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RCマンションの大規模修繕の費用や周期を解説

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RC構造マンションの大規模修繕の特徴

RC構造マンションの大規模修繕の特徴について、解説していきます。

RCマンション(鉄筋コンクリート造マンション)の大規模修繕には、一般的な建物と比べていくつかの特徴があります。

まず、高層階にあり、外壁や屋上の修繕が難しいことです。また、修繕に際して、耐震補強工事なども合わせて行うケースが多く、工事の規模が大きくなる傾向にあります。

結論として、RC構造マンションの大規模修繕には、次のような特徴があります。

  • 高所作業となり、足場設置などの準備が大がかり
  • 耐震補強工事が必要な場合が多い
  • 居住者の生活環境への影響が大きい

RC構造マンションの大規模修繕にかかる費用

RC構造マンションの大規模修繕費用は、戸数や構造、修繕内容により大きく異なりますが、一般的な目安を以下に示します。

  • 平均的な修繕費用: 1戸あたり200万円~500万円程度 (根拠: マンション管理業界団体連合会の調査結果より)

具体例として、東京都内のRC造15階建てマンション(230戸)で、以下のような修繕工事を行った場合の概算費用は次のとおりです。

  • 外壁修繕、屋上防水、設備更新など: 約9億円 (内訳)
    • 外壁修繕: 約3億円
    • 屋上防水: 約1億円
    • 設備更新: 約5億円
  • 1戸当たり修繕費用: 約390万円

このように、RC構造の大規模修繕費用は、一般の建物より高額になる傾向があります。

適切な修繕積立金の設定と計画的な修繕が重要です。

費用削減のためのアプローチ

大規模修繕の費用は、基本的にそのマンションの戸数に比例します。

一般的な相場は1戸あたり100万円から125万円であり、予備費を設定しておくことが重要です。

修繕時の予算配分と重要なポイント

  • 緊急性の高い修繕を優先する
  • 予備費を設定する
  • 住民の合意とコミュニケーションを図る
  • 長期的な視野と予防的なアプローチを考慮する

RC構造マンションの大規模修繕にかかる費用を適切に計画し、建物の健全性を維持しましょう。

RC構造マンションの大規模修繕工事の周期

RC構造マンションの大規模修繕周期は、一般的な目安として12年~15年に1回程度とされています。

これは、国土交通省のマンション標準管理規約でも示されている周期です。

一方、実際の修繕周期は、建物の経年劣化の状況によって前後することがあります。

例えば、次のような場合には修繕周期が短くなる可能性があります。

  • 塩害や重度の風雨被害などの影響がある地域
  • 最初の大規模修繕から長期間が経過している
  • 耐震性能が不足しており、補強工事が必要

反対に、適切なメンテナンスを行ってきた場合には、修繕周期を伸ばすことも可能です。

定期点検を行い、建物の状態を正確に把握することが肝心です。

RC構造マンションの大規模修繕の工事内容

RC構造マンションの主な大規模修繕工事の内容は次のとおりです。

  • 外壁修繕工事
    • 打放しコンクリート部分の浮きや剥離の補修
    • サイディング部分の張り替え
  • 屋上防水工事
    • 防水層のはく離や亀裂の補修
    • 排水設備の新設・更新
  • 設備更新工事
    • 給水・排水管の更新
    • 電気設備の更新
    • エレベーター設備の更新
  • 共用部分の内装工事
    • 廊下やエントランスの床・壁の修繕
  • 耐震補強工事(必要に応じて)
    • 柱やはりへの補強

このように、RC構造ならではの外装や屋上防水に加え、設備の老朽化対策が主な工事内容となります。

RC構造マンションの大規模修繕の注意点

RC構造マンションの大規模修繕では、次のような点に注意が必要です。

長期工事による生活環境への影響

RC構造マンションの大規模修繕工事は、外壁や設備の老朽化に対処するため、長期にわたることがあります。

工事期間は通常6カ月~1年程度と見込まれています。

実例として、東京都内のRC造20階建てマンション(280戸)で、以下の大規模修繕工事を行った事例があります。

  • 工事内容: 外壁修繕、設備更新、耐震補強
  • 工事期間: 約1年2カ月

このように長期の工事となると、次のような住民の生活環境への影響が考えられます。

  • 騒音や振動による生活環境の悪化
  • 工事用の足場設置による採光の遮蔽
  • エレベーター停止時の移動の不便さ

結論として、大規模修繕時の生活環境への影響に十分配慮し、事前に対策を講じる必要があります。

高額な工事費の発生と費用負担

RC構造の大規模修繕工事費は、耐震補強などを含めると高額となる可能性があります。

一般的に、補強工事を伴う場合の1戸当たり工事費は300万円以上とされています(出典:マンション管理適正化推進センター)。

例えば、先ほどの事例の工事費は、約16億円と高額でした。1戸当たりでは約570万円に上りました。

特に分譲マンションの場合、区分所有法により、一定の修繕工事では全員合意が必要です。

合意が得られず工事ができないリスクもあります。

結論として、高額な工事費の発生とその費用負担に備える必要があります。

適切な修繕積立金の設定と十分な事前準備が重要です。

高所作業によるリスクと安全対策

RC構造マンションは高層階が多いため、高所での作業が避けられません。

統計によると、足場や高所作業が原因の労働災害は、全体の4割以上を占めています(出典:厚生労働省)。

高所作業には次のようなリスクが考えられます。

  • 墜落によるけが
  • 資材や工具の落下
  • 強風や悪天候時の危険性
  • 転倒や腰痛など

結論として、高所作業に伴う安全対策が不可欠です。

足場の安全点検、作業員への安全教育、適切な保護具の着用などが求められます。

RC構造の大規模修繕では、長期工事に伴う生活環境への影響、高額な工事費とその負担、高所作業のリスクなどに注意が必要です。

事前の十分な検討と準備、安全対策が欠かせません。適切な対応により、スムーズな修繕工事の実施を目指します。

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