大規模修繕とは?マンションの費用相場・周期・工事内容を解説!管理組合が知っておくべき進め方も紹介【2026年最新】| 株式会社新東亜工業

大規模修繕とは?マンションの費用相場・周期・工事内容を解説!管理組合が知っておくべき進め方も紹介

「外壁の色あせやひび割れが目立ってきたけれど、今すぐ工事が必要なのだろうか」「外壁塗装や大規模修繕は費用が高額になりそうで不安…」そんな悩みを感じていませんか。

大規模修繕は費用が高額になりやすく、修繕周期や工事内容の判断を誤ると、将来的なトラブルにつながるだけでなく、マンションの寿命や資産価値にも影響を及ぼしかねません。そのため、感覚的に進めるのではなく、根拠を持って検討することが重要です。

実際、マンションの大規模修繕では、費用相場が分からないまま話を進めてしまったり、建築基準法や確認申請といった法律面の理解が不足したことで、後から是正対応や計画変更を迫られるケースも見られます。大規模修繕は工事だけでなく、法律や手続きも含めて考える必要があります。

この記事では、大規模修繕とは何かという基本から、修繕周期の考え方、大規模修繕の費用目安、工事内容の全体像に加え、建築基準法との関係や注意すべきポイントまで詳しく解説します。

初めて大規模修繕を検討する方でも、判断の軸が整理できる内容になっていますので、ぜひ最後ませご覧ください。

目次

大規模修繕とは?マンションで必ず必要になる理由

大規模修繕は、マンションを長く安全に使い続けるために欠かせない工事です。見た目の回復ではなく、建物の性能を維持し、将来の修繕負担を抑える役割を担います。

まずは、大規模修繕の定義や目的を正しく理解し、なぜ定期的な実施が求められるのかを押さえておきましょう。

大規模修繕工事の定義と目的

大規模修繕工事とは、マンションの経年劣化によって低下した性能を回復させるために、計画的に実施される大がかりな工事を指します。

一般的には建物全体に足場を設置し、外壁や屋上、防水層などの共用部分を対象として行われます。単なる補修工事ではなく、建物全体の安全性と価値を維持するための重要な取り組みです。

大規模修繕の目的は、次の3つとなります。

大規模修繕工事の主な目的
  • 建物の安全性を確保するため
  • マンションの資産価値を維持するため
  • 居住環境の快適性を保つため

大規模修繕工事の対象は、区分所有者全員で使用する共用部分です。

大規模修繕の主な工事対象
  • 外壁
  • 屋上
  • 共用廊下・階段
  • バルコニー
  • 共用部の鉄部や防水層

専有部分は原則として対象外であり、共用部分を中心に建物全体を守る工事である点が大規模修繕の特徴と言えます。

なぜマンションに大規模修繕工事が必要なのか

鉄筋コンクリート造のマンションは耐久性が高い建物ですが、時間の経過による劣化は避けられません。特に注意すべきなのが、外壁や防水層の劣化です。

外壁に生じたひび割れから雨水が侵入すると、内部の鉄筋が錆び、膨張することでコンクリートを内側から押し出します。
その結果、さらにひび割れや剥離が進行し、劣化が加速します。この状態を放置すると、補修範囲が広がり、修繕費用も大きくなってしまいます。

大規模修繕は、このような深刻な劣化に至る前に建物を守るための予防的な工事です。早い段階で必要な補修工事を行うことで、マンションの寿命を延ばし、将来的な負担を抑えることができます。

修繕工事・改修工事・補修工事の違い

マンションの維持管理を考えるうえで、「修繕工事」「改修工事」「補修工事」の違いを正しく理解しておくことは重要です。これらは似た言葉に見えますが、工事の目的や位置付けが異なり、大規模修繕を検討する際の判断にも影響します。

項目修繕工事改修工事補修工事
目的劣化した性能の回復性能・機能の向上不具合の応急的対応
基本的な考え方新築時の状態に近づける新築時以上の価値を付加現状維持・被害拡大防止
主な工事内容外壁補修、防水工事、塗装工事断熱改修、設備更新、バリアフリー化ひび割れ補修、部分修理
工事規模中〜大規模中〜大規模小規模
合意形成比較的行いやすい説明・検討が必要比較的不要

修繕工事とは

修繕工事とは、経年劣化によって低下した建物の性能や機能を、新築時に近い状態へ回復させることを目的とした工事です。

外壁のひび割れ補修や防水層の改修、塗装の塗り替えなどが該当し、大規模修繕工事の中心となる考え方です。

改修工事とは

改修工事は、建物の性能や利便性を新築時以上に高めることを目的とする工事を指します。

断熱性能の向上やバリアフリー化、防犯設備の追加などが代表例で、費用対効果や必要性について管理組合内で慎重な検討が求められるケースもあります。

補修工事とは

補修工事は、劣化や不具合が発生した箇所を部分的・応急的に直す工事です。

規模は小さいものの、放置すると将来的に修繕工事や大規模修繕につながる可能性があるため、早期対応が重要となります。

大規模修繕は何年ごとに行う?実施周期12〜15年の根拠

大規模修繕工事を「いつ実施するか」は、多くの管理組合が悩むポイントです。

一般的に、大規模修繕の周期は12〜15年周期が目安とされていますが、そこには明確な理由があります。周期の考え方を理解することで、自分たちのマンションに合った判断がしやすくなります。

一般的な大規模修繕の周期と国の指針

マンションの大規模修繕は、12〜15年ごとに実施されるケースが多く見られます。この考え方は、国土交通省が示す「長期修繕計画作成ガイドライン」に基づいています。

ガイドラインでは、30年以上の長期修繕計画を立て、その間に複数回の大規模修繕を行うことが想定されています。
新築から12〜15年で1回目、25〜30年前後で2回目を迎えるのが一般的なモデルです。ただし、これはあくまで目安であり、すべてのマンションに当てはまるわけではありません。

なぜ12〜15年が目安とされているのか
  • 外壁塗装の塗膜は、一般的に10〜15年程度で防水性能が低下します。
  • 屋上やバルコニーの防水層も、同じく10〜15年で性能が落ち始めます。
  • 外壁タイルの打診調査は、10年ごとの実施が義務付けられています。

12〜15年とされる理由は、建物を構成する主要な部材の耐用年数にあります。

これらの点検や更新のタイミングが重なるため、12〜15年周期が合理的とされています。性能が大きく低下する前に修繕を行うことで、被害の拡大を防ぐことができます。

専門家による劣化診断の重要性

大規模修繕の周期を延ばすかどうかは、費用削減だけを目的に判断すべきではなく、建物の劣化状況・立地環境・使用材料・日常管理の実態を総合的に見極めたうえで判断する必要があります。

表面的には外観に大きな劣化が見られなくても、防水層や下地部分で劣化が進行しているケースも少なくありません。周期を安易に延ばした結果、補修範囲が拡大し、次回の大規模修繕でかえって費用負担が大きくなることもあります。

そのため、周期延長の可否は管理組合だけで判断せず、必ず専門家による劣化診断を実施したうえで、安全性と将来の修繕負担を踏まえて慎重に検討することが重要です。

マンション大規模修繕は何年ごとに行うのか、さらに詳しく知りたい方はこちらの記事をごらんください。

また、公的な考え方を踏まえた修繕計画については、大規模修繕工事に関して国土交通省が示している指針も参考になります。

大規模修繕の費用相場はいくら?マンション規模別に解説

大規模修繕を検討する際、多くの管理組合が最も気になるのが費用の問題です。金額が大きいだけに、「相場より高くないか」「積立金で足りるのか」と不安を感じるのは自然なことと言えます。

ここでは、国の調査データをもとに、大規模修繕の費用相場や規模別の目安、内訳について解説します。費用の考え方を理解することで、見積内容の妥当性を判断しやすくなります。

大規模修繕の費用相場|1戸あたり目安

国土交通省が実施した「マンション大規模修繕工事に関する実態調調」によると、大規模修繕の費用は1戸あたり75〜150万円程度に収まるケースが多く見られます。
特に多い価格帯は100〜125万円前後で、初回の大規模修繕ではこの範囲に集中する傾向があります。

この金額には、外壁補修工事や塗装、防水工事、足場設置など、建物全体を対象とした主要工事が含まれています。

築年数が浅いほど劣化が軽微なため、比較的費用は抑えられますが、立地条件や施工仕様によって上下する点には注意が必要です。

大規模修繕の費用相場|マンション規模別の総工事費の目安

マンションの総戸数によって、総工事費の目安は大きく変わります。一般的な規模別の目安は次のとおりです。

マンション規模総工事費の目安特徴
30戸未満約2,000万〜4,500万円1戸あたり負担が大きくなりやすい
30〜70戸約3,500万〜8,000万円最も標準的な価格帯
70戸以上約7,000万〜1億5,000万円スケールメリットが出やすい

戸数が多いマンションほど、足場や現場管理費などの固定費を分散できるため、1戸あたりの単価が下がりやすい傾向があります。

一方で、小規模マンションでは1戸あたりの負担が重くなりやすく、計画的な積立がより重要になります。

大規模修繕費用の内訳と見積書の見方

大規模修繕工事の費用は、いくつかの項目に分かれています。主な内訳と割合の目安は以下のとおりです。

工事項目割合の目安内容
外壁関連工事約40〜45%下地補修、タイル補修、塗装など
仮設工事約15〜20%足場設置、養生、現場設備
防水工事約15〜20%屋上・バルコニー防水
鉄部塗装約5〜10%階段、手すり、扉など
その他約10%管理費、共用部補修など

見積書を確認する際は、総額だけでなく、各工事項目の割合が極端に偏っていないかを確認することが重要です。

特に仮設工事費が過度に高い場合は、足場計画に無駄がないか慎重に確認する必要があります。

次項では、大規模修繕工事の内容について、代表的な工事項目ごとに解説します。

大規模修繕の工事内容|マンションで行われる主な工事項目

大規模修繕を行うマンションでは、外壁や防水といった目に見える部分だけでなく、建物全体の性能を維持するためのさまざまな工事が行われます。

工事内容を正しく理解していないと、「どこまで直すのか」「なぜこの費用になるのか」が分からず、合意形成が難しくなりがちです。

ここでは、マンションの大規模修繕で実施される代表的な工事内容について詳しく解説します。

以下の表に、大規模修繕で一般的に行われる工事項目についてまとめました。

工事項目主な内容目的
仮設工事足場設置・養生安全確保・品質確保
外壁下地補修ひび割れ補修・欠損補修劣化防止・事故防止
外壁塗装塗膜更新防水性・美観回復
シーリング工事目地材打替え雨水侵入防止
防水工事屋上・バルコニー防水雨漏り防止
鉄部塗装階段・手すり等防錆・耐久性向上

仮設工事(足場設置・養生)

大規模修繕工事は、まず仮設工事から始まります。足場の設置は作業員の安全確保だけでなく、外壁補修工事や塗装品質を左右する重要な工程です。

あわせて行う養生作業では、塗料や洗浄水の飛散を防ぎ、周囲や居住者の生活環境への影響を抑えます。
仮設工事は全体費用の15〜20%程度を占めることが多く、削減しすぎると品質低下につながる点に注意が必要です。

外壁下地補修工事・外壁塗装工事

外壁工事は大規模修繕の中心となる工事です。

ひび割れやタイルの浮き・剥離を補修したうえで、塗装を行い塗膜の防水性を回復させます。
下地補修工事を十分に行わずに塗装だけを行うと、数年で不具合が再発する可能性があります。

下地補修工事の考え方や範囲は、業者の技術力が表れやすいポイントです。

シーリング工事(目地補修)

外壁の目地やサッシ周りに使用されているシーリング材は、紫外線や風雨により劣化します。

大規模修繕では、既存シーリングを撤去し、新しい材料に打ち替える工事が一般的です。
シーリングの劣化を放置すると、雨水が建物内部に侵入し、構造部の劣化を招く恐れがあります。

防水工事(屋上・バルコニー)

屋上やバルコニーの防水工事は、マンションの雨漏り防止に直結する重要な工事です。

防水層の劣化が進行すると、室内への漏水だけでなく、コンクリート内部の鉄筋腐食につながります。
ウレタン防水やシート防水など、建物の構造や状態に応じた工法選定が必要です。

鉄部塗装・その他共用部工事

階段や手すり、扉などの鉄部は、錆が進行しやすい部分です。塗装によって防錆性能を回復させることで、安全性と耐久性を保ちます。
また、共用廊下や階段床の補修、照明交換などがあわせて行われるケースもあります。

大規模修繕工事の内容を把握しておくことで、見積金額の妥当性や工事範囲の判断がしやすくなり、住民への説明もスムーズになります。

工事内容を「一式」として捉えるのではなく、項目ごとに目的と必要性を理解することが、納得感のある大規模修繕につながります。

【施工事例】8階建てマンションの大規模修繕工事|新東亜工業

東京都青梅市の築17年・8階建てマンションで、予算不足に悩む管理組合からご相談をいただきました。

他社見積では予算オーバーでしたが、自社施工と問屋直仕入れによるコスト削減で大規模修繕を実現した事例です。

工事の概要|費用・期間

今回の工事は、築17年で初めての大規模修繕を実施したマンションの外壁塗装と防水工事です。

項目 内容
建物種別 8階建てマンション
築年数 築17年(初めての大規模修繕)
工事金額 2,430万円
工事期間 約2ヶ月間
施工場所 東京都青梅市
主な工事内容 ・外壁塗装
・タイル補修
・シーリング工事
・屋上防水
・バルコニー長尺シート
・鉄部塗装
使用塗料 シリコン塗料(外壁・鉄部)
防水工法 ・ウレタン塗膜防水(密着工法)
・高反射トップコート
特殊施工 ・硬化不良シーリング撤去
・窯焼きタイル補修
特記事項 予算制約により優先工事に絞り込み、廊下床シートは次期工事へ

管理組合の予算不足に対応し、子会社の問屋直仕入れと自社施工によるコスト削減を提案しました。

屋上はウレタン防水の密着工法で、熱対策として高反射トップコートを採用しました。バルコニーは居住者の要望で長尺シートを採用し、見た目と耐久性を両立しました。

シーリングは硬化不良が広範囲に発生しており、通常の倍以上の手間をかけて撤去・打ち替えを実施しました。

タイル補修は窯焼きサンプルを製作し、既存と見分けがつかないレベルで補修しました。

お問い合わせ・ご依頼内容

管理組合の副委員長様から、予算オーバーで大規模修繕ができない状況についてご相談をいただきました。

お客様:「昨年に実施予定でしたが、ウクライナやコロナ、円安などの影響で、工事予算が跳ね上がり、修繕積立金予算をオーバーしてしまいました。管理組合で融資を受けることは極力避けて、例えば、足場を組んでいっぺんにできる修繕だけに絞るなどして、早めに実施したいと思っております。」

担当者:「ご予算に合わせた見積りの施工範囲の提案をすることも可能です。また弊社は、子会社で材料の問屋をもっている為、同じ工事内容でも他社様よりお安くなります。」

修繕予算オーバーで工事が止まっている状況で、「融資は避けたい」「必要最低限で抑えたい」という明確な要望がありました。

現地調査から工事開始までの流れ

現地調査では屋上防水、外壁、シーリングの状態を確認し、予算に応じた施工範囲を提案しました。

調査担当者:「既存の防水がアスファルトシート防水ですね。状態も悪くはないので上からウレタン塗膜防水の密着工法で施工します。熱がこもりやすいので保護塗料は高反射のトップコートを塗ります。」

お客様:「バルコニーは、今回廊下と同じようなシートを張りたいなと思ってます。」

調査担当者:「シートは見た目はいいですが、ウレタン防水の倍近くの費用なんですよ。それでやらないマンションが多いんです。」

お客様:「でも費用みてですがなるべくシートにしてあげたいなぁと思ってます。」

石目地の硬化不良も発見し、撤去の手間と費用を事前に説明しました。

見積提出後、理事会でのプレゼンを実施し、中間マージンゼロ、自社施工、問屋直仕入れで費用面の優位性を説明しました。

工事中の流れ・やり取り

工事は近隣挨拶から開始し、アスベスト調査、下地補修、塗装、防水の順で進めました。

現場担当者:「本日から工事を開始させていただきます。近所の方に挨拶できました。管理人さんにもお会いできたので工事の内容とか話して打ち合わせしときました。」

お客様:「ありがとうございます。」

現場担当者:「アスベストの結果報告書が届きました。速報通りアスベストは入っていませんでした。」

工事期間中は進捗報告を密に行い、追加工事(廊下・階段長尺シート)の見積相談にも対応しました。

騒音対策や近隣工事との調整、LED照明交換の相談なども実施し、住民・管理組合との信頼関係を維持しました。

まとめ

全工程を完了し、高品質な仕上がりにご満足いただきました。

窯焼きタイルの補修は既存と見分けがつかないレベルで仕上がりました。

お客様:「張り替えたタイルも全然、わからないですね。」

現場担当者:「窯焼きなのでかなり近い色なのでほとんど違いはわからないと思いますよ。竣工図書としてまとめてきたのですがデータもありますので必要だったら言ってください。」

お客様:「本当にありがとうございました。次回は床と電気をまとめてやりましょう。」

今回の工事では、予算オーバーで中断していた大規模修繕を、自社施工と問屋直仕入れによるコスト削減で実現しました。

理事会での丁寧なプレゼンテーション、予算に応じた施工範囲の調整、硬化不良シーリングの手間のかかる撤去作業、窯焼きタイルによる高品質な補修など、確かな技術と柔軟な対応が評価されました。

工事中は管理人や住民との密な連携を保ち、アスベスト調査や近隣挨拶などの安全管理も徹底。

「次回も相談したい」というお言葉をいただき、長期的な信頼関係を構築できました。

▶参考元:【実録】8階建てマンションの大規模修繕工事(管理組合)の流れを完全公開!

新東亜工業では、このような予算制約のある大規模修繕工事にも丁寧に対応し、管理組合様の大切な資産をお守りしています。

大規模修繕の流れ|全体像を把握しよう

大規模修繕工事は、劣化診断から計画立案、施工、完了検査まで、複数の工程を段階的に進めていく長期的な取り組みです。

全体の流れを事前に把握しておくことで、管理組合としての判断ポイントや、居住者への説明が必要となるタイミングを整理しやすくなります。

また、工事期間中の生活への影響や注意点をあらかじめ理解しておくことで、不要な混乱やトラブルを防ぐことにもつながります。

  1. STEP

    事前準備|劣化診断と長期修繕計画の見直し

    大規模修繕工事は、まず建物の現状を正しく把握することから始まります。
    専門家による劣化診断を実施し、外壁や防水層、鉄部などの状態を確認したうえで、長期修繕計画が現状に合っているかを見直します。
    この段階では「本当に今が実施時期なのか」「どの範囲まで修繕が必要か」を整理することが重要です。
    管理組合は修繕の基本方針を検討し、将来の修繕負担も見据えながら方向性を固めていきます。

  2. STEP

    計画段階|設計・仕様決定と概算見積の整理

    次に行うのが、工事内容や仕様を具体化する計画段階です。修繕設計をもとに、外壁補修工事や防水工事の範囲、使用材料のグレードなどを決定し、概算の工事費を把握します。
    この時点で修繕積立金とのバランスを確認し、無理のない計画になっているかを検討します。
    管理組合にとっては、総会で承認を得るための重要なフェーズであり、工事内容と費用について丁寧な説明が求められます。

  3. STEP

    着工準備|施工会社決定と住民説明

    計画内容が固まったら、施工会社を選定し、着工に向けた準備に入ります。
    施工会社が決定すると、工事スケジュールや作業内容、生活への影響について住民説明会が実施されます。
    管理組合は、近隣への配慮や居住者への周知を行い、工事中のトラブルを防ぐ役割を担います。
    この段階で不安や疑問を解消しておくことで、工事期間中の混乱を最小限に抑えることができます。

  4. STEP

    仮設工事|足場設置と養生

    工事が始まると、最初に仮設工事として足場の設置や養生作業が行われます。
    足場は作業員の安全確保だけでなく、工事品質を左右する重要な工程です。
    養生により塗料や洗浄水の飛散を防ぎますが、この期間からベランダの使用制限や窓の開閉制限が発生します。
    管理組合は、生活への影響が出始めるタイミングとして、改めて住民への周知を徹底することが大切です。

  5. STEP

    修繕工事|外壁補修・塗装・防水工事

    仮設工事が完了すると、本格的な修繕工事に入ります。
    外壁の下地補修、タイル補修、シーリング工事、外壁塗装、防水工事などが順次行われます。
    この期間は、騒音や臭気、高圧洗浄時の水しぶきなど、日常生活への影響が最も大きくなります。
    管理組合は施工状況を確認しながら、居住者の理解と協力を得ることが求められます。

  6. STEP

    仕上げ|最終補修工事と清掃

    主要な工事が完了すると、細部の補修や仕上げ作業、共用部の清掃が行われます。
    この工程では、工事中に発見された軽微な不具合の修正や、仕上がりの最終確認が中心となります。
    管理組合は、施工内容が計画どおりに実施されているかを確認し、必要に応じて是正を依頼します。

  7. STEP

    完了|完了検査と引き渡し

    すべての工事が完了すると、管理組合立ち会いのもとで完了検査が行われます。
    仕上がりや安全性に問題がないことを確認したうえで、工事は正式に引き渡されます。
    この段階で保証内容や今後の点検スケジュールを確認しておくことが重要です。
    大規模修繕は完了して終わりではなく、その後の維持管理につなげることが、建物の価値を守ることにつながります。

大規模修繕工事の工期目安

大規模修繕工事の工期は、マンションの規模や工事内容によって大きく異なります。
あらかじめ目安を把握しておくことで、理事会や住民説明の際に現実的なスケジュールを共有しやすくなります。

マンション規模総戸数の目安工期の目安備考
小規模マンション30戸未満約3〜4か月工事範囲が限定的だが、1戸あたりの負担が大きくなりやすい
中規模マンション30〜70戸約4〜6か月最も一般的な規模で、標準的な工程になりやすい
大規模マンション70戸以上約6〜12か月工期が長く、天候や工程調整の影響を受けやすい

上記はあくまで一般的な目安であり、天候不良や劣化状況の想定外の進行、追加補修工事の発生によって工期が延びる場合もあります。
そのため、管理組合としては余裕を持った工程計画を立て、工事開始前の段階から住民へ十分な説明と周知を行うことが重要です。

必ず専門家による劣化診断を行ったうえで、安全性と将来の修繕負担を踏まえて判断することが重要です。

管理組合が知っておくべき大規模修繕の進め方

大規模修繕を成功させるかどうかは、使用する材料や施工技術といった工事内容そのもの以上に、「どのような体制で、どの順序で進めるか」に大きく左右されます。

特に管理組合が主体となるマンションでは、準備不足や情報共有の不足が原因となり、住民間の不信感や合意形成の停滞、結果として工事計画の遅れや内容変更が生じるケースも少なくありません。

ここでは、管理組合が押さえておくべき大規模修繕の進め方について、実務上の視点も交えながら解説します。

大規模修繕は誰が主導する?理事会・修繕委員会の役割

大規模修繕は、管理会社や施工会社が主導して進める工事ではなく、あくまで管理組合が主体となって判断・決定する工事です。
その中で、理事会と修繕委員会はそれぞれ異なる役割を担い、相互に補完しながら進めていくことが重要になります。

理事会と修繕委員会の役割比較

項目理事会修繕委員会
位置づけ管理組合の意思決定機関理事会の下部組織・補助機関
主な役割方針決定・最終判断情報収集・検討・整理
判断内容実施時期、基本方針、予算の方向性工事内容の検討、方式比較、資料作成
責任の所在管理組合として最終責任を負う判断材料の提供を担う
住民対応総会での説明・合意形成説明資料の準備・補足対応

理事会は、管理組合を代表する意思決定機関として、大規模修繕の実施時期や基本方針、予算の方向性など、全体に関わる重要事項を決定します。

一方で修繕委員会は、専門的な情報収集や検討、資料整理を担う実務的な役割を果たし、理事会の判断を支える存在です。

修繕委員会を設置することで、理事会だけでは対応しきれない検討作業を分担できるだけでなく、検討過程を住民に説明しやすくなるというメリットがあります。

また、複数の区分所有者が関わることで、判断が特定の個人に偏るリスクを抑える効果も期待できます。

重要なのは、最終的な決定責任が管理組合にあることを、理事・委員・区分所有者全員が理解しておくことです。

この認識が共有されていないと、トラブル発生時に責任の所在が曖昧になりやすくなるため、役割分担を明確にした体制づくりが欠かせません。

設計監理方式・責任施工方式・コンサル活用の違い

大規模修繕の進め方には、いくつかの代表的な方式があり、どの方式を採用するかによって進行の仕方や管理組合の負担、工事の透明性が大きく変わります。

方式ごとの特徴を理解し、自分たちのマンションに合った進め方を選ぶことが重要です。

大規模修繕の進め方の方式比較

方式主な特徴メリット注意点・デメリット向いているマンション
設計監理方式設計事務所・修繕コンサルが設計・仕様作成と工事監理を担当工事内容の透明性が高く、品質管理をしやすいコストと期間がやや増えやすい規模が大きく、品質重視のマンション
責任施工方式施工会社が設計から施工まで一貫して実施意思決定が早く、コスト調整しやすい工事内容の妥当性を管理組合側で確認する必要がある中小規模でスピード重視のマンション
コンサル活用型管理組合側の立場で専門家が助言初回修繕でも判断しやすいコンサルの役割範囲を明確にする必要がある初めて大規模修繕を行うマンション

設計監理方式は、設計と施工を分離することで過剰工事や手抜き工事を防ぎやすく、品質を重視したい管理組合に向いています。

一方、責任施工方式はスピード感とコスト調整のしやすさが特徴ですが、内容のチェック体制を整えることが重要です。

コンサル活用型は、管理組合の経験不足を補う手段として有効であり、各方式の特徴を理解したうえで選択することが、納得感のある大規模修繕につながります。

大規模修繕でよくあるトラブルと対策

大規模修繕では、事前の準備や認識のズレが原因となり、工事中・工事後にさまざまなトラブルが発生することがあります。

多くの場合、トラブルそのものよりも「事前に想定できていなかったこと」が問題を大きくしています。

ここでは、実際によく見られるマンション大規模修繕トラブルと、その対策をご紹介します。

修繕積立金が不足していたトラブルと対策

修繕積立金の残高を十分に把握しないまま計画を進め、工事直前に不足が判明するケースは非常に多く見られます。この場合、一時金徴収や工事内容の縮小を迫られ、住民の反発や合意形成の停滞につながりやすくなります。

対策としては、計画初期段階で積立金残高と将来見込みを確認し、長期修繕計画と照らし合わせて資金面の現実性を検証することが重要です。

工事内容の説明不足によるトラブルと対策

「なぜ今この工事が必要なのか」「どこまで修繕するのか」といった説明が不足すると、住民の不安や不信感が高まり、反対意見が強まる原因になります。

対策としては、専門用語を避けた説明資料を用意し、工事の目的・範囲・効果を丁寧に共有することが有効です。 説明会を複数回実施することで理解が深まりやすくなります。

業者選定を価格重視で行ったトラブルと対策

見積金額の安さだけで施工会社を選定した結果、工事品質や現場管理に問題が生じ、追加工事や再補修が必要になる事例も少なくありません。

対策としては、価格だけでなく、施工実績、提案内容、現場管理体制、保証内容まで含めて総合的に評価することが重要です。 見積書の内訳を比較し、工事内容の妥当性を確認する視点が欠かせません。

工事期間中の生活トラブルと対策

騒音や臭気、ベランダ使用制限など、工事中の生活への影響が原因でトラブルが発生することもあります。

対策としては、工事スケジュールや影響範囲を事前に周知し、生活制限の期間や内容を明確に伝えることが重要です。 問い合わせ窓口を明確にしておくことで、不満の蓄積を防ぎやすくなります。

大規模修繕のトラブルは、突発的に起こるものではなく、ほとんどが事前の準備と情報共有によって防ぐことができます。

管理組合が早い段階から状況を整理し、住民と同じ情報を共有しながら進めることが、トラブル回避の最大の対策と言えるでしょう。

1回目と2回目以降でここが違う|大規模修繕の考え方と注意点

大規模修繕は、1回目と2回目以降で「考え方」や「判断の難易度」が大きく変わります。

初回の大規模修繕は、外壁や防水など建物外部の修繕が中心で比較的進めやすい傾向にありますが、2回目以降は設備更新や大規模な改修が加わり、費用や工期、生活への影響も大きくなります。

そのため、初回と同じ感覚で進めてしまうと、資金不足や合意形成の停滞といった問題が生じやすくなります。

ここでは、1回目と2回目以降の大規模修繕で何が変わるのか、管理組合が注意すべきポイントを解説します。

回数実施時期の目安主な工事内容費用感判断のポイント
1回目築12〜15年外壁・屋上防水など外部中心比較的抑えやすい初回でも進めやすい
2回目築25〜30年外部+設備更新高くなりやすい資金計画が重要
3回目築40年前後大規模改修・全面更新非常に高額将来方針の検討

1回目の大規模修繕|建物外部の性能回復が中心

1回目の大規模修繕は、一般的に築12〜15年前後で実施され、外壁や屋上防水など建物外部の修繕が中心となります。主な目的は、経年劣化によって低下した防水性や安全性を回復させることです。

工事内容が比較的シンプルで、設備更新を伴うケースは少ないため、計画は立てやすい傾向があります。一方で、「初めての大規模修繕」であるため、管理組合や住民にとって経験不足による不安が生じやすく、丁寧な説明と合意形成が重要になります。

2回目の大規模修繕|設備更新が本格化する段階

2回目の大規模修繕は、築25〜30年前後で迎えるケースが多く、外部修繕に加えて給排水管や電気設備、エレベーター関連設備などの更新・改修が検討対象になります。

この段階では、単なる「修繕」ではなく「更新」や「改修」を伴う工事が増えるため、費用が高額になりやすく、工期も長期化しがちです。また、断水や停電など、居住者の生活に直接影響する工事が含まれる点も特徴です。

そのため、技術的な判断や資金計画の難易度が高くなり、長期修繕計画や修繕積立金の見直しが不可欠になります。

3回目の大規模修繕|建物寿命を見据えた判断が必要

3回目の大規模修繕は、築40年前後以降に実施されることが多く、建物全体の老朽化が進行している段階です。
この時期には、修繕を継続するのか、将来的な建替えや大規模改修を視野に入れるのかといった、より長期的な判断が求められます。

設備更新の規模はさらに大きくなり、修繕費用も高額になりやすいため、「どこまで修繕を行うのか」「費用対効果は見合うのか」を慎重に検討する必要があります。

管理組合には、建物の寿命や資産価値、住民構成の変化を踏まえた戦略的な判断が求められます。

長期修繕計画の見直しがより重要になる理由

2回目・3回目の大規模修繕では、当初作成した長期修繕計画が実態に合わなくなっているケースも少なくありません。工事費の上昇、劣化状況の変化、居住者の高齢化などを踏まえ、定期的な計画の見直しが不可欠です。

長期修繕計画を現実的な内容に更新することで、修繕積立金の不足や急な負担増を防ぎ、無理のない大規模修繕を実現しやすくなります。

大規模修繕工事の業者選び|失敗しないための判断基準

大規模修繕工事では、どの業者に依頼するかによって、工事品質や費用、将来的なトラブル発生率が大きく変わります。金額の大小だけで判断すると、結果的に再修繕や追加費用が発生し、管理組合の負担が増えるケースも少なくありません。

ここでは、管理組合が押さえておくべきマンション大規模修繕工事の業者選びの考え方を解説します。

大規模修繕工事の業者にはどんな種類があるか

大規模修繕工事を請け負う業者には、いくつかのタイプがあり、それぞれに特徴や向き・不向きがあります。

業者の種類を理解せずに選定を進めると、工事内容や費用、進め方に対する認識のズレが生じやすくなるため、まずは全体像を把握しておくことが重要です。

大規模修繕工事の業者タイプ一覧

業者の種類主な特徴メリット注意点向いているマンション
総合建設会社設計・施工・管理体制が整っている安定した品質と組織力中間コストが高くなりやすい大規模・高層マンション
修繕専門会社マンション修繕に特化実務経験が豊富で現場対応力が高い会社ごとに技術力の差が出やすい中小〜中規模マンション
設計事務所併設型施工会社設計と施工を一体で対応提案力が高く仕様調整がしやすい監理の第三者性が弱くなる場合がある初回修繕・検討段階が浅いマンション

総合建設会社は、体制が安定しており大規模案件や高層マンションにも対応できる点が強みですが、管理費や間接費が上乗せされやすく、工事費が高くなりやすい傾向があります。

一方、修繕専門会社マンション修繕に特化した実務経験が豊富で、現場対応力に優れている点が特徴です。ただし、会社ごとに技術力や提案力に差が出やすいため、施工実績や説明内容を丁寧に見極める必要があります。

設計事務所併設型の施工会社は、設計段階から関与できるため建物の状況に応じた柔軟な提案が可能ですが、設計と施工が一体となる分、工事内容や仕様の妥当性については管理組合側で十分に確認する姿勢が求められます。

どの業者が適しているかは、マンションの規模や修繕内容だけでなく、管理組合の体制や検討にかけられる時間も踏まえて判断することが重要です。

業者選定で重視すべきポイント
  • 類似規模・築年数の施工実績があるか
  • 見積内容と工事範囲が明確か
  • 下地補修工事・防水方針が具体的か
  • 現場管理体制が整っているか
  • 保証内容と期間が明示されているか
  • 管理組合への説明が丁寧か

おすすめ業者が知りたい方は、「マンション大規模修繕工事業者ランキング!失敗しない選び方のポイントを紹介」の記事も参考になります。

大規模修繕工事と法律の関係|建築基準法で定められているポイント

マンションの大規模修繕工事は、原則として建物の性能を維持・回復させる工事ですが、内容によっては建築基準法をはじめとする法律の影響を受けます。

法律を正しく理解せずに進めてしまうと、後から是正指導やトラブルにつながる可能性があるため、管理組合として基本的な法的ポイントを押さえておくことが重要です。

大規模修繕と建築基準法の基本的な考え方

建築基準法では、「大規模の修繕・模様替」に該当するかどうかが一つの判断基準になります。

一般的な外壁塗装や防水工事、鉄部塗装などは、建物の主要構造部に大きな変更を加えないため、建築基準法上の確認申請は不要とされるケースが大半です。

ただし、工事内容によっては注意が必要です。

法律上、特に注意すべきポイント
  • 主要構造部の過半を修繕・交換する場合
  • 増築や床面積の変更を伴う工事を行う場合
  • 用途変更を伴う改修工事を実施する場合

これらに該当すると、大規模修繕であっても確認申請が必要になる可能性があります。

大規模修繕と確認申請の関係

工事内容建築基準法上の扱い確認申請
外壁塗装・防水工事維持・保全工事原則不要
鉄部塗装・補修維持・保全工事原則不要
主要構造部の大規模交換大規模修繕に該当必要な場合あり
増築・用途変更法令対象工事必要

大規模修繕工事では、施工会社やコンサルタント任せにせず、管理組合自身も法律の基本的な考え方を理解しておくことが重要です。

特に確認申請の要否や、建築基準法との関係については、事前に専門家へ確認することで、不要なトラブルや工事中断を防ぐことができます。

大規模修繕は「工事」だけでなく「法律」とも密接に関わる取り組みであることを、管理組合全体で共有しておくことが大切です。

大規模修繕の法律関連について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にされてみてください。

また、「大規模修繕で確認申請は必要?判断基準と手続きの流れを解説」や「マンション大規模修繕は建築基準法に注意|2025年改正で変わるポイント」の記事でも併せてご覧ください。

大規模修繕でよくある質問(FAQ)

マンション大規模修繕を検討する中で、管理組合や居住者からは共通した疑問が数多く寄せられます。

「何年ごとに行うべきか」「費用はいくらかかるのか」「工事中の生活への影響はどの程度か」など、不安や疑問を抱えたまま進めてしまうと、合意形成の遅れやトラブルの原因になりかねません。

ここでは、マンションの大規模修繕に関して特によくある質問を取り上げ、管理組合・居住者の双方が判断しやすくなるよう、実務目線で分かりやすく解説します。

Q

大規模修繕と大規模改修の違いは何ですか?

A

大規模修繕は、マンションの外壁や防水層などを中心に、劣化した性能を回復させることを目的とした工事です。
一方、大規模改修は、断熱性能の向上や設備の刷新など、建物の機能や価値を高める工事を指します

どちらも大規模工事に分類されますが、集合住宅の大規模修繕は維持・保全が目的であるのに対し、大規模改修は改善や付加価値の向上が目的となります。この違いを理解して計画することが重要です。

Q

大規模修繕は何年ごとに行うのが一般的ですか?

A

マンションの大規模修繕は、12〜15年ごとに実施されるのが一般的です。この周期は、外壁塗装や防水層の耐用年数、建築基準法に基づく外壁打診調査の実施時期などを踏まえて設定されています。

Q

大規模修繕の費用はどれくらいかかりますか?

A

大規模修繕の費用は、1戸あたり75〜150万円程度が目安とされています。

初回の大規模修繕では100万円前後に収まるケースが多い一方、2回目以降は設備更新が加わるため、費用が高くなりやすい傾向があります。

マンションの規模や工事内容によって総額は大きく変わるため、複数の見積を比較し、内訳まで確認したうえで判断することが大切です。

Q

マンションで行われる工事の種類にはどのようなものがありますか?

A

マンションで行われる工事には、主に修繕工事・改修工事・補修工事があります。

修繕工事は、外壁や防水など経年劣化した部分を回復させる工事で、マンション修繕工事や大規模修繕工事が代表例です。
改修工事は、設備更新やバリアフリー化など性能や利便性を高める工事を指します。
一方、補修工事は不具合箇所を部分的に直す小規模な工事で、マンション補修工事として行われます。これらを目的別に使い分けることが重要です。

Q

大規模修繕はどこまでを対象としますか?

A

大規模修繕は、マンションの共用部分を主な対象とします。具体的には外壁、屋上やバルコニーの防水、共用廊下・階段、鉄部、給排水設備などが含まれます。

専有部分は原則対象外ですが、配管など共用部と関係する部分は修繕範囲に含まれる場合があります。

Q

修繕積立金が不足している場合はどうすればよいですか?

A

一時金の徴収、積立金の見直し、工事内容の優先順位調整など、複数の対応策があります。

どれか一つに頼るのではなく、管理組合の状況や住民の理解度に応じて、現実的な方法を組み合わせて検討する必要があります。

Q

大規模修繕工事後に不具合が見つかった場合はどうなりますか?

A

引き渡し後に不具合が見つかった場合でも、多くの工事では施工会社による保証対応が用意されています。

保証内容や期間は契約書に明記されているため、工事完了時に必ず確認しておくことが重要です。
管理組合としては、完了検査を丁寧に行い、気になる点は引き渡し前に指摘しておくことがトラブル防止につながります。

Q

大規模修繕をしないとマンションの寿命は短くなりますか?

A

はい、大規模修繕を行わないマンションは寿命が短くなる可能性が高いと言えます。

外壁のひび割れや防水層の劣化を放置すると、雨水が建物内部に浸入し、コンクリートや鉄筋の劣化が進行します。その結果、補修範囲が広がり、修繕費用が高額になるだけでなく、建物の構造的な寿命そのものを縮めてしまいます。

計画的に大規模修繕を実施することが、マンションを長く安全に使い続けるための重要なポイントです。

Q

大規模修繕中にバルコニーの私物はどうすればいいですか?

A

多くの場合、工事前にバルコニー内の私物撤去が求められます。これは作業安全確保や養生のために必要な措置です。

撤去範囲や期間はマンションや工事内容によって異なるため、事前説明会や案内文で詳細を確認し、余裕をもって片付けを進めることが重要です。

Q

大規模修繕で使える助成金・補助金はあるの?

A

「外壁塗装・防水・鉄部塗装」など“維持修繕”だけだと、補助対象になりにくいのが基本です。
ただし大規模修繕のタイミングで、省エネ改修・防災/安全性向上・バリアフリーなど“性能向上”に当たる工事を組み合わせると、国や自治体の補助制度に該当するケースがあります。

大規模修繕工事はマンションの寿命や資産価値を高めるために重要|まとめ

マンションの大規模修繕は、建物の安全性や寿命、資産価値を維持するために欠かせない工事です。

一般的には12〜15年周期で実施され、外壁補修工事や防水工事を中心に、回数を重ねるにつれて設備更新なども検討対象に加わっていきます。

費用は1戸あたり75〜150万円が目安とされますが、建物規模や劣化状況、工事範囲によって大きく異なります。

この記事のポイントを以下にまとめました。

  • 大規模修繕はマンションの安全性と資産価値を維持するために不可欠
  • 実施周期の目安は12〜15年だが、劣化診断に基づく判断が重要
  • 大規模修繕の費用相場は1戸あたり75〜150万円程度
  • 初回と2回目以降では工事内容・費用・判断の難易度が大きく異なる
  • 2回目以降は設備更新が加わり、長期修繕計画の見直しが必須
  • 工事内容や流れを事前に把握することで生活トラブルを防ぎやすくなる
  • 業者選定は価格だけでなく実績・提案力・管理体制を総合的に判断する
  • 法律や建築基準法との関係を理解し、確認申請の要否を事前に確認する

これらを踏まえると、大規模修繕の成否は工事そのものよりも「準備段階」に左右されると言えます。

劣化状況を正しく把握し、工事内容や費用、進め方について早い段階から住民と情報を共有することで、不要な対立や計画の遅れを防ぎやすくなります。

大規模修繕は一度きりの対応ではなく、マンションを長く安心して使い続けるための継続的な取り組みとして捉えることが重要です。

新東亜工業が東京都内で大規模修繕工事に対応できるエリア

新東亜工業は東京都内の全エリアで大規模修繕工事に対応しています。

23区から多摩地域の市まで幅広く施工可能で、建物の規模や用途に合わせた適切な修繕プランを提案しておりあす。

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新東亜工業は、東京都内を中心に外壁補修・タイル改修・屋上防水・設備更新など総合的な大規模修繕工事を提供しています。

地域特性や建物の状況に合わせた最適な工法を選定し、長期的な耐久性と安全性を重視した施工を行います。

現地調査・見積りは無料のため、東京都内で修繕をご検討中の方はぜひお気軽にお問い合わせください。