震性が低下し、見た目にも悪影響を及ぼします。

ここでは、その具体的な問題点を詳しく紹介します。

雨漏り

防水層がない屋上は雨漏りが起こりやすいです。

マンションやビルなどの大型建物の屋上、そしてコンクリート住宅の平らな屋根の多くはコンクリートでできています。

経年劣化したコンクリートは雨水が浸透しやすく、コンクリートの内部を伝って水が建物に侵入します。

水が侵入すると、室内の天井や壁にシミができ、雨漏りに発展していきます。

建物の耐久性・耐震性の低下

屋上に防水層がない場合、雨水が建物のコンクリート内部に浸透し、鉄筋の錆びを促進させます。

これにより、建物の構造部が劣化し、耐震性が低下する恐れがあります。

結果として、建物の安全性が脅かされ、長期的には修繕コストの増加や資産価値の低下に繋がるため、防水層の設置は建物を保護する上で極めて重要です。

美観の低下

屋上に防水層を設置することは、建物の寿命を延ばし、美観を保持する上で欠かせない措置です。

なぜなら、防水層は雨水がコンクリート構造物の内部に浸透するのを防ぎ、エフロレッセンスという現象を抑制するからです。

エフロレッセンスは、コンクリート内部の水分が蒸発する際に塩分が表面に残り、白い粉状の物質を形成することで、建物の外観を損ねる可能性があります。

このような美観の低下は、建物の価値を直接的に減少させ、修繕費用の増加にも繋がります。

したがって、防水層の適切な設置と維持は、建物の美観と価値を守るために非常に重要です。

防水層の防水工事で行われる工法の種類紹介

建物の耐久性を保つためには、防水層の適切な選択が不可欠です。

ウレタン、FRP、シート、アスファルトといった防水方法があります。

ここでは、それぞれの特徴と適用シーンを紹介します。

ウレタン防水

ウレタン防水とは、液状のウレタン樹脂を使用し、塗布後に硬化させることで、柔軟性に富んだゴム状の防水層を作る防水工事です。

施工のしやすさと形状に左右されにくいのが特徴で、屋上やバルコニーなど、様々な場所に使用されています。

ウレタン防水の工法には、密着工法と通気緩衝工法があります。

FRP防水

FRP防水とは「繊維強化プラスチック(Fiberglass Reinforced Plastics)」の略で、ガラス繊維を補強材とし、ポリエステル樹脂を塗布して硬化させることで防水層を形成する防水工事のことです。

ガラス繊維と樹脂が結合して一枚の連続した膜を作るので、強度と耐久性に優れた防水層ができあがります。

そのため、強度と耐久性が問われるベランダやバルコニー、駐車場によく使用されます。

シート防水

シート防水とは、合成ゴム系や塩化ビニル系などのシートを用いた防水方法で、特に紫外線や熱に対する耐久性が高いことが特徴です。

これらのシートは品質が均一で安定しており、屋根やバルコニー、ベランダなど様々な場所の防水に適しています。

施工方法には、接着工法と、機械的固定工法があります。

どちらの方法も、シート同士の継ぎ目をしっかりと処理することが重要で、この継ぎ目の処理によって防水性が大きく左右されます。

アスファルト防水

アスファルト防水とは、合成繊維不織布にアスファルトを染み込ませたシートを使用し、屋根やバルコニーなどの防水層を形成する技術です。

アスファルト防水には、熱工法、トーチ工法、常温工法の3つの主要な工法があります。

防水層に現れる劣化

防水層に現れる劣化は主に下記の6つです。

  • 色褪せ
  • ひび割れ
  • 剥がれ
  • 膨れ
  • 水溜まり
  • 排水口(ドレン)周りや笠木の劣化

劣化症状が見られる場合、防水層の修繕や改修が必要になります。

これらの症状は、屋上の防水性能が低下していることを示しており、放置すると建物内部への水の侵入を許し、構造体の腐食やカビの発生など、建物の寿命を縮める原因となります。

防水工事を行うことで、これらの問題を未然に防ぎ、建物を長持ちさせることができます。

防水層を改修するタイミング

防水層を改修するタイミングの一つは防水層を形成した防水工事の耐用年数です。

耐用年数が近づいてきたら防水層の改修工事を行いましょう。以下は各防水工事の耐用年数をまとめた表です。

防水工事の種類耐用年数
ウレタン防水10〜12年程度
FRP防水10〜12年程度
シート防水10〜15年程度
アスファルト防水15〜25年程度

防水層の改修タイミングは、一般的に10~15年ごとが目安とされています。

劣化のサインとしては、色褪せ、チョーキング、ひび割れ、剥がれ、膨れなどが挙げられます。

これらの症状が見られた場合、早めのメンテナンスが必要です。

適切な時期にメンテナンスを行うことで、建物を長持ちさせることが可能になります。

防水工事での助成金や補助金について【屋根防水や屋上防水】

大規模修繕に関わらず屋根防水、屋上防水などは場合によって多くの資金が必要になります。

そんな時に活用できるのが助成金や補助金です。各地方自治体では修繕工事や外壁塗装などにおいて補助金などを用意している場合があります。

防水工事の場合リフォーム補助金や住宅改修工事における助成金などがあり、該当する場合には防水工事の補助金を受けることが可能です。

以下の内容が基本的な補助金申請時の条件です。

  • 補助金申請できる地域に住んでいる
  • 以前同じ補助金や助成金を受け取っていない
  • 税金を滞納していない
  • 省エネに関するものや耐震補強など、その地方自治体の目的にあった工事であること

詳しくはお住まいの各自治体のホームページ、または問い合わせをして確認してみましょう。

防水工事に関してのよくある質問を紹介

ここでは防水工事に関してよくある質問を紹介していきます。

Q

防水工事前に何か準備は必要ですか?

A

防水工事前には、施工箇所の周りを整理し、私物や家具などは移動が必要になります。また、工事中の騒音や振動について、事前に確認しておきその時間帯の過ごし方などを決めておくとスムーズに対応できます。

Q

防水工事を行う周期はどのくらいですか?

A

一般的に、防水工事は10年から15年ごとに行うのが目安です。定期的な点検を行い、劣化が見られる場合は早めに工事を実施すると、建物の寿命を延ばすことができます。

Q

雨天時も防水工事は行いますか?

A

防水工事は晴天時に行うのが基本です。雨天時に施工すると、乾燥が不十分になり、防水効果が落ちることがあります。そのため、天気を見ながらスケジュールを調整し、品質を確保します。

Q

防水工事中に臭いがすることはありますか?

A

防水工事では、使用する材料によって臭いが発生することがあります。特に溶剤系の材料を使うと匂いが強くなることがあります。臭いについて気になる場合はご相談の上、水性材料を選べば臭いは抑えられます。工事中は換気をしっかり行い、匂いがこもらないようにしましょう。

防水層についてのまとめ

防水層に関する解説をしてきました。

まとめると、

  • 建物を雨漏りや外部の水分から守り、耐久性と美観を維持するためにも防水層の設置は必要。
  • ウレタン防水、FRP防水、シート防水、アスファルト防水など、用途や予算に応じた多様な防水層があり、適切な選択が重要。
  • 定期的な点検と劣化の兆候に応じた適時の改修が、建物の保護に繋がる。

防水層を選び、メンテナンスを行うことは、建物を長期間保護し美しく保つために非常に重要です。

この作業を正確に行うには、専門的な知識と経験が必要となります。

そのため、防水層の選定やメンテナンスに関しては、実績と専門知識を持つ業者に依頼しましょう。

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