ビル屋上防水工事は種類で費用が違う?適切な選び方とは | 株式会社新東亜工業  

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ビル屋上防水工事は種類で費用が違う?適切な選び方とは

大規模修繕や防水工事のご相談は実績豊富な新東亜工業へ

ビルやマンションの雨漏りに悩まされていませんか?

そんな時は、屋上防水工事が建物を雨漏りや劣化から守るための重要な手段になりますが、屋上部分は雨や紫外線にさらされやすいため、定期的な修繕や防水工事が必要です。

また、防水工事にはさまざまな種類や工法があり、規模や建物の用途によって最適な方法が異なります。

本記事では、代表的なアスファルト防水をはじめとする防水工事の種類や施工の流れについて解説しながら、費用や時期の目安を紹介し、少しでもあなたの悩みを解消するための情報をお届けします。

防水工事を適切に行うことで、雨漏りの心配をなくし、安心して過ごせる環境を作りましょう。

ビルの屋上防水工事とは?

ビルの屋上は、雨風に直接さらされる場所です。

そのため、屋上の防水層が劣化すると、雨水がビル内部に浸入し、漏水被害が発生する恐れがあります。

ビルの屋上防水工事とは、こうした被害を防ぐため、屋上の防水層を新しく塗布したり、劣化した箇所を補修する工事のことを指します。

定期的なビル防水工事を実施することで、ビルの資産価値を長期にわたり維持できます。

ビルの屋上防水工事の種類

ビルの屋上防水工事には、主に以下の3種類があります。

露出防水工事

屋上の上に新たな防水層を設置する工事です。

高い防水性と耐久性を備えたウレタンゴムなどの防水シートを敷設します。

塗膜防水工事

既存の防水層の上から液状の塗膜防水剤を塗布する工事です。

施工が容易で工期が短く、コストを抑えられるメリットがあります。

複合防水工事

上記の露出防水工事と塗膜防水工事を組み合わせた工事です。

最も高い防水性能が求められる場合に採用されます。

ビルの屋上防水工事の費用相場と耐用年数

ビルの屋上防水工事の費用は、工事の種類、ビルの規模、立地条件などによって大きく変わってきます。

また、防水層の耐用年数も、適切な管理次第で延びたり縮んだりします。

ビル管理者は、こうした費用相場や耐用年数を踏まえ、中長期的な視点で最適な時期に防水工事を実施する必要があります。

ビルの屋上防水工事の費用相場

ビルの屋上防水工事の一般的な費用相場は以下の通りです。

工事の種類費用相場(坪単価)
露出防水工事6,000円〜12,000円
塗膜防水工事3,000円〜6,000円
複合防水工事8,000円〜15,000円
※1坪=約3.3平米

この相場は、中小規模のビルを想定した場合の目安値です。

ビルが大きくなれば、規模の経済が働き、費用を抑えられる傾向にあります。

一方で、都心部など立地条件が良ければ、費用は高めに設定される場合があります。

また、使用する資材の品質や仕様、施工業者の技術力などによっても、費用は変動します。

例えば耐久性に優れたウレタン防水塗膜を採用すれば、費用は高くなりますが、長期的な視野では経済的とも言えます。

このように、防水工事の費用相場は、様々な要因によって変化します。

過去の実績データを参考にしつつ、複数の業者から見積もりを取ることで、適正な価格を見極められます。

ビルの防水工事の耐用年数の目安

次に防水層の一般的な耐用年数は以下の通りです。

工事の種類耐用年数(目安)
露出防水工事10年〜20年
塗膜防水工事5年〜10年
複合防水工事15年〜25年

この耐用年数は、メーカー側の保証期間を参考にした目安値です。

実際には、使用する資材の品質や、施工の丁寧さ、メンテナンスの頻度によって、大きく変わってきます。

例えば国土交通省の調査によると、適切な補修・更新を行えば、防水層の平均的な使用可能期間は20年以上になるとされています。

一方で、放置すれば5年程度で劣化が進行し、雨漏りリスクが高まるという報告もあります。

このように、メンテナンスを欠かさず、早期に補修や更新を実施することが、防水層の長持ちにつながります。

ビル管理者は、費用対効果を考慮しながら、適切な時期に計画的に防水工事を実施する必要があります。

まとめると、ビルの屋上防水工事では、最初の初期費用だけでなく、メンテナンス費用やランニングコストなども長期的に見積もる必要があります。

信頼できる施工業者を選び、メンテナンスを欠かさないことで、トータルコストを最小化できます。

費用相場と耐用年数を理解した上で、賢明な判断を心がけましょう。

防水工事の工法について

防水工事には主に4つの種類が存在します。

今回はその4種類の防水工法について解説します。

ウレタン防水工事

ウレタン防水工事は、耐久性と施工性に優れた工法で、主に屋上防水に多く採用されています。

ウレタン防水材は、塗膜防水材の一種で、高い伸縮性と優れた接着性を持っているため、屋上の膨張・収縮による劣化に強く、長期的な防水性能が期待できます。

シート防水工事

シート防水工事は、防水シートを重ねて施工する工法で、比較的コストパフォーマンスが高いのが特徴です。

複数の防水シートを重ね合わせる「積層工法」は、材料費が抑えられるうえ、防水層の信頼性も高くなります。

工事単価は4,000円/㎡~7,000円/㎡程度と、他の工法に比べて安価です。

コストパフォーマンスに優れ、防水性能も高いシート防水工事は、マンションの大規模修繕によく採用される工法です。

アスファルト防水工事

アスファルト防水工事は伝統的な工法で価格が安価ですが、施工が難しい面があります。

加熱したアスファルトを塗布する工法で、材料費が安価なのが最大のメリットです。

しかし、高温のアスファルトを均一に塗布する必要があり、熟練を要する施工が求められます。

国土交通省の調査によると、防水工事の瑕疵の発生率は、アスファルト防水工事で15.2%と最も高くなっています。

価格が安価なアスファルト防水は魅力的ですが、施工精度によって耐久性に差が出ます。

FRP防水工事

FRP防水工事は軽量で施工性に優れる防水工法ですが、比較的工事費用がかかります。

FRP(ガラス繊維強化プラスチック)防水は、ガラス繊維を樹脂でコーティングした軽量な素材を使用する工法です施工時の重量負担が少なく、工期も短縮できるメリットがあります。

工事単価は5,000円/㎡~10,000円/㎡程度と、比較的高額になります。

高額ですがFRP防水は施工性と耐久性に優れ、15年前後の長期間にわたり防水性が持続します中長期的なコストパフォーマンスの面でもメリットがある工法です。

ビルの屋上防水工事を実施する時期の目安

ビルの屋上防水工事は、防水層の劣化や雨漏りの兆候が現れた場合に実施することが推奨されます。

具体的には、以下の3点が目安となります。

ビルの防水層に亀裂や剥がれ、塗膜のはげがある

防水層に亀裂や剥がれ、塗膜のはげなどの劣化が見られる場合は、速やかに防水工事を検討する必要があります。これらは雨水の浸入経路になり、ビル内部への雨漏りにつながるためです。

ビルの屋上に雨漏りの痕跡がある

屋上の一部に雨漏りの痕跡が確認された場合も、防水工事の実施時期です。

痕跡があれば、すでに雨水が浸入していることを示しています。

ビル防水層の耐用年数が超えている(10年以上経過)

防水層には耐用年数があり、一般的に10年程度が目安とされています。10年以上経過していれば、雨漏りのリスクが高まるため、予防的に防水工事を行うべきでしょう。

実際に、国土交通省の調査によると、ビルの防水層の劣化が原因で発生した雨漏りの被害件数は年間1,000件を超えているとの報告があります。

早期の発見と対策が何より重要なのです。

ビルの屋上防水工事をする際の注意点

ビルの屋上防水工事を実施する際は、以下の5点に注意を払う必要があります。

  1. 工事業者の実績と信頼性を確認する
    工事の品質を左右するのは施工業者の技術力です。実績のある優良業者を選ぶことが重要です。複数の業者から見積もりを取り、比較検討しましょう。
  2. 使用する資材の品質を吟味する
    防水層に使用する資材の品質が、耐久性に大きく影響します。資材メーカーの実績や、資材の仕様を確認し、高品質な製品を選びましょう。
  3. 施工方法と保証内容を確認する
    防水工事の施工方法や工程、使用する資材などを事前に確認しましょう。また、業者が提示する保証内容(保証期間など)も重要なポイントです。
  4. 安全対策を徹底する
    屋上での作業は、高所作業になるため安全対策が不可欠です。業者に対し、作業員の安全確保や第三者への配慮など、細かな安全対策を徹底するよう求めましょう。
  5. 工事による建物への影響を最小限に抑える
    防水工事中は、ビル内の事務所や店舗への影響(騒音、振動など)が避けられません。業者と事前によく打ち合わせを行い、影響を最小限に抑える工夫が必要です。

このように、事前の準備と業者選定、施工中の細かな注意点にも気を配ることで、品質の高い防水工事を実現できます。

ビル管理者としては、ビルの資産価値を長期にわたり維持するため、これらの点を押さえた対応が求められます。

防水工事での助成金や補助金について【屋根防水や屋上防水】

大規模修繕に関わらず屋根防水、屋上防水などは場合によって多くの資金が必要になります。

そんな時に活用できるのが助成金や補助金です。各地方自治体では修繕工事や外壁塗装などにおいて補助金などを用意している場合があります。

防水工事の場合リフォーム補助金や住宅改修工事における助成金などがあり、該当する場合には防水工事の補助金を受けることが可能です。

以下の内容が基本的な補助金申請時の条件です。

  • 補助金申請できる地域に住んでいる
  • 以前同じ補助金や助成金を受け取っていない
  • 税金を滞納していない
  • 省エネに関するものや耐震補強など、その地方自治体の目的にあった工事であること

詳しくはお住まいの各自治体のホームページ、または問い合わせをして確認してみましょう。

防水工事に関してのよくある質問を紹介

ここでは防水工事に関してよくある質問を紹介していきます。

Q

防水工事前に何か準備は必要ですか?

A

防水工事前には、施工箇所の周りを整理し、私物や家具などは移動が必要になります。また、工事中の騒音や振動について、事前に確認しておきその時間帯の過ごし方などを決めておくとスムーズに対応できます。

Q

防水工事を行う周期はどのくらいですか?

A

一般的に、防水工事は10年から15年ごとに行うのが目安です。定期的な点検を行い、劣化が見られる場合は早めに工事を実施すると、建物の寿命を延ばすことができます。

Q

雨天時も防水工事は行いますか?

A

防水工事は晴天時に行うのが基本です。雨天時に施工すると、乾燥が不十分になり、防水効果が落ちることがあります。そのため、天気を見ながらスケジュールを調整し、品質を確保します。

Q

防水工事中に臭いがすることはありますか?

A

防水工事では、使用する材料によって臭いが発生することがあります。特に溶剤系の材料を使うと匂いが強くなることがあります。臭いについて気になる場合はご相談の上、水性材料を選べば臭いは抑えられます。工事中は換気をしっかり行い、匂いがこもらないようにしましょう。

ビルの屋上防水工事まとめ

屋上防水工事は、建物の寿命を延ばし、雨漏りを防ぐために重要な工事です。定期的なメンテナンスが必要なため、適切なタイミングで防水工事を行うことが大切です。

防水工事の費用は、面積、防水材の種類、施工業者などによって異なります。防水材の種類には、シート防水、塗膜防水、ウレタン防水、アスファルト防水などがあります。それぞれにメリット・デメリットがあるので、建物の状況や予算に合わせて選ぶ必要があります。

シート防水は耐久性が高く、防水性に優れていますが、施工に時間がかかり、費用も高くなります。塗膜防水は施工が簡単で費用も比較的安価ですが、耐久性はシート防水より劣ります。ウレタン防水は伸縮性に優れ、耐久性がありますが、費用が高いのがデメリットです。アスファルト防水は施工が簡単で費用も安いですが、耐久性は他の防水より劣ります。

屋上防水は、建物の寿命を延ばし、雨漏りを防ぐために重要な工事です。定期的なメンテナンスが必要なため、適切なタイミングで防水工事を行うことが大切です。

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