2024.02.28
防水工事のアスベスト使用状況を解説|屋上の防水材に使われている?
アスベストとは、人体に健康被害を与える危険な物質です。
健康被害が発覚した際に大きく話題となったため、アスベストという言葉や危険な物質であることを知っている方が多いのではないでしょうか。
そして、防水工事とアスベストの関係を不安に感じている方もいると思います。
今回は、そもそもアスベストとは何か、人体にどのような害があるのかという基本情報から、防水工事とアスベストの関係性までを詳しく紹介していきます。
防水工事におけるアスベストの使用例や現在の使用状況、アスベストが使用されているかどうかの見極め方などを徹底解説していくので、防水工事とアスベストの関係に不安を感じている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
新東亜工業が選ばれる理由
- 仲介業者を介さない工事で余分な外注費をカットできる
- 確かな品質と施工スピードが強み
- お客様満足度脅威の98%
- 個人宅以外にマンションなどの大規模修繕にも対応
\\中間マージン0だから他社より安い//
アスベストについて
アスベストとは、「石綿」とも呼ばれる、発がん性のある人体に有害な物質です。
目視できないほど細かい物質で、空気中に浮遊しやすいことが特徴です。
気づかないうちに呼吸とともに吸い込んでしまうため、肺に取り込まれて健康被害につながります。
日本では、2006年に重量の0.1%以上のアスベストを含む製品の製造・輸入・譲渡・提供・使用が禁止されました。
さらに2012年には、2006年時点で一部製品にとられていた猶予措置も撤廃され、現在に至るまで重量の0.1%以上のアスベストを含むものの使用等は全面的に禁止されています。
アスベストは、耐久性や耐熱性に優れている上に安価な素材であったため、1970年代〜1990年代には、防水工事を含むさまざまな建築現場で使用されていました。
過去にアスベストを使用していた防水工事会社の中には、公式サイトでアスベストの使用歴の情報を公開している場合もあります。
アスベストが盛んに使用されていた時期に建築した建物や施工した防水工事の情報は、一度施工会社の公式サイトを確認してみるといいでしょう。
アスベストが人体に及ぼす影響
アスベストが人体に有害であることは知っていても、どのような影響を受けるのか具体的には知らない方が多いのではないでしょうか。
アスベストの代表的な健康被害は、肺がんです。
アスベストは髪の毛よりも細く、目視できないほど小さい物質です。
空気中に浮遊したアスベストは目視できないので、気づかないうちに呼吸とともに肺に取り込まれてしまいます。
本来であれば、肺に入った異物は咳や痰などと一緒に排出されます。
しかしアスベストはその耐久性の高さから、一部が咳や痰と排出されたとしてもすべてが排出されないことがあり、排出されなかったアスベストは長期にわたって肺に残ってしまうのです。
排出されなかったアスベストは長期にわたって肺組織に滞留し、さまざまな症状を引き起こします。
こうして引き起こされる代表的な病気が、肺がんです。
アスベストが肺や気管支に長期間滞留することで、腫瘍ができる場合があるからです。
アスベストによる健康被害が出るまでの潜伏期間は、一般的に20年間だといわれています。
過去にアスベストを吸ってしまった場合、肺にアスベストが滞留しているリスクがあります。
どのくらいアスベストを吸った場合に健康被害が出るのかについては、まだわかっていません。
そして、滞留したアスベストの除去は、現状では難しいとされています。
そのため、過去にアスベストを吸っていた場合は、定期的な健康診断を受けて早期発見することが重要です。
アスベスト含有の防水材の使用状況
アスベストの危険性がわかったところで、「現在の防水材にもアスベストは含まれているの?」と不安に感じている方もいるのではないでしょうか。
結論から言うと、現在の防水工事や防水材には、アスベストは使用されていません。
日本ではアスベストに関する規制が強化され、重量の0.1%以上のアスベストを含む製品については製造や使用等が一切できないからです。
そのため、現在行われている防水工事については、アスベストの使用を心配する必要はありません。
防水材とは
防水材とは、防水工事の際に使用する、水の浸透を防ぐための材料のことです。
防水工事に使用する防水材は、施工場所や防水工事の工法などさまざまな要因によって異なります。
それぞれの施工場所や工法にとって最適な防水材を選ぶことが重要です。
また、防水工事で使用する防水材の種類によっては、防水工事施工後の防水層の耐用年数が異なります。
各防水工事のアスベスト使用例
アスベストが規制される前では、防水工事でもアスベストが使用されていたことがあります。
ただし、防水工事にはさまざまな種類があるため、アスベストが使用されていたかどうかは工事の種類や工法によっても異なります。
そのため、すべての防水工事においてアスベストの使用歴を警戒する必要はなく、防水工事においてどのような種類や工法、作業でアスベストが使用されていたのかを正しく知ることが重要です。
ここでは、アスベストが使用されていた工法や作業内容について詳しく紹介していきます。
- アスファルト防水
- ウレタン防水
- FRP防水
- シート防水
以上の4種類の防水工事とアスベストの関係をそれぞれ解説していくので、ぜひ確認してみてください。
アスファルト防水
アスファルト防水は、古くから使用されている防水工事で、とても歴史が長い工法です。
液状のアスファルトを染み込ませたシートを敷き詰めることで、防水層を形成します。
アスファルトを染み込ませたシートを何層にも分けて敷き詰める「ルーフィング」と呼ばれる作業によって、雨水を通さない防水層が形成できます。
シートを敷き詰めた上にアスファルトを塗って、「アスファルト仕上げ」で完成させることが多いです。
そんなアスファルト防水では、過去にはルーフィングの作業や接着剤などにアスベストが使用されたことがあります。
現在では、アスファルト防水にアスベストが使用されることはありません。
ウレタン防水
ウレタン防水とは、ウレタン樹脂を使用して防水層を形成する工法です。
施工場所を選ばずほとんどの場所に対して施工できるため、さまざまな場面で採用されている防水工事です。
過去のウレタン防水では、接着性を向上するために断熱材の両面にアスベストを使用したシートを貼り付けていたことがあります。
現在のウレタン防水には、アスベストが使用されることはありません。
FRP防水
FRP防水とは、繊維強化プラスチック(Fiber Reinforced Plastics)を使用したシートを用いて防水層を形成する工法です。
耐久性がとても高く、駐車場として使用する床面の防水工事としても採用されます。
過去のFRP防水では、接着性を向上するためにアスベストを含む強化プラスチックを使用していたケースがあります。
現在のFRP防水には、アスベストが使用されることはありません。
シート防水
シート防水は、合成ゴムや塩化ビニール製の防水シートを貼り付けて防水層を形成する工法です。
合成ゴムシートは伸縮性に優れていて、塩ビシートは紫外線に強く耐久性に優れています。
シート防水においては、過去の工事でもアスベストは使用されていないと考えられます。
もちろん、現在のシート防水にもアスベストが使用されることはありません。
アスベストが使用されているかの見極め方
アスベストが規制される以前に防水工事を行っている場合、アスベストが使用されているかどうか気になりますよね。
建設や防水工事の施工時期がアスベストの規制より前である場合、アスベストが使用されているかどうかを見極める必要があります。
しかし、一般人が目視でアスベストの使用有無を見極めることは難しいです。
アスベストが使用されているかどうか調べるアスベスト調査や、使用されていた場合の撤去作業は、必ず専門業者に依頼するようにしましょう。
自分で調査や撤去を行おうとすると、アスベストを吸い込んでしまうリスクがとても高いので危険です。
優良な防水工事業者を見極めるポイント
防水工事は、業者によって費用に差があったり、職人の技術によっても完成度が左右されたりするため、優良な工事業者を見極めて依頼することが重要です。
しかし、「どの業者に依頼すればいいかわからない」「どんな業者が優良業者なの?」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
ここでは、2つのポイントから優良な防水工事業者の見極め方を解説していきます。
見積もり内容が明確
優良業者の特徴として、見積もり内容が明確であることが挙げられます。
工事費用を正確に把握するためにも、見積書をしっかりとチェックして明確に記載されているかを確認しましょう。
見積書の内容は、明確かつ詳細に記載されていることが重要です。
工事の項目ごとに材料費や工賃の金額がわけられていて、工事にかかる費用で不明な点がない場合は、見積もり内容が明確であるといえます。
また、追加料金や割増料金の有無についてもしっかり確認しておくことがおすすめです。
このような費用が思っていたより高額であったり、どのような場面で料金が追加されるかわかっていなかったりすると、予想外に高額な費用を請求される可能性もあります。
見積書の内容で不明点があれば、必ず問い合わせをしてください。
問い合わせに対して丁寧に対応してくれて、工事料金や追加料金についても明確にしてくれる場合は、優良業者だと判断できます。
相場よりも大幅に安い金額は注意
防水工事にはまとまった費用が必要となるため、少しでも工事費用を抑えたいと考えている方が多いはずです。
しかし、相場よりも大幅に安い料金を提示してくる業者には、注意が必要です。
工事費用を安くして契約してもらうために、使用する材料のランクを落としていたり必要な工程を省略する手抜き工事をされたりするリスクがあります。
そのため、施工する防水工事の相場はある程度知っておくことが大切です。
また、いくつかの業者から相見積もりを取ることで、大体の相場がわかると同時に費用の安い業者が見つけやすくなるでしょう。
防水工事での助成金や補助金について【屋根防水や屋上防水】
大規模修繕に関わらず屋根防水、屋上防水などは場合によって多くの資金が必要になります。
そんな時に活用できるのが助成金や補助金です。各地方自治体では修繕工事や外壁塗装などにおいて補助金などを用意している場合があります。
防水工事の場合リフォーム補助金や住宅改修工事における助成金などがあり、該当する場合には防水工事の補助金を受けることが可能です。
以下の内容が基本的な補助金申請時の条件です。
- 補助金申請できる地域に住んでいる
- 以前同じ補助金や助成金を受け取っていない
- 税金を滞納していない
- 省エネに関するものや耐震補強など、その地方自治体の目的にあった工事であること
詳しくはお住まいの各自治体のホームページ、または問い合わせをして確認してみましょう。
防水工事のアスベストについてまとめ
防水工事のアスベスト使用状況について解説してきました。
まとめると、
- アスベストは発がん性のある人体に有害な物質
- 2006年以降、アスベストの製造や使用等が厳しく規制された
- アスベストが規制される前は、防水工事にもアスベストが使用されていた
- 現在の防水工事には、アスベストが使用されることはない
- アスベストの使用有無の判断は素人には難しい
- アスベストを吸い込む恐れがあるので、調査や除去は自分で行わず専門業者に依頼する
現在の日本では、防水工事をはじめとするすべての工事でアスベストが使用されることはないので安心してください。
アスベストが規制されるよりも前に施工した防水工事については、アスベストが使用されている可能性もあるため、専門業者に調査や除去を依頼するようにしてくださいね。