修繕工事とは?改修工事、補修工事との違いは? | 株式会社新東亜工業  

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修繕工事とは?改修工事、補修工事との違いは?

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修繕・改修・補修それぞれの違い比較表

修繕工事、改修工事、補修工事は、建物に対する工事の種類として区別されますが、それぞれの目的や内容が異なります。

ここでは、それぞれの違いを比較してみます。

工事の種類目的工事内容の例
修繕工事建物の機能や性能を回復させる構造体の補強、外装の修理
改修工事建物の性能や機能を向上させる間取り変更、設備入替え
補修工事部分的な損傷箇所を修理するクラック補修、部分張替え

このように、修繕・改修・補修の3つの工事は、目的や内容が大きく異なります。

建物の適切なメンテナンスには、それぞれの工事の違いを正しく理解し、状況に応じて必要な工事を選択することが重要になります。

修繕工事とは?

修繕工事とは、建物の機能や性能が経年劣化などにより低下した際に、本来の水準まで回復させる工事のことを指します。

主な工事内容としては、構造体の補強工事や外装の修理工事などが挙げられます。

修繕工事は、建物の安全性や耐久性を確保することが目的です。

建物は時間の経過とともに様々な部位に損傷が生じます。

構造体に影響が及ぶ損傷については、建物の安全性を確保するために補修によって機能回復を図る必要があるためです。

国土交通省の統計によれば、2020年度に実施された修繕工事件数は47,265件に上りました。

マンションの大規模修繕工事では、基礎や柱、梁の補強工事が行われることが多くあります。

また、外壁のひび割れ補修や手すり取り替えなども修繕工事に含まれます。

適切な修繕工事を実施することで、建物の長期的な資産価値を維持できます。

修繕工事の具体的な内容としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 構造体補強工事
    • 基礎、柱、梁の補強など、建物の骨格となる部分の補修
  • 外装修繕工事
    • 外壁のひび割れ補修、タイル張り替え、サッシ取替など
  • 設備修繕工事
    • 老朽化した給排水設備、電気設備の更新

このように、修繕工事は建物の安全性と機能維持を主眼に置いた工事です。

経年劣化に伴う建物の劣化状況を的確に把握し、適切なタイミングで修繕工事を実施することが重要となります。

一方で、修繕工事以外にも、建物の状況に応じて改修工事や補修工事が必要となる場合があります。

改修工事は建物の性能向上や新しいニーズへの対応を目的とし、補修工事は部分的な軽微な損傷の修理を指します。

建物の適切なメンテナンスには、修繕・改修・補修の違いを理解し、それぞれの工事を必要に応じて組み合わせて実施することが大切です。

以上が修繕工事の概要になります。

建物の長期的な資産価値維持のため、定期的な点検と計画的な修繕工事の実施をお勧めします。

改修工事とは?

改修工事とは、建物の性能、機能、居住性などを改善・向上させることを目的とした工事のことです。

具体的な工事内容としては、間取り変更やバリアフリー化工事、設備機器の入れ替え工事などが挙げられます。

改修工事は、建物の新しいニーズに対応することが目的です。

社会情勢の変化や入居者のライフスタイルの変化に伴い、建物に求められる性能や機能も変わってくるためです。

例えば、働き方改革の影響でオフィス需要が変化したり、高齢化社会への対応が求められるなど、建物への新たな要求が生じます。

国土交通省の統計によると、2020年度に実施された改修工事件数は28,493件でした。

オフィスビルの改修工事では、従来の個室型レイアウトから、オープンスペースを導入するための間取り変更やフリーアクセス階の設置が行われることがあります。

また、省エネ化を図るため、老朽化した空調設備を高効率な新しい設備に入れ替える工事も改修工事に含まれます。

改修工事を行うことで、建物の資産価値向上や建替え需要の抑制につながります。

改修工事には、大きく分けて以下の3つのタイプがあります。

  1. 間取り変更工事
    • オフィスのレイアウト変更
    • 住宅の間取り変更(3LDKから2LDKへの変更など)
  2. バリアフリー化工事
    • 段差解消、手すり設置、車椅子対応のトイレ設置など
  3. 設備入替え工事
    • 空調設備の更新(省エネ型へ)
    • 給排水設備の更新
    • 照明設備のLED化 など

このように、改修工事を実施することで、時代に合わせて建物の機能を最新の水準に保つことができます。

建物の用途や立地条件、入居者ニーズなどを勘案し、適切なタイミングで改修工事を検討することが望ましいでしょう。

一方、修繕工事が建物の機能回復を目的とするのに対し、改修工事は機能向上や性能改善を目指しているのが大きな違いです。

建物の状況に応じて、修繕、改修、補修の工事を使い分けることが重要になります。

以上が改修工事の概要となります。

建物の長期的な資産価値維持と居住環境の改善のために、改修工事は有効な選択肢の一つと言えます。

補修工事とは?

補修工事とは、建物の一部分に生じた軽微な損傷を修理する工事のことを指します。

主な工事内容としては、コンクリートのひび割れ補修や、内外装材の部分張り替えなどが挙げられます。

補修工事は部分的な修理が目的であり、建物全体の機能回復を目指すものではありません。

建物には経年劣化に伴う損傷が発生するものの、一部分の軽微な損傷であれば、全面的な修繕は不要であるためです。

実際に2020年度の補修工事件数は157,392件と他の工事種別に比べて多くを占めていました。

ビルのエントランス部分のタイルの剥がれなどの補修や、住宅の外壁のクラック補修工事などが補修工事に該当します。

補修工事は建物の美観維持や部分的な機能回復を目的とした軽微な工事です。

補修工事の具体的な内容としては、以下のようなものがあげられます。

  • コンクリート部分のひび割れ補修
  • 内外装材(タイル、壁紙など)の部分張替え
  • サッシの窓ガラス交換
  • 手すりやフェンスの一部取替え
  • 屋根の部分葺き替え
  • 配管の一部取替え

このように、補修工事は建物の一部分の軽微な損傷に対処するための工事で、大掛かりな作業は伴いません。

定期的な建物点検で発見された軽微な損傷箇所を適宜補修することで、建物の美観と部分的な機能を維持できます。

一方、建物全体の性能や機能が低下した場合は修繕工事、性能向上を目的とする場合は改修工事が必要となります。

補修工事は建物の予防保全的な役割を担っており、修繕や改修と合わせて実施することで、より効果的な建物メンテナンスが可能になります。

費用対効果の観点からも、軽微な損傷に対しては補修工事を選択するのが賢明です。

部分的な補修で建物を手入れすることで、大規模な工事コストを抑えられる可能性があります。

以上が補修工事の概要となります。

建物の適切なメンテナンスサイクルの中で、補修工事は重要な役割を担っていると言えるでしょう。

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