マンションは大規模修繕は20年周期で必要?修繕の時期や回数は? | 株式会社新東亜工業  

    コラム    

マンションは大規模修繕は20年周期で必要?修繕の時期や回数は?

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マンションは、快適な暮らしを維持するために定期的なメンテナンスが必要です。その中でも大きな工事となるのが「大規模修繕工事」。

この記事では、マンションの大規模修繕工事の必要性や最適なタイミング、費用について解説します。20年周期で必要とされる理由や、築年数ごとの具体的なポイントについても触れていきます。ぜひ、今後のマンション管理の参考にしてください。

マンションの大規模修繕を行うタイミングについて

マンションの大規模修繕は、建物の長期的な健全性を保つために不可欠です。

適切なタイミングで修繕を行うことで、住み心地の向上、安全性の確保、そして資産価値の維持が可能となります。

以下に、大規模修繕を行う目安となるタイミングをリスト化し、それぞれ詳細に説明します。

1回目の大規模修繕は10〜15年前後を目安に

1回目の大規模修繕は、マンションが完成してから10〜15年の間に実施することが一般的です。

国土交通省の「長期修繕計画作成ガイドライン」によると、新築マンションの場合、30年以上の計画期間を設定し、その中で大規模修繕の周期を考慮することが推奨されています。

建築基準法施工規則の改正により、外壁がタイル貼りのマンションでは、築10年を経過して築13年までに外壁の「全面打診調査」が義務付けられており、このタイミングで修繕を行うことが多いです。

多くのマンションでは、この期間に初めての外壁塗装や防水工事などを含む大規模修繕を行っています。

したがって、1回目の大規模修繕は、マンションの劣化状況を考慮しつつ、10〜15年の範囲で計画することが望ましいです。

2回目の大規模修繕は20〜25年前後を目安に

2回目の大規模修繕は、マンションが完成してから20〜25年の間に実施されることが多いです。

この時期になると、建物の構造体や設備の老朽化が進行し、大規模なメンテナンスが必要になることが一般的です。

また、1回目の修繕からの経過年数を考慮すると、この時期が次の大規模修繕の適切なタイミングとなります。

2回目の修繕では、屋上の防水層の更新や、エレベーターの大規模な点検・更新が行われることがあります。

20〜25年の範囲で2回目の大規模修繕を行うことで、マンションの機能を維持し、快適な居住環境を提供することができます。

3回目の大規模修繕は30〜35年前後を目安に

3回目の大規模修繕は、マンションが完成してから30〜35年の間に実施することが推奨されます。

マンションの寿命を延ばし、長期にわたって安全かつ快適に利用するためには、この時期の修繕が重要です。

この時期には、建物の大規模な改修や、設備の全面的な更新が必要となることが多いです。

3回目の修繕では、建物の耐震性の向上や、共用部分の大規模なリノベーションが行われることがあります。

30〜35年の範囲で3回目の大規模修繕を行うことにより、マンションの長期的な価値を保ち、住民の安全と快適性を確保することができます。

以上のように、マンションの大規模修繕は、建物の寿命と品質を維持するために、定期的に計画的に行うことが重要です。

各修繕のタイミングは、マンションの状態や法的要件に基づいて柔軟に設定する必要があります。

マンションの大規模修繕は、建物の寿命を延ばし、快適な居住空間を保つために不可欠です。

2回目(20〜25年前後)のマンションの大規模修繕の工事費用の目安

マンションの2回目の大規模修繕の工事費用は、1戸あたり約120万円が目安とされています。

2回目の修繕では、建物の経年劣化が進んでおり、より広範囲の修繕が必要になるため、費用が増加します。

国土交通省の実態調査によると、2回目の大規模修繕は平均で1戸当たり約120万円かかるとされています。

  • 100戸のマンションでは、全体で約1億2000万円の費用がかかることが想定されます
  • 修繕積立金から賄われることが一般的ですが、不足する場合は追加の資金調達が必要になります

したがって、2回目の大規模修繕の計画を立てる際には、1戸あたり約120万円の費用を見込むことが重要です。

また、費用の不足に備えて追加資金の計画も考慮する必要があります。

以上の情報をもとに、マンションの大規模修繕の計画を立てる際には、適切な費用の見積もりと資金計画を行うことが大切です。

専門家の意見を取り入れながら、住民の皆様と共に、長期的な視点で建物の価値を維持するための修繕を進めていくことが推奨されます。

2回目(20〜25年前後)のマンションの大規模修繕の注意点

マンションの2回目の大規模修繕では、特に劣化が進む設備や部材の更新に注意が必要です。

2回目の修繕では、建物の経年劣化により、1回目の修繕時には手を付けなかった箇所が修繕対象となります。

国土交通省の調査によると、2回目の修繕では屋上防水やエレベーターのリニューアルなど、大規模な工事が必要になることが多いです。

  • 屋上防水は、1回目の修繕で部分的な補修が行われた場合、2回目では全面的な修繕が必要になることがあります。
  • エレベーターは、約20年〜25年の寿命を迎えるため、2回目の修繕でリニューアルが必要となるケースが多いです。

したがって、2回目の大規模修繕を計画する際には、これらの点に特に注意を払い、適切な予算配分と工事の優先順位を決定することが重要です。

マンションの2回目の大規模修繕を成功させるためには、1回目の修繕で得た経験を活かし、劣化が進んだ設備や部材の更新に重点を置くことが肝心です。

専門家の意見を取り入れ、住民のニーズに応じた計画を立てることで、建物の価値を維持し、快適な居住空間を確保することができます。

また、予算の見直しや工事の優先順位の決定も、2回目の修繕の成功には不可欠です。適切な計画と実行により、マンションの長期的な価値を高めることが期待されます。

これらのポイントを踏まえ、計画的に大規模修繕を行うことが、マンションの長期的な価値を保つ鍵となります。

築20年目を目安にするマンション大規模修繕のポイント

マンションは築20年を目安に大規模修繕が必要になります。多額の費用がかかるため、予算の見直しは重要なポイントです。すべての工事が必須というわけではないため、工事の優先順位と必要性を見極める必要があります。

さらに、大規模修繕は資産価値向上のための設計品質の改善のチャンスでもあります。共用部のグレードアップでマンション居住者のニーズに対応し、住み心地の良い環境を整えることも重要です。

予算の見直しをすることの重要性

築20年目を目安とするマンションの大規模修繕工事では、予算の見直しをすることが重要です。最初の計画時と比べて、修繕の必要性や費用が変化している可能性があるため、最新の状況に合わせて予算を見直す必要があります。

見直しには、工事の優先順位と必要性を見極めることが大切です。経年劣化によって劣化が進む部分や、居住者の生活に直接影響を与える部分などを優先的に修繕し、緊急性が高くない部分については、予算を削減したり、後回しにすることも検討できます。

また、資産価値向上のための設計品質の改善や、共用部のグレードアップなど、居住者のニーズに応えることも重要です。居住者の満足度を高めることで、入居率や売却時の価格上昇につながる可能性があります。

大規模修繕工事は、高額な費用がかかるため、計画的な資金管理が必要です。毎月の修繕積立金を財源とする修繕費の使い方についても、効率的な運用方法を検討することが大切です。

予算の見直しをすることで、必要な修繕を適切な費用で実施し、マンションの資産価値を維持・向上させることができます。長期的な視点で計画を立て、住み続けやすい環境づくりを目指しましょう。

工事の優先順位と必要性を見極める

築20年目を目安に必要となるマンションの大規模修繕工事ですが、全ての工事が緊急を要するわけではありません。限られた予算の中で優先順位をつけて、必要な工事とそうでない工事を区別することが大切です。

まず、安全性の確保に直結する工事から着手しましょう。具体的には、外壁や屋上の防水、バルコニーの補修、鉄筋コンクリートのひび割れ補修などです。これらの箇所は雨水や紫外線にさらされやすく、放置すると躯体の劣化を早めてしまうだけでなく、雨漏りや落下事故などの危険性も高まります。

次に、居住者の快適性や資産価値を向上させる工事も検討しましょう。例えば、共用部分の改修や設備の更新、バリアフリー化などです。これらの工事は入居率の向上や管理費の削減にもつながるため、長期的な視点でメリットがあります。

工事の優先順位は、建物の状態や管理組合の財政状況、入居者のニーズなどによって異なります。専門家である建築士や管理会社に相談して、最適なプランを立てましょう。

また、必要性の低い工事は先延ばしすることも可能です。例えば、美観を重視した塗装工事や共用部分の装飾などは、安全性を損なわない範囲で後回しにしても問題ありません。

大切なのは、全ての工事を一括で考えるのではなく、必要な工事とそうでない工事を区別し、優先順位をつけることです。限られた予算を有効活用することで、マンションの資産価値を維持し、快適な住環境を確保しましょう。

資産価値向上のための設計品質の改善

築20年目を目安にしたマンションの大規模修繕では、資産価値向上のための設計品質の改善にも注目することが重要です。

従来の大規模修繕は、経年劣化による不具合の補修や交換が中心でした。しかし、近年では入居者のニーズや社会環境の変化に合わせて、共用部のデザインや機能を向上させることで、マンションの価値を高める取り組みが注目されています。

例えば、共用部のグレードアップとして、エントランスホールをホテルのような豪華な空間にしたり、フィットネスルームやシアタールームなどの付加価値の高い設備を導入したりすることが挙げられます。また、高齢化社会に対応したバリアフリー化や、省エネ対策なども、資産価値向上につながる重要な要素です。

これらの改善は、単なる修繕費用の増加ではなく、将来的な修繕費用の削減や、入居率の向上など、長期的なメリットをもたらす投資と考えられます。大規模修繕を機に、資産価値向上のための設計品質の改善を検討することで、より魅力的なマンションへと生まれ変わらせることができるでしょう。

共用部のグレードアップでマンション居住者のニーズに対応

共用部のグレードアップは、大規模修繕工事の際に検討すべき重要な項目です。共用部のグレードアップによって、マンション居住者のニーズに対応し、マンションの価値を高めることができます。

共用部のグレードアップのメリットは、居住者の快適性の向上、マンションの価値向上、管理費の削減などです。

たとえば、エントランスホールを明るく開放的な空間にしたり、共用ラウンジを整備したりすることで、居住者の憩いの場を提供することができます。また、共用部のグレードアップは、マンションの第一印象を良くし、入居率の向上や売却価格の上昇につながります。さらに、LED照明への切り替えや、節水型の設備への更新によって、電気代や水道代を削減することができます。

共用部のグレードアップは、大規模修繕工事によってマンションをより住みやすい場所にすることができます。

まとめ

マンションの大規模修繕工事は、20年周期で必要というわけではありません。築年数や建物の劣化状況によって、最適なタイミングは異なります。

一般的には、1回目の大規模修繕は新築から12年目、2回目の大規模修繕は築20~24年目、3回目の大規模修繕は築30~36年目に行うことが多いです。

ただし、これはあくまでも目安であり、建物の状態や修繕内容によって前後することがあります。

重要なのは、専門家による定期的な診断を行い、建物の劣化状況を把握することです。診断結果に基づいて、最適なタイミングで大規模修繕工事を計画することが重要です。

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