マンションの鉄部塗装工事の周期は何年ごと?工事内容や費用も紹介 | 株式会社新東亜工業  

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マンションの鉄部塗装工事の周期は何年ごと?工事内容や費用も紹介

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鉄部塗装工事とは?

鉄部塗装工事とは、マンションの鉄製部分(手すり、階段室、バルコニーの手摺り、カーテンウォール等)に付着したサビや劣化した塗装を除去し、新しく塗装を施す工事です。

屋外の鉄部は日々の風雨にさらされるため、経年劣化による塗装の剥がれやサビの発生が避けられません。

このため定期的な塗り替えが必要不可欠となります。

鉄部塗装工事の必要性は?

鉄部塗装工事は、マンションの鉄製部分(手すり、階段室、バルコニーの手摺り、カーテンウォール等)の美観維持と安全性確保のために欠かせない工事です。

鉄部は屋外にあるため、日々の風雨にさらされることで、時間の経過と共に劣化が進行していきます。

適切にメンテナンスを行わないと、以下のような問題が生じる可能性があります。

  • 美観の低下により、建物の資産価値が下がる
  • サビの発生による強度低下で、構造体に影響を与える
  • 落下物事故の危険性が高まる

実際に、2020年の東京都内の事例では、劣化した鉄部から落下物が発生し、通行人が怪我をするという重大事故が起きています。

鉄部の老朽化は深刻な被害につながりかねず、適切な時期に塗装工事を行うことが不可欠なのです。

鉄部塗装工事の対象となる部位は?

マンションの鉄製部分全般が工事の対象となり、主な部位は以下の通りです。

  • バルコニー手すり
  • エントランス・アプローチ部の手すり
  • 階段室の手すり
  • カーテンウォール
  • 避難階段の手すり

上記のように手すりや、カーテンウォールなどの目につきやすい部分が中心となりますが、実際には全ての鉄製部分をチェックし、必要に応じて工事を行う必要があります。

鉄部塗装工事の対象となる劣化症状

鉄部塗装工事の適用対象となる主な劣化症状は、以下のようなものです。

  • 塗膜の劣化・はく離・剥がれ
  • サビの発生(さび面積率20%以上)
  • 変形・腐食の発生

上記のような症状が見られた場合、専門業者に現地調査を依頼し、工事の必要性を判断する必要があります。

軽微な劣化であれば、部分的な補修で済む可能性もありますが、状況に応じて検討が必要不可欠です。

鉄部塗装工事の周期の目安は?

マンションの鉄部塗装工事の適切な周期については、一概に決められたものではありません。

一般的には4年から7年に1度のサイクルで塗り替え工事を行うことが推奨されていますが、実際の周期は以下の要因によって前後することがあります。

  • 立地環境(海沿いか内陸か、寒冷地か等)
  • 使用している部材の種類
  • 建物の築年数

例えば、塩分の影響を受けやすい海沿いの地域では、3年から5年おきの周期が望ましいとされています。

一方で、寒冷地などの厳しい環境下にある建物は、2年から4年周期での工事が必要になる場合もあります。

このように、立地環境によって適切な周期は変わってくるのです。

部材の種類によっても、劣化の進行具合は異なります。さらに、建物が古くなればなるほど、経年劣化が進んでいるため、より短い周期での工事が求められます。

つまり、一概に「○年ごと」と決められるものではなく、建物の状況や環境を踏まえた上で、適切な時期を判断する必要があります。

このため、定期的な点検を欠かさず、劣化具合を確認することが何より重要となります。

鉄部塗装工事の費用目安は?

鉄部塗装工事にかかる費用は、様々な要因によって変動するため、一概には言えません。

主な要因としては、以下のようなものがあげられます。

  • 対象部位の広さ
  • 使用する塗料の種類
  • 足場工事の必要性
  • 養生工事の規模

一般的な費用の目安としては、以下のような数字が挙げられています。

  • 手すり塗装: 1mあたり3,000円~8,000円
  • バルコニー手摺塗装: 1戸あたり15万円~30万円
  • カーテンウォール塗装: 1㎡あたり5,000円~15,000円

部位や規模によって大きく異なりますが、総合的にみると100万円前後が一般的な工事費用となっています。

ただし、大規模マンションの場合などはさらに高額になることも覚悟しておく必要があります。

このように一概に費用は決められず、個別のケースによって変動します。

そのため、工事の規模や仕様をよく見積りを取り、事前に費用の目安をつけることが大切です。

鉄部塗装工事のメリット

鉄部塗装工事を適切な時期に行うことで得られるメリットは、以下のようなものがあります。

  • 建物の美観が維持され、資産価値の低下を防げる
  • サビによる構造体への影響を防ぎ、建物の長寿命化につながる
  • 部材の交換が不要となり、将来コストを抑制できる
  • 落下物事故などの危険を回避できる

つまり、適切な時期の塗装工事は、建物の資産価値維持はもちろん、中長期的な視点に立てばコストメリットにもなるのです。

一方で放置すれば、さまざまなリスクが高まります。

このように、塗装工事は建物の適切な維持管理において必要不可欠な工事であり、適切な時期に行うことが何より重要なのです。

鉄部塗装工事の進め方

一般的な鉄部塗装工事の進め方は、以下の通りです。

  1. 事前調査
    専門業者に劣化状況の確認や工事規模の見積もりを依頼します
  2. 業者選定
    複数業者から見積もりを取り、比較検討して選定します
  3. 足場・養生工事
    本工事に先立ち、足場の設置や養生を行います
  4. 旧塗膜の除去
    劣化した旧塗膜をケレンなどで除去し、下地を作ります
  5. 下地処理
    サビ止め剤の塗布など、下地処理を行います
  6. 塗装工事
    複数回に分けて塗装を施します
  7. 後片付け
    足場の撤去など、後片付けを行います

事前の詳細な調査と、実績ある専門業者の選定が工事の成否を分ける鍵となります。

鉄部塗装工事の注意点

鉄部塗装工事を行う際の主な注意点は、以下の通りです。

  • 入居者への事前の説明と理解を得ること
  • 養生や安全対策が適切に行われているかを確認すること
  • 工事期間中の生活動線を確保すること
  • 工事監理者を選任し、施工状況を確認すること

さらに、発注の仕方についても注意が必要です。一般的には足場と塗装を一括で発注しますが、別々に発注するケースもあります。

管理組合として、状況に応じた適切な発注方式を選ぶ必要があります。

事前の準備と施工時の安全対策、管理体制を万全に整えることで、質の高い工事と良好な結果を残せるはずです。

工事着手前に上記の点を押さえておくことが何より重要です。

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