屋上の防水工事はDIYできる?やり方と注意点|業者に依頼するメリットとは | 株式会社新東亜工業  

    コラム    

屋上の防水工事はDIYできる?やり方と注意点|業者に依頼するメリットとは

節約のために、屋上の防水工事のDIYを検討する方も多いのではないでしょうか。

ただし、屋上の防水工事のDIYは、専門業者に依頼するよりも割高になる可能性や、防水効果を得られない可能性があります。

DIYに関する正しい知識を持ち、手順を理解することが大切です。

そこで、屋上の防水工事のDIY方法、おすすめの方法や注意点について詳しく解説します。

屋上防水のDIYはおすすめできない?

屋根は、大きく分けて勾配屋根と勾配がない屋根(陸屋根・屋上)があります。

勾配屋根はプロでも防水工事をしないため、当然DIYでの防水工事もできません。

陸屋根や屋上など、平らな屋根は防水工事が必須です。

ただし、屋根の防水工事は専門性が高く、DIYでの防水工事はおすすめできません。

屋上は面積が広く、DIYで防水トップコートを塗るだけでも大変です。

失敗するとプロに頼むことになり最終的に出費がかさむ可能性があります。

また、一見きれいに仕上がっているように見えても、適切な施工ができておらず将来雨漏りなどのトラブルが発生することもあるでしょう。

屋上防水をDIYするメリット・デメリット

知識や技術を持たない方が屋上の防水工事のDIYを行うと、建物全体に大きな問題が発生する可能性があります。

ここでは、屋上の防水工事のDIYのメリットとデメリットについて紹介します。

メリット

屋上の防水工事のDIYのメリットは、人件費などの雑費がかからないことです。

自分で行えば材料費だけで済むため、費用を安く抑えることができます。

そのため、ランニングコストをかけたくない場合はDIYでのメンテナンスを検討する方も多いです。

また、工事担当者が建物に出入りしないため、建物を利用する方の活動を制限しないというメリットもあります。

デメリット

屋上の防水工事のDIYは低コストで手間がかからないというメリットもありますが、デメリットもあります。

知識や技術を持たない方が施工をすると、施工不良による不具合が起こりやすいため注意が必要です。

防水工事は国家資格があるほど難しく、材料の取り扱いや施工には十分な知識と高度な技術が必要とされます。

また、屋上柵のない建物は足場がないと危険です。資材の扱いが上手でも、建物の構造を十分に理解していなければ適切な施工はできません。

適当に防水材を塗ったり、コーキング材を詰めたりすると、雨漏りの原因になります。

屋上防水工事を専門業者に依頼するメリット・デメリット

屋上の防水工事のDIYはデメリットの方が大きいといえます。

しかし、専門業者に依頼する方法もメリットだけではなくデメリットがあります。

ここでは、専門業者に依頼した場合のメリットとデメリットについて詳しく説明します。

メリット

専門業者に依頼する最大のメリットは、基本的に施工不良のリスクがないことです。

万が一、後で欠陥が発見されたとしても、優良な施工会社であれば是正してくれるでしょう。

また、ほとんどの場合、竣工後も工事保証書が発行され、アフターメンテナンスも受けられます。

さらに、信頼性の高い防水専門業者の材料を使用して施工されることもメリットのひとつです。

デメリット

デメリットは、材料費以外に工事費(人件費)、足場代などの仮設工事費、雑費がかかることです。

ただし、コストを重視するあまり、極端に低価格の業者に依頼したり、DIYにこだわったりすると、問題が発生した場合の再施工が高額な場合があるため注意が必要です。

また、専門業者に依頼をすると、工事期間中に工事スタッフが出入りします。

建物利用者の行動を制限することがあるほか、防犯面で懸念されることもあるでしょう。

しかし、DIYよりも大人数で行うため、一般的には短期間で完成します。

屋上防水をDIYするなら塗膜防水がおすすめ

屋上防水工事には大きく分けて3つの種類があります。

  • 塗膜防水:下地に液状の塗料をローラーなどで塗布する防水
  • シート防水:防水シートを貼り付ける防水工事
  • アスファルト防水:アスファルトを加熱して塗布する防水

屋上防水工事をDIYで行うのであれば、塗膜防水をおすすめします。

いずれの防水工事も高度な技術を要しますが、他の工法に比べれば、塗膜防水は難易度が低く、費用も安く、扱いやすいです。

また、塗膜防水にはFRP防水、ウレタン防水、アクリルゴム防水と3つの種類があります。

なかでもウレタン防水は、ウレタン塗料をペンキのように何度も塗り重ねて防水層を作るため、比較的DIYがしやすいでしょう。

厚いウレタン塗料で防水性を持たせるウレタン防水は、屋上塗装のDIYにおすすめです。

屋上防水をDIYする際の手順

屋上防水をDIYする場合、手順を守って行わなければ防水効果を得られず、専門業者による再施工が必要になるかもしれません。

ここでは、屋上防水をDIYする際の流れを紹介します。

清掃と洗浄

最初に、屋上の清掃と洗浄から始めましょう。

既存の防水層を高圧洗浄できれいにします。

養生

次に、防水塗料を塗ってはいけない屋上の設備を養生します。

養生は汚れないようにするほか、塗装箇所と塗装をしない箇所の境目を綺麗に塗るためにも必要です。

プライマーを塗布

プライマーの塗布は、既存の防水層と防水塗料を密着させるために重要です。

指定された防水塗料用プライマーを、指定された塗布量と乾燥時間を守って塗布します。

塗料を塗布

防水塗料の中間塗材が最も重要です。

防水塗料の厚みが確保されていないと、防水機能や耐久性が得られない場合があります。

トップコートを塗布

塗料を乾燥させてから、トップコートを塗りましょう。

防水塗料のトップコートは、防水層の保護材であり、紫外線による劣化を防ぎます。

トップコートを十分に乾燥させたら、屋上防水のDIYは完了です。

屋上防水を防水塗料でDIYする際の注意点

屋上防水を塗料でDIYする場合、手順を守ったうえで正しく塗料を扱う必要があります。

防水塗料の扱い方を誤ると、雨漏りの原因になるため注意しなければなりません。

ここでは、屋上防水をDIYする際に気を付けたいポイントを紹介します。

表面の汚れはきれいに取り除く

高圧洗浄機やデッキブラシで床の汚れ、泥、コケなどを十分に洗い流しましょう。

洗浄が不十分だと、プライマーが下地にしっかり密着しないため、防水層が剥がれてしまいます。

屋上防水をDIYする際には、最初に丁寧に洗浄作業をすることが大切です。

均一に厚く塗る

防水層を形成するために重要なのは、塗装の技術です。

厚く塗るのではなく、ムラなく塗ることがポイントです。

ムラなく塗れていないと、防水層の剝がれやひび割れの原因になります。

他の塗料や水が混ざらないようにする

屋上防水のDIYには、防水塗料、プライマー、トップコートが必要です。

それぞれ異なる塗料であり、役割も異なります。

水が混ざってしまうと、変質し、それぞれの役割を果たせなくなる可能性があります。

そのため、他の塗料や水が混ざらないような環境でDIYをすることが大切です。

使用量と乾燥時間を厳守する

防水塗料の種類や希釈する溶剤ごとに、乾燥時間は異なります。

しかし、防水塗料を塗った後は、乾いてから2度塗りをしましょう。

乾燥前に2度塗りをすると、防水層が剝がれたり、膨れたりすることがあります。

乾燥した状態で施工する

塗料に水を混ぜると、防水機能を阻害する恐れがあります。

また、施工箇所が濡れると塗料が密着せず、施工不良につながります。

屋上が完全に乾いた状態で施工をしましょう。

火を近づけない

ウレタン塗料は難燃性ではありません。

そのため、火を近づけると焦げたり、引火する危険性があります。

また、ウレタン塗料を塗った場所には火気を近づけないよう十分に注意が必要です。

DIYができない屋上の状態

屋上の状態によっては、DIYでは補修できないことがあります。

次のような状態の場合は、専門業者に防水工事を依頼しましょう。

  • 水たまり
  • 膨れ・浮き 
  • 防水層の寿命
  • 雨漏り

水たまりは、排水設備に問題がある可能性が高いです。

また、防水層が膨らんでいる場合は、下に雨水が浸入している可能性があり、防水塗料を塗っただけでは改善できません。

防水層の寿命がきてひび割れや亀裂、破れが生じた場合は、下地から補修する必要があります。

さらに、防水層を塗り替えるだけでは雨漏りを止められないケースも少なくありません。

専門業者に雨漏りの調査、原因の特定、補修を依頼しましょう。

屋上防水工事のDIY方法まとめ

屋上防水工事はDIYできるのか、メリットやデメリットを解説しました。

まとめると、

  • 屋上の防水工事は専門性が高い
  • 屋上防水DIYは人件費がかからない
  • DIYは施工不良が起こりやすい
  • 状態によってはDIYでは対応できない 

基本的に、DIYでの屋上防水工事はおすすめできません。

屋上防水の費用が気になる方、メンテナンスを検討している方は、自己判断でDIYをするのではなく専門業者に相談しましょう。

関連記事
LINE TEL MAIL