2024.03.19
天井からの雨漏りで修理が必要になる原因は?応急処置や補修方法を紹介
天井から雨漏りが発生すると、シミやカビなどの目に見える被害が広がるだけでなく、放置すれば天井のボードや下地材まで深刻なダメージを受けて落ちることがあります。雨漏りが進行すると、天井が腐朽し、最悪の場合、穴が空いたり天井材が剥がれ落ちたりする可能性も。修理費用も天井クロスの張り替えからボードや下地材の補強までさまざまなため、状況に応た迅速な対応が雨漏り修理の鍵といえます。
そこで本記事では、天井の雨漏りの修理方法や原因への対策、費用相場について徹底解説します。屋根補修の重要性や、早期発見が修理費用を抑えるポイントについても触れているので、雨漏り関わる防水に悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
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雨漏りで腐朽した天井の修理方法
天井から雨漏りが生じた場合は、天井のクロスにシミやカビができてしまいます。
雨漏りが発生してからすぐに雨漏り修理を行うのであれば、天井クロスの一部張り替え、もしくは全面張り替えを行うことで、天井の見た目を回復させることができます。
一方で、雨漏りを放置して天井が腐朽してしまった場合には、天井ボードや天井板、下地材などの補修が必要です。
雨漏りを放置すると、天井ボードに穴が空いたり天井板が剥がれて垂れ下がってきてしまったりと、重大な劣化症状が現れてきます。
天井や下地材に激しい劣化が見られる場合には、天井クロスの張り替えだけでは対応することができません。
そのため、天井ボードや天井板の交換・下地材の補強などを行い、雨漏りによって腐朽した天井を修理します。
雨漏りの天井の張替え・修理の費用
天井から雨漏りが発生してしまった場合は、天井の劣化症状に合わせて、クロスの張替えをはじめとするさまざまな補修が必要になります。
修理の際にどれくらい費用がかかるのか、気になっている方が多いのではないでしょうか。
下記の表には、天井からの雨漏りが生じた際に行う主な工事について、それぞれの種類ごとの費用相場をまとめました。
工事内容 | 費用相場 |
---|---|
クロスの張替え | 3万円〜 |
石膏ボードの張替え | 3万円〜 |
穴の補修 | 2万円〜 |
ベニア合板貼り | 5万円〜 |
下地補強 | 2万円〜 |
天井材のカバー | 5万円〜 |
天井の劣化状態や範囲などによって、必要となる工事が異なります。
雨漏りを放置して広範囲に劣化症状が出ていたり、下地材にまでダメージを与えていたりする場合では、必要な工事も増えて費用も高額となるでしょう。
天井からの雨漏りの補修工事にかかる費用を節約するためには、できるだけ早く雨漏りを発見してすぐに補修工事を行うことが重要です。
天井の張替え工事が必要なサイン|雨漏り以外にも注意する
天井の劣化が進んでいる場合、張替え工事が必要になります。
張替え工事が必要となる天井の劣化症状には、以下のようなものがあります。
このようなサインが出ていると張替え工事が必要になるので、ぜひチェックしておきましょう。
- クロスの剥がれ
- 水が滴り落ちる音がする
- 天井から水が落ちてくる
- 黒カビの発生
- シミ
- 反りやたわみ
- 穴
- 天井材の一部が落ちている
- 照明器具の中に水が溜まっている
上記のような症状は、天井からの雨漏りや雨染みが起きていることを表しています。
天井の張替えが必要となる場合がほとんどなので、このような症状に気がついたらすぐに専門業者に相談して補修工事を行うことをおすすめします。
天井から雨漏りが起こる原因は?
天井から雨漏りが起こる原因としては、主に以下のようなものが考えられます。
- 屋上・屋根の破損や劣化
- 外壁の破損や劣化
- 窓やドア周りのコーキング材の劣化
- 雨樋の詰まりや破損
- バルコニー・ベランダの破損や劣化
ここでは、それぞれの劣化症状について、劣化する理由や天井からの雨漏りにつながる理由などを詳しく紹介していきます。
屋上・屋根の破損や劣化
建物の中でも最上部に位置する天井からの雨漏りが生じている場合には、屋上や屋根の不具合が原因であることが考えられます。
屋上の防水層や屋根材など、劣化や損傷を起こすと天井からの雨漏りにつながる箇所が多いです。
屋上や屋根は建物の中でもとくに雨水の影響を受ける部分なので、破損や劣化などの不具合があると、雨漏りに直結してしまうでしょう。
防水層の劣化
屋上や屋根には、防水工事を施工し防水層が形成されています。
この防水層は、紫外線などの影響を受けて徐々に劣化していき、劣化が進行すると亀裂や剥がれなどの損傷を起こします。
亀裂や剥がれが生じた部分は雨水の侵入経路となるため、天井や建物内に雨漏りを起こす可能性が高いです。
また、屋上の排水溝の詰まりによってできた水たまり、笠木の劣化や外壁とのつなぎ目に施工したコーキング材の劣化なども、天井からの雨漏りにつながる症状のひとつです。
屋上や屋根の防水層や周辺の設備が劣化して防水機能が低下すると、天井からの雨漏りにつながります。
屋根材の損傷・劣化
屋根材には、サビやズレなどの劣化やひび割れなどの損傷が生じることがあります。
屋根材は最初に雨水を防いでくれる一次防水という役割を持っているため、屋根材に損傷や劣化が生じて防水機能が低下すると、雨漏りのリスクが高まってしまうでしょう。
屋根と天井は近くに位置していて密接な関係にあるため、屋根材の損傷・劣化が天井からの雨漏りにつながります。
屋根材の損傷は、経年劣化が進行して起こることもあれば、飛来物が衝突することによって生じる場合もあります。
とくに台風などの強風の日には、物が飛んできてぶつかってしまい、屋根材が割れたり剥がれたりするケースが多いです。
棟瓦や棟板金の不具合
棟瓦や棟板金の不具合も、天井からの雨漏りの原因のひとつです。
棟瓦と棟板金は、どちらも屋根の最上部に設置され、雨水の侵入を防いでくれるものです。
棟瓦には瓦、棟板金には金属の素材が使用されています。
屋根の中でも高い位置に設置されている棟瓦や棟板金は、とくに雨風の影響を受けやすいため、どうしても劣化が早くなってしまう部分です。
本来は釘で固定されてしっかりと取り付けられていますが、劣化などの影響で釘がゆるんでしまうことがあります。
そうすると、釘穴やゆるんだ部分の隙間が雨水の侵入経路となります。
屋根の最上部という最も雨漏りのリスクが高い部分を守ってくれている棟瓦や棟板金に不具合が生じれば、建物に雨漏りが生じるリスクがかなり高いです。
屋根部分の防水機能が低下すれば、天井からの雨漏りの直接的な原因にもなります。
天窓
外壁に設置された窓サッシは、コーキング材によって建物と接合されています。
コーキング材は経年劣化してしまうため、劣化によって雨水の侵入経路ができてしまった時、雨漏りが生じてしまうでしょう。
窓周辺の不具合であっても、雨水が窓ではなく天井から浸出する場合があるため、天井からの雨漏りとして現れるケースがあります。
とくに屋根部分に取り付けられている天窓の不具合は、天井からの雨漏りとして現れることが多いです。
天井や屋根・屋上などに異変が見られない場合、天窓の不具合も疑ってみましょう。
外壁の破損や劣化
外壁には、経年劣化によってひび割れや剥がれなどの破損が生じることがあります。
モルタルなどの外壁材のひび割れは雨水の侵入経路となるため、雨漏りの直接的な原因のひとつです。
サイディングボードなど継ぎ目のある外壁の場合は、継ぎ目部分が防水性能の観点で弱点になりやすいです。
コーキング材を充填して外壁材をつなぎ合わせているので、コーキング材が劣化すれば雨水の侵入経路ができてしまい、雨漏りが生じます。
外壁の損傷が建物の上部に生じた場合、天井からの雨漏りとして現れる可能性があります。
窓やドア周りのコーキング材の劣化
窓やドアの周りには、コーキング材が充填されています。
コーキング材が経年劣化するとひび割れや肉痩せが起こり、雨水の侵入経路ができてしまいます。
そのため、窓やドア周りのコーキング材の劣化を放置すれば、雨漏りにつながるでしょう。
中でも建物の上部に位置する窓やドア周りでコーキング材の劣化が起きていると、天井からの雨漏りにつながりやすいです。
雨樋の詰まりや破損
雨樋は、屋根に降ってきた雨水を集めて適切に排水するための設備です。
その雨樋が詰まっていたり破損したりしていれば、排水機能が大きく低下してしまいます。
雨樋が詰まっていると、集まった雨水が溢れてしまい、建物の内部に侵入するリスクが高いです。
この際、雨樋の近くにある天井から雨漏りが生じるケースがあります。
バルコニー・ベランダの破損や劣化
バルコニーやベランダは雨漏りリスクが高い部分で、破損や劣化が起きると雨漏りに直結する箇所が多いです。
バルコニー・ベランダの防水層の劣化はもちろん、排水溝の詰まりや笠木の劣化、外壁とのつなぎ目部分の劣化などは、すべて雨漏りにつながる症状のひとつです。
バルコニー・ベランダの設備の劣化を放置すれば、雨水が外壁や壁の中を伝って室内に雨漏りが生じる場合があります。
中には、バルコニー・ベランダの不具合による雨漏りが天井から生じるケースもあります。
雨漏り以外で天井から水漏れする原因は?
天井から水漏れしている場合でも、原因が雨漏りではないケースがあります。
雨漏りではないにもかかわらず天井から水漏れしているケースでは、以下のような原因が考えられます。
- 上階からの漏水
- 結露
- 小動物の排泄物
ここでは、それぞれのケースについて詳しく紹介していきます。
水漏れの原因がわからず困っている場合、雨漏り以外の原因が隠れていることも考えられるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
上階からの漏水
上階に水回りの設備がある天井で水漏れが生じている場合は、上階の水回り設備から漏水が起きている可能性が原因として考えられます。
トイレやお風呂などの故障や給排水管の破損などの不具合が生じていると、下の階の天井に水漏れが起きてしまうでしょう。
このように、上階や天井裏などの点検によって水漏れの原因が判明することも多いです。
一戸建ての場合は比較的簡単に上階を確認することができますが、マンションやアパートなどでは難しい場合もあります。
個人的に突然上階の住人を訪ねてしまうとトラブルに発展するリスクがあるため、まずは管理会社や大家さんなどに連絡をして、上階の水回り設備を点検してもらうようにしましょう。
結露
室内の暖かい空気が冷たい外気によって冷やされると、結露が生じます。
冬場に多いのですが、室内が暖房などであたたまった際に結露が生じて雨漏りのような症状が出現するケースがあります。
結露が原因で水漏れする場合は、「冬場の寒い日だけ」「暖房を使って部屋があたたまった時に水漏れする」など、結露が生じる環境になった時限定で水漏れが起きることが特徴です。
心当たりがある場合は、こまめに換気を行うことで結露を予防してみることも効果的です。
小動物の排泄物
天井裏には、ネズミやハクビシン、コウモリなどのさまざまな小動物が入り込んでしまうことがあります。
このような小動物の排泄物が、水漏れとして室内に染み出してしまう可能性も考えられます。
この場合は、水漏れの部分の悪臭が強いことが特徴です。
天井裏から足音がしたり糞が落ちていたりする場合は、天井裏に小動物が出入りしている疑いが強いです。
放置していると家の衛生状態がどんどん悪化してしまうので、早めに対処するようにしましょう。
天井からの雨漏りの原因を調査する方法
ここまでも紹介した通り、天井からの雨漏りの原因にはさまざまなものが考えられます。
自分ではなかなか雨漏りの原因が見つけられず困ってしまうという方も多いです。
ここでは、天井からの雨漏りの原因を見つけるために行われる調査を2つ紹介します。
散水調査・赤外線調査
散水調査とは、あえて水を流して雨漏りの原因を探す調査のことです。
ホースやじょうろなどを使用して雨漏りが疑われる箇所に水を流し、雨が降っている時と同様の環境を作り出します。
その際の水の流れを調査することで、雨漏りの原因箇所を調査していきます。
赤外線調査とは、赤外線サーモグラフィカメラを使用した調査のことです。
赤外線サーモグラフィカメラは温度を可視化できる機械で、外壁内などの目視しにくい場所の温度も調べることができます。
雨漏りによって水が通った場所や濡れている場所は温度が低くなっているため、赤外線調査を行うことで目視できない箇所にある雨漏りの原因も発見できるでしょう。
屋根裏・屋根・外壁等の目視による点検
雨漏りの知識が豊富な専門家は、屋根裏や屋根、外壁などを目視で確認することで雨漏りの原因を特定できることも多いです。
外壁や屋根などに明らかな劣化やひび割れなどの破損がある場合、すぐに原因がわかります。
すぐに目視できる範囲で原因が判断できない場合は、屋根裏に入っての点検を行う場合もあります。
屋根裏に点検口がない場合は、天井を剥がして屋根裏に入るので補修が必要になるケースもあるでしょう。
屋根裏に入って点検すれば、漏水の痕跡や小動物の侵入の可能性、濡れた跡から雨水の経路などさまざまな原因が特定できるようになります。
このような点検でも原因が特定できない場合、先ほど触れた散水調査や赤外線調査の実施が検討されます。
雨漏りの原因調査を行う際には、雨漏りの箇所やシミが広がっていく様子など、細かい情報を伝えることが重要です。
専門家は、このような情報から雨漏りの原因を予測できるため、より効率的に原因調査を進めていくことができるでしょう。
天井などの雨漏りを放置した場合のリスク
「雨漏りが起きていることに気づいていなかった」「雨漏りが少量で業者への依頼が面倒」「修理を依頼する時間が取れない」など、さまざまな理由から雨漏りを放置してしまうことも少なくありません。
しかし、雨漏りを放置するとどんどん建物に悪影響を与えるため、さまざまなリスクが考えられます。
ここでは、そんな雨漏りを放置した場合のリスクについて解説します。
天井の崩落
天井からの雨漏りを軽く考えていると、ある日突然崩落するリスクがあるので注意が必要です。
天井の症状が軽い雨染みであっても、内部では雨水が浸透して徐々に木材が腐朽していることがあります。
天井のボードを支えているのはわずかな枠材であることが多く、枠材が雨水によって腐りボードの重みに耐えられなくなった時、一気に崩落してしまうのです。
雨が降っている時に限らず、重みに耐えきれなくなった時に突然天井が崩落するリスクがあるため、天井からの雨漏りや雨染みを放置することはとても危険です。
床材の腐食
天井からの雨漏りを放置すると、床にも雨水が落ちてくることになります。
そうすると、床材まで雨水の影響を受けて腐食してしまうリスクが高いです。
床材は防水加工によって水を弾きやすくなっていますが、床下に水が入ってしまった時に水分を蒸発させることができないという特徴もあります。
そのため、床の下に雨水が入り込んでしまうと、徐々に床下で腐食が広がっていくでしょう。
腐食が進むと床がベコベコとへこむ症状が現れ、耐えきれなくなった時には床が抜けてしまいます。
漏電や火災の危険性が高まる
雨漏りが起きた際に最も懸念されるのが、漏電のリスクです。
電灯などの照明設備のスイッチやコンセントの配線は、壁裏を通って天井までつながっていて、天井裏には電気配線が複雑に張り巡らされています。
また、雨水は設置された電灯の根元の隙間を伝って照明器具にも接触するでしょう。
このような理由から、天井からの雨漏りが生じていると漏電のリスクがとても高い状態です。
とくに漏電遮断器が古い住宅で漏電が起きれば、火災に発展する可能性がありとても危険です。
カビによる健康問題
天井からの雨漏りが生じている場合、屋根裏や外壁内部などの見えない場所にも雨水が浸透していることがほとんどです。
この際、屋根裏や外壁内部、さらには室内までカビが発生していることも少なくありません。
高温多湿を好むカビにとって、屋根裏や外壁内部、室内クロスの内側などの部分は絶好の環境です。
湿度や温度の高い内部での繁殖が顕著なため、見えないところでカビが大量発生しているケースも多いです。
カビが与える影響は、建物の美観だけではありません。
カビが体調発生している環境で生活していると、呼吸とともにカビの胞子を吸い込んで、アレルギーや病気の発症などの健康被害を与えるリスクがあります。
とくに小さな子どもや高齢者などの免疫力が低下している人の感染リスクが高く、さらにペットにも影響する場合もあるのです。
見えないところで繁殖したカビには気づくことが難しいですが、雨漏りが生じるとカビが繁殖するリスクが大きく高まります。
このような健康被害を防ぐためにも、雨漏りを放置しないことが重要です。
シロアリの繁殖
雨漏りは、実はシロアリ被害のきっかけになります。
シロアリ被害のうち80%が雨漏りが原因になっているといわれるほど、シロアリと雨漏りには深い関係があります。
なぜなら、雨漏りによって湿った木材がシロアリの好物だからです。
雨水の浸透によって木材は腐朽していきますが、湿った木材を好むシロアリが繁殖した場合、さらにシロアリが家の木材を食い荒らしてしまいます。
2つの原因により家の木材はどんどん劣化して、建物の強度を下げてしまうでしょう。
シロアリの被害を防ぐためには、シロアリの好物である湿った木材を与えないことが重要です。
つまり、雨漏りを予防したり雨漏りの箇所をすぐに修理したりして湿った木材を放置しないことが、シロアリ被害を防ぐためにも有効なのです。
天井の雨漏り対策になる工事とは
天井の雨漏り対策になる工事には、以下のようなものがあります。
- 屋上または屋根の防水工事
- ベランダ・バルコニーの防水工事
- 笠木の交換工事
- 外壁や窓サッシのシーリング工事
天井の近くに位置する屋上や屋根、ベランダ・バルコニーの防水工事は、天井からの雨漏りを防ぐためにも非常に有効です。
屋上や屋根、ベランダ・バルコニーの防水層の劣化は天井からの雨漏りに直結するので、定期的なメンテナンスを心がけてください。
また、笠木やシーリングなど、雨漏りリスクの高い箇所のメンテナンスも重要です。
屋上や屋根、ベランダ・バルコニーはもちろん、外壁や窓サッシも雨水の影響を大きく受ける部分です。
防水層だけではなく笠木やシーリングなどの周辺の設備も劣化しやすいので、耐用年数や劣化症状に合わせた定期的な点検と補修が欠かせません。
このような防水工事とメンテナンスをしっかりと行うことで、建物の防水性能を十分に維持することができるため、天井からの雨漏りの予防にもつながります。
天井の雨漏りを防止する方法とは?
雨漏りは、一度発生すると建物に大きなダメージを与えてしまいます。
放置するつもりがなくても内部での浸水や劣化になかなか気づけないことも多く、雨漏りとして現れた時には天井裏や躯体へのダメージが広がっていることも少なくありません。
このような事態を防ぐためにも、雨漏りを起こさないことが理想ですよね。
ここでは、そんな雨漏りを防止する方法について紹介するので、ぜひチェックしておきましょう。
定期的に点検を行う
雨漏りを予防するためには、建物の防水性能が低下していないかどうかを定期的に点検することが重要です。
防水性能が低下してきたことに早めに気がつけば、雨漏りが生じる前に劣化箇所の補修を行い雨漏りを防ぐことができるでしょう。
自己点検で見るべき場所
無理のない範囲で自己点検を行っていれば、劣化症状の早期発見につながります。
自己点検では、以下のような場所を中心に点検してみてください。
- 屋根・屋上
- 外壁
- ベランダ・バルコニー
自己点検は、高所や危険な場所を除いた無理のない範囲を中心に行います。
外から見てわかるような劣化や破損、カビなどの症状がないかどうかをチェックしてください。
屋根に登ることはせず、見える範囲で点検を行います。
屋上やベランダ・バルコニーは防水層と排水溝の状態を中心に点検するといいでしょう。
外壁は、ひび割れや剥がれがないかを中心に点検します。
全体ではシーリング材の劣化のチェックも忘れずに行いましょう。
とくに窓やドア、サッシの周りのシーリングの劣化は雨漏りにつながりやすいので、重点的に点検することがおすすめです。
このように劣化状態の点検を意識的に行えば、雨漏りが生じる前に補修やメンテナンスができることが大きなメリットです。
雨漏りが発生する前であれば、建物へのダメージが少なく補修工事も比較的軽いもので済むことが多いので、工事費用の節約にもつながります。
点検時期
雨漏りを防水するための点検は、年に1〜2回行うことがおすすめです。
気候が安定した春と秋の時期を目安に、定期点検を実施するといいでしょう。
気候が安定している時期に点検を行っておくことで、激しい雨で劣化や損傷が進行してしまったり雨漏りが発生してしまったりすることを予防できる効果があります。
建物へのダメージが少なくて済むように点検を行うことで、建物の寿命を伸ばすことができるでしょう。
また、春と秋は気候が安定している上気温も適度で、塗装メンテナンスにとっても適した環境であるといえます。
適切な時期に点検とメンテナンスを行うことで、梅雨の激しい雨や積雪の影響から建物を守りましょう。
専門業者に点検を依頼するメリット
専門業者への点検の依頼は、専門知識が必要な部分までしっかりと確認できることがメリットです。
自己点検をしっかり行っていても、どうしても素人には難しい判断が箇所や見逃しがちな箇所があります。
定期的に業者に依頼してしっかりと点検してもらうことで、よりしっかりと雨漏りを予防して建物の寿命を伸ばすことができるでしょう。
知識が豊富な専門業者の点検では、自分では見ることのできない高所や危険な場所などの点検も実施してもらえます。
自己点検では見逃してしまうような初期症状を発見してもらえることも多いため、定期的な点検は業者に依頼することが安心です。
必要に応じて、適切な補修やメンテナンスも提案してもらうことができます。
屋根や外壁のメンテナンス
天井からの雨漏りを予防するためには、屋根材や外壁材の耐久性を高めることが重要です。
そのためには、屋根や外壁の定期的なメンテナンスが欠かせません。
耐用年数に合わせて屋根塗装や外壁塗装を行うことで、防水性能が維持されて雨漏りを防ぐことにつながります。
塗装によって屋根材や外壁材を保護すると、防水性能が向上します。
雨風や紫外線の影響を受ける屋根や外壁はどうしても経年劣化してしまうので、定期的な塗装工事を行いましょう。
最適な塗装のタイミングは施工面の状態によって異なりますが、一般的に屋根塗装は10〜15年、外壁塗装は7〜10年ほどを目安に行うことが推奨されています。
耐用年数や劣化症状の出現、定期点検の結果などを参考にしながら、適切なタイミングでメンテナンスを行うことが、雨漏り予防や建物の寿命を伸ばすことにつながります。
雨漏り専門業者の選び方とポイント
雨漏りが発生してしまった場合には、信頼できる専門業者を選んで修理を依頼することが重要です。
しかし、業者の選び方がわからないと悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
ここでは、雨漏り修理を依頼する業者の選び方とポイントを2つ紹介するので、業者選びの参考にしてみてください。
資格保有者・実績・アフターサービスを確認する
しっかりとした技術や知識を持った専門業者を選ぶためには、資格保有者がいるかどうか、そして工事実績があるかどうかを確認することが重要です。
依頼したいものと同様の雨漏り補修工事の実績が豊富にあれば、信頼性が高いといえるでしょう。
多くの実績がある業者は、さまざまな状況の工事を経験しているため、対応力が高いことが期待できます。
口コミなどが確認できるとさらに信頼感が増すでしょう。
顧客満足度の高い業者に依頼することで、業者とのトラブルのリスクを避けることができます。
また、資格を保持している職人が在籍していることは、わかりやすく信頼できる材料のひとつになります。
完成度の高い工事を目指すためにも、資格保有者の有無を確認することがおすすめです。
そして、工事のアフターサービスは、業者によって内容が異なる重要なポイントです。
保証期間やアフターサービスの内容をしっかりと確認し、十分な保証が受けられると感じた業者に依頼するといいでしょう。
相見積もりをとる
工事にかかる費用は、業者によって異なります。
相見積もりをとることで、できる限り費用を節約できる業者を探せるだけではなく、適正価格を簡単に知ることができることもメリットです。
見積もりには工事内容やアフターサービスの内容が記載されているため、簡単に業者ごとの価格とサービスを比較できて業者を選びやすくなるでしょう。
必要なサービスや保証期間はそれぞれの状況によっても異なるので、コストとのバランスを見ながら自分の理想の業者を選んでください。
ただし、費用を節約したいからといって、あまりにも適正価格から外れるような格安の業者には注意が必要です。
工事で使用する材料が質の低いものだったりアフターサービスがあまりなかったりする可能性もあるので、見積もり内容をしっかりと確認することが重要です。
見積もりの段階で疑問点があれば、業者に問い合わせましょう。
問い合わせの対応も、信頼できる業者かどうかの判断材料になります。
防水工事での助成金や補助金について【屋根防水や屋上防水】
大規模修繕に関わらず屋根防水、屋上防水などは場合によって多くの資金が必要になります。
そんな時に活用できるのが助成金や補助金です。各地方自治体では修繕工事や外壁塗装などにおいて補助金などを用意している場合があります。
防水工事の場合リフォーム補助金や住宅改修工事における助成金などがあり、該当する場合には防水工事の補助金を受けることが可能です。
以下の内容が基本的な補助金申請時の条件です。
- 補助金申請できる地域に住んでいる
- 以前同じ補助金や助成金を受け取っていない
- 税金を滞納していない
- 省エネに関するものや耐震補強など、その地方自治体の目的にあった工事であること
詳しくはお住まいの各自治体のホームページ、または問い合わせをして確認してみましょう。
防水工事に関してのよくある質問を紹介
ここでは防水工事に関してよくある質問を紹介していきます。
Q
防水工事前に何か準備は必要ですか?
A
防水工事前には、施工箇所の周りを整理し、私物や家具などは移動が必要になります。また、工事中の騒音や振動について、事前に確認しておきその時間帯の過ごし方などを決めておくとスムーズに対応できます。
Q
防水工事を行う周期はどのくらいですか?
A
一般的に、防水工事は10年から15年ごとに行うのが目安です。定期的な点検を行い、劣化が見られる場合は早めに工事を実施すると、建物の寿命を延ばすことができます。
Q
雨天時も防水工事は行いますか?
A
防水工事は晴天時に行うのが基本です。雨天時に施工すると、乾燥が不十分になり、防水効果が落ちることがあります。そのため、天気を見ながらスケジュールを調整し、品質を確保します。
Q
防水工事中に臭いがすることはありますか?
A
防水工事では、使用する材料によって臭いが発生することがあります。特に溶剤系の材料を使うと匂いが強くなることがあります。臭いについて気になる場合はご相談の上、水性材料を選べば臭いは抑えられます。工事中は換気をしっかり行い、匂いがこもらないようにしましょう。
天井の雨漏りの修理まとめ
今回は、天井の雨漏りの修理方法や原因などについて詳しく紹介しました。
- 天井からの雨漏り被害が軽度であれば、天井クロスの張替えで補修できる
- 被害が進行すると、下地材の補強や天井の張替えも必要になる
- 天井からの雨漏りは、屋上や屋根、外壁などさまざまな部分の破損や劣化が原因になる
- 天井からの水漏れは、雨漏り以外にも上階からの漏水や結露、小動物の影響も考えられる
- 雨漏りの原因は、目視で判断できない場合散水調査や赤外線調査を用いて判断する
- 雨漏りを放置すると、天井や床の崩落のリスクがある
- 雨漏りで最も怖いのが漏電で、火災に発展する場合もある
- 屋上・屋根・ベランダ・外壁などの防水工事は、天井からの雨漏り予防にもつながる
- 雨漏りを防ぐためには、春と秋に定期点検を実施することがおすすめ
天井からの雨漏りは、放置せずに早めに補修やメンテナンスの対応をすることが重要です。
雨漏りを放置すると、天井や床が崩落したり漏電火災や建物の強度が失われたりなど、建物に重大なダメージを与えてしまいます。
自己点検で劣化症状を見つけたら、すぐに補修やメンテナンスを依頼するようにしてください。
今回の記事を参考に、天井からの雨漏りを予防して建物全体を守っていきましょう。