鉄板屋根の防水工事・塗料とは?費用相場・種類・流れ・注意点を解説
2025/11/17
鉄板屋根の雨漏りや劣化にお困りではありませんか。
トタンやガルバリウム鋼板など金属製の屋根は軽量で施工性に優れていますが、定期的な防水対策を怠ると錆びや腐食が進行し、建物全体の寿命を縮めてしまいます。
特に金属屋根は塗装の劣化によってメッキ層や鋼板が腐食しやすく、5~15年ごとのメンテナンスが欠かせません。
しかし、防水工事にはさまざまな種類があり、費用相場や適切なタイミングが分からず不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、鉄板屋根の防水工事について工事が必要な理由から具体的な工法の選び方、費用相場、施工の流れ、劣化症状の見極め方、そして信頼できる業者の選び方まで徹底的に解説します。
適切な防水対策を行うことで、大切な建物を長持ちさせ、将来的な修繕費用を大幅に削減することができます。
目次
鉄板(金属)屋根に防水工事・塗装が必要な理由
鉄板屋根に防水工事や塗装が必要なのは、金属特有の劣化メカニズムがあるためです。
鉄板屋根の代表格であるトタンやガルバリウム鋼板は、鋼板の表面にメッキ層と塗装が施されており、この二重の保護層が鋼板本体を雨水や酸性雨から守っています。
しかし、紫外線や風雨にさらされ続けることで塗装が徐々に劣化し、塗膜が薄くなったり剥がれたりすると、その下のメッキ層が露出します。
メッキ層がダメージを受けると、最終的には鋼板本体に水分が到達し、錆びや腐食が急速に進行してしまいます。
トタン屋根の場合、耐用年数は10~20年程度ですが、5~10年ごとに塗装メンテナンスを行うことで寿命を延ばすことができます。
ガルバリウム鋼板屋根はトタンよりも耐久性が高く、耐用年数は25~35年程度とされていますが、それでも10~15年に一度の塗装メンテナンスが推奨されています。
防水塗装を適切なタイミングで実施することで、メッキ層と鋼板の腐食を防ぎ、屋根材の劣化速度を大幅に遅らせることができます。
また、遮熱性能のある塗料を使用すれば、室内温度の上昇を抑え、冷房費の削減にもつながります。
防水工事は単なる雨漏り対策ではなく、建物全体の資産価値を守るための重要な投資なのです。
鉄板(金属)屋根の防水工事・塗装のポイント
鉄板屋根といっても、トタン、ガルバリウム鋼板、折半屋根など種類によって特性が異なり、それぞれに適した防水対策が必要です。
ここでは主要な金属屋根の種類ごとに、防水工事や塗装を行う際の重要なポイントを解説します。
トタン屋根の防水工事・塗装
軽量で施工しやすい反面、錆びやすいという弱点があります。トタンは一度錆びが発生すると急速に広がる特性があるため、早期の防水対策が非常に重要です。
トタン屋根の防水塗装では、下地処理とサビ止め塗料の使用が成功の鍵を握ります。
既存の塗膜の浮きやサビをケレン作業でしっかり除去し、サビ止め効果のある下塗り材を塗布することで、錆びの進行を抑えることができます。
一般的には5~10年ごとの塗装メンテナンスが推奨されており、定期的な手入れによって20年程度まで寿命を延ばすことが可能です。
ガルバリウム鋼板屋根の防水工事・塗装
ガルバリウム鋼板は、鋼板にアルミニウム、亜鉛、シリコンを組み合わせたメッキ層を施した屋根材です。
トタンと比較して約3倍錆びにくく、耐久性に優れているため、近年の新築住宅やリフォームで人気が高まっています。
ガルバリウム鋼板屋根の耐用年数は25~35年程度と長いものの、塗装メンテナンスは10~15年に一度行うことが推奨されています。
ガルバリウム鋼板は表面が滑らかなため、専用のプライマー(下塗り材)を使用して密着性を高めることが重要です。
また、年に数回程度、水道水で表面の汚れや塩分を洗い流すことで、錆びの発生を予防できます。
折半屋根の防水工事・塗装
折半屋根は山型に折り曲げた鋼板を組み合わせた屋根で、工場や倉庫、体育館などの大型施設に多く採用されています。
軽量で強度が高く、大きなスパンをカバーできるのが特徴ですが、ボルト接合部やハゼ(板同士の連結部分)から雨水が侵入しやすいという課題があります。
折半屋根の防水工事では、ボルトキャップの交換やシーリング補修が欠かせません。
経年劣化によってボルト周辺のゴムパッキンが硬化・劣化すると、そこから雨水が浸入します。
防水塗装を行う際は、まずボルト部分をシーリング材で補修し、その後に下塗り・中塗り・上塗りの3工程で塗装を施します。
折半屋根は表面積が大きいため、遮熱塗料を使用することで室内温度の上昇を抑え、作業環境の改善や空調費の削減効果も期待できます。
鉄板(金属)屋根防水工事の種類と選び方
鉄板屋根の防水対策には、主に防水塗装、ウレタン防水、カバー工法の3つの方法があります。
それぞれにメリット・デメリットがあり、屋根の劣化状況や予算、建物の用途に応じて最適な工法を選ぶことが重要です。
防水塗装│もっとも一般的で費用対効果が高い方法
防水塗装は、屋根表面に専用の防水塗料を塗布する方法で、鉄板屋根のメンテナンスとして最も一般的に採用されています。
下塗り・中塗り・上塗りの3工程で施工し、屋根表面に防水性と耐候性を持つ塗膜を形成します。
防水塗装の大きなメリットは、比較的低コストで施工できる点です。1平米あたり3,000~5,000円程度が相場で、標準的な80平米の屋根であれば50万円前後で施工可能です。
また、遮熱塗料や断熱塗料を選ぶことで、防水性能に加えて省エネ効果も得られます。
ただし、塗装の耐久年数は使用する塗料によって5~15年程度と幅があるため、定期的な塗り替えが必要になります。
ウレタン防水│複雑な形状にも対応できる柔軟性
ウレタン防水は、液状のウレタン樹脂を屋根表面に塗布して防水層を形成する工法です。
液体状のため、複雑な形状や段差、凹凸のある部分にもしっかり密着し、継ぎ目のないシームレスな防水層を作ることができます。
ウレタン防水の最大の特徴は、柔軟性と伸縮性に優れている点です。
金属屋根は温度変化によって伸縮するため、硬い防水材だとひび割れが生じやすくなりますが、ウレタン防水は屋根の動きに追従できるため、長期的な防水性能が期待できます。
費用相場は1平米あたり5,000~7,000円程度で、耐用年数は10~15年程度です。既存の防水層の上から重ね塗りできるため、改修工事にも適しています。
カバー工法│既存屋根を活かして防水性能を向上
カバー工法は、既存の屋根材を撤去せず、その上に新しい屋根材を重ねて施工する方法です。
下地の補修を行った後、防水シートを敷き、その上に新しい金属屋根材を設置します。
カバー工法の大きなメリットは、既存屋根の撤去費用や廃材処分費がかからないため、葺き替え工事に比べて工期が短く、コストも抑えられる点です。
また、屋根が二重になることで断熱性や遮音性が向上します。費用相場は1平米あたり7,000~12,000円程度です。
ただし、既存の屋根下地が腐食している場合や、すでに一度カバー工法を施工している場合は、この工法は適用できません。建物への荷重が増えるため、構造上の確認も必要です。
鉄板(金属)屋根の防水工事にかかる費用相場
鉄板屋根の防水工事を検討する際、最も気になるのが費用面ではないでしょうか。
ここでは工法別の費用目安と、工事費用を抑えるための実践的なポイントをご紹介します。
防水塗装の費用目安
鉄板屋根の防水工事にかかる費用は、選択する工法や屋根の面積、使用する材料によって大きく変動します。
以下の表に、主要な工法ごとの費用相場をまとめました。
| 工法 | 費用相場 (1平米あたり) | 耐用年数 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 防水塗装(ウレタン塗料) | 3,000~4,500円 | 8~10年 | 費用対効果が高い |
| 防水塗装(シリコン塗料) | 3,500~5,000円 | 10~12年 | 最も一般的な選択肢 |
| 防水塗装(フッ素塗料) | 4,500~7,000円 | 15~20年 | 長期的なコスト削減 |
| ウレタン防水 | 5,000~7,000円 | 10~15年 | 複雑な形状に対応 |
| カバー工法 | 7,000~12,000円 | 20~30年 | 断熱性向上も期待 |
標準的な80平米の屋根で防水塗装を行う場合、足場設置費用や下地処理費用も含めて総額50万円前後が目安となります。
ただし、屋根の勾配が急な場合や、劣化が進行している場合は追加の補修費用が発生することがあります。
費用を抑えるための3つのポイント
防水工事は決して安い買い物ではありませんが、工夫次第で費用を抑えることが可能です。
品質を犠牲にせず、賢くコストダウンを図るための方法をご紹介します。
- 外壁塗装と同時に実施する:足場の設置費用を2度払う必要がなくなる
- 複数の業者から相見積もりを取る:施工内容や使用材料、保証内容を比較検討
- 早期メンテナンスを心がける:大規模な改修工事を避けられる
また、自治体によっては住宅リフォームや省エネ改修に対する補助金制度を設けている場合があります。
遮熱塗料を使用する防水工事が対象になることもあるため、工事前に自治体の窓口やホームページで確認することをおすすめします。
長期的な視点で考えると、初期費用が多少高くても耐久年数の長い塗料を選ぶことで、塗り替え頻度が減り、トータルコストを抑えられるケースも少なくありません。
鉄板(金属)屋根の防水工事・塗装の流れ
鉄板屋根の防水工事がどのような手順で進められるのか、具体的な施工の流れを理解しておくことは重要です。
工程を把握することで、業者とのやり取りもスムーズになり、施工品質の確認もしやすくなります。
- STEP
足場の設置(所要日数:1日)
安全に作業を行うため、まず建物の周囲に足場を組み立てます。
飛散防止用のシートを取り付け、塗料や洗浄水が飛散するのを防ぎます。
足場の設置費用は1平米あたり700~1,000円程度で、工事費用全体の約20%を占めます。
- STEP
高圧洗浄(所要日数:1日)
屋根表面に付着した汚れ、コケ、カビ、古い塗膜の浮きなどを高圧洗浄機で洗い流します。
鉄板屋根は勾配が緩いことが多く、土ぼこりや落ち葉が堆積しやすいため、この工程が非常に重要です。
洗浄後は十分に乾燥させる必要があり、天候によっては1~2日の乾燥期間を設けます。
- STEP
下地処理・ケレン作業(所要日数:1~2日)
錆びている部分をケレン工具で削り落とし、古い塗膜の浮きを除去します。
この下地処理の丁寧さが、防水塗装の仕上がりと耐久性を大きく左右します。
必要に応じて、棟板金の釘打ちやコーキング補修も行います。
- STEP
下塗り(錆び止め塗装)(所要日数:1日)
金属屋根専用の錆び止め塗料を下塗りとして塗布します。
この錆び止め塗料が、発生した錆びの進行を抑え、上塗り塗料の密着性を高める重要な役割を果たします。
塗料が完全に乾燥するまで半日から1日程度の時間を置きます。
- STEP
中塗り・上塗り(所要日数:2~3日)
中塗りと上塗りで、防水性と耐候性を持つ塗膜を形成します。
通常は同じ塗料を使用しますが、塗り残しを防ぐために色を変えることもあります。
各工程の間には十分な乾燥時間を設けることが重要で、この工程を急ぐと塗膜の剥がれや膨れの原因となります。
- STEP
最終確認・足場解体(所要日数:1日)
施工業者と一緒に仕上がりを確認し、塗り残しや不具合がないかチェックします。
問題がなければ足場を解体し、周辺の清掃を行って工事完了となります。
全体の工期は天候にも左右されますが、標準的な住宅であれば7~10日程度が目安です。
鉄板(金属)屋根の劣化症状
鉄板屋根の防水工事を適切なタイミングで行うには、劣化症状を正しく見極めることが重要です。
ここでは、特に注意すべき代表的な劣化症状をご紹介します。
サビ・色あせ・塗膜の剥がれ
サビは鉄板屋根にとって最大の敵です。表面に赤サビが発生している状態は、塗装とメッキ層が劣化し、鋼板本体が腐食し始めているサインです。
初期段階では点状のサビですが、放置すると急速に広がり、最終的には穴が開いて雨漏りの原因となります。
色あせは塗膜の劣化を示す初期症状です。紫外線によって塗料の顔料が分解され、本来の色が失われていきます。
色あせが進行すると塗膜の保護機能が低下し、その下のメッキ層や鋼板が劣化しやすくなります。
また、塗膜が剥がれてめくれ上がっている状態は、すでに防水性能が大きく損なわれており、早急な再塗装が必要です。
軒先の劣化・穴あき
軒先は屋根の中でも特に劣化が進みやすい箇所です。屋根裏に回り込んだ雨水が軒先で滞留しやすく、他の部分よりも早くサビや腐食が発生します。
軒先の鋼板が波打っていたり、穴が開いていたりする場合は、屋根全体の防水性能が低下している可能性が高く、緊急の対応が求められます。
穴あきは鉄板屋根の劣化が最終段階に達した状態です。小さな穴でも、そこから雨水が屋根裏に侵入し、野地板や断熱材を腐らせてしまいます。
穴あきを発見した場合は、単なる塗装だけでは対処できず、部分的な板金交換やカバー工法、場合によっては葺き替え工事が必要になることもあります。
変形・へこみ・ボルトの緩み
鉄板屋根は衝撃に弱く、飛来物や積雪の重みで変形やへこみが生じることがあります。
変形した部分は水が溜まりやすくなり、そこからサビや腐食が進行するリスクが高まります。
特に折半屋根では、ボルトが緩んで浮き上がっている状態を放置すると、ボルト周辺から雨水が侵入します。
ボルトキャップのゴムパッキンは経年劣化で硬化・ひび割れを起こしやすく、定期的な点検と交換が必要です。
棟板金を固定している釘が浮いている場合も、強風で板金が飛ばされる危険性があるため、早めの補修が推奨されます。
これらの症状を発見したら、専門業者に点検を依頼し、適切な補修方法を相談しましょう。
鉄板(金属)屋根の防水工事・塗装業者の選び方
防水工事の成否は、業者選びで大きく左右されます。
信頼できる業者を見極めるためのポイントを押さえておきましょう。
実績と専門性を確認する
ホームページや資料で過去の施工事例を確認し、同じような屋根材や建物規模での実績があるかをチェックしましょう。
可能であれば、実際の施工写真や施工前後の比較写真を見せてもらうことをおすすめします。
建築施工管理技士や塗装技能士などの有資格者が在籍しているかも重要な判断材料です。
自社施工を行っている業者であれば、技術力や品質管理の面で安心感があります。
下請けに丸投げする業者の場合、コミュニケーションが取りにくく、施工品質にばらつきが出る可能性があるため注意が必要です。
見積書で比較すべき項目と注意点
見積書を比較する際は、単に総額だけでなく、内訳を詳細に確認することが大切です。
足場設置費、高圧洗浄費、下地処理費、塗装費(下塗り・中塗り・上塗り)、材料費、諸経費などが明確に記載されているかをチェックしましょう。
使用する塗料のメーカー名や商品名、塗布量が具体的に記載されているかも重要なポイントです。
「一式」という曖昧な表記が多い見積書は、後から追加費用を請求されるリスクがあるため避けるべきです。
また、極端に安い見積もりを提示する業者には注意が必要です。
塗料を薄めて使用したり、必要な工程を省略したりするケースがあるため、適正価格の範囲内であることを確認しましょう。
保証内容とアフターサービスの重要性
工事完了後の保証内容とアフターサービス体制も、業者選びの重要な判断基準です。
防水塗装の場合、一般的には3~5年、カバー工法では10年程度の保証が付くことが多いですが、保証の対象範囲や条件を事前に確認しておくことが大切です。
保証書が発行されるか、保証期間中に不具合が発生した場合の対応手順はどうなっているか、定期点検サービスの有無なども確認しましょう。
地域密着型の業者であれば、何かトラブルが起きた際にも迅速に対応してもらえる可能性が高く、長期的な付き合いができる点も安心材料となります。
鉄板(金属)屋根の防水工事・塗装に関するよくある質問
鉄板屋根の防水工事に関して、多くの方が抱える疑問にお答えします。
工事を検討する際の参考にしてください。
Q
鉄板屋根の防水工事は何年ごとに必要ですか?
A
屋根材の種類によって異なりますが、トタン屋根は5~10年、ガルバリウム鋼板屋根は10~15年ごとのメンテナンスが推奨されています。
ただし、海沿いの地域や紫外線の強い地域では劣化が早まるため、より短い周期での点検と塗装が必要です。
色あせやサビなどの劣化症状が見られたら、耐用年数を待たずに専門業者に相談することをおすすめします。
Q
雨漏りしていなくても防水工事は必要ですか?
A
はい。雨漏りが発生していなくても定期的な防水工事は必要です。
雨漏りは劣化の最終段階であり、その時点では既に屋根下地や断熱材にまでダメージが及んでいる可能性があります。
予防的なメンテナンスを行うことで、大規模な補修工事を避け、長期的なコスト削減につながります。
塗膜の劣化やサビの初期症状を見つけたら、早めの対処が賢明です。
Q
防水塗装とカバー工法はどちらを選ぶべきですか?
A
屋根の劣化状況と予算によって適切な工法が異なります。
サビや色あせ程度の劣化であれば、費用対効果の高い防水塗装が適しています。
一方、広範囲にサビや穴あきが発生している場合、屋根下地の傷みが進行している場合、または断熱性能の向上も同時に図りたい場合は、カバー工法が適しています。
専門業者に現地調査を依頼し、建物の状態に合った工法を提案してもらうことをおすすめします。
Q
工事中に建物を使用し続けることはできますか?
A
はい。基本的には工事中も通常通り建物を使用できます。
防水工事は屋根の外側で行われるため、室内への影響は最小限です。
ただし、高圧洗浄時や塗料の乾燥期間中は窓を開けられない、洗濯物を外に干せないなどの制約が生じることがあります。
工場や倉庫の場合も、稼働を止めずに施工できるケースがほとんどですが、工事スケジュールについては事前に業者とよく相談しましょう。
Q
DIYで防水塗装を行うことは可能ですか?
A
技術的には可能ですが、おすすめしません。屋根での作業は高所作業となり、転落の危険性が非常に高く、専門的な安全対策が必要です。
また、下地処理や塗料の選定、塗布量の管理など、専門知識と経験が求められる工程が多く、施工不良は早期の劣化や雨漏りにつながります。
小規模な応急処置を除き、防水工事は専門業者に依頼することを強くおすすめします。
まとめ
鉄板屋根の防水工事について、必要性から具体的な工法、費用相場、施工の流れ、業者選びのポイントまで詳しく解説してきました。
最後に、本記事の重要なポイントを振り返ります。
- 鉄板屋根は塗装の劣化によってメッキ層と鋼板が腐食するため、定期的な防水対策が不可欠
- トタン屋根は5~10年、ガルバリウム鋼板屋根は10~15年ごとのメンテナンスが推奨される
- ウレタン防水は複雑な形状に対応、カバー工法は重度の劣化に有効
- 標準的な80平米の屋根の防水塗装費用は50万円前後が目安
- 外壁塗装との同時施工や早期メンテナンスでコスト削減が可能
- サビ、色あせ、塗膜の剥がれなどの劣化症状を発見したら早めの対処が重要
- 業者選びは実績、見積もりの透明性、保証内容を総合的に判断する
鉄板屋根の防水工事は、建物を長持ちさせるための重要な投資です。
劣化症状を放置すると、結果的に大規模な改修工事が必要となり、費用も時間も大幅にかかってしまいます。
定期的な点検と適切なタイミングでのメンテナンスによって、大切な建物の資産価値を守り、快適な住環境や作業環境を維持することができます。
本記事でご紹介した情報を参考に、信頼できる専門業者に相談し、建物の状態に最適な防水対策を実施してください。
早めの行動が、将来的な安心と経済的なメリットにつながります。
【施工事例】戸建て住宅の屋根・屋上防水工事|新東亜工業

屋上からの雨漏り対策として、新東亜工業が東京都江戸川区で行った防水工事の実例をご紹介します。
お問い合わせから工事完了までの流れを、実際の会話内容を交えて分かりやすくまとめました。
工事の概要|費用や期間
今回の工事では、破損した長尺シートを撤去し、塩ビシート機械固定工法とウレタン密着工法を組み合わせて施工しました。
雨漏りの原因である下地劣化と排水不良を改善し、長期的に安心できる仕様を採用しています。
| 施工地域 | 東京都江戸川区 |
| 建物種別 | 戸建て住宅 |
| 工事内容 | ・既存長尺シート撤去 ・塩ビシート機械固定 ・ウレタン密着 |
| 使用工法 | 塩ビシート機械固定工法+ウレタン密着工法 |
| 工期 | 11日間 |
| 工事金額 | 約150万円 |
本工事では既存シートの劣化が激しく、撤去・下地補修から丁寧に対応しました。
塩ビシートとウレタンを組み合わせることで耐久性を高め、排水ドレンの改修によって雨水トラブルの根本改善を実現。
明瞭な工程とスムーズな進行で、安心して任せられたと好評をいただいた施工です。
お問い合わせ・ご依頼内容
雨漏りが発生したため修繕を依頼したいとのご相談から、この工事は始まりました。
実際のやり取りの一部をご紹介します。
事務員の声:お電話ありがとうございます。新東亜工業でございます。
お客様の声:HPを見て連絡しました。自宅で雨漏りがあり見積をお願いしたいです。可能でしょうか?
事務員の声:もちろん大丈夫です。担当者より折り返しご連絡いたします。
お客様は突然の雨漏りでお困りの状態でしたが、受付担当の迅速で丁寧な対応により、スムーズに現地調査へ進むことができました。
初動の早さは雨漏り修繕において非常に重要であり、不安軽減にもつながります。
現地調査から工事開始までの流れ
現地調査では、屋上の状況を細かく確認し、雨漏りの原因を特定します。
担当者とお客様の実際の会話をご紹介します。
高井の声:こんにちは!新東亜工業の高井です。本日はよろしくお願いします。
お客様の声:よろしくお願いします。
高井の声:雨漏り箇所を確認させてください。
お客様の声:はい。こちらです。
高井の声:長尺シートが破れており、ここから浸水している可能性が高いですね。
調査では、長尺シートの破損に加えて、排水部や立ち上がり部分の劣化も確認されました。
状況を踏まえて最適な工法を提案し、工期・費用・仕様を明確にしたうえでご契約へ進みました。
お客様との認識を揃える丁寧な説明が、安心感につながる大切な工程です。
工事開始から引き渡しまでの流れ
いよいよ工事が開始され、担当者は毎日状況を報告しながら作業を進めました。
以下は当時のやり取りの一部です。
熊倉の声:おはようございます。本日から工事を開始します。よろしくお願いします。
お客様の声:よろしくお願いします。
熊倉の声:塩ビシートの敷設が完了し、手摺外側のウレタン塗りを進めています。順調に進行中です。






作業中は進捗を都度共有し、気になる点があればすぐに確認いただける環境を整えました。
塩ビシート敷設、ウレタン防水、ドレン改修などの工程を経て、完了検査後に仕上がりを確認いただき引き渡しとなりました。
保証書や報告書も併せてお渡しし、アフターサポートまで丁寧に対応しています。
まとめ
今回の施工では、迅速な対応と丁寧な説明でお客様の不安を解消しながら、高品質な防水工事を行うことができました。
実際のご感想を一部ご紹介します。
お客様の声:こちらこそ、綺麗に仕上げていただきありがとうございました。また今後ともよろしくお願いします。
雨漏り修繕は初動の速さと正確な診断、そして施工品質が重要です。
本事例のように、原因調査から工事完了までを一貫して対応することで安心して工事を任せられます。
屋上やベランダの防水でお悩みの方は、早めのご相談をおすすめします。