2023.11.08
45坪外壁塗装の費用相場・費用内訳・安くなる方法を解説|屋根工事も同時に行うのがお得?
45坪の住宅に住んでいる方が外壁塗装をする場合に一番気になるのが費用でしょう。
45坪の住宅で外壁塗装を行う場合、塗装費用はどのくらい必要なのか?安く済ませる方法はないのか?など、疑問点がある方もいると思います。
実は外壁と同時に屋根工事を行うことで全体のコストを抑えられる可能性があります。
本記事では、そんな塗装工事を安くする方法や費用の内訳や屋根工事との併用によるメリットについて詳しく解説します。
45坪の住宅の大きさはどのくらい?
45坪の家とは、一体どのくらの大きさなのでしょうか?45坪は延床面積(各階の床面積の合計)は延床面積45坪=約148㎡、外壁面積=約170~200㎡、(塗装面積=145㎡~175㎡)
となるのが、45坪の家の大きさになります。
また家を建築する場合は以下のような特徴とサイズになります。
- 間取り:2〜3階/4LDK〜5LDK
- 家族構成:4〜6名
- 外面の大きさ:幅・奥行き・高さの平均が7.5m
上記の数値はあくまで目安なので、参考情報として活用しましょう。
45坪外壁塗装の費用相場は95〜145万円
45坪外壁塗装の費用相場は95~145万円程度です。45坪住宅の外壁塗装を紹介しているサイトによっても多少数値が異なりますが、大体このくらいの目安と考えておけば、大丈夫でしょう。
外壁塗装で45坪の家にかかる費用内訳について
外壁塗装45坪の費用相場を見てみましたが、今度は費用の内訳を紹介します。
外壁塗装の費用の内訳は、主に次の4種類あります。
- 塗料代(材料費)
- 工事代(人件費など)
- 足場設置費用
- その他費用
塗料代の目安は以下の通りです。
塗料の種類 | ㎡あたりの施工単価 |
アクリル塗料 | 1,500~1,800円 |
ウレタン塗料 | 1,800~2,200円 |
シリコン塗料 | 2,500~3,200円 |
フッ素塗料 | 3,200~4,500円 |
断熱塗料 | 3,500~4,800円 |
光触媒塗料 | 4,500~5,200円 |
工事代・足場設置費用の目安は以下の通りです。
工事項目 | ㎡あたりの施工単価 |
足場設置費用(単管足場) | 700~800円 |
足場設置費用(枠組み足場) | 1,000~1,500円 |
足場設置費用(くさび式足場) | 900~1,200円 |
飛散防止ネット設置費用 | 150~200円 |
高圧洗浄費用(水道水) | 200円 |
高圧洗浄費用(バイオ洗浄) | 300~500円 |
下地処理費用(シーリング補修) | 800~1,000円 |
下地処理費用(ひび割れ補修) | 700~5,000円 |
下地処理費用(ケレン作業) | 500~2,000円 |
養生費用 | 300円 |
塗装費用 | (使用した塗料によって異なる |
その他の費用には、業者が現場に向かうまでの交通費や事務手数料、現場管理費、廃材処理費用など様々なものが含まれますが、全体の費用の30%くらいを占めます。
外壁塗装の費用が変動する理由について
45坪外壁塗装の費用相場 を示しましたが、実際の費用は様々な理由により変動します。どのような理由によるのか、説明しましょう。
理由①外壁塗装の面積
外壁塗装の費用は外壁塗装の面積によって変動します。塗装面積が広くなれば、必要になる塗料代も作業工程も増えるので、費用が高くなります。
理由②選ぶ塗料の価格
外壁塗装の費用は選ぶ塗料の価格によっても変動します。価格が安い塗料、高い塗料といろいろありますが、高い塗料を使った方が長持ちするので、次回の塗り替えまでの時期が遅くなります。
高い塗料はそのときは負担が大きいと感じるでしょうが、長い目で見れば長期間利用できるので、かえってお得でしょう。
塗料別の費用相場
塗料の種類 | 外壁塗装45坪の費用相場 | 単価相場(/㎡)・3回塗りの合計 |
アクリル塗料 | 55万円(173㎡) | 1400~1600円 |
ウレタン塗料 | 85~95万円(145~165㎡) | 1700~2200円 |
シリコン塗料 | 90~100万円 (145~165㎡) | 2300~3000円 |
フッ素塗料 | 124~140万円 (145~165㎡) | 3800~4800円 |
ラジカル | 92~103万円 (145~165㎡) | 2500~3000円 |
理由③工事内容
外壁塗装の費用は工事内容によっても変動します。外壁工事以外の工事、例えば屋根塗装や、雨どいのメンテナンス、ベランダ防水工事なども同時並行で行えば、追加費用が発生します。
付帯部の補修・修繕、塗装にかかる費用目安
付帯部修理項目 | 施工費目安 |
シーリング(コーキング)打ち替え | 900円~1,200円/m |
ひび割れ補修 | 2,000円〜4,000円/m2 |
軒天塗装 | 800円〜2,000円/m2 |
破風板(はふいた)・鼻隠し塗装 | 800円~2,000円/m2 |
雨どい塗装 | 650円~1,500円/m2 |
雨戸塗装 | 2,000円~3,000円/m2 |
ベランダ・バルコニー | 2,000円~8,000円/m2 |
45坪の住宅の外壁塗装費用の求め方について
45坪住宅の外壁塗装費用を自分で求めてみたいという方のために、計算方法を説明します。
まず、外壁塗装全体の合計費用を求める計算式は以下のようになっています。
「外壁面積×工事代の単価(塗料代・足場代等)+その他諸経費」
では、各項目の数値はどのように求めるのかを見てみましょう。
外壁面積の算出方法
外壁面積の計算式は以下のようになっています。
「外壁面積=延べ床面積(㎡)×1.1~1.3(係数)」
延べ床面積とは、各階の床面積を合計したものです。例えば、1階の床面積が50㎡、2回の床面積が50㎡なら、合計した100㎡が延べ床面積となります。
床面積が坪数で表されている場合は、3.3を掛けると、㎡表示に変わります。
係数とは、実際に塗る部分の面積を実数に近づけるための割合のこと。窓やベランダなど塗装しない部分に応じて係数が変わります。
工事代
工事代のうち、塗料の費用についてはすでに説明しました。
→ 塗料別の費用相場
足場代などその他の工事代の費用目安は以下のようになっています。
工事工程 | 単価(㎡)*3回塗りの合計 |
---|---|
飛散防止ネット | 1400~1600円/㎡ |
シート養生 | 430~540円/㎡ |
高圧洗浄 | 200~250円/㎡ |
足場設置 | 850~1,1,20円/㎡ |
下地調整 | 800~1,000円/㎡ |
コーキング | 850~1,070円/m |
既存コーキングの撤去 | 200~220円/m |
屋根塗装 | 2,400~2,600円/㎡ |
その他の諸経費
その他の諸経費は工事費用の10%程度と見積もっておいてください。
以上のような数値を計算式に入力すれば、自分で45坪住宅の外壁塗装費用を求められるでしょう。
外壁塗装の費用が相場より高くなる要因とは
45坪住宅の外壁塗装の費用相場を示しておきましたが、実際には相場より高くなることがあります。なぜなのか、要因を分析してみましょう。
高くなる要因①3階建ての家
45坪住宅というと、3階建ての家もあるでしょうが、3階建てだと外壁塗装費用が高くなります。
高くなる理由は、足場を高く組まなければいけないからです。使う資材も多くなり、パイプもより強固に組む必要があるなど手間もかかります。
また、3階建てになると、使う塗料も作業員の作業も増えるので、塗料代も人件費も上がり、費用全体が高くなるというわけです。
高くなる要因②道路使用許可・道路占用許可が必要になる場合
足場に道路使用許可・道路占用許可が必要になる場合、外壁塗装の費用が高くなることがあります。
道路使用許可とは
足場の組み立てや撤去で使うトラックを駐車禁止の場所や交通量の多い道路に駐車しなければいけないことがありますが、その際に必要なのが道路使用許可です。道路使用許可を取得する場合は、次のような費用がかかります。
- 申請手数料:3,000円前後(都道府県による)
- 誘導員(ガードマン)が必要な場合は人件費も追加
- 申請を行う業者の人件費・手数料:1万円~
この費用が外壁塗装の費用に加わり、高くなるのです。
道路占用許可とは
道路占有許可は足場が道路にはみ出す際に必要な許可です。道路占有許可にかかる費用は以下のようになっています。
- 占用料×専用面積(㎡)×期間(月)(占有料は市区町村によって異なる)
- 申請を行う業者の人件費・手数料:1万円~
足場がはみ出る道路が私道の場合、道路占有許可を取得する必要はありません。
高くなる要因③外観のデザインが凝った家
外観のデザインが凝った家は、外壁塗装の費用が高くなります。
シンプルな形の家なら外壁塗装作業もしやすいのですが、外観のデザインが凝っていると、作業が複雑化します。形状によって別塗装、別色の塗装が必要になる場合もあり、手間も大変になるので、作業員の負担増に。負担が増えれば、その分、報酬を上げなければいけないので、外壁塗装費用に跳ね返ってきます。
次に、デザインが凝った家は塗装面積が広くなります。角が多い、凸凹があるなどの家では、塗装部分が広がるので、塗料も多く使い、費用も高くなるのです。
高くなる要因④外壁の劣化が進んでいる場合
外壁の劣化が進んでいる家の外壁塗装の費用は高くなります。外壁が劣化している場合、ひび割れ・欠けなどが生じている可能性があり、ただ塗装するだけでは済まず、補修もしなければならないからです。
ひび割れではコーキングやパテで補修します。ひび割れが多いときは、サイディングボードの交換、モルタルの作り直しなどが必要なケースもあります。
いずれにしろ、余分な作業が生じる分、費用が上乗せされるのです。
高くなる要因⑤仲介料
ハウスメーカーや工務店、大手リフォーム会社に外壁塗装を依頼すると、施工をするのは下請け会社になります。そうなると、仲介料が発生するので、費用が高くなります。
仲介料を取られたくなかったら、塗装専門の会社に直接依頼する方がいいでしょう。
45坪外壁塗装の費用を安くする方法
45坪くらいの住宅になると、外壁塗装費用も高くなりがちで負担も大きくなります。できればそんな負担を少しでも減らしたいと思っているはず。そこでここからは、45坪住宅の外壁塗装費用を安くする方法を紹介します。
助成金・補助金を利用する
助成金・補助金を利用すれば、外壁塗装費用を安くできます。助成金・補助金は返済する必要がないので、受け取った金額はそのまま外壁塗装費用に充当できます。
外壁塗装の助成金・補助金制度を提供しているのは各自治体です。各自治体では、いくつかの条件を設けて、条件に合う人に助成金・補助金を支給しています。
条件は各自治体で違いますが、詳しいことは自治体ホームページや「地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト」などで内容を確認してください。
屋根塗装を同時に行う
外壁塗装や屋根塗装工事で費用の大きな割合を占めるのが足場代。一般住宅で足場を築こうとすると、20万円ほどします。
もし外壁塗装と屋根塗装を別々の時期に行おうとすると、足場も2回別々に設置することになり、2倍の費用がかかるのです。
そこで足場代を節約するために、1回だけの設置で済ませたいところ。それには外壁塗装と屋根塗装を一緒に行うのがおすすめです。
ハウスメーカーではなく塗装専門業者に依頼する
外壁塗装を依頼するときは、ハウスメーカを対象にしない方がいいです。ハウスメーカーに依頼しても、実際に施工を行うのは下請けの塗装専門業者。そうなると、仲介料が発生し、価格に上乗せされます。
余計な費用がかかるということであり、損です。それよりは塗装専門業者に直接依頼する方がお得ですよ。
45坪住宅の外壁塗装を行う際の注意点
45坪住宅の外壁塗装を行う場合に注意した方がいいことをまとめたので、確認してください。
注意点①優良業者を選ぶ
外壁塗装業者選びは慎重に行い、優良業者を選ばなければいけません。
外壁塗装という施工は手抜きを行いやすい分野で、悪徳業者に依頼してしまうと、料金ばかり高い割には施工がずさんということがあります。そこで信用できる優良業者を探さないといけないのです。
優良業者を探す場合は、次のようなチェックポイントを確認しましょう。
- 外壁塗装の実績が豊富か?
- 口コミや評判が高いか?
- 施工技術が高いか?
- こちらの要望に真剣に応えてくれるか?
- 施工内容について詳しい説明をしてくれるか?
上記のようなポイントを確認してから、外壁塗装業者を選べば、間違いのない選択ができるでしょう。
注意点②一社の見積もりで決めない
外壁塗装業者に見積もりを依頼するときに、面倒だから一社だけにお願いしようという人がいるかもしれませんが、おすすめできません。
一社だけの見積もりでは、施工内容や施工価格が適正なのか判断できないからです。一般の人は外壁塗装について深い知識を持っていないので、一社だけの見積もりの提案内容をそのまま承認してしまうこともあるでしょう。
しかし、外壁塗装の施工方法や使う塗料、導入する人員、施工価格などは各業者で大きく異なる部分。複数社の見積もりを比較した上で、依頼業者を決めた方が自分たちに合うところに任せることができます。
注意点③参考価格を鵜呑みにしない
外壁塗装業者のホームページには、よく参考価格が表示されています。○○坪で○○円といった感じですが、参考価格を鵜呑みにしてはいけません。
参考価格は多くの例をまとめた平均価格のようなもので、個別の住宅に当てはまるとは限らないからです。同じ45坪の住宅でも、形態、デザイン、作り、外壁面積、周辺状況などは皆違います。また、採用する施工方法や塗料の種類、導入する人員なども変わってきます。
外壁塗装の価格は様々要因で変動するのですから、参考価格を見ただけでは、自分の家に当てはまるかがわからないでしょう。参考価格は参考にはできますが、それ以上は鵜呑みにしないでください。
注意点④格安工事
格安工事をすると宣伝している外壁塗装業者には要注意です。
ものには相応の価格があります。外壁塗装の場合、最低限必要な作業や工程があり、それを省けば雑な仕上がりになり、後でトラブルも生じやすくなります。
格安工事業者はまさにそういう業者で、手抜き工事、品質の悪い塗料を使う、後で法外な請求をするなどのトラブルも発生しやすいです。
相場より多少価格が安いくらいなら問題ないかもしれませんが、極端に相場から離れた格安価格を提案してくる業者には依頼しない方が安全です。
注意点⑤アフターケアの有無を確認
外壁塗装業者を選ぶ際は、アフターケアの有無を確認しましょう。
外壁塗装をした後に次のメンテナンス時期を迎えるまで10年くらいの期間がありますが、早めに劣化したり問題が生じたりしたときは、アフターケアで対処する必要があります。
アフターケアがしっかりしているところなら、早く問題が生じたときに正しい処置をしてくれます。保証期間なども確認しながら、業者を選んでください。
45坪住宅の外壁塗装の費用についてまとめ
今回は、45坪住宅の外壁塗装の費用相場、費用を安くする方法などを解説しました。
45坪住宅の外壁塗装の費用相場は95~145万円です。しかし、これはあくまでも費用相場ですから、実際の費用は様々な条件により変わってきます。
45坪住宅の外壁塗装を業者に依頼する場合は、自分でも概算を計算しておき、大まかな予測を立ててください。そのうえで、複数社の相見積もりを立て、比較してみましょう。
比較した複数社の中で最も条件がいいと思われるところを選んで外壁塗装を行えば、きっと満足できるでしょう。