防水工事の費用相場を解説!種類・工法別の単価からマンション・ビルなど建物別に紹介【2025年最新】
2025/07/31
「防水工事が必要だと言われたけれど、いったいどれくらいの費用がかかるのだろう」
「見積もりをもらったけれど、この金額が適正なのか判断できない」
このような不安を抱えていらっしゃる方は少なくありません。
防水工事は建物を雨漏りから守り、資産価値を維持するために欠かせないメンテナンスです。
しかし、工事内容が専門的で分かりにくく、費用も工法や建物の状態によって大きく変動するため、適正価格の判断が難しいのが実情です。
私たち株式会社新東亜工業は、マンション・ビル・戸建て住宅の防水工事を数多く手がけてまいりました。
その経験から、お客様が最も知りたいのは「自分の建物の場合、いくらかかるのか」という具体的な費用感だと理解しています。
この記事では、防水工事の工法別費用相場から建物種類ごとの目安、費用を抑える具体的な方法まで、防水工事専門業者の視点から分かりやすく解説いたします。
適正価格を知ることで、安心して工事を進められるお手伝いができれば幸いです。
費用や種類・工法、防水工事の流れ、業者の選び方など、「防水工事とは?」と基本的なことから知りたい方は、こちらの記事を読む前にざっと目を通しておくとより理解が深まりますよ。
目次
防水工事の費用相場|工法別の単価表
防水工事の費用は選択する工法によって大きく異なります。
それぞれの工法には特徴があり、建物の用途や状態に応じて最適な選択が変わってきます。
まずは、代表的な4つの工法について、費用相場と特徴を詳しく見ていきましょう。
| 工法 | 費用相場 (㎡単価) | 耐用年数 | 主なメリット | 主な適用場所 |
|---|---|---|---|---|
| ウレタン防水 | 5,000~8,000円 | 10~13年 | ・複雑形状にも対応 ・施工性が高い | マンションベランダ、屋上 |
| シート防水 | 4,000~8,000円 | 10~15年 | ・品質安定 ・施工が早い | マンション・ビル屋上 |
| FRP防水 | 6,000~9,000円 | 10~12年 | ・軽量・高強度 ・硬化が早い | 戸建てベランダ、小規模屋上 |
| アスファルト防水 | 5,500~8,000円 | 15~25年 | ・耐久性が非常に高い | 大規模マンション・ビル屋上 |
この表から分かるように、工法によって費用だけでなく耐用年数や適した場所が大きく異なります。
単純に安い工法を選ぶのではなく、建物の状態や用途、長期的なメンテナンス計画を考慮して最適な工法を選択することが重要です。
ウレタン防水の費用相場と特徴
ウレタン防水は、液状のウレタン樹脂を塗布して防水層を形成する工法です。
費用相場は1㎡あたり5,000~8,000円程度で、比較的リーズナブルな価格設定となっています。
複雑な形状の場所にも施工しやすく、継ぎ目のない一体的な防水層を作れることが大きな特徴です。マンションのベランダや屋上など、様々な場所で採用されている最もポピュラーな工法といえます。
耐用年数は10~13年程度で、5年ごとのトップコート塗り替えなど定期的なメンテナンスを行うことで、長期間の防水性能を維持できます。
ただし、紫外線による劣化を受けやすいため、定期的なメンテナンスが必要になる点は理解しておく必要があります。
シート防水(塩ビ・ゴム)の費用相場と特徴
シート防水は、塩化ビニール製またはゴム製のシート状防水材を下地に貼り付ける工法です。
費用相場は1㎡あたり4,000~8,000円程度となっています。
工場で製造されたシートを使用するため品質が安定しており、施工スピードが速いことが特徴です。
特に塩ビシート防水は耐久性に優れ、耐用年数は10~15年程度と長期間の防水性能を発揮します。広い屋上面積を持つマンションやビルで多く採用されています。
一方で、複雑な形状や障害物が多い場所では施工が難しく、継ぎ目の処理が重要になります。平坦で広い面積の施工に向いている工法といえるでしょう。
FRP防水の費用相場と特徴
FRP防水は、ガラス繊維強化プラスチックを使用した防水工法です。
費用相場は1㎡あたり6,000~9,000円程度で、やや高めの価格帯となっています。
軽量でありながら高い強度を持ち、硬化が早いため短期間で施工できることが大きなメリットです。耐用年数は10~12年程度で、戸建て住宅のベランダや浴室など比較的小規模な場所でよく使われています。
ただし、硬質な素材のため建物の揺れや温度変化によるひび割れが発生しやすく、大面積の施工には不向きです。また、表面が滑りやすいため、歩行する場所では滑り止め加工が必要になる場合があります。
アスファルト防水の費用相場と特徴
アスファルト防水は、アスファルトを染み込ませたシート状のルーフィングを積層する工法です。
費用相場は1㎡あたり5,500~8,000円程度となっています。
防水工法の中で最も歴史が長く、信頼性の高い工法として知られています。耐用年数は15~25年と非常に長く、大規模なマンションやビルの屋上で採用されることが多い工法です。
防水性能の高さと耐久性は他の工法を上回ります。
デメリットとしては、施工時に臭いや煙が発生するため居住者への配慮が必要なこと、防水層が重くなるため建物の構造計算が必要になることなどが挙げられます。
▶防水工事の種類を比較検討!4つの工法の特徴から費用・耐用年数・選び方を解説
建物の種類別|防水工事の費用目安
防水工事の費用は工法だけでなく、建物の種類や規模によっても大きく変わります。
マンション・ビル・戸建て・ベランダなど、それぞれの建物特性に応じた費用の目安をご紹介します。
まずは建物種類別の費用相場を一覧表で確認しましょう。以下の表は代表的な施工面積での費用目安です。
| 建物種類 | 施工箇所 | 一般的な面積 | 費用目安 | 主な採用工法 |
|---|---|---|---|---|
| マンション | 屋上全面 | 100㎡ | 60万~120万円 | ウレタン防水・シート防水 |
| マンション | 共用廊下 | 50㎡ | 25万~50万円 | ウレタン防水 |
| ビル | 屋上全面 | 200㎡ | 120万~240万円 | シート防水・アスファルト防水 |
| 戸建て住宅 | ベランダ | 10㎡ | 5万~12万円 | FRP防水・ウレタン防水 |
| 戸建て住宅 | 陸屋根 | 30㎡ | 18万~36万円 | ウレタン防水・シート防水 |
| ベランダ単体 | ベランダ | 10㎡ | 5万~12万円 | FRP防水・ウレタン防水 |
| 屋上(陸屋根) | 屋上全面 | 100㎡ | 70万~150万円 | ウレタン防水・シート防水 |
| 飲食店 | 厨房床 | 20㎡ | 15万~30万円 | 耐油性ウレタン防水 |
この表はあくまで標準的な条件での目安です。建物の劣化状況や立地条件、下地処理の必要性によって費用は変動します。
それでは、各建物種類ごとの特徴と費用について詳しく見ていきましょう。
マンションの防水工事費用
マンションの防水工事では、屋上や共用廊下、各住戸のベランダなど複数箇所の施工が必要になることが一般的です。
屋上全面の防水工事の場合、100㎡で60万~120万円程度が目安となります。
小規模マンション(10~30戸)では固定費の影響で㎡単価が高めになる傾向があります。
中規模マンション(30~80戸)では面積増により単価が安定し、効率的な施工が可能です。大規模マンション(80戸以上)では総額は大きくなりますが、㎡単価は比較的抑えられます。
管理組合として工事を進める場合は、長期修繕計画との整合性を確認し、住民への説明と合意形成を丁寧に行うことが成功のポイントです。
ビルの防水工事費用
商業ビルやオフィスビルの防水工事では、テナントの営業への影響を最小限に抑えることが重要です。
屋上防水工事の費用目安は、200㎡で120万~240万円程度となります。
ビルの場合、屋上に設置された空調設備や配管などの障害物が多く、それらを避けながらの施工が必要になります。
また、営業時間外の夜間や早朝に工事を行う場合は、人件費が割増になることも考慮しなければなりません。
飲食店が入居しているビルでは、防水工事と同時に排水設備の改修も検討することをおすすめします。適切な排水機能は、厨房からの排水トラブルを防ぐために欠かせません。
戸建て住宅の防水工事費用
戸建て住宅では、ベランダやバルコニー、陸屋根部分の防水工事が中心となります。
一般的なベランダ(10㎡程度)の防水工事で、5万~12万円程度が目安です。
戸建ての場合、建物全体の外壁塗装や屋根工事と同時に防水工事を行うことで、足場費用を共有でき、トータルコストを抑えられるメリットがあります。
築10年を超えた住宅では、外壁・屋根・防水をセットで検討することをおすすめします。
また、戸建て住宅の防水工事は比較的小規模なため、DIYを検討される方もいらっしゃいますが、専門知識と技術が必要な作業です。
失敗すると雨漏りの原因となり、かえって高額な補修費用が発生するリスクがあります。
ベランダ・バルコニーの防水工事費用
ベランダやバルコニーは住宅の中でも特に劣化しやすい場所です。
一般的な広さである10㎡前後での防水工事費用は、5万~12万円程度が相場となります。
ベランダの防水工事では、FRP防水またはウレタン防水が選ばれることが多く、工法によって費用が変わります。
FRP防水は硬化が早く強度が高いため、洗濯物を干すなど日常的に使用するベランダに適しています。ウレタン防水は比較的低コストで、複雑な形状にも対応できる点が魅力です。
既存の防水層の状態によっては、撤去費用が別途必要になる場合があります。見積もり時に現地調査をしっかり行い、追加費用の有無を確認しておくことが大切です。
屋上防水工事の費用(陸屋根)
陸屋根(平らな屋根)の防水工事は、面積が大きくなるため費用も高額になります。
100㎡の陸屋根で70万~150万円程度が一般的な目安です。
陸屋根は雨水が溜まりやすい構造のため、適切な防水処理と排水設備の整備が不可欠です。
排水口(ドレン)の改修や増設が必要な場合、1箇所あたり2万~2.5万円程度の費用が追加されます。
また、屋上を活用している場合(屋上庭園、駐車場など)は、使用目的に応じた耐荷重性や耐摩耗性を考慮した工法選択が必要です。
専門業者と相談しながら、最適なプランを立てることをおすすめします。
飲食店の防水工事費用と特殊性
飲食店の防水工事は、一般的な防水工事とは異なる配慮が必要です。
厨房周辺の防水工事では、耐油性・耐薬品性のある材料を使用するため、通常より2~3割程度費用が高くなる傾向があります。
営業中の店舗で工事を行う場合、営業時間外の夜間施工や工期を分散させるなどの対応が必要になり、その分人件費が増加します。また、保健所への届け出や食品衛生面での配慮も欠かせません。
厨房の床防水では、グリーストラップ周辺や排水溝との取り合い部分の処理が特に重要です。
これらの箇所から水漏れが発生すると、階下への被害や営業停止につながる可能性もあるため、実績豊富な専門業者に依頼することが重要です。
防水工事の費用内訳
それぞれの費用がどのような内容なのかを理解しておくことで、見積もりの妥当性を判断しやすくなります。
主な費用項目について詳しく見ていきましょう。
以下は標準的な防水工事における各項目の費用割合と相場です。
| 費用項目 | 費用相場 | 全体に占める割合 | 主な内容 |
|---|---|---|---|
| 材料費 | 工法により異なる | 30~40% | 防水材・プライマー・トップコート・副資材 |
| 施工費 (人件費) | 工法により異なる | 40~50% | 職人の作業費・技術料 |
| 下地処理費 | 状況により大きく変動 | 10~20% | 既存防水層撤去・ひび割れ補修・高圧洗浄 |
| 足場設置費 | 700~1,200円/㎡ | 5~10% | 足場組立・解体・安全対策 |
| 養生費 | 工事費の3~5% | 3~5% | 周辺保護・飛散防止シート |
| 改修ドレン設置 | 2万~2.5万円/箇所 | 必要時のみ | 排水口の改修・増設 |
| 廃材処分費 | 3万~5万円 | 必要時のみ | 既存防水層・廃材の処分 |
| 現場管理費 | 工事費の5~10% | 5~10% | 工程管理・品質管理・安全管理 |
この表から分かるように、材料費と施工費で全体の70~90%を占めます。
残りは付帯費用ですが、これらも工事の品質と安全性を確保するために不可欠な項目です。
それでは各項目について詳しく解説していきます。
材料費(防水材・トップコート)
材料費は防水工事費用の30~40%程度を占めます。
使用する防水材の種類やメーカーによって価格が変わり、高品質な材料ほど耐久性が高く長持ちする傾向があります。
ウレタン防水では主材となるウレタン樹脂のほか、プライマー(下塗り材)、トップコート(保護塗料)などが必要です。
シート防水では防水シート本体に加え、接着剤や固定金具などの副資材も含まれます。これらの材料費は工事全体の品質を左右する重要な要素です。
メーカー指定の正規工法で施工する場合、メーカー保証を受けられることも大きなメリットです。
材料費を過度に削減すると、品質や保証に影響が出る可能性があるため注意が必要です。
施工費(人件費)
施工費は防水工事費用の40~50%を占める大きな項目です。
職人の技術レベルや工期によって変動し、熟練した防水技能士による施工は仕上がりの品質に直結します。
防水工事は天候に左右されやすく、雨天時には作業ができないため工期が延びることがあります。
また、夜間や休日の施工を希望する場合は、通常の1.3~1.5倍程度の割増料金が発生することが一般的です。
自社施工の専門業者に直接依頼することで、中間マージンを削減し、施工費を抑えられる可能性があります。
また、職人と直接コミュニケーションを取れるため、細かな要望にも対応してもらいやすくなります。
下地処理費用
下地処理は防水工事の品質を決める最も重要な工程です。費用は建物の劣化状況によって大きく変動し、場合によっては想定より高額になることもあります。
具体的には、既存防水層の撤去、コンクリートのひび割れ補修、不陸調整(平滑化)、高圧洗浄などが含まれます。
特に雨漏りが発生している場合は、躯体の補修や防水層下の水分除去など、追加の下地処理が必要になることがあります。
下地処理を適切に行わないと、新しい防水層を施工しても十分な性能を発揮できません。
見積もり時に下地の状態をしっかり調査してもらい、必要な処理内容を明確にしておくことが重要です。
その他の付帯費用
防水工事では、主要な工事以外にも様々な付帯費用が発生します。
これらは見積書で見落とされやすい項目ですが、工事を円滑に進めるために必要な費用です。
以下が主な付帯費用の内訳です。
| 項目 | 費用の目安 | 内容 |
|---|---|---|
| 足場設置費用 | 700~1,200円/㎡ | 高所作業の安全確保に必須 |
| 養生費用 | 工事費の3~5% | 周辺の汚損防止のための保護作業 |
| 改修ドレン設置費用 | 2万~2.5万円/箇所 | 排水機能を改善し雨漏りを防止 |
| 廃材処分費用 | 3万~5万円 | 既存防水層の撤去時に発生する処分費 |
| 現場管理費 | 工事費の5~10% | 工程管理・安全管理に必要な費用 |
これらの費用が見積書に含まれているか、または別途費用として明記されているかを確認しましょう。
後から追加請求されないよう、契約前に総額を把握しておくことが大切です。
防水工事の費用が変動する5つの要因
同じ工法を選んでも、防水工事の費用は様々な条件によって変動します。
費用が高くなる要因を事前に理解しておくことで、見積もり内容の妥当性を判断しやすくなります。
- 建物の劣化状況
- 施工面積の大きさ
- 建物の立地条件
- 選択する防水工法
- 既存防水層の種類と状態
主な5つの要因を詳しく見ていきましょう。
建物の劣化状況
建物の劣化が進んでいるほど、下地処理に時間と費用がかかります。
表面的な色褪せ程度であれば最小限の処理で済みますが、ひび割れや雨漏りが発生している場合は大規模な補修が必要です。
特に雨漏りを放置していた場合、防水層の下の躯体コンクリートにまで水分が浸透し、内部の鉄筋が腐食している可能性があります。
このような状態では、防水工事だけでなく躯体の補修工事も必要になり、費用が当初の見積もりから大幅に増加することがあります。
定期的な点検とメンテナンスを行い、劣化が軽度のうちに対処することが、長期的には最も経済的な選択となります。
▶雨漏りの防水工事とは?施工事例から原因・対策・費用相場・工法まで解説
施工面積の大きさ
防水工事の費用は施工面積に比例しますが、面積が大きくなるほど㎡単価は下がる傾向があります。
これは、足場設置や現場管理などの固定費を広い面積で分散できるためです。
逆に、10㎡以下のような小規模な工事では、固定費の割合が高くなり㎡単価が上がります。
また、最低施工金額を設定している業者も多く、極端に小さい面積の場合は割高に感じられるかもしれません。
複数箇所の防水工事が必要な場合は、まとめて施工することで効率化を図り、全体の費用を抑えられる可能性があります。
建物の立地条件
建物の立地によって、足場設置の難易度や資材の搬入条件が変わり、費用に影響します。
都市部の狭小地や密集地では、足場の設置スペースが限られ、特殊な足場や安全対策が必要になることがあります。
また、マンション高層階やエレベーターのない建物では、資材の搬入に手間がかかり、その分の人件費が追加されます。
車両が近づけない場所では、資材を手運びする必要があり、さらに費用が増加します。
都市部では人件費自体が地方より高い傾向にあり、同じ工事内容でも地域によって総額に差が出ることを理解しておきましょう。
選択する防水工法
工法によって材料費や施工の手間が大きく異なるため、費用にも差が出ます。
短期的な費用だけでなく、耐用年数を考慮した長期的なコストパフォーマンスで判断することが重要です。
例えば、アスファルト防水は初期費用がやや高めですが、耐用年数が15~25年と長いため、長期的に見ればコストパフォーマンスに優れています。
一方、ウレタン防水は初期費用が抑えられますが、5年ごとのトップコート塗り替えなど定期的なメンテナンスコストを考慮する必要があります。
建物の使用計画や予算に応じて、トータルコストを比較検討することをおすすめします。
既存防水層の種類と状態
既存の防水層を撤去する必要があるかどうかで、費用が大きく変わります。
既存防水層の上に新しい防水層を重ねる「かぶせ工法」が可能な場合は、撤去費用を削減できます。
しかし、既存防水層が著しく劣化している場合や、膨れや浮きが発生している場合は、完全撤去が必要です。
撤去費用は工法により異なりますが、1㎡あたり1,000~2,000円程度が目安となります。広い面積では撤去費用だけで数十万円になることもあります。
見積もり時の現地調査で、既存防水層の状態を詳しく確認し、撤去の必要性について業者から説明を受けることが大切です。
防水工事の費用を抑える6つの方法
防水工事は決して安くない投資ですが、いくつかのポイントを押さえることで、品質を落とさずに費用を抑えることが可能です。
ここでは実践的な6つの方法をご紹介します。
- 複数業者から相見積もりを取る
- 自社施工の専門業者を選ぶ
- 劣化が軽度のうちに早期対応する
- 補助金・助成金制度を活用する
- 火災保険の適用可能性を確認する
- 適切な工法を選択する
複数業者から相見積もりを取る
防水工事の適正価格を知るために、必ず3社以上から見積もりを取ることをおすすめします。
同じ条件で見積もりを依頼することで、価格だけでなく工事内容や保証の違いも比較できます。
見積もり比較では、総額だけに注目するのではなく、㎡単価、使用材料のメーカーと品番、工法の詳細、保証内容、工期などを総合的に評価しましょう。
極端に安い見積もりは、必要な工程が省略されている可能性があるため注意が必要です。
相見積もりを取る際は、各社に同じ条件を伝え、現地調査をしっかり行ってもらうことが重要です。
自社施工の専門業者を選ぶ
ハウスメーカーや管理会社を通さず、防水工事専門業者に直接依頼することで、中間マージンを削減できます。
中間業者が入ると、工事費の20~30%程度が中間マージンとして上乗せされることが一般的です。
自社施工の専門業者であれば、見積もり作成から施工、アフターフォローまで一貫して対応してもらえます。
また、現場の職人と直接コミュニケーションを取れるため、細かな要望や変更にも柔軟に対応してもらいやすくなります。
業者選びの際は、建設業許可の有無、防水施工技能士などの資格保有者の在籍、過去の施工実績などを確認し、信頼できる業者を選びましょう。
▶防水工事の良い業者を教えて!失敗しない選び方と優良業者を見抜く7つのポイント
劣化が軽度のうちに早期対応する
定期的な点検を行い、色褪せや小さなひび割れなど軽度の劣化段階で対処することが、長期的な費用削減につながります。
例えば、トップコートの塗り替えだけで済む段階であれば、1㎡あたり2,000~3,000円程度で対応可能です。
しかし、防水層まで劣化が進むと全面改修が必要になり、1㎡あたり5,000~8,000円以上の費用がかかります。
5年ごとの定期点検を習慣化し、専門業者に劣化状況を診断してもらうことをおすすめします。早期発見・早期対応が最も経済的な維持管理方法です。
補助金・助成金制度を活用する
自治体によっては、住宅リフォームや省エネ改修に対する補助金制度を設けています。
防水工事が対象となる場合もあるため、工事前に必ず確認しましょう。
制度の詳細や申請条件は各自治体・実施機関によって異なりますので、必ず最新情報をご確認ください。
| 制度名 | 実施主体 | 補助額の目安 | 主な対象工事 |
|---|---|---|---|
| 住宅省エネ2025キャンペーン | 国土交通省 経済産業省 環境省 | 工事内容により異なる | 断熱改修と併せた防水工事 |
| 長期優良住宅化リフォーム推進事業 | 国土交通省 | 上限100万~250万円 | 耐久性向上を目的とした防水改修 |
| マンション長寿命化促進事業 | 国土交通省 | 工事費の1/3程度 | マンション共用部の防水改修 |
| 住宅リフォーム助成制度 | 各自治体 | 5万~20万円程度 | 住宅の維持管理に関する工事 |
| 空き家改修補助金 | 各自治体 | 上限50万~100万円 | 空き家の活用に伴う防水改修 |
上記の補助金制度を活用する際は、以下のポイントに注意が必要です。
- 事前申請が必須▶︎工事着工前に申請する必要がある制度がほとんどです
- 登録業者による施工▶︎補助金制度に登録された業者での施工が条件となる場合があります
- 予算枠の制限▶︎年度ごとに予算が決まっており、予算消化後は受付終了となります
- 必要書類の準備▶︎見積書、契約書、図面、施工前後の写真などの提出が求められます
- 他の補助金との併用制限▶︎複数の補助金を同時に利用できない場合があります
補助金を活用する場合は、申請要件(事前申請の必要性、登録業者による施工など)を満たす必要があります。
業者に相談すれば、申請手続きのサポートを受けられることも多いので、見積もり依頼時に補助金活用の可能性を相談してみましょう。
お住まいの自治体の補助金情報は、市区町村の公式ウェブサイトや住宅課・建築指導課などの窓口で確認できます。
制度は年度ごとに変更されることがあるため、工事を検討する際は必ず最新情報を確認することをおすすめします。
火災保険の適用可能性を確認する
台風や大雨などの自然災害によって防水層が損傷した場合、火災保険の風災・水災補償が適用される可能性があります。
保険契約の内容を確認し、適用可能であれば申請しましょう。
保険申請には、被害状況の写真、修理見積書、被害報告書などの書類が必要です。工事前の状態を記録しておくことが重要なので、被害に気づいたらすぐに写真撮影を行いましょう。
ただし、経年劣化による損傷は保険の対象外です。災害による損傷かどうかの判断が難しい場合は、保険会社に相談することをおすすめします。
適切な工法を選択する
建物の状況や使用目的に合わない工法を選ぶと、短期間で再工事が必要になり、かえって高くつくことがあります。専門業者と相談し、建物に最適な工法を選択することが重要です。
例えば、複雑な形状のベランダにシート防水を選ぶと施工が困難で費用が高くなりますが、ウレタン防水なら効率的に施工できます。
逆に、広い平坦な屋上ではシート防水の方が品質が安定し、長期的なコストパフォーマンスに優れています。
短期的な費用だけでなく、耐用年数やメンテナンスコストを含めたライフサイクルコストで判断することが、賢い選択につながります。
防水工事の費用に関するよくある質問【FAQ】
防水工事を検討される際によくいただくご質問をまとめました。
費用や工事内容について疑問や不安を感じている方は、ぜひ参考にしてください。
Q
防水工事の費用相場はいくらぐらい?
A
防水工事の費用相場は、選択する工法によって大きく異なります。
1㎡あたり4,000円~9,000円程度が一般的な相場です。
具体的には、ウレタン防水が5,000~8,000円/㎡、シート防水が4,000~8,000円/㎡、FRP防水が6,000~9,000円/㎡、アスファルト防水が5,500~8,000円/㎡となっています。
これらの費用には材料費・施工費が含まれますが、下地処理費や足場費用などは別途必要になることが一般的です。
建物の劣化状況や立地条件、施工面積によっても費用は変動するため、正確な費用を知るには現地調査を含めた見積もりが必要です。
複数の業者から見積もりを取り、工事内容と費用のバランスを比較検討することをおすすめします。
Q
屋上防水工事(陸屋根)の費用はいくらぐらい?
A
屋上防水工事の費用は施工面積によって総額が大きく変わります。
一般的な100㎡の屋上で70万~150万円程度が目安となります。
この費用には防水層の施工だけでなく、下地処理、高圧洗浄、改修ドレンの設置、廃材処分などが含まれます。
既存の防水層を撤去する必要がある場合は、撤去費用として1㎡あたり1,000~2,000円程度が追加されます。
また、足場設置が必要な場合は、別途700~1,200円/㎡程度の費用がかかります。
屋上の劣化状況によっては、躯体の補修や排水設備の改修が必要になり、費用が増加することもあります。
正確な費用を把握するには、専門業者による現地調査と詳細な見積もりが不可欠です。
Q
防水工事の単価はいくらですか?
A
防水工事の単価は工法によって異なります。以下が代表的な工法の単価目安です。
| 工法 | 費用相場(円/㎡) |
|---|---|
| ウレタン防水(密着工法) | 5,000~7,000 |
| ウレタン防水(通気緩衝工法) | 6,000~8,000 |
| 塩ビシート防水(接着工法) | 4,000~7,000 |
| 塩ビシート防水(機械固定工法) | 5,000~8,000 |
| ゴムシート防水 | 4,000~6,000 |
| FRP防水 | 6,000~9,000 |
| アスファルト防水 | 5,500~8,000 |
これらの単価は材料費と施工費を含んだ「平場(平らな部分)」の施工単価です。
立ち上がり部分やドレン周りなどの細部施工は別途単価が設定されることが一般的です。
また、下地処理費(200~500円/㎡)、高圧洗浄費(70~250円/㎡)、足場費用(700~1,200円/㎡)などは別途必要になります。
見積書を確認する際は、これらの付帯費用も含めた総額で比較することが重要です。
Q
防水工事の10年保証とは何ですか?
A
防水工事の10年保証とは、施工後10年間は防水層の不具合による雨漏りなどに対して、無償で修理や補修を行う保証制度です。
多くの防水工事では、施工業者とメーカーの連名による保証が提供されます。
保証内容は大きく分けて「施工保証」と「メーカー保証」の2種類があります。
施工保証は施工業者が工事の品質を保証するもので、施工不良による不具合が対象です。
メーカー保証は防水材料メーカーが材料の品質を保証するもので、材料の欠陥による不具合が対象となります。
ただし、保証には免責事項があり、すべての不具合が保証対象になるわけではありません。
以下のようなケースは保証対象外となることが一般的です。
- 自然災害(台風、地震、洪水など)による損傷
- 建物の構造的な欠陥による不具合
- 定期メンテナンスを怠ったことによる劣化
- 保証期間内に第三者が施工した改修工事による影響
- 通常使用を超える過度な負荷による損傷
保証を受けるためには、定期点検の実施や適切なメンテナンスが条件となる場合があります。
契約前に保証内容、保証期間、免責事項、保証を受けるための条件などを詳しく確認しておくことが大切です。
Q
防水工事の適切なタイミングは?
A
防水工事の適切なタイミングは、前回の防水工事から10~15年経過した時期、または劣化症状が現れた時です。
具体的な劣化症状としては、防水層の色褪せ・ツヤの消失、ひび割れ・亀裂の発生、防水層の膨れや浮き、排水不良による水たまりの常態化などが挙げられます。
これらの症状が見られた場合は、早めに専門業者へ点検を依頼しましょう。
雨漏りが発生してからでは、躯体の補修など大規模な工事が必要になり、費用が大幅に増加します。
定期的な点検(5年ごと)を行い、軽度の劣化段階で対処することが、長期的には最も経済的です。
また、外壁塗装や屋根工事と同時に防水工事を行えば、足場費用を共有できるため効率的です。
Q
防水工事の工期はどのくらい?
A
防水工事の工期は施工面積と工法によって異なりますが、一般的な戸建てベランダ(10㎡程度)で2~3日、マンション屋上(100㎡程度)で5~10日程度が目安です。
工法別では、FRP防水は硬化が早いため2~3日程度と短期間で完了します。
ウレタン防水は5~7日程度、シート防水は3~7日程度、アスファルト防水は7~10日程度が標準的な工期です。
ただし、下地の劣化が激しく補修範囲が広い場合や、天候不良で作業ができない日が続いた場合は、工期が延びることがあります。
防水工事は雨天時には施工できないため、梅雨時期や台風シーズンを避けて計画することをおすすめします。
また、マンションなど集合住宅では、住民への事前説明や工事日程の調整に時間が必要です。
Q
防水工事中は建物を使えますか?
A
防水工事中でも建物内部は通常どおり使用できますが、施工箇所への立ち入りは制限されます。
戸建て住宅のベランダ防水工事の場合、ベランダには出られませんが室内は問題なく使用できます。
洗濯物は別の場所に干す必要があります。マンション屋上の工事では、各住戸内は通常どおり生活できますが、屋上への立ち入りは禁止となります。
工事中は防水材の臭いが発生することがあります。ウレタン防水やFRP防水では溶剤系の材料を使用する場合に臭いが強くなることがありますが、換気を十分に行えば健康への影響はありません。
臭いに敏感な方や小さなお子様、ペットがいる場合は、事前に業者へ相談し、低臭タイプの材料を使用してもらうことも可能です。
飲食店など営業しながら工事を行う場合は、営業時間外の夜間施工や工期を分散させるなどの対応が可能です。業者と相談して最適な工事計画を立てましょう。
Q
雨天時の防水工事への影響は?
A
防水工事は雨天時には施工できません。防水材の硬化や接着に影響が出るため、雨が降ると作業を中断します。
ウレタン防水やFRP防水などの液状の防水材は、施工後の硬化過程で雨に濡れると、十分な防水性能を発揮できません。
シート防水も接着剤が硬化する前に雨が降ると、接着不良の原因となります。そのため、天気予報を確認しながら施工を進め、雨が予想される場合は作業を見合わせます。
梅雨時期や秋の長雨シーズンは工期が延びやすいため、防水工事は春(3~5月)や秋の安定した時期(9~11月)に行うことをおすすめします。
工事中に雨が降った場合、工期が延びることがありますが、これは品質確保のために必要な対応です。
急を要する雨漏り補修の場合は、応急処置を施したうえで天候回復を待って本格的な防水工事を行います。
Q
防水工事後のメンテナンスは必要?
A
防水工事後も定期的なメンテナンスが必要です。適切なメンテナンスを行うことで、防水層の寿命を延ばし、長期的なコストを抑えられます。
ウレタン防水の場合、5~8年ごとにトップコート(表面保護層)の塗り替えが推奨されます。
トップコートは紫外線から防水層を保護する役割があり、定期的に塗り替えることで防水層本体を長持ちさせられます。
費用は1㎡あたり2,000~3,000円程度で、全面改修に比べて大幅に安く済みます。
シート防水やFRP防水も、5年ごとの定期点検を行い、ひび割れや剥がれなどの初期劣化を発見したら早期に補修することが重要です。
また、排水口(ドレン)周辺の清掃を定期的に行い、ゴミや落ち葉が詰まらないようにすることも大切なメンテナンスです。
多くの防水工事業者では、工事後の定期点検サービスを提供しています。保証を維持するために定期点検が条件となっている場合もあるため、契約時に確認しておきましょう。
まとめ
防水工事の費用は、工法・建物の種類・劣化状況など様々な要因で変動しますが、適正価格を知ることで安心して工事を進められます。
- 工法別の費用相場は1㎡あたり4,000~9,000円程度
- 建物の劣化が進むほど費用が増加するため、早期発見・早期対応が最も経済的
- 複数業者からの相見積もりと自社施工の専門業者選びで、適正価格での工事が実現できる
- 補助金・助成金制度や火災保険の活用で、費用負担を軽減できる可能性がある
- 見積書の内訳を理解し、工法名・単価・保証内容を確認することが重要
防水工事は建物を長く快適に使い続けるための重要な投資です。
費用だけで判断するのではなく、信頼できる専門業者と相談しながら、建物に最適な工法と適正価格での施工を実現してください。
株式会社新東亜工業では、マンション・ビル・戸建て住宅の防水工事を数多く手がけてまいりました。
お客様の建物の状況に応じた最適なご提案と、明確な見積もりをお出しいたします。防水工事に関するご相談は、どうぞお気軽にお問い合わせください。