【アパート経営】築20年を超えたら要注意?修繕するか売却するか迷った時の判断基準
2026/02/02
「築20年を超えて、そろそろ修繕が必要と言われた」
「空室も少し増えてきた。ここから先が怖い」
「直して持つべきか、売却した方がいいのか分からない」
アパート経営で“出口”を考え始めるタイミングとして、最も多いのが 築20年前後です。
なぜならこの頃から、目に見える劣化が増え、修繕費がまとまって発生しやすくなるからです。
しかも厄介なのは、築20年を境に
- 修繕費が増える
- 家賃は下がる
- 空室が埋まりにくくなる
- 設備トラブルが増える
という形で、経営が「じわじわ苦しく」なりやすい点です。
結論から言うと、築20年超のアパートで迷った時は、感覚ではなく
✅ “修繕しても回収できるか”
✅ “これ以上価値が落ちる前に売るべきか”
を軸に判断するのが最も失敗しません。
この記事では「アパート経営 修繕 売却」「築20年 アパート 売却」で検索する方に向けて、
築20年を超えたアパートで「修繕 vs 売却」を迷ったときの判断基準を分かりやすく整理します。
目次
なぜ築20年を超えると“判断が難しくなる”のか?
築20年を超えると、アパート経営の難易度が上がります。
その理由は、大きく2つあります。
理由①:修繕が“点”ではなく“面”で出てくる
築10年前後までの修繕は、比較的小さいものが中心です。
- 外灯が切れた
- 一部塗装が剥がれた
- 雨樋が外れた
- 水栓が壊れた
しかし築20年を超えると、修繕が面で発生します。
- 外壁塗装・シーリング
- 屋根・バルコニー防水
- 鉄部腐食
- 階段・廊下の長尺や床
- 給排水のトラブル増加
つまり「その都度」ではなく、まとめて来るようになります。
理由②:修繕しても家賃が上がりにくい
ここが最大の落とし穴です。
修繕するとオーナー側は「価値が上がった」と思いますが、
賃貸市場では築年数が進むほど家賃は上がりにくくなります。
つまり、
修繕費は上がる
家賃は上がらない
→ 回収が難しい
という構造になりやすいのが築20年超アパートです。
「修繕するべきアパート」と「売却を検討すべきアパート」の違い
築20年超のアパートを、全部同じように考えるのは危険です。
同じ築年数でも、立地・状態・入居状況で“勝ち筋”はまったく違います。
ここでは分かりやすく分類します。
修繕する価値が高いアパート(持つべき物件)
- 入居が安定している(空室が少ない)
- 立地が強い(駅距離、需要が落ちない)
- 家賃相場との乖離が少ない
- 雨漏り・漏水などの致命傷がない
- 修繕の見通しが立つ(費用が読める)
このタイプは、修繕を“投資”として回収できる可能性が高いです。
売却を検討すべきアパート(抱えるほど不利)
- 空室が増え、埋まるまで長い
- 家賃を下げても決まらない
- 雨漏り・漏水リスクがある
- 外壁や防水の劣化が進行している
- 修繕範囲が広く、費用が大きい
- 相続で引き継いだが管理が負担
このタイプは、修繕の負担を抱えるほど「出口が悪くなる」可能性があります。
築20年超で“売却を考えるべきサイン”7つ
以下のサインが複数当てはまる場合、
修繕よりも「売却して整理」を検討する価値があります。
サイン① 空室が増えた(しかも埋まらない)
空室が長期化すると、収益が落ちるだけでなく
買主から見ても「経営が難しい物件」に見えます。
サイン② 家賃を下げないと決まらない
家賃が下がると利回りが落ち、売却価格にも直結します。
サイン③ 雨漏り・漏水が出た(または疑いがある)
アパートの雨漏りは売却条件を一気に悪化させる“地雷”です。
買主は修繕費が読めない物件を嫌がります。
サイン④ 外壁・防水が寿命で大規模修繕が必要
特に外壁塗装+防水+鉄部…と複数工種が重なると、費用が大きくなります。
サイン⑤ 給排水のトラブルが増えた
給排水は、表に見えにくいですが経営に直撃します。
漏水が起きると損害が大きいのも特徴です。
サイン⑥ 管理が精神的にしんどい
滞納・クレーム・夜間対応…。
このストレスが大きいなら、売却は“正解”になり得ます。
サイン⑦ 今後の修繕費を積めない
修繕費は避けられません。
資金計画的に厳しいなら、傷が深くなる前の整理が有利です。
修繕して持つなら「優先順位」を間違えると失敗する
築20年超のアパートで修繕するなら、
“綺麗にする”ではなく 入居とトラブルを守る修繕 が最優先です。
具体的にはこの順番です。
優先順位1:雨漏り・漏水対策(屋根・バルコニー防水)
入居者トラブルの原因にもなり、空室も増えます。
優先順位2:外壁・シーリングの劣化補修
水が入ると劣化が加速し、修繕費が膨らみます。
優先順位3:鉄部腐食(階段・手すり)
事故やクレームにつながるため、放置は危険です。
優先順位4:共用部の床(長尺・防滑)
入居者の印象を左右し、募集力に直結します。
ここまでが“経営に効く修繕”です。
逆に、過剰な内装リフォームなどは回収できないことも多く注意が必要です。
「修繕して売る」or「現状で売る」どっちが得?
売却を選ぶ場合でも、もう一つ判断があります。
修繕して売るのか、現状のまま売るのかです。
結論としては、
✅ 雨漏りなど致命傷があるなら「最低限直してから売る」
✅ 修繕範囲が大きいなら「現状売却」の方が合理的
です。
「全部直してから売る」は危険で、回収できない可能性があります。
売却のための修繕は、“交渉材料を消す最小限”が最適です。
相続アパートは“放置”が一番損する
築20年超で売却相談が多いのが、相続アパートです。
相続アパートは、
- 資料がない
- 修繕履歴が分からない
- 管理方法が曖昧
- 意思決定が遅れる
という理由で、放置されがちです。
しかし築年数が進んだアパートほど、放置=劣化加速です。
放置してから売却しようとすると、条件が悪化しやすくなります。
相続物件こそ「修繕か売却か」だけでも早めに整理することが重要です。
【まとめ】築20年超のアパートは「回収できる修繕か?」で判断する
築20年超のアパート経営は、修繕か売却かの判断が避けられません。
- 築20年を超えると修繕費の山が来る
- 同時に空室・家賃下落も起きやすい
- 修繕するなら「経営に効く修繕」を優先する
- 空室長期化や雨漏りがあるなら売却も合理的
- 相続アパートは放置が最大の損失