2023.10.18
長尺シートの耐用年数や費用は?工事のトラブル事例と外壁塗装業者の選び方を解説
長尺シートは、マンションやアパートの共用廊下の床材として使われるものです。
しかし、共用部など人の出入りが多く、紫外線や雨にさらされる場所で使用される長尺シートは、経年劣化が進みます。
長尺シートの張り替え工事は見た目を良くするだけではなく、雨水の浸入を防ぎ、建物の躯体を守るという防水の役割もあり、建物を守る大切な工事です。
そこで、長尺シートの耐用年数や劣化のサイン、張り替えを依頼する外壁塗装業者の選び方を紹介します。
長尺シートが施工される場所
長尺シートは耐久性に優れ、長期間良好な状態を保ちやすいことが特徴です。
そのため、マンションやアパート、公共施設、事務所、店舗など、人の出入りが多い共用部に多く使用されています。
具体的には、廊下、階段、エントランス、バルコニーなどです。
長尺シートのメリット・デメリット
長尺シートの必要性や、「古くなった場合にメンテナンスをしなければいけないのか」と考える方もいるでしょう。
ここでは、長尺シートを使用するメリットとデメリットを解説します。
長尺シートのメリット
長尺シートは、滑り止め効果があるため、事故を防げることがメリットです。
クッション性があり、万が一転んだ際にも身体への衝撃を和らげる効果が期待できます。
また、日頃の手入れが比較的簡単で、手間がかかりません。
さらに、豊富なデザインから選べるため、デザインの自由度が高いことも魅力です。
長尺シートのデメリット
長尺シートの張替えは、設置場所の環境や劣化状況によって施工方法が異なります。
そのため、DIYには向かず、信頼できる専門業者に依頼しなければなりません。
しかし、長尺シートは様々な機能を持ち、耐久性にも優れています。
メンテナンスの頻度を減らすことができる優れた床材です。
専門知識を持った業者に依頼し、最適な工法で施工しましょう。
長尺シートの耐用年数と費用相場
長尺シートの耐用年数は、12~18年です。
フローリングは10~15年、クッションフロアやフロアタイルは10年前後であり、長尺シートの耐用年数が長いことがわかります。
長尺シートの費用相場は1,447円/㎡、防水コートの費用相場は1,114円/㎡を目安にしましょう。
長尺シートを張り替えるべきタイミングと劣化症状
長尺シートの表面に汚れが蓄積して黒ずみが発生すると、美観が損なわれます。
また、防滑性能も低下し、滑りやすくなる危険性があるでしょう。
さらに、長尺シートが剥がれると、剥がれた部分から雨水が浸入し、躯体が劣化するリスクもあります。
特に、日常生活で多くの方が行き来する共用部分の老朽化を放置しておくと、転倒の危険性が高まるため早めに対処しましょう。
長尺シートの施工を依頼する際の注意点とトラブル事例
長尺シートの施工で起こりやすいトラブルと、注意点を紹介します。
解決方法もあわせて紹介するため、トラブルに備えて基礎知識を身に付けておきましょう。
長尺シートの上から塗装をする際の注意点
塗装完了後の確認で色ムラが見つかったり、塗り忘れがあるパターンもあります。
色ムラや塗り忘れは、その場で修正するよう指示をしましょう。
塗装の色ムラは、本来3度塗りが必要なところを2度しか塗っていない手抜き工事が原因であることが多いです。
塗装工事が完了したら、必ず各工程の写真を撮影、報告してもらいましょう。
なお、外壁塗装や長尺シートの工事には保証がついており、保証期間内であれば塗り替えを依頼できます。
多くの外壁塗装業者は保証期間内は無料で行ってくれるため、早めに確認することが大切です。
また、契約時には、保証期間がいつまでなのか、保証が受けられるのかどうかも確認しておきましょう。
スケジュール通りに進まないことがある
外壁塗装・長尺シートの工事中、「材料が手に入らない」、「職人の数が確保できない」など何らかの理由で工事が中断し、予定通りに工事が進まないことがあります。
天候以外の理由で工事が遅れた場合、損害賠償を求めることは可能です。
しかし、どのような損害を被ったのかを証明することは大変な労力を要します。
そのため、完了まで時間がかかる可能性を考慮することや、予定通り進まない場合は業者に状況の説明を求めることが大切です。
長尺シートの工事を依頼する外壁塗装業者の選び方
長尺シートの工事は、外壁塗装業者が請け負っています。
しかし、工事を請け負う外壁塗装業者は多いため、選び方がわからない、迷って時間がかかると悩む方も多いでしょう。
そこで、長尺シートの工事を依頼する業者の選び方、業者同士を比較するポイントを紹介します。
こだわりを明確にする
自身がこだわりたいことを明確にし、希望に合った外壁塗装業者を選ぶことが大切です。
例えば、予算内に収めることを重視するのであれば、見積もりの金額をメインに比較をします。
外壁塗装業者には様々な得意分野があるため、根気よく理想の業者を探しましょう。
職人やスタッフの実績・資格・免許を確認する
外壁塗装を始めるにあたって、特別な免許や資格は必要ありません。
しかし、高度な技術や豊富な実務経験を証明する資格や、大規模な工事を行うための許認可はあります。
例えば、塗装技能士特級・1級・2級を取得するためには、一定の実務経験と塗装に関する高度な知識が必要です。
塗装工事業の許可を受けた塗装業者は、国や地方公共団体が行う資産状況や業歴などの審査に合格しています。
塗装工事業の許可を受けるためには、「営業所ごとに専任の技術者を置くこと」「経営知識の豊富な管理者を置くこと」など、いくつかの条件を満たさなければなりません。
塗装技能士も塗装工事業許可も簡単に取得できるものではないため、信頼性の基準となるでしょう。
外壁塗装業者の公式ホームページで、免許や資格に関する記載の有無をチェックし、優良業者を見極める方法がおすすめです。
見積もりや担当者の対応が丁寧
外壁塗装で良い業者を見つけるためには、自分と相性が合い、丁寧な対応をしてくれる従業員がいる業者を探すことが大切です。
最初の問い合わせから契約まで、担当者と会って商談する機会は何度もあります。
商談中に専門用語を多用したり、質問に対して明確な回答をしない担当者がいる業者は避けた方が無難です。
外壁塗装業者側に都合がよい内容ばかりを強調し、デメリットやリスクの説明を避ける担当者も注意しましょう。
報告書がある
優良業者の場合、何も言わなくても写真で進捗状況を報告してくれます。
しかし、依頼主からお願いをしなければ報告書を作成しないケースは多いです。
そのため、各工程の写真をもらえるかどうか、事前に確認しておきましょう。
追加料金の有無
一般的な外壁塗装・長尺シート工事の場合、追加工事は発生しません。
追加工事を行う前に依頼主に相談しますが、悪徳業者の場合、安い金額で工事を請け負った後、勝手に追加工事を行います。
費用請求時に、追加工事費用を上乗せすることがあるため注意が必要です。
追加工事が必要な場合は、契約書の内容を再確認しましょう。
業者から追加工事を提案された際には、「なぜ追加工事が必要なのか」を明確に説明してもらいます。
追加工事を依頼する場合は、新しく作成した書面で契約を交わす必要があるため、契約書がない場合は断りましょう。
口約束で進めると、予定していた金額と違うなど、新たな不満を生むことになりかねません。
追加作業が必要になったら、すぐに契約書を取り交わすことが重要です。
契約書にない作業を勝手にされ、代金を請求された場合は、支払いを拒否できます。
ただし、業者と口頭で合意した場合は、契約をしたとみなされることがあることを理解しておきましょう。
地元の口コミや紹介を頼る
地元の口コミや、知人の紹介も頼りになります。
工務店や塗装専門店など、地元で優良な業者を探す場合は、知人からの紹介も有効です。
知人からの紹介が難しい場合は、自分で外壁塗装業者の名前を聞き、問い合わせをしてみるのもよいでしょう。
地元の方の評価が高く、良い口コミが多い工務店や塗装専門店は安心感や信頼性が高いです。
一方、「安全対策ができていない」「相談に乗ってもらえない」など、悪い口コミが多い場合は注意しましょう。
長尺シートの工事は優良な外壁塗装業者に依頼しよう
長尺シートは経年劣化し、機能性が失われると事故につながる可能性が高いです。
また、躯体に影響を及ぼすこともあります。
外壁塗装業者に工事を依頼する際には、トラブル事例や注意点もふまえて優良業者を選ぶことが大切です。
優良業者の担当者は、塗料選びや工事の進め方について相談する際、メリットだけではなくデメリットも丁寧に説明してくれます。
気になる業者には見積もりの依頼や長尺シートに関する相談をして、費用や担当者の対応をチェックしましょう。