ビル防水工事の種類は?費用や実施時期の目安 | 株式会社新東亜工業  

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ビル防水工事の種類は?費用や実施時期の目安

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ビル防水工事の種類と特徴とは?

ビル防水工事の種類と特徴について、解説していきます。

アスファルト防水

アスファルト防水は、伝統的な工法として長年にわたり使用されてきました。

防水層にアスファルトを使用する最も一般的な工法です。

  • 施工が比較的簡単で工期が短い
  • 価格が安価なのが特徴
  • 耐用年数は15年~20年程度

一方で、アスファルトの劣化が進むと防水性能が低下するデメリットがあります。

また、重量物の設置には不向きです。建物の用途に合わせた採用が求められます。

FRP防水工法

FRP防水工法は、ガラス繊維をプラスチック樹脂でコーティングした複合材料を使用する工法です。

  • 伸縮性と耐久性に優れている(30年以上)
  • 軽量で重量物の設置も可能
  • 施工が高度で費用が高額

優れた性能が売りですが、下地の状態によっては施工できない場合があるなど、適用条件が厳しい面もあります。高い施工技術が要求されます。

シート防水工法

シート防水工法は、ゴムやプラスチックのシートを敷設する比較的単純な工法です。

  • 施工が容易で工期が短い
  • 耐久性が15年~25年程度
  • 耐候性に優れている反面、伸縮性が低い

シートの種類によって性能は変わりますが、全般に施工のしやすさと低コストが特徴です。

ただし、大規模な改修工事が必要な場合は不向きです。

ウレタン防水工法

ウレタン防水工法は、ウレタンゴム系の塗膜を形成する工法で伸縮性に優れています。

  • 伸縮に強く、20年~30年の耐用年数
  • 防水性と耐久性に優れる
  • 下地調整が必要で施工が難しい

高い防水性と長期間の保護が売りですが、下地調整など施工面での手間が多く、施工技術が必要とされます。

各工法の中では中間的な価格帯です。

このように各工法にはメリット・デメリットがあり、ビルの用途や予算、工期などに合わせて適切な工法を選ぶ必要があります。

特に高い防水性と長期間の耐久性が求められる場合は、FRPやウレタン工法などの高性能な工法を採用するのが賢明でしょう。

ビル防水工事にかかる費用と保証期間

ビル防水工事にかかる費用は、主に使用する工法によって異なります。

各工法の一般的な費用と保証期間は、以下の通りです。

工法費用(1㎡あたり)保証期間
アスファルト防水2,000円~4,000円5年~10年
FRP防水工法6,000円~12,000円10年~20年
シート防水工法3,000円~6,000円5年~15年
ウレタン防水工法4,000円~8,000円10年~15年

一般的にFRP防水工法が最も高額ですが、長期間の耐久性が見込めます。

一方、アスファルト防水は比較的安価で工期も短いものの、耐用年数は15年程度と短めです。

シート防水工法やウレタン防水工法は中間の価格帯に位置し、費用対効果の高い選択肢と言えるでしょう。

また、施工面積が広ければ広いほど、単価は安くなる傾向にあります。

大規模物件の場合は、さらに低価格での発注が可能です。

保証期間は施工業者によっても異なるため、複数社から見積もりを取ることをおすすめします。

長期保証がついている業者を選ぶことで、将来的なコストメリットが期待できます。

ビル防水工事の実施する時期は?

ビルの防水工事を実施するタイミングには、以下のような目安があります。

【新築の場合】
建設時に一括して全面的な防水工事を実施

【既存ビルの場合】
15年~20年を目安に定期的に全面的な工事を実施
5年ごとに目視点検を行い、部分補修の必要性を検討

新築の場合は建設時に防水工事を行うのが一般的です。

一方の既存ビルでは、15年から20年を周期として全面的な工事を行う必要があります。

また、ビル屋上やベランダ部分など、劣化が早い部位については5年ごとに専門家による目視点検を行い、部分補修や部分的な工事の適用を検討します。

さらに、大規模修繕工事を控えている場合は、その際に併せて防水工事を行うのが賢明です。

コストを抑えつつ、集中的な工事で手間を省くことができます。

このように状況に応じて工事時期を計画的に立てることで、将来的な修繕コストの最小化を図ることができます。

ビル防水工事の注意点

ビルの防水工事を実施する際の注意点は、以下の通りです。

  1. 事前に複数業者から見積もりを取り、費用の相場を確認する
    価格だけでなく、工法の内容や保証期間なども比較検討が必要です。
  2. 防水工事に実績と技術力のある専門業者に発注する
    実績のない業者に発注すると、施工不良のリスクが高まります。
  3. 施工中の安全対策と養生が適切に行われているか確認する
    作業エリアへの立ち入り制限や、粉塵対策など万全な配慮が欠かせません。
  4. 保証期間や点検体制、アフターフォローをしっかり確認する
    長期保証と定期点検、不具合時の対応体制を事前に確認しましょう。

特に業者選定は重要なポイントです。

防水工事は高度な専門技術が要求されるため、実績と信頼性のある業者を選ぶ必要があります。

また工事期間中の安全管理にも気を付けなければなりません。

入念な養生対策と、作業エリアへの立入制限など、リスク回避のための対策が欠かせません。

防水工事は建物の重要な資産価値を守る上で、極めて重要な工事です。

事前の検討をしっかりと行い、安心して作業を依頼できる優良業者を選ぶことが何より大切なのです。

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