コラム    

マンション大規模修繕ではグレードアップ工事が有効|おすすめの工事内容とグレードアップの必要性

マンションは、約12年に1度の周期で大規模修繕が行われます。

マンション大規模修繕では、最低限の修繕工事だけを実施すれば良いと考える方も多いでしょう。

しかし、修繕と同時にグレードアップ工事を行うと、快適性や資産価値が向上することがメリットです。

そこで、マンションの大規模修繕で行いたいグレードアップ工事の必要性、主な工事例を紹介します。

マンション大規模修繕でグレードアップ工事を検討すべき理由

マンション大規模修繕では、できるだけ費用を抑えたいと考える方も多いです。

最初に、グレードアップ工事をおすすめする理由を紹介します。

機能的な劣化を改善できる

「機能劣化」とは、技術革新による設置設備の相対的な劣化を指します。

インターホンを例にとると、新築時に設置されていたモニターは白黒でしたが、現在はタッチパネル式の液晶カラーモニターが販売されています。

オートロックのほか、エントランス横のカメラとも連動するなど多機能です。

このように、設備自体は機能は劣化していないものの、技術の進歩による劣化を機能劣化と呼びます。

機能的な劣化は住環境のレベルを下げることになるため、グレードアップ工事で改善する方法が有効です。

入居者の高齢化に対応

現代ではバリアフリーは当たり前となり、最新のマンションにはスロープが設置され、障害者用の駐車スペースを設けるマンションが多いです。

エレベーター内は車椅子でも利用しやすいように鏡が設置され、階段は手すりが設置されています。

社会の変化によりマンションに求められる仕様や基準に合わせて、グレードアップ工事が必要だといえるでしょう。

マンションの資産価値を高める

大規模修繕によって、傷んだり老朽化した部分を元の状態に戻すことは可能です。

しかし、原状回復を行ったとしても、新築マンションの性能水準には及びません。

原状回復を目的とした大規模修繕とは別に最新の設備を導入することにより、現在のマンションの性能を高められます。

資産価値を高めることも、グレードアップ工事の目的のひとつです。

グレードアップ工事をしないことのデメリット

マンションのグレードアップ工事を行う目的は、総じて「資産価値を高められるため」です。

資産価値を高めることは様々なメリットをもたらします。

一方、大規模修繕のみを行い、グレードアップ工事をしないことでデメリットが生じます。

ここでは、グレードアップ工事をしないことのデメリットを見ていきましょう。

退去率の増加

高齢になると、住環境や暮らしやすさが変化します。

例えば、高齢者にはバリアフリーやユニバーサルデザインなど、安心して暮らせる設備やデザインが求められるでしょう。

しかし、単に原状回復を行うだけでは、高齢者にとって住みにくい環境となり、退去や空室が増えるリスクが高いです。

空室の増加

大規模修繕を実施しても、マンションの設備や機能が古いと資産価値は上がらず、入居者が決まる可能性は低くなります。

結果、空室リスクが高まり、資産価値はさらに下落することがデメリットです。

売却時に買い手がつくまで時間がかかる可能性がある

グレードアップ工事をしていないと、設備や機能が古く暮らしにくいと感じる方が増え、買い手がつきにくく売却できないリスクがあります。

すぐに売却できない、価格を大幅に下げなければならないなど、損をする可能性もあるでしょう。

グレードアップの種類や内容によっては、買い手の印象が良くなることもあります。

室内を見たときの印象がよくなるよう、壁紙やフローリングなどを張り替えるときは、シンプルで誰にでも好まれるものを選ぶことがポイントです。

マンション大規模修繕で実施したいグレードアップ工事の内容

マンション大規模修繕では、グレードアップ工事を実施することで様々なメリットを得られます。

しかし、具体的にどのようなグレードアップ工事をすべきなのでしょうか。

ここでは、おすすめのグレードアップ工事の種類を紹介します。

外壁の素材や色を変更

外壁の補修工事は、住まいの美しさを向上させます。

既存の外壁の色や素材を変えることで、周囲の景観の中で目立ち、周囲のマンションとは違う個性を出すことが可能です。

バリアフリー化

高齢化に伴い、マンションの共用部のバリアフリー化も求められています。

例えば、エントランスにスロープを設置して段差を解消することは、高齢化が進む現代で求められている工事だといえるでしょう。

なお、単に設置するだけではなく、利用者の使い勝手を検証することも重要です。

共有廊下や階段に手摺を設置

共用廊下や階段は、床シートを張り替えるだけで印象が変わります。

また、段差をなくし、手すりや滑り止めを設置することでバリアフリー化する方法もおすすめです。

さらに、表札や照明器具を交換することで、より快適な空間を演出できます。

玄関ドアの大規模改修を行う場合は、断熱性や防犯性、耐震性に優れたものに交換するのも良いでしょう。

駐輪場を増設する

乱雑に自転車が置かれた駐輪場は見た目が悪いだけではなく、通行の妨げにもなります。

駐輪場の設置や、敷地内の遊休地やピロティの有効活用を検討し、問題をまとめて解決するのが得策でしょう。

断熱性能を高める

外壁、屋上、床など各所に断熱性能の高い素材を使用することで、快適な室内温度・湿度の維持が期待できます。

また、各住戸のルーフバルコニーやサッシ、玄関ドアなどに断熱性が高いものを取り入れることで、耐熱性の向上にもつながるでしょう。

夏は涼しく、冬は暖かい、1年中快適な空間が実現します。

近年では、窓の断熱性能を向上させるための追加オプションとして、ペアガラス設置工事を選ぶケースが多いです。

窓ガラスと窓ガラスの間に空気層を作ることで、冬場の冷気やガラス表面の結露など、これまで抱えていた問題を解決できます。

冷暖房費の削減にもつながることから、エコや省エネの観点からも注目されているグレードアップ工事です。

セキュリティシステムを導入

エントランスだけではなく、エレベーターホールや各階廊下にも防犯カメラを設置しましょう。

また、共用エントランスだけではなく、各住戸にもオートロックを設置し、来訪者と通話した場合のみ解錠できるようにするなど、最新のセキュリティシステムを導入する方法がおすすめです。

住戸サッシの改良

古くなったサッシは、枠や障子の歪みで隙間ができ、パッキンの劣化が進んで気密性が低下し、開閉に不具合が生じます。

既存の枠を残したまま新しい枠をかぶせ、新しい障子を作って取り付けるグレードアップ工事がおすすめです。

玄関ドアカバー工法と同様、枠の取り外しや交換が不要なため負担が少なく、工期の短縮や工事費を削減できます。

玄関ドアの改良

築年数が経過したマンションでは、スチール製のドアが採用されていることがあります。

しかし、三方枠の歪みにより隙間ができやすく、ドアの開閉がスムーズに行えないことも少なくありません。

また、デザインも古く、大規模修繕だけでは劣化している印象が拭えないでしょう。

玄関ドアカバー工法の場合、枠は外さず、その上に新しい枠をかぶせ、新しいアルミドアを作って取り付ける方法が有効です。

枠を撤去・処分する必要がないためコストパフォーマンスに優れ、マンションのグレードアップ工事の主流となっています。

硬質塩ビシートはデザインも豊富で、ノブを新しいものに交換すれば利便性が向上し、マンションのイメージも明るくなるでしょう。

バルコニーをアルミ手摺に変更

築25年前後のマンションでは、バルコニーの手摺が鉄製であることが多く、経年劣化により柱の継ぎ目や溶接部分などで腐食が進行します。

手摺が外れたり、落ちたりする可能性があり、安全性が低下することもあるため注意が必要です。

また、鉄製手摺は5~7年ごとに再塗装が必要でメンテナンス費用がかさみます。

さらに、腐食が発生すると足場を組まないと補修が難しく、放置しているケースも多いです。

アルミ手摺に更新する場合は、接着アンカーなど柱の腐食防止に優れた方法もあり、デザイン性に優れた手摺に更新すれば、マンションのイメージも大きく変わります。

マンションのグレードアップ工事で資産価値向上へ

マンションの場合、建物の老朽化と空き家の増加が社会問題化しています。

大規模修繕を行う場合、グレードアップ工事を検討することが多いです。

建物自体の老朽化に加え、共用施設の劣化も目立つマンションが増えており、工事の内容を十分に検討する必要があるといえます。

大規模修繕ではグレードアップ工事も行い、より価値があるマンションに生まれ変わらせましょう。

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