2024.03.13
マンションは大規模修繕は20年周期で必要?修繕の時期や回数は?
マンションは、快適な暮らしを維持するために定期的なメンテナンスが必要です。その中でも大きな工事となるのが「大規模修繕工事」。
この記事では、マンションの大規模修繕工事の必要性や最適なタイミング、費用について解説します。20年周期で必要とされる理由や、築年数ごとの具体的なポイントについても触れていきます。ぜひ、今後のマンション管理の参考にしてください。
大規模修繕工事とは?
大規模修繕工事は、建物の寿命を延ばし、資産価値を維持・向上させるために非常に重要な工事です。
大規模修繕とは、経年劣化によって傷んだ建物の部分を補修し、新築時の機能を回復させる工事のことです。 12~15年ごとに、外壁の補修や塗装、屋上の防水工事などをまとめて行う大掛かりな工事となるため、足場を組んで行われることが一般的です。 工事の対象は、主にマンションの共有部分です。
大規模修繕工事は、建物の美観を回復させるだけでなく、安全性や快適性を向上させる効果もあります。 例えば、外壁のひび割れを放置すると、雨水が侵入し、鉄筋が錆びて建物の強度が低下する可能性があります。 また、防水工事を行うことで、雨漏りを防ぎ、建物の劣化を遅らせることができます。
さらに、大規模修繕工事は、時代の変化に合わせて、建物の機能や性能を向上させる良い機会でもあります。 例えば、バリアフリー化や省エネ対策など、現代のライフスタイルに合わせた改修を行うことで、より快適で暮らしやすい住まいを実現できます。
修繕工事と改修工事についての違い
修繕工事と改修工事は、どちらも建物の維持や改善を目的とした工事ですが、目的や内容にいくつかの違いがあります。
修繕工事
修繕工事は、建物の劣化や損傷を修復し、元の状態に戻すことを目的とした工事です。主に老朽化や経年劣化による不具合を修理するために行われ、建物の機能を維持することが重要視されます。例えば、外壁のひび割れ補修や、防水層の再施工、給排水設備の修理などが修繕工事に該当します。修繕工事は、建物の現状を保つために必要なもので、定期的に行うことが推奨されます。
改修工事
改修工事は、建物の機能やデザインを改善し、現状よりも良くすることを目的とした工事です。単なる修理に留まらず、設備の更新やレイアウトの変更、新たな機能の追加など、建物全体の性能向上を図るための工事です。例えば、古くなった設備の最新化や、内装デザインの変更、エネルギー効率の向上を目的としたリノベーションなどが改修工事に該当します。
実録!7階建てマンションの大規模修繕工事の流れと費用・施工事例
東京都墨田区にある7階建てマンションにて、ワンオーナー物件の大規模修繕工事を新東亜工業が対応しました。外壁の塗装やシーリングの補修、防水工事の必要性、見積比較の不安など、オーナー様の悩みに対しどのような提案と判断を行ったのか——その一連の流れを、実際の会話を交えながらご紹介します。
お問い合わせ〜現地調査|過去施工の確認と細部の劣化診断
工事のきっかけは「前回の色選びに失敗した」「屋上防水は5年前に済ませたが今回も必要か不安」といったメール相談でした。
お客様とのやり取り
お客様:「屋上の防水は5年前にやってるんですけど、それでもやるべきですか?」
新東亜工業:「一度状態を拝見してから判断しましょう。無理にやる必要がなければ省く判断もできます」
現地では図面をもとにバルコニーや外壁、庇などを細かく確認。シーリングの劣化が目立ったため、全撤去と打ち替えの提案を行いました。

お客様とのやり取り
新東亜工業:「ここのシーリング、かなりひび割れてます。全て打ち替えですね」
お客様:「これ全部やるとなると…かなりの距離ですよね?」
新東亜工業:「ざっと見ても1000mは超えてきます」
見積り提示|屋上防水の有無で2プラン提案+実数精算の説明
調査後は「屋上防水あり・なし」2パターンの見積を作成。各項目の違いと予算の幅をわかりやすく提示しました。
お客様とのやり取り
新東亜工業:「下地補修は“実数精算”になります。今見えてない部分も足場を組んでから補修範囲を確定します」
お客様:「100万円とか一気に増えることもありますか?」
新東亜工業:「状態は悪くないので10〜20万円程度の上下です。むしろ減る可能性もありますよ」
他社と比較されることも想定し、工事項目の説明や「新規打設」のリスクも正直に伝えました。
契約成立|「新規打設」との違いを丁寧に解説し信頼獲得
価格では他社より若干高めだったものの、工法や保証内容の丁寧な説明でご納得いただきました。
お客様とのやり取り
お客様:「他社には“新規打設”って書いてあります」
新東亜工業:「それは既存シールを撤去せず上からかぶせる方法で、密着不良やひび割れの原因になります。当社では必ず撤去・打ち替えを行います」
結果、「屋上防水なしプラン(852万円)」でご契約いただきました。
着工前の打ち合わせ|色決め・足場・近隣への配慮も徹底
工事前の打ち合わせでは、オーナー様が特に重視されたのが「色の選定」。過去2回の失敗を経て、今回は慎重に。
お客様とのやり取り
新東亜工業:「今回は色のイメージをどうされたいですか?」
お客様:「前の2回、どちらもイメージと違って…。今回は絶対に失敗したくない!」
色見本板を用意し、納得のいく色を選定。中学校敷地への足場越境や1階テナントのバイク駐輪スペース確保など、周辺環境への配慮も抜かりなく実施しました。
工事中の対応|トラブルの早期発見と柔軟な対応で信頼感
施工中には、前回業者が「増し打ち」を行っていた痕跡を確認。
お客様とのやり取り
新東亜工業:「やはり前回は増し打ちでしたね。しっかり撤去してから打ち換えますのでご安心ください」
お客様:「やっぱり!最初に“それはダメ”って言ってもらえて良かったです」
さらにバルコニー防水ではガス配管の位置により仕上げ調整を行うなど、現場での判断力も発揮。仕上がりにはご満足いただけました。
お客様とのやり取り
お客様:「本当にイメージ通りの外壁色で嬉しいです。母も喜んでました!」
引き渡しと今後の対応|最終確認と事務手続きまで丁寧に対応


完工後は外回りも含めた最終チェックを実施。仕上がりの満足度は非常に高く、保証書や請求書もスムーズに手配されました。
お客様とのやり取り
新東亜工業:「この庇も塗装・防水完了済みです」
お客様:「本当にきれいになってよかった。ありがとうございました!」
工事概要まとめ
- 契約金額:852万円(屋上防水なしプラン)
- 施工期間:約50日間
本事例を通じて、オーナー様の不安や悩みに寄り添いながら、適切な判断と施工を提供することの重要性が見えてきます。
「前回の修繕に不満がある」「見積内容が適正か判断できない」とお感じの方は、ぜひ一度ご相談ください。
マンションの大規模修繕は20年周期?修繕を行うタイミングについて
マンションの大規模修繕は、建物の長期的な健全性を保つために不可欠です。
適切なタイミングで修繕を行うことで、住み心地の向上、安全性の確保、そして資産価値の維持が可能となります。
以下に、大規模修繕を行う目安となるタイミングをリスト化し、それぞれ詳細に説明します。
1回目の大規模修繕は12〜15年前後を目安に
1回目の大規模修繕は、マンションが完成してから12〜15年の間に実施することが一般的です。
国土交通省の「長期修繕計画作成ガイドライン」によると、新築マンションの場合、30年以上の計画期間を設定し、その中で大規模修繕の周期を考慮することが推奨されています。
建築基準法施工規則の改正により、外壁がタイル貼りのマンションでは、築12年を経過して築13年までに外壁の「全面打診調査」が義務付けられており、このタイミングで修繕を行うことが多いです。
多くのマンションでは、この期間に初めての外壁塗装や防水工事などを含む大規模修繕を行っています。
したがって、1回目の大規模修繕は、マンションの劣化状況を考慮しつつ、12〜15年の範囲で計画することが望ましいです。
2回目の大規模修繕は20〜25年前後を目安に
2回目の大規模修繕は、マンションが完成してから20〜25年の間に実施されることが多いです。
この時期になると、建物の構造体や設備の老朽化が進行し、大規模なメンテナンスが必要になることが一般的です。
また、1回目の修繕からの経過年数を考慮すると、この時期が次の大規模修繕の適切なタイミングとなります。
2回目の修繕では、屋上の防水層の更新や、エレベーターの大規模な点検・更新が行われることがあります。
20〜25年の範囲で2回目の大規模修繕を行うことで、マンションの機能を維持し、快適な居住環境を提供することができます。
3回目の大規模修繕は30〜35年前後を目安に
3回目の大規模修繕は、マンションが完成してから30〜35年の間に実施することが推奨されます。
マンションの寿命を延ばし、長期にわたって安全かつ快適に利用するためには、この時期の修繕が重要です。
この時期には、建物の大規模な改修や、設備の全面的な更新が必要となることが多いです。
3回目の修繕では、建物の耐震性の向上や、共用部分の大規模なリノベーションが行われることがあります。
30〜35年の範囲で3回目の大規模修繕を行うことにより、マンションの長期的な価値を保ち、住民の安全と快適性を確保することができます。
以上のように、マンションの大規模修繕は、建物の寿命と品質を維持するために、定期的に計画的に行うことが重要です。
各修繕のタイミングは、マンションの状態や法的要件に基づいて柔軟に設定する必要があります。
マンションの大規模修繕は、建物の寿命を延ばし、快適な居住空間を保つために不可欠です。
地震や台風からマンションなどの減災・防災を考えるためにも大規模修繕工事を
大規模修繕工事ではタイルの修繕や、階段や屋上の防水など様々な部分に関わる工事を行います。予知保全や予防保全という観点でも地震や台風、大雨からの被害から守ることにつながります。
様々な災害が起きてからの修繕は困難なことが多いため、大規模修繕工事は計画を立ててしっかり行うことが重要です。
2回目(20〜25年前後)のマンションの大規模修繕の工事費用の目安

2回目のマンションの大規模修繕工事の費用相場は、1戸あたり約120万円が目安とされています。
2回目の修繕では、建物の経年劣化が進んでおり、より広範囲の修繕が必要になるため、費用が増加します。
国土交通省の実態調査によると、2回目の大規模修繕は平均で1戸当たり約120万円かかるとされています。
- 100戸のマンションでは、全体で約1億2000万円の費用がかかることが想定されます
- 修繕積立金から賄われることが一般的ですが、不足する場合は追加の資金調達が必要になります
したがって、2回目の大規模修繕の計画を立てる際には、1戸あたり約120万円の費用を見込むことが重要です。
また、費用の不足に備えて追加資金の計画も考慮する必要があります。
以上の情報をもとに、マンションの大規模修繕の計画を立てる際には、適切な費用の見積もりと資金計画を行うことが大切です。
専門家の意見を取り入れながら、住民の皆様と共に、長期的な視点で建物の価値を維持するための修繕を進めていくことが推奨されます。
マンション大規模修繕は新東亜工業へ

新東亜工業では、大規模修繕や外壁塗装、防水工事をお考えの方に向けて長年の職人経験を活かした高品質な施工サービスを提供しています。
すべての工事は自社施工で行い無駄のない最適な提案をお約束。お客様の予算に合わせたプランニングで周辺環境への配慮も徹底して行います。
さらに、安心の10年保証と充実したアフターフォローで、お客様満足度98%を誇ります。質の高い仕上がりをお求めの方はぜひ新東亜工業へご相談ください。
代表者名 | 代表取締役:高井 強 |
電話番号 | 03-6658-5364 |
FAX番号 | 03-6658-5365 |
設立 | 平成24年1月 |
ホームページURL | https://shintoakogyo.co.jp/ |
新東亜工業の工事事例URL | https://shintoakogyo.co.jp/case/ |
代表的な保有資格・許認可 | 建設業許可 東京都都知事許可 (般-4)第142885号 一級建築士事務所 一級 東京都知事登録 第65008号 |
マンション大規模修繕ご相談の流れ|修繕工事・防水工事などお気軽にお問い合わせ下さい
新東亜工業でのマンション大規模修繕・防水工事の流れは以下になります。
- STEP
問い合わせ
- STEP
建物調査
スケジュールの調整後、現在の建物の状態を調査させていただきます。
この時に御見積に必要な建物の計測などもさせていただきます。 1時間〜2時間程度で終了します。
- STEP
お見積り
現地調査結果をもとに算出して御見積もりを作成します。その際にお伺いしたご予算など、お客様のご希望も反映させた上、ご説明に上がります。
御見積とともに、下記の資料をご用意します。
- 使用材料などのカタログ
- 工程表
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ご契約
御見積書やスケジュールにご納得いただけましたら、ご成約となります。ご納得いただけないまま進むことはありませんので、ご不明点などはお申し付けください。
- STEP
近隣の方へご挨拶
ご近所にお住まいの皆さまには、着工の1週間前に工事開始のご挨拶に伺います。
施工中はできる限りご迷惑をおかけしないよう、細心の注意を払って行います。
※建物の規模により、案内の方法や時期は異なります
- STEP
工事着工
高所の作業が必要な場合は、安全・確実な施工が行えるよう仮設足場を設置します。
また、近隣住宅や屋内へのほこりの飛散を防止するために養生にも万全を期します。
- STEP
完了&アフターフォロー
当社の保証は10年の長期保証。「おかしいな」と感じた際にはご連絡ください。速やかに対応いたします。
2回目(20〜25年前後)のマンションの大規模修繕の注意点
マンションの2回目の大規模修繕では、特に劣化が進む設備や部材の更新に注意が必要です。
2回目の修繕では、建物の経年劣化により、1回目の修繕時には手を付けなかった箇所が修繕対象となります。
国土交通省の調査によると、2回目の修繕では屋上防水やエレベーターのリニューアルなど、大規模な工事が必要になることが多いです。
- 屋上防水は、1回目の修繕で部分的な補修が行われた場合、2回目では全面的な修繕が必要になることがあります。
- エレベーターは、約20年〜25年の寿命を迎えるため、2回目の修繕でリニューアルが必要となるケースが多いです。
したがって、2回目の大規模修繕を計画する際には、これらの点に特に注意を払い、適切な予算配分と工事の優先順位を決定することが重要です。
マンションの2回目の大規模修繕を成功させるためには、1回目の修繕で得た経験を活かし、劣化が進んだ設備や部材の更新に重点を置くことが肝心です。
専門家の意見を取り入れ、住民のニーズに応じた計画を立てることで、建物の価値を維持し、快適な居住空間を確保することができます。
また、予算の見直しや工事の優先順位の決定も、2回目の修繕の成功には不可欠です。適切な計画と実行により、マンションの長期的な価値を高めることが期待されます。
これらのポイントを踏まえ、計画的に大規模修繕を行うことが、マンションの長期的な価値を保つ鍵となります。
築20年目を目安にするマンション大規模修繕のポイント
マンションは築20年を目安に大規模修繕が必要になります。多額の費用がかかるため、予算の見直しは重要なポイントです。すべての工事が必須というわけではないため、工事の優先順位と必要性を見極める必要があります。
さらに、大規模修繕は資産価値向上のための設計品質の改善のチャンスでもあります。共用部のグレードアップでマンション居住者のニーズに対応し、住み心地の良い環境を整えることも重要です。
予算の見直しをすることの重要性
築20年目を目安とするマンションの大規模修繕工事では、予算の見直しをすることが重要です。最初の計画時と比べて、修繕の必要性や費用が変化している可能性があるため、最新の状況に合わせて予算を見直す必要があります。
見直しには、工事の優先順位と必要性を見極めることが大切です。経年劣化によって劣化が進む部分や、居住者の生活に直接影響を与える部分などを優先的に修繕し、緊急性が高くない部分については、予算を削減したり、後回しにすることも検討できます。
また、資産価値向上のための設計品質の改善や、共用部のグレードアップなど、居住者のニーズに応えることも重要です。居住者の満足度を高めることで、入居率や売却時の価格上昇につながる可能性があります。
大規模修繕工事は、高額な費用がかかるため、計画的な資金管理が必要です。毎月の修繕積立金を財源とする修繕費の使い方についても、効率的な運用方法を検討することが大切です。
予算の見直しをすることで、必要な修繕を適切な費用で実施し、マンションの資産価値を維持・向上させることができます。長期的な視点で計画を立て、住み続けやすい環境づくりを目指しましょう。
工事の優先順位と必要性を見極める
築20年目を目安に必要となるマンションの大規模修繕工事ですが、全ての工事が緊急を要するわけではありません。限られた予算の中で優先順位をつけて、必要な工事とそうでない工事を区別することが大切です。
まず、安全性の確保に直結する工事から着手しましょう。具体的には、外壁や屋上の防水、バルコニーの補修、鉄筋コンクリートのひび割れ補修などです。これらの箇所は雨水や紫外線にさらされやすく、放置すると躯体の劣化を早めてしまうだけでなく、雨漏りや落下事故などの危険性も高まります。
次に、居住者の快適性や資産価値を向上させる工事も検討しましょう。例えば、共用部分の改修や設備の更新、バリアフリー化などです。これらの工事は入居率の向上や管理費の削減にもつながるため、長期的な視点でメリットがあります。
工事の優先順位は、建物の状態や管理組合の財政状況、入居者のニーズなどによって異なります。専門家である建築士や管理会社に相談して、最適なプランを立てましょう。
また、必要性の低い工事は先延ばしすることも可能です。例えば、美観を重視した塗装工事や共用部分の装飾などは、安全性を損なわない範囲で後回しにしても問題ありません。
大切なのは、全ての工事を一括で考えるのではなく、必要な工事とそうでない工事を区別し、優先順位をつけることです。限られた予算を有効活用することで、マンションの資産価値を維持し、快適な住環境を確保しましょう。
資産価値向上のための設計品質の改善
築20年目を目安にしたマンションの大規模修繕では、資産価値向上のための設計品質の改善にも注目することが重要です。
従来の大規模修繕は、経年劣化による不具合の補修や交換が中心でした。しかし、近年では入居者のニーズや社会環境の変化に合わせて、共用部のデザインや機能を向上させることで、マンションの価値を高める取り組みが注目されています。
例えば、共用部のグレードアップとして、エントランスホールをホテルのような豪華な空間にしたり、フィットネスルームやシアタールームなどの付加価値の高い設備を導入したりすることが挙げられます。また、高齢化社会に対応したバリアフリー化や、省エネ対策なども、資産価値向上につながる重要な要素です。
これらの改善は、単なる修繕費用の増加ではなく、将来的な修繕費用の削減や、入居率の向上など、長期的なメリットをもたらす投資と考えられます。大規模修繕を機に、資産価値向上のための設計品質の改善を検討することで、より魅力的なマンションへと生まれ変わらせることができるでしょう。
共用部のグレードアップでマンション居住者のニーズに対応
共用部のグレードアップは、大規模修繕工事の際に検討すべき重要な項目です。共用部のグレードアップによって、マンション居住者のニーズに対応し、マンションの価値を高めることができます。
共用部のグレードアップのメリットは、居住者の快適性の向上、マンションの価値向上、管理費の削減などです。
たとえば、エントランスホールを明るく開放的な空間にしたり、共用ラウンジを整備したりすることで、居住者の憩いの場を提供することができます。また、共用部のグレードアップは、マンションの第一印象を良くし、入居率の向上や売却価格の上昇につながります。さらに、LED照明への切り替えや、節水型の設備への更新によって、電気代や水道代を削減することができます。
共用部のグレードアップは、大規模修繕工事によってマンションをより住みやすい場所にすることができます。
大規模修繕工事でよくある質問
ここでは大規模修繕工事でよくある質問を紹介します。工事費用や施行中の疑問をまとめました。
Q
大規模修繕で10戸のマンションではどのくらいが費用目安?
A
10戸のマンションの大規模修繕の費用は、規模や建物の状態、修繕内容によって異なりますが、一般的には1000万円から1,500万円程度が目安とされています。具体的な費用は、外壁や共用部分の修繕内容、使用する材料の種類によって変動するため、詳細な見積もりを施工業者で確認しましょう
Q
マンション大規模修繕時にエアコンは使用できる?室外機はどうする?
A
大規模修繕中でも基本的にはエアコンの使用は可能ですが、外壁塗装や防水工事の際には一時的に使用を控える必要がある場合があります。室外機は、作業に支障がない限りそのまま設置された状態で保たれることが一般的です。ただし、工事の進捗によっては室外機を一時的に移動させる場合もあるため、管理組合や施工業者からの指示に従ってください。
Q
マンション大規模修繕の際のベランダの荷物やアンテナはどうすればいい?
A
大規模修繕の際には、ベランダの荷物は一時的に室内に移動させる必要があります。特に、外壁塗装や防水工事の影響を受けやすいものは、工事開始前に片付けてください。また、テレビアンテナや物干し竿も取り外しが必要になる場合がありますので、事前に管理組合や施工業者の指示に従い、適切に対応してください。
Q
大規模修繕の際に洗濯物は外に干せる?
A
大規模修繕期間中は、外壁工事や塗装の影響でベランダに洗濯物を干すことが制限されることがあります。工事用のネットやシートが張られるため、日光が遮られたり、塗料やホコリが付着する可能性があります。管理組合や施工業者からの案内に従い、洗濯物は室内で乾かすか、コインランドリーの利用を検討してください。
Q
大規模修繕の際に立ち会いや在宅が必要なことはある?
A
大規模修繕では、住戸内に立ち入る必要のある作業が発生する場合があります。例えば、配管の点検やベランダ側のサッシ工事などが該当します。その際には、居住者の立ち会いや在宅を求められることがあるため、事前に管理組合や施工業者からの連絡を確認し、予定を調整してください。それ以外の工事については基本的に在宅の必要はありませんが、作業内容によって異なるため、詳細は管理組合の案内を確認することが重要です。
この他、大規模修繕のよくある質問について知りたい方は以下の記事をご覧ください
マンションの大規模修繕工事20年周期が決まりではない!まとめ
マンションの大規模修繕工事は、20年周期で必要というわけではありません。築年数や建物の劣化状況によって、最適なタイミングは異なります。
一般的には、1回目の大規模修繕は新築から12年目、2回目の大規模修繕は築20~24年目、3回目の大規模修繕は築30~36年目に行うことが多いです。
ただし、これはあくまでも目安であり、建物の状態や修繕内容によって前後することがあります。
重要なのは、専門家による定期的な診断を行い、建物の劣化状況を把握することです。診断結果に基づいて、最適なタイミングで大規模修繕工事を計画することが重要です。
大規模修繕工事・防水工事・外壁塗装・外壁補修参引用、参考サイト
国土交通省
特定非営利活動法人集合住宅管理組合センター
公益社団法人全国宅地建物取引業協会連合会
一般社団協会マンション管理業協会
一般社団法人日本防水協会
日本ペイント
独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)
一般社団法人 マンション大規模修繕協議会
日本ウレタン建材工業会
FRP防水材工業会
株式会社ダイフレックス(シーカ・ジャパン株式会社)