分譲住宅の中規模修繕とは?費用相場・実施時期・業者選びまで徹底解説
2025/12/03
築10年を超えた分譲住宅で、外壁のひび割れや屋根の色褪せが気になり始めていませんか。
「大規模修繕まで待つべきか、それとも早めに対処すべきか」と悩まれている方も多いのではないでしょうか。
そんなときに検討したいのが「中規模修繕」です。
中規模修繕は、大規模修繕を待たずに部分的な劣化に対応し、建物の長寿命化と修繕費用の平準化を両立できる有効な手段です。
適切なタイミングで実施することで、住宅の資産価値を維持しながら、将来の大きな出費を防ぐことができます。
本記事では、分譲住宅における中規模修繕の定義や費用相場、実施時期の判断基準、業者選びのポイントまで、実務で役立つ情報を徹底解説します。
株式会社新東亜工業の豊富な施工経験をもとに、皆様の住宅メンテナンスに役立つ実践的な知識をお届けいたします。
目次
分譲住宅における中規模修繕とは?
中規模修繕は、大規模修繕と小規模修繕の中間に位置する計画的な予防保全工事です。
ここでは、中規模修繕の正確な定義と、他の修繕との違いを明確にします。
中規模修繕の定義と目的
中規模修繕とは、建物の性能を維持・回復するために、築10〜15年の時期に実施される部分的な補修工事を指します。
大規模修繕のように建物全体を一斉に改修するのではなく、劣化が進行している箇所や優先度の高い部位に絞って工事を行うのが特徴です。
- 劣化の進行を防ぐ予防保全
- 建物の長寿命化
- 修繕費用の負担分散
中規模修繕は、国土交通省が推奨する予防保全型のメンテナンスの考え方に基づき、大規模修繕の間隔で発生する部分的な劣化に対応する実務的な手法として、多くの住宅所有者に採用されています。
大規模修繕・小規模修繕との違い【比較表あり】
中規模修繕の位置づけを理解するため、大規模修繕・小規模修繕との違いを比較表で確認しましょう。
| 項目 | 小規模修繕 | 中規模修繕 | 大規模修繕 |
|---|---|---|---|
| 実施時期 | 随時 (不具合発生時) | 築10〜15年 | 築15〜20年 (以降15〜20年周期) |
| 対象範囲 | 局所的 (1箇所〜数箇所) | 複数箇所・部分的 | 建物全体 |
| 工事内容 | 緊急補修 (ひび割れ補修、照明交換など) | 外壁補修 防水工事 設備部分更新など | 外壁全面塗装 屋根全面改修 給排水管全更新など |
| 費用目安 | 数万円〜30万円 | 100万円〜300万円 | 300万円〜800万円 |
| 目的 | 緊急対応・機能回復 | 予防保全・性能維持 | 建物全体の性能回復・改善 |
この表からわかるように、中規模修繕は「緊急性は高くないが、放置すると大きな損傷につながる劣化」に対して、計画的に対応する位置づけです。
大規模修繕の前段階として、建物の状態を良好に保つ役割を果たします。
▶参考記事:分譲住宅の大規模修繕とは?費用相場・時期・業者選び・賃貸との違いまで徹底解説
▶参考記事:分譲住宅の小規模修繕とは?費用相場・実施時期・業者選びまで徹底解説
中規模修繕が注目される背景
近年、中規模修繕が注目される背景には、以下の3つの要因があります。
1.修繕費用の平準化ニーズの高まり
大規模修繕を一度に実施するには多額の費用が必要となるため、計画的に分散させる中規模修繕が現実的な選択肢として注目されています。
修繕費用を段階的に分散させることで、家計への負担を軽減できます。
2.建物の長寿命化ニーズの高まり
分譲住宅の資産価値を維持するには、適切なメンテナンスが不可欠です。
中規模修繕により、大規模修繕の間隔を延ばしつつ、建物の性能を維持できるため、長期的なライフサイクルコストの削減につながります。
3.予防保全型メンテナンスの普及
従来の「壊れてから直す」事後保全型から、「壊れる前に直す」予防保全型へのシフトが進んでいます。
中規模修繕は、この予防保全の考え方を実践する具体的な手法として、住宅所有者の関心を集めています。
分譲住宅と分譲マンション・賃貸住宅の中規模修繕の違い
中規模修繕の考え方は、分譲住宅以外の「分譲マンション」や「賃貸住宅」でも適用されますが、それぞれ特徴が異なります。
ここでは、3つの住宅形態における中規模修繕の違いを明確にします。
3つの違いを比較表で確認
分譲住宅、分譲マンション、賃貸住宅における中規模修繕の違いを、以下の表で比較します。
| 項目 | 分譲住宅 | 分譲マンション | 賃貸住宅 |
|---|---|---|---|
| 所有形態 | 一戸建て (土地・建物とも個人所有) | 区分所有 (共用部分は管理組合) | オーナー所有 (賃貸運用) |
| 修繕の意思決定 | 所有者個人の判断 | 管理組合・理事会の合議 | オーナーの判断 |
| 修繕対象 | 建物全体 (外壁、屋根、設備など) | 共用部分 (外壁、屋上、廊下など) | 建物全体+専有部分 (賃貸に影響) |
| 費用負担 | 所有者個人負担 | 修繕積立金 (全戸で按分) | オーナー負担 (賃料収入から捻出) |
| 実施のタイミング | 劣化状況と予算に応じて柔軟 | 長期修繕計画に基づく | 賃借人の入退去時期も考慮 |
この表から、分譲住宅では「所有者個人の判断」で柔軟に実施できる点が、他の形態と大きく異なることがわかります。
それぞれの特徴と注意点
分譲住宅・分譲マンション・賃貸住宅、それぞれの特徴と注意点をご紹介します。
分譲住宅の特徴
一戸建ての分譲住宅では、所有者個人の判断で修繕時期や範囲を決定できるため、意思決定はスムーズです。
ただし、費用は全額自己負担となるため、計画的な資金準備が重要です。
外壁や屋根、給排水設備など、建物全体のメンテナンスを一貫して管理する必要があります。
分譲マンションの特徴
管理組合の総会や理事会での合意が必要なため、意思決定に時間がかかる場合があります。
また、修繕積立金の残高や長期修繕計画との整合性を考慮しながら、優先順位を明確にする必要があります。
住民への丁寧な説明と情報共有が、円滑な実施のカギとなります。
賃貸住宅の特徴
オーナーが所有する賃貸住宅では、建物全体の修繕はオーナーの判断で実施できます。
賃借人が入居中の場合、工事のタイミングや騒音への配慮が必要です。
資産価値の維持と賃料収入の確保の両立が求められます。
▶参考記事:分譲マンションの小規模修繕とは?費用相場・実施時期・業者選びのポイントを解説
▶参考記事:分譲マンションの中規模修繕とは?費用相場・実施時期・大規模修繕との違いを徹底解説
▶参考記事:分譲マンションの大規模修繕とは?費用相場や時期・賃貸との違い・注意点などを解説
分譲住宅で中規模修繕が必要な理由
中規模修繕がなぜ重要なのか、その理由を3つの視点から解説します。
適切なメンテナンスにより、住宅の価値を長期的に守ることができます。
建物の長寿命化とライフサイクルコストの最適化
分譲住宅の資産価値を維持するには、適切なタイミングでのメンテナンスが不可欠です。
中規模修繕を実施することで、建物の耐用年数を延ばし、長期的なライフサイクルコストを削減できます。
例えば、外壁のひび割れを放置すると、内部の構造体が劣化し、大規模な補修が必要になります。
しかし、ひび割れの段階で補修すれば、工事費用は数万円程度で済みます。一方、構造体の劣化が進行した場合、補修費用は数百万円に膨らむことも珍しくありません。
計画的な中規模修繕により、建物の寿命を10年以上延ばすことも可能です。
大規模修繕までの劣化進行を防ぐ予防保全
大規模修繕は通常15〜20年周期で実施されますが、その間に劣化が進行するリスクがあります。
特に築10年を超えると、外壁のひび割れや防水層の劣化、設備の不具合など、目に見える劣化が現れ始めます。
こうした劣化を放置すると、雨水の浸入による漏水、構造体の劣化、建物の美観低下など、深刻な問題につながります。
中規模修繕により、大規模修繕までの「空白期間」に発生する劣化を予防的に補修することで、建物の健全性を保つことができます。
また、予防保全により、大規模修繕時の工事範囲を縮小できる可能性もあります。
修繕費用の計画的な準備と負担の平準化
大規模修繕を一度に実施すると、多額の費用が一時期に集中します。
標準的な分譲住宅で大規模修繕を実施する場合、総額300万円〜800万円が必要となり、一時的に家計への大きな負担となります。
一方、中規模修繕を取り入れることで、修繕費用を段階的に分散させることができます。
例えば、築10年で外壁の部分補修と防水工事を実施し(総額150万円)、築20年で大規模修繕を実施する(総額500万円)といった計画です。
この方法により、修繕費用の計画的な準備が可能になり、家計の負担も平準化されます。
分譲住宅の中規模修繕の実施時期とタイミング
中規模修繕をいつ実施すべきか、その判断基準を解説します。
適切なタイミングでの実施が、費用対効果を最大化します。
築年数による目安(一般的には築10〜15年)
中規模修繕の実施時期は、実務上の目安として築10〜15年が一般的です。
これは、大規模修繕が15〜20年周期で実施されることを踏まえ、その中間期に部分的な劣化に対応するという考え方に基づいています。
一般的な住宅では、築10年頃から外壁塗装の劣化や防水層の性能低下が見られるようになります。
ただし、築年数はあくまで目安であり、建物の立地条件(海沿いか内陸か、日当たりなど)や使用されている材料、過去のメンテナンス履歴によって、劣化の進行度は大きく異なります。
画一的に「築10年だから実施」と判断するのではなく、劣化診断の結果を踏まえた判断が重要です。
劣化診断で判断すべき3つのサイン
中規模修繕の実施を検討すべき劣化のサインは、以下の3つです。
外壁のひび割れ(クラック)
幅0.3mm以上のひび割れは、雨水が浸入するリスクがあります。
特に横方向や斜め方向のひび割れは、構造的な問題の可能性もあるため、早期の対応が必要です。
目視で確認できるひび割れが複数箇所に見られる場合は、専門業者による劣化診断を実施しましょう。
防水層の劣化(ふくれ・ひび割れ)
屋根やバルコニーの防水層は、紫外線や風雨により劣化します。
防水層にふくれやひび割れが見られる場合、防水性能が低下しており、漏水のリスクが高まります。
特に築10年を超えた住宅では、防水層の点検が重要です。
給排水設備の不具合
水栓からの水漏れや排水の流れが悪い場合、配管の劣化が進行している可能性があります。
給排水設備は目に見えない部分での劣化が進行しやすいため、定期的な点検が推奨されます。
これらのサインが複数見られる場合は、専門業者による建物診断(劣化診断)を実施し、優先度の高い箇所から計画的に対応することが重要です。
将来の大規模修繕を見据えた計画の立て方
中規模修繕を実施する際は、将来の大規模修繕を見据えた計画を立てることが重要です。
具体的には、以下のポイントに注意しましょう。
- 修繕費用の収支計画を作成する
- 大規模修繕の範囲を調整する
- 専門家のアドバイスを受ける
例えば、中規模修繕で外壁の部分補修を行っておけば、大規模修繕時には塗装のみで済む場合があり、結果的に費用削減につながります。
長期的な視点で修繕計画を立てることで、より現実的で効果的な住宅メンテナンスを実現できます。
分譲住宅の中規模修繕の主な工事内容と範囲
中規模修繕で実施される代表的な工事内容を、4つのカテゴリーに分けて解説します。
適切な工事内容を理解することで、効果的な修繕計画を立てることができます。
外壁の補修・部分塗装
外壁は、建物の美観と防水性能を保つ重要な部分です。
中規模修繕では、外壁全面の塗装ではなく、劣化が進行している部分に絞って補修・塗装を行います。
主な工事内容は以下の通りです。
- ひび割れ(クラック)の補修▶︎エポキシ樹脂やシーリング材による充填
- 外壁の部分塗装▶︎劣化が進行している面の塗り直し
- コーキング材の打ち替え▶︎窓周りやサイディングボードの目地
外壁の補修は、建物の第一印象を左右する重要な工事です。
部分的であっても、適切な補修により、建物の美観と資産価値を維持できます。
屋根・バルコニーの防水工事
屋根やバルコニーの防水層は、紫外線や風雨により劣化します。
防水性能が低下すると、漏水のリスクが高まるため、定期的なメンテナンスが不可欠です。
中規模修繕では、以下の防水工事を実施します。
- 屋根防水の部分補修▶︎劣化箇所のみを対象とした補修
- バルコニーの防水塗装▶︎ウレタン防水やFRP防水の施工
- 雨樋の清掃・補修▶︎詰まりや破損箇所の修理
防水工事は、建物の耐久性に直結する重要な工事です。
特に築10年を超えた住宅では、防水層の劣化診断を実施し、必要に応じて補修を行うことが推奨されます。
給排水設備の部分更新
給排水設備は、経年劣化により漏水や詰まりが発生しやすくなります。中規模修繕では、劣化が進行している部分に絞って更新を行います。
主な工事内容は以下の通りです。
- 水栓金具の交換▶︎キッチンや浴室の水栓
- 給水管の部分交換▶︎錆や劣化が見られる配管
- 排水管の清掃・補修▶︎詰まりや臭いの発生箇所
給排水設備の更新は、日常生活の快適性に直結します。
部分的な更新でも効果があり、大規模な配管全更新まで待たずに対応できるのがメリットです。
共用部分の設備改修
共用部分の設備(照明、インターホン、エクステリアなど)は、築10年を超えると故障や性能低下が見られるようになります。
中規模修繕では、こうした設備の更新や補修を行います。
- 玄関ドアの補修・交換▶︎鍵や蝶番の交換
- 照明のLED化▶︎省エネ性能の向上
- インターホンの更新▶︎最新のセキュリティ機能
設備の更新は、居住者の利便性と安全性を向上させる重要な工事です。
中規模修繕の機会に、優先度の高い設備から計画的に更新することが推奨されます。
分譲住宅の中規模修繕の費用相場
中規模修繕の費用は、住宅の規模や工事内容により大きく異なります。
ここでは、具体的な費用相場と、費用を抑えるポイントを解説します。
住宅規模別の費用目安【延床面積別】
中規模修繕の費用は、住宅の延床面積により変動します。
以下の表で、規模別の費用目安を確認しましょう。
| 住宅規模 | 延床面積 | 工事全体の費用目安 |
|---|---|---|
| 小規模 | 80㎡未満 | 80万円〜150万円 |
| 中規模 | 80〜120㎡ | 150万円〜250万円 |
| 大規模 | 120㎡以上 | 250万円〜400万円 |
上記は、外壁部分補修・防水工事・設備更新などを組み合わせた場合の目安であり、大規模修繕(300万円〜800万円程度)に比べて工事範囲が限定的なため、費用を抑えられるのが一般的です。
ただし、これらの数字はあくまで目安であり、実際の費用は建物の劣化状況や工事内容により変動します。
工事内容別の費用相場
中規模修繕で実施される代表的な工事内容ごとの費用相場を、以下の表で確認しましょう。
| 工事内容 | 単位 | 費用相場 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 外壁ひび割れ補修 | 1箇所 | 2万円〜5万円 | ・ひび割れの幅・長さにより変動 |
| 外壁部分塗装 | ㎡あたり | 2,500円〜4,000円 | ・塗料の種類により変動 |
| 屋根防水部分補修 | ㎡あたり | 3,000円〜6,500円 | ・既存防水層の種類により変動 |
| バルコニー防水塗装 | ㎡あたり | 2,000円〜4,000円 | ・防水塗料の種類により変動 |
| 給水管部分交換 | 1箇所 | 5万円〜15万円 | ・配管の長さにより変動 |
| 玄関ドア補修 | 1箇所 | 3万円〜10万円 | ・部品交換か本体交換かで変動 |
これらの費用に加えて、現場管理費、諸経費などが加算されます。
複数の工事をまとめて実施することで、費用対効果を高めることができます。
費用を抑えるための3つのポイント
中規模修繕の費用を抑えるためには、以下の3つのポイントを押さえましょう。
1.優先順位を明確にし、段階的に実施する
すべての劣化箇所を一度に補修する必要はありません。
劣化診断の結果をもとに、優先度の高い箇所(漏水リスクがある防水工事など)から順に実施し、予算に応じて段階的に進めることで、無理のない費用計画が可能になります。
2.相見積もりで適正価格を見極める
必ず3社以上から見積もりを取り、内容を比較しましょう。
見積もりの内訳(材料費、人件費など)を確認し、不明瞭な項目があれば質問することが重要です。
極端に安い見積もりは、手抜き工事のリスクがあるため注意が必要です。
3.補助金・助成金の活用を検討する
自治体によっては、住宅の修繕工事に対して補助金や助成金を提供している場合があります。
例えば、耐震改修やバリアフリー化、省エネ化(LED照明の導入など)に対する補助金が利用できる可能性があります。
お住まいの自治体のホームページで確認してみましょう。
分譲住宅の中規模修繕の進め方と手続き
中規模修繕を円滑に進めるためには、適切な手順を踏むことが重要です。
ここでは、実務的な進め方を3つのステップで解説します。
実施の意思決定から計画策定まで
中規模修繕を実施するには、まず建物の現状を正確に把握することが重要です。
築年数や過去の修繕履歴、現在の劣化状況を確認し、修繕の必要性を判断します。
次に、修繕の目的と範囲を明確にします。例えば、「雨漏りを防ぐための防水工事」「外観を美しく保つための外壁補修」など、具体的な目標を設定しましょう。
そして、修繕にかけられる予算を検討し、優先順位を決定します。必要に応じて、住宅ローンやリフォームローンの利用も検討します。
劣化診断から業者選定までの流れ
計画が固まったら、専門業者による劣化診断を実施します。
外壁、屋根、防水層、給排水設備など、建物全体の状態を専門家に診断してもらい、詳細な報告書を受け取ります。
劣化診断の結果をもとに、複数の業者から見積もりを取得します。
最低3社以上から見積もりを取り、工事内容、費用、工期、保証内容を比較検討します。
見積もりの内訳を確認し、不明瞭な項目があれば必ず質問しましょう。業者の実績や評判も確認し、信頼できる業者を選定します。
工事実施と完了検査のポイント
業者が決定したら、工事契約を締結します。契約書には、工事内容、費用、工期、支払い条件、保証内容などを明記し、双方が合意した上で署名します。
工事開始前には、近隣への挨拶を行い、工事期間や作業時間について説明します。
工事中は、定期的に進捗を確認し、予定通り進んでいるかチェックします。
工事完了後は、業者と一緒に完了検査を実施し、工事内容が契約通りに実施されているか確認します。
不備がある場合は、速やかに手直しを依頼しましょう。
分譲住宅の中規模修繕の業者選びで失敗しないポイント
中規模修繕を成功させるためには、技術力と信頼性を兼ね備えた業者選びが最も重要な要素の一つです。
ここでは、業者選びで失敗しないための具体的なポイントを解説します。
実績と専門性を重視する
中規模修繕の業者を選ぶ際は、同規模・同構造の住宅での施工実績を確認しましょう。
可能であれば、過去の施工物件の見学や、施工写真・工事報告書の提示を求めることも有効です。
また、建設業法に基づく「建築工事業」または「塗装工事業」の許可が必要です。
許可番号の確認はもちろん、1級建築士や1級建築施工管理技士などの国家資格保有者が在籍しているかどうかも重要な判断材料となります。
防水工事技能士などの専門資格保有者がいる業者は、より高度な技術対応が期待できます。
相見積もりで適正価格を見極める【チェックリスト付き】
必ず3社以上から見積もりを取り、以下のチェックリストで比較検討しましょう。
- 工事項目が具体的に記載されているか
- 材料の種類・メーカー・グレードが明記されているか
- 人件費・材料費・諸経費が分けて記載されているか
- 工期が明確に示されているか
- 保証内容と保証期間が記載されているか
- 追加工事が発生する可能性について説明があるか
極端に安い見積もりは、手抜き工事や低品質な材料使用のリスクがあるため注意が必要です。
適正価格の範囲内で、最も信頼できる業者を選びましょう。
アフターフォローと保証内容の確認
工事完了後のアフターフォローと保証内容は、業者選びの重要なポイントです。
以下の点を確認しましょう。
- 保証期間▶︎工事内容ごとの保証期間(通常1〜10年)
- 保証範囲▶︎何がどこまで保証されるのか
- 定期点検の有無▶︎工事後の定期点検サービス
- 緊急時の対応▶︎トラブル発生時の連絡先と対応体制
株式会社新東亜工業では、工事後も定期的なアフターフォローを実施し、お客様の住宅を長期的にサポートしております。
分譲住宅の中規模修繕を成功させる3つのコツ
中規模修繕を成功させるためには、事前の準備と適切な計画が不可欠です。
ここでは、実務で役立つ3つのコツを紹介します。
早期発見・早期対応の体制づくり
劣化は目に見えない部分から進行することも多いため、定期点検を実施し、早期に小さな不具合を発見して対応することが大切です。
これにより修繕範囲を限定でき、工事コストを最小限に抑えることが可能になります。
年に1〜2回、ご自身で建物の外周を確認し、ひび割れや変色、水漏れの跡などがないかチェックしましょう。
また、5年に1度は専門業者による詳細な劣化診断を実施することをおすすめします。
定期点検の記録を残すことで、次回以降の修繕計画の参考資料となります。
優先順位を明確にした段階的な実施計画
すべての修繕を一度に実施する必要はありません。
劣化診断の結果をもとに、優先度の高い箇所から順に実施しましょう。
優先度の判断基準は以下の通りです。
- 最優先▶︎漏水リスクのある防水工事、構造に影響する補修
- 高優先▶︎外壁のひび割れ補修、給排水設備の不具合
- 中優先▶︎美観に関わる塗装工事、設備の更新
予算に応じて段階的に進めることで、無理のない修繕計画を実現できます。
家族や関係者への丁寧な説明と情報共有
中規模修繕を円滑に進めるためには、家族や関係者への丁寧な説明と情報共有が重要です。
工事の目的、期間、費用、生活への影響などを事前に説明し、理解と協力を得ましょう。
特に工事期間中は、騒音や作業車両の出入りなど、日常生活への影響が生じます。
工事スケジュールを共有し、不便な時期を最小限に抑える配慮が大切です。
また、近隣住民への事前挨拶も忘れずに行い、良好な関係を維持しましょう。
分譲住宅の中規模修繕に関するよくある質問【FAQ】
分譲住宅の中規模修繕工事に関するよくある質問と回答をご紹介します。参考にしてみてください。
Q
中規模修繕と大規模修繕はどちらを優先すべきですか?
A
劣化の程度によります。大規模修繕まで待てない深刻な不具合がある場合、中規模修繕を優先して実施するのが望ましいです。
例えば、漏水や外壁の大きなひび割れといった緊急性の高い事例では、全体工事を待たずに一部を先行して対応することが安全性や資産価値を守ることにつながります。
Q
築10年未満でも中規模修繕は必要ですか?
A
一般的には築10年以降が目安ですが、立地条件(海沿い、豪雪地帯など)や建物の品質によっては、築10年未満でも劣化が進行する場合があります。
定期点検を実施し、劣化の兆候が見られる場合は早めの対応をおすすめします。
Q
中規模修繕の費用は住宅ローンに含められますか?
A
新築時の住宅ローンには含められませんが、リフォームローンや住宅ローンの借り換えを利用することで、修繕費用を分割払いにすることが可能です。
金融機関によって条件が異なるため、事前に相談することをおすすめします。
Q
DIYで対応できる範囲はありますか?
A
簡単な補修(小さなひび割れの充填、コーキング材の打ち替えなど)はDIYで対応可能ですが、高所作業や防水工事、構造に関わる補修は専門業者に依頼することを強くおすすめします。
安全性と施工品質の観点から、プロに任せるのが確実です。
Q
工事中の生活への影響はどの程度ですか?
A
工事内容によって異なりますが、外壁補修や防水工事では騒音や塗料の臭いが発生する場合があります。
工事期間は通常1〜4週間程度で、作業時間は午前8時〜午後6時が一般的です。
事前に業者と相談し、生活への影響を最小限に抑える工夫をしましょう。
まとめ
本記事では、分譲住宅の中規模修繕について、定義から費用相場、実施時期、業者選びのポイントまで詳しく解説しました。
中規模修繕は、大規模修繕を待たずに部分的な劣化に対応し、建物の長寿命化と修繕費用の平準化を両立できる有効な手段です。
築10〜15年を目安に、外壁のひび割れや防水層の劣化、給排水設備の不具合などの劣化サインが見られたら、専門業者による劣化診断を実施しましょう。
費用相場は住宅の規模や工事内容により異なりますが、一般的には100万円〜300万円程度です。
優先順位を明確にし、相見積もりで適正価格を見極めることで、無理のない費用計画が可能になります。
株式会社新東亜工業は、東京都を中心に豊富な施工実績を持つ大規模修繕・防水工事の専門業者です。
分譲住宅の中規模修繕についても、お客様のご要望に合わせた最適なご提案をさせていただきます。
劣化診断から施工、アフターフォローまで一貫してサポートいたしますので、まずはお気軽にご相談ください。