足立区で外壁塗装を成功させるためのポイントとは?費用相場や助成金活用法を解説

足立区は、荒川・隅田川・綾瀬川という3つの大河川に囲まれた東京23区の北端に位置する、標高0〜3mの沖積低地です。

年間降水量は約1,482mmと東京都心部よりもやや多く、特に夏季には平均湿度が78%に達するため、建物の外壁が常に高湿度環境にさらされています。

このような足立区特有の地理的・気候的条件は、マンションの外壁劣化に大きな影響を及ぼし、他の区とは異なる外壁塗装の計画が求められます。

さらに、足立区内のマンションは平均築年数が30年を超えるものが多く、大規模修繕の時期を迎えている物件が集中していることも特徴です。

本記事では、河川に囲まれた足立区ならではの劣化リスク、エリア別の費用相場、助成金情報、そして最適な施工時期まで、地域に密着した実践的な情報をお届けします。

北千住駅・綾瀬駅・西新井駅・竹ノ塚駅周辺の各エリアの特性も踏まえながら、足立区での外壁塗装を成功させるためのポイントを詳しく解説していきます。

この記事で分かること
  • 足立区特有の気候・地理条件が外壁に与える影響と対策
  • 河川に囲まれた低地エリアで外壁塗装が必要になるタイミング
  • 足立区内のエリア別外壁塗装費用相場(北千住・綾瀬・西新井・竹ノ塚)
  • 補助金の活用方法
  • 足立区で外壁塗装を行う最適な季節と工事期間
  • 足立区内で優良な外壁塗装業者を選ぶ具体的なポイント

目次

足立区の外壁塗装の基本情報

足立区での外壁塗装を検討する際には、まず区の地理的・気候的特性を理解することが重要です。

ここでは、足立区ならではの環境条件と、それが建物の外壁にどのような影響を与えるかを詳しく解説します。

足立区で外壁塗装が必要になる理由

足立区は荒川・隅田川・綾瀬川に囲まれた標高0〜3mの低地に位置し、地下水位が高く湿気が滞留しやすい環境です。

夏季の平均湿度は約78%と高く、外壁内部に水分が蓄積しやすいため、塗膜の劣化が他地域より早く進行します。

さらに、冬季には凍結融解作用が起こり、ひび割れが拡大しやすく、建物の構造劣化にもつながります

。区内には築30年以上の中層マンションが多く、旧基準の塗料・防水材が使用されている建物も多いため、定期的な外壁塗装が欠かせません。

足立区の劣化要因

  • 高湿度・地下水位の高さ
  • 凍結融解によるクラック拡大
  • 築古マンションが多く劣化が進みやすい

こうした環境から、足立区では早期診断と計画的な塗装が建物保全の鍵となります。

足立区における外壁塗装の特徴

足立区は湿気がこもりやすい低地環境のため、外壁塗装では防水性と透湿性の両立が重要です。

防水性のみを高めると壁内部の湿気が排出されず、カビや結露が発生しやすくなるため、透湿防水型塗料や弾性塗料が適しています。

また、区内はヒートアイランドの影響が強く、遮熱塗料の効果が大きい地域でもあります。

さらに、河川氾濫の可能性がある地域では、水害後の乾燥性を考慮した塗料選定や1階部分の耐水施工が求められます。

足立区で重視すべきポイント

  • 防水性+透湿性の両立
  • 遮熱塗料の活用(省エネ補助金対象)
  • 水害リスクに備えた施工

これらの特性に合わせることで、建物の耐久性を高められます。

外壁塗装を行うべきタイミングと劣化のサイン

足立区は湿気が多く、一般の12〜15年周期より早く劣化が進むことがあります。

特に河川沿いの千住・東綾瀬・六町エリアでは劣化が顕著で、築10年を過ぎたら定期的な診断が必須です。

劣化が進むと雨漏りや鉄筋腐食につながるため、以下のサインが見られたら早めの対応が必要です。

代表的な劣化サイン

  • チョーキング(白い粉がつく)
  • 幅0.3mm以上のクラック
  • 塗膜の膨れ・剥がれ
  • カビ・藻の発生
  • シーリング材のひび割れ

これらが見られる場合、外壁の防水性能が低下している可能性が高く、迅速な点検・適切な補修が建物の寿命を守るポイントとなります。

足立区の外壁塗装の費用相場

足立区での外壁塗装の費用は、建物の規模、使用する塗料の種類、劣化状況によって大きく変動します。

ここでは、足立区内のマンションに多い中層建築(5〜8階建て)を中心に、坪数別および工事内容別の費用相場をご紹介します。

坪数別の外壁塗装費用相場

足立区のマンションは、平均築年数30年程度の中層物件が多いことから、延床面積30〜50坪程度の規模が一般的です。

以下の表は、足立区内で外壁塗装を実施する際の坪数別費用相場を示しています。

坪数(延床面積)塗装面積(目安)費用相場(シリコン塗料)費用相場(フッ素塗料)
20坪(約66㎡)約80㎡55万円〜75万円70万円〜95万円
30坪(約99㎡)約120㎡75万円〜105万円95万円〜135万円
40坪(約132㎡)約160㎡100万円〜140万円125万円〜175万円
50坪(約165㎡)約200㎡125万円〜175万円155万円〜215万円

足立区では、北千住駅周辺の築浅物件やタワーマンションでは高層階の施工費用が加算されるため、上記相場よりも10〜20%程度高くなる傾向があります。

一方、竹ノ塚駅や西新井駅周辺の築30年以上の中層マンションでは、相場の中央値からやや下回る価格で施工できるケースもあります。

外壁塗装の費用内訳と詳細

足立区での外壁塗装費用は、以下のような項目で構成されています。

それぞれの内訳を理解することで、見積書の妥当性を判断しやすくなります。

工事項目費用相場(30坪の場合)備考
足場設置・解体費用15万円〜25万円足立区の中層マンション(5〜8階建て)の場合。
高層階はさらに増加
高圧洗浄3万円〜5万円河川沿いの物件では藻・カビが多く、追加洗浄が必要な場合も
下地処理(クラック補修等)5万円〜15万円劣化状況により変動。
足立区の築30年物件では補修箇所が多い傾向
養生作業2万円〜4万円窓枠・植栽・隣接建物への飛散防止
下塗り塗装8万円〜12万円密着性を高めるプライマー塗布
中塗り・上塗り塗装25万円〜45万円使用塗料により変動。
遮熱塗料は+10%程度
シーリング工事8万円〜15万円窓枠・サッシ周りの防水処理
諸経費(管理費・廃材処分費等)5万円〜10万円全体の5〜10%程度

足立区では、特に荒川や綾瀬川沿いの物件において、高湿度環境による藻やカビの付着が顕著です。

そのため、高圧洗浄の工程で通常よりも時間がかかり、追加費用が発生するケースがあります。

また、築30年以上の物件では下地のクラックや劣化箇所が多く、補修費用が相場の上限に達することも珍しくありません。

見積もりを依頼する際は、現地調査を徹底的に行い、隠れた劣化箇所まで把握してくれる業者を選ぶことが重要です。

足立区で外壁塗装に使える助成金・補助金情報

足立区では、外壁塗装を含む住宅のリフォームに対して、国・東京都・足立区独自の助成金制度が用意されています。

これらを活用することで、工事費用の負担を大幅に軽減できる可能性があります。

足立区で外壁塗装に使える助成金・補助金の例【2025】

令和7年度(2025年度)に足立区内で外壁塗装を実施する際に利用できる主な助成金・補助金制度をまとめました。

制度名実施主体補助額対象工事
省エネリフォーム補助金足立区工事費の1/3(上限5万円)遮熱塗装(近赤外線反射率50%以上)
断熱材設置
窓の交換等
既存住宅における省エネ改修促進事業東京都工事費の1/3(上限100万円)高断熱窓・ドア・外壁断熱材の設置

※内容は、記事公開時点(2025年12月追記)のものです。最新情報は各自治体のホームページにて確認のうえ検討してください。

助成金・補助金活用時の注意点

足立区で助成金・補助金を活用して外壁塗装を行う際は、以下のポイントに注意しましょう。

  • 工事着工前の申請が必須:申請忘れは不支給となるため、契約前に手続きを行う必要がある
  • 区内業者の指定:足立区内に事業所を持つ業者のみ対象となるため、依頼先の所在地確認が必須
  • 製品・材料の要件確認:遮熱塗料は反射率50%以上が必要で、性能証明書を申請時に添付する必要がある
  • 複数制度の併用可否:制度により併用可否が異なるため、事前に各窓口へ確認して最適な組み合わせを確認す
  • 予算枠の早期終了リスク:申請が集中すると早期終了するため、年度初めの早い申請が安心につながる

足立区で優良な外壁塗装業者を選ぶポイント

足立区で外壁塗装を成功させるためには、信頼できる業者選びが最も重要です。

以下のポイントを参考に、慎重に業者を選定しましょう。

相見積もりを取り、費用の妥当性を確認する

外壁塗装は業者によって見積額が大きく異なるため、必ず複数社から相見積もりを取ることが大切です。

比較することで適正価格が分かり、極端に安い見積もりや「一式」など曖昧な表記の業者を避けやすくなります。

さらに、見積書の内訳を見比べることで、塗料のグレードや工程数、付帯部の扱いなど、費用の根拠が明確かどうかを判断できます。

相見積もりは業者の説明力や対応の丁寧さを確認する機会にもなるため、工事の安心度を高める重要なプロセスといえます。

現地調査の質が高い業者を選ぶ

信頼できる業者は現地調査を丁寧に行い、外壁の劣化状態や付帯部分の傷みを細かくチェックします。

調査時には写真を撮りながら問題箇所を説明し、必要な工程や塗料の選定理由を分かりやすく伝えてくれます。

短時間で調査を終えたり、「大丈夫です」「軽い劣化ですね」など曖昧な説明しかできない業者は、正確な診断が行われていない可能性があります。

現地調査の質は工事内容の精度と直結するため、判断基準の中でも特に重要なポイントになります。

施工実績と専門性(自社施工体制)を確認する

外壁塗装の仕上がりは職人の技術力や施工管理の精度によって大きく左右されます。

そのため実績の豊富さや外壁塗装専門業者であるかどうか、自社施工体制を持っているかは重要な確認事項です。

自社施工の業者は品質が安定しやすく、責任の所在も明確なためトラブルが起きにくい傾向があります。

施工事例の写真、実際の工事内容の説明、地域での実績数なども業者の信頼度を判断する指標となります。

経験豊富な業者ほど、建物状況に合わせた最適な提案ができ、長持ちする塗装につながります。

保証内容とアフターサポートが明確であるか

外壁塗装は施工直後よりも年数が経過してから品質の差が現れやすいため、保証内容とアフターサポートの明確さは非常に重要です。

信頼できる業者は、自社保証と塗料メーカー保証の両方を提示し、保証期間・対象範囲・免責事項を細かく説明してくれます。

また、不具合が生じた際の対応スピードや定期点検の有無も確認しておくべき項目です。

保証内容が曖昧だったり、書面の提示を避ける業者は注意が必要です。工事後も安心して暮らせる業者を選ぶことが、満足度の高い外壁塗装につながります。

足立区の外壁塗装で使用される工法と塗料の種類

足立区のような高湿度・河川密集地域では、環境に適した塗料選びが外壁の耐久性を大きく左右します。

ここでは、足立区で推奨される工法と塗料の種類について解説します。

外壁塗装に用いられる工法の種類

外壁塗装で採用される工法は、仕上がりの質や価格、工期の長さに影響します。

建物の状態や希望の仕上がりに合わせて選ぶことが大切です。

工法名 特徴 仕上がり 価格帯 向いているケース
ローラー工法 塗料をローラーで塗る標準的な工法 均一で安定した仕上がり 比較的安い 一般住宅・低コスト重視
吹き付け工法 スプレーガンで塗料を吹き付ける 立体感・模様付けが可能 中程度 デザイン性を高めたい外壁
多彩仕上げ(多彩模様) 複数色を使い高級感を演出 高意匠で石材調の質感に やや高い 高級感を求める外壁
クリア塗装 透明塗料で外壁の意匠をそのまま保護 外壁デザインを保持 中〜高 サイディングの柄を残したい場合

工法の選択によって外観の印象やコストが大きく変わります。

外壁材の種類や仕上がりの希望に合わせて、最適な工法を選ぶことが重要です。

外壁塗装に用いられる塗料の種類

塗料の種類は耐久性や価格、メンテナンス周期に直結します。

長く安心して住むためには、目的に合った塗料選びが欠かせません。

塗料名 耐久年数 価格帯 メリット デメリット
アクリル 5〜7年 安い 発色が良く費用を抑えられる 耐久性が低く塗り替え頻度が高い
ウレタン 7〜10年 やや安い 柔軟性があり細部に適応 汚れやすく長寿命ではない
シリコン 10〜15年 中程度 コスパが良く汎用性が高い こだわりの意匠には不向き
フッ素 15〜20年 高い 高耐候性で長寿命 費用が高く初期負担が大きい
無機 18〜25年 高め 紫外線に強く最高クラスの耐久性 価格が高く業者の技術差が出やすい

塗料の種類によって性能やコストは大きく変わります。

耐久性・予算・建物の条件を踏まえて、最適な塗料を選ぶことが外壁塗装の満足度につながります。

足立区で外壁塗装を行う最適な時期

足立区での外壁塗装は、気候条件を考慮して適切な時期を選ぶことで、塗装の仕上がりや耐久性が向上します。

ここでは、季節ごとのメリット・デメリットと、築年数から見た塗装の目安、工事期間と近隣への配慮について詳しく解説します。

季節別のメリット・デメリット

足立区は高湿度・高降水量の地域で、外壁塗装は季節ごとの気候条件を把握したうえで計画する必要があります。

特に湿度が高い夏と、気温が低下する冬は注意が必要で、塗装品質に影響する可能性があります。

以下に季節ごとの特徴をまとめます。

<季節別の特徴>

季節メリットデメリット
気温・湿度が安定し乾燥しやすい花粉・黄砂の付着リスク、繁忙期で予約困難
乾燥が早く工期短縮の可能性梅雨・台風・高湿度により品質低下リスク
晴天・乾燥・安定した気候で最適9月は台風影響あり、繁忙期で早期予約必須
乾燥し仕上がりが良い、費用が抑えやすい気温5℃以下で施工不可、霜・結露による遅延

以上から、足立区で最も適した時期は4〜5月・10〜11月で、特に10月は安定性が高く理想的です。

築年数から見た塗装の目安

足立区は湿度が高く河川が多いため、外壁劣化の進行が早い傾向があります。

国土交通省が推奨する「12〜15年周期」の塗装目安に対して、足立区ではやや早期の点検が必要です。

築年数ごとの判断基準は以下の通りです。

<築年数別の判断目安>

  • 築10年未満:藻・カビが発生しやすい時期。定期点検で早期対応。
  • 築10〜15年:推奨塗装時期。チョーキングや軽度クラックが表れやすい。
  • 築15〜25年:塗膜劣化・防水性低下が顕著。シーリング劣化や鉄筋腐食の可能性も。
  • 築25年以上:下地劣化が進行し、大規模修繕が必要なケースが多い。

足立区では築30年以上のマンションが多く、北千住・竹ノ塚・西新井周辺では特に劣化が進行しやすいため、長期修繕計画に基づいた早めの塗装が建物価値を守る鍵となります。

工事期間と近隣への配慮

足立区のマンション外壁塗装は、規模により2〜6ヶ月の工期が必要です。

工事期間中は足場設置や騒音、臭気など生活への影響が発生するため、事前の配慮が不可欠です。

特に住宅密集地や高齢者の多い足立区では、細やかなコミュニケーションが求められます。

<必要な配慮事項>

  • 事前説明会:工事開始1〜2ヶ月前にスケジュール・注意事項を共有
  • 近隣挨拶:密集地では特に重要。理解促進に効果的
  • 作業時間配慮:一般的に8〜18時だが、住宅地は9〜17時推奨
  • 臭気対策:水性・低臭塗料の選定で負担軽減

足立区は高齢化が進み日中在宅の住民が多いため、騒音・臭い・プライバシーへの配慮が工事成功の鍵になります。

足立区で外壁塗装を行う際の主な流れ

足立区で外壁塗装を計画する際は、以下のような流れで進めることが一般的です。

Step1:現地調査と劣化診断

外壁塗装の最初の工程は、建物の状態を正確に把握するための現地調査です。

専門業者が外壁のひび割れ、チョーキング現象、シーリングの劣化、水切りや付帯部の傷みなどを細かく確認します。

また、過去の塗装履歴や外壁材の種類、日当たりや周辺環境による劣化の進み具合も診断し、必要な工程や塗料のグレードを判断します。

調査時には写真を撮りながら説明してくれる業者が信頼性が高く、工事後の仕上がりにも違いが出ます。

この工程は見積内容の正確性を左右するため、丁寧な調査を行う業者を選ぶことが重要です。

Step2:見積もり・色決め・契約

現地調査の結果に基づいて見積書が作成され、塗料の種類、塗装回数、付帯部分の工事内容などが明確に示されます。

複数社で比較することで適正価格や施工内容の違いが理解しやすくなり、不透明な費用を避けられます。

また、この段階では外壁の色選びも行われ、カラーシミュレーションを使って完成イメージを確認できるケースもあります。

納得できる内容であることを確認したら、正式に契約を結び、工事日程を調整します。

契約書に保証内容が明記されているかも重要なチェックポイントです。

Step3:足場設置と養生

工事では高所作業が多くなるため、安全性と作業効率を確保するために足場を設置します。

足場がしっかり組まれることで、職人が安定して作業でき、塗装の仕上がりにも大きく影響します。

続いて行う養生作業では、窓やドア、車、植栽など塗料が付着してはいけない部分をビニールやシートで保護します。

この養生が丁寧でないと仕上がりが雑に見えるため、実は非常に重要な工程です。

足場設置と養生が整うことで、ようやく本格的な塗装作業に入る準備が完了します。

Step4:高圧洗浄

外壁の汚れやカビ、苔、旧塗膜の粉化した部分を落とす重要な工程が高圧洗浄です。

これを行わずに塗料を塗ってしまうと塗膜が剥がれやすくなり、耐久性が大きく損なわれます。

高圧洗浄は外壁だけでなく、軒天・雨樋・ベランダ床など付帯部も丁寧に洗い流し、塗装面全体の密着性を高めます。

洗浄後はしっかり乾燥させる必要があり、天候によっては作業が前後することもあります。

建物を長持ちさせるために欠かせない、下準備の中でも特に重要な工程です。

Step5:下地補修

高圧洗浄後、外壁の状態を再確認し、ひび割れやクラックの補修、シーリング材の打ち替え、サイディングの反りや浮きの調整などを行います。

この下地補修がしっかりしていないと、どれだけ高品質の塗料を使っても早期劣化の原因となります。

特にシーリングの劣化は雨漏りにつながりやすいため、丁寧な施工が不可欠です。

補修には専門的な技術が必要で、業者による仕上がりの差が大きく出るポイントでもあります。

美しく耐久性の高い仕上がりを実現するために欠かせない工程です。

Step6:塗装工程(下塗り→中塗り→上塗り)

塗装の主工程で、建物を保護するうえで最も重要なステップです。まず下塗りを行い、旧塗膜と新しい塗料の密着性を高めます。

次に中塗りで塗膜の厚みを確保し、耐久性と色の均一性を向上させます。

最後に上塗りを行い、仕上げとして外観の美しさと防水性を高めます。3回塗りが基本で、塗料の推奨塗布量を守ることが長持ちのポイントです。

手抜きされやすい工程でもあるため、写真付き報告や工程管理がしっかりしている業者を選ぶと安心です。

Step7:最終チェック・足場解体・引き渡し

塗装が完了した後、施工管理者や担当者が細部まで仕上がりをチェックし、色ムラや塗り残し、必要な補修箇所がないかを確認します。

その後、必要な手直しを行い、品質に問題がないことが確認できた段階で足場を解体します。

足場撤去後にも建物の外周を確認し、全体の仕上がりをお客様と一緒に最終確認するのが一般的です。

保証書の発行やアフターサービスの説明もこの段階で行われ、工事が正式に完了します。

【施工事例】ビルの外壁塗装工事の実例|新東亜工業

杉並区の4階建てビルを購入したオーナー様から、外壁の劣化と雨漏りの不安についてご相談をいただきました。

築年数の古いビルの外壁塗装と屋上防水工事を、限られた予算内で最大限の効果を実現した施工事例です。

工事の概要|費用・期間

今回の工事は、築古ビルの外壁塗装と屋上防水を中心とした大規模修繕工事です。

内装工事と並行して進めるため、雨漏りを防ぐことが最優先課題でした。

項目 内容
建物種別 4階建てビル
施工場所 東京都杉並区
工事金額 510万円(税込)
主な工事内容 ・外壁塗装
・タイル補修
・シーリング工事
・屋上防水工事
・鉄部塗装
使用塗料 シリコン塗料(色:N-93)
防水工法 塩ビシート機械固定工法+ウレタン密着工法(ハイブリッド工法)
下地補修 実数精算(浮き・剥がれ箇所の補修)
特記事項 予算制約により階段室を施工対象外、1階周りを削減

外壁は打診調査により塗膜の浮きやタイルの剥がれを確認し、下地補修を実施しました。

お客様のご要望でタイル面を白色に塗装仕上げとしましたが、元の濃い色のため完全な白にはならないことを事前に説明し、ご了承いただきました。

屋上防水は、既存の塗料が劣化していたため撤去せず、平場部分には塩ビシートの機械固定工法を採用し、立ち上がりと天端部分はウレタン密着工法で施工するハイブリッド工法を提案しました。

この工法により費用を抑えながらも高い防水性能を確保しています。

予算は当初400〜500万円を希望されていましたが、優先順位を調整し階段室を別見積とし、1階周りを削減することで510万円(税込)に調整しました。

お問い合わせ・ご依頼内容

築年数の古いビルを購入されたオーナー様から、外壁の劣化と雨漏りへの不安について緊急のご相談をいただきました。

内装工事も並行して進めているため、早急な対応が必要な状況でした。

お客様:「杉並区のビルを購入したんですけど、そちらが古くて修繕工事の見積をお願いしたいのですが可能でしょうか?」

事務員:「はい、もちろん、大丈夫ですよ! こちらは受付となっておりますので、詳しい話は担当者からの折り返しさせていただきます。」

お客様(担当者へ):「今回ビルを購入したんですけど、修繕工事をする前でとても古いのです。外壁塗装をメインで防水も見てもらいたいです。今内装の工事の方も同時で進めていて、もう既に内装は入っている状況です。工事を急いでいるのですが早急に見てもらうことは可能でしょうか?」

ご依頼の背景には、築年数が経過したビルの外壁劣化と雨漏りリスクという2つの大きな課題がありました。

特に内装工事が既に始まっているため、外壁から雨漏りが発生すると新しく張ったクロスを張り替える必要が出てしまいます。

そのため「クロスを貼る前に外を塞ぐ」という明確な目的があり、スピード対応が求められました。

初動レスポンスの早さを重視し、お問い合わせ翌日の10時に現地調査を設定することで、お客様の緊急性に応えました。

図面がない状況でしたが、現地で寸法を計測することで対応可能とお伝えし、迅速な対応への安心感をご提供しました。

現地調査から工事開始までの流れ

現地調査では屋上から1階まで詳細に状態を確認し、外壁の浮き・タイルの剥がれ・塗膜劣化などを打診調査で特定しました。

屋上は既存の塗料が劣化しており、費用対効果の高いハイブリッド防水工法を提案しました。

高井:「(屋上にて)あー結構屋上の状態ひどいですね!」

お客様:「やっぱりそうですか。」

高井:「これなんか塗料ウレタンじゃなくて違う塗料塗ってますね。これ、この上からウレタン塗料を塗っても乗らないですし状態も悪いので一回本当なら撤去してウレタンの通気緩衝工法という方法がいいんですけど費用もかかるので今回は平場を塩ビシートの機械固定工法でやります。それとこの立ち上がりから天端の部分はウレタンの密着工法でやりますね。」

お客様:「ありがとうございます。費用は内装の関係もあって400-500万程度で納めたいんですよね。」

調査の結果、外壁は打診調査で塗膜の浮きが多数確認され、タイルの剥がれも目立ちました。

下地補修は実数精算方式を提案しましたが、お客様から「金額を確定してほしい」とのご要望があり、フルスペックで見積を作成し、優先順位の低いものを後から削減する方式を提案しました。

見積作成は翌日までに完成させ、お急ぎのため電話とメールで説明する方式を採用しました。

見積は予算500万円を超えてしまったため、階段室を別見積とし、1階周りを削減することで510万円(税込)に調整しました。

お客様から「税込み500万は厳しいですかね?(笑)」と最後の交渉がありましたが、既にベストプライスであることを丁寧に説明し、ご納得いただきました。

工事中の流れ・やり取り

工事は足場組立後の下地調査から始まり、シーリング工事、洗浄、塗装、防水の順で進めました。

各工程で定期的に進捗報告を行い、屋上扉の塗膜厚トラブルにも臨機応変に対応しました。

熊倉:「(電話)下地調査のご報告なんですが、やはり塗膜の方がかなり劣化してます。ご予算はいただけてるので、今日からどんどん悪いところは剝がしていって直していきます。」

お客様:「(電話)雨漏りも凄いので大変ですけどお願いします。」

熊倉:「(電話・塗装中)とりあえず外壁の塗装が終わって鉄部塗装に入っています。屋上の扉を塗ってみたのですが、塗装の厚みがついてドアを閉めたら外から開かなくなっちゃいました。一度削ってもう一度ハンマーで少し叩きます。厚みがやはりつけられないのでご了承ください。」

お客様:「(電話)最初に聞いてるんで大丈夫です。屋上に出てから入れなくなるのは困るのでよろしくお願いします。」

足場組立後の打診調査では、予想通り塗膜の劣化が広範囲に確認されました。

ご予算をいただいていたため、すぐに下地補修を開始しました。

シーリング工事と高圧洗浄を経て塗装工事に入り、お客様ご希望の白色(N-93)で仕上げました。

屋上扉は歪みがあり開けにくい状態でしたが、塗装すると膜厚で更に開きにくくなるリスクを事前説明していました。

実際に塗装後、扉が外から開かなくなるトラブルが発生しましたが、削って調整することで解決しました。

防水工事では塩ビシートとウレタンのハイブリッド工法を施工し、トップコートは汚れにくいグレー色で仕上げました。

工事期間中は週に数回進捗報告を行い、お客様からは「もうお任せしてるのでよろしくお願いします」と信頼をいただきました。

まとめ

全工程を完了し、外壁塗装・屋上防水ともに高品質な仕上がりとなりました。

屋上扉の開閉も改善され、防水性能も大幅に向上したことで、お客様にご満足いただきました。

お客様:「先に来てちょっと見てたんですけど、すごくきれいになってますね。ありがとうございました。」

熊倉:「ありがとうございます。屋上とかもご覧になりました?」

お客様:「見ました。ドアも開くようになっていたので安心しました。防水もきれいに仕上がってましたね。」

熊倉:「うちは腕のいい職人が多いんで僕も安心して任せられるんですよ。なにか気になるところありました?」

お客様:「特になかったですね。色々とありがとうございました。綺麗になって本当に良かったです。」

今回の工事では、築古ビルの外壁劣化と雨漏りリスクという緊急課題に対して、スピーディーな現地調査と柔軟な予算調整で対応しました。

お問い合わせ翌日の現地調査、優先順位を明確にした見積提案、予算に応じた工事範囲の調整など、お客様のニーズに寄り添った対応を徹底しました。

屋上防水は費用対効果の高いハイブリッド工法を採用し、塩ビシートとウレタンを使い分けることで高い防水性能を確保しました。

外壁は下地補修を丁寧に行い、タイル面の白色塗装も実現しました。

工事中は定期的な進捗報告を欠かさず、屋上扉のトラブルにも迅速に対応し、お客様との信頼関係を構築しました。

内装工事と並行して進める中で、雨漏りを防ぎながら高品質な仕上がりを実現し、「綺麗になって本当に良かった」とのお言葉をいただけたことが何よりの成果です。

新東亜工業では、このような緊急性の高い修繕工事にも迅速かつ丁寧に対応し、お客様の大切な資産をお守りしています。

▶参考元:【実録】4階建てビルの外壁塗装工事の流れを完全公開!

足立区の外壁塗装でよくある質問(FAQ)

ここでは、足立区の外壁塗装でよくある質問を紹介します。

Q

足立区で外壁塗装を依頼する場合、区内業者と区外業者のどちらがおすすめですか?

A

足立区で外壁塗装を行う場合は、区内業者を選ぶメリットが大きいです。

特に「省エネリフォーム補助金」を利用する際、請負業者が区内に事業所を持つことが申請条件となるため、区外業者では最大5万円の補助が受けられません。

また、足立区特有の高湿度環境や河川氾濫リスク、築古マンションの劣化傾向を熟知した地元業者の方が、適切な塗料選定と施工が可能です。

なお、足立区での施工実績が豊富な隣接業者も有力な選択肢となります。

Q

足立区のマンションで外壁塗装を行う最適な季節はいつですか?

A

足立区で外壁塗装を行う最適な時期は、4〜5月の春と10〜11月の秋です。

これらの季節は気温と湿度が安定し、塗料の乾燥条件が整うため、仕上がりが良く工期も順調に進みやすい傾向があります。

一方、梅雨や台風の影響を受けやすい6月・9月は工事中断リスクが高く、避けたい時期です。

冬季は乾燥しているものの、気温が5℃を下回ると塗料の硬化不良が起こるため、作業時間が制限され工期が延びることがあります。

特に10月は晴天が多く、最も施工条件が良いタイミングです。

Q

足立区は河川に囲まれていますが、外壁塗装で特別な配慮が必要ですか?

A

はい、足立区は荒川・隅田川・綾瀬川に囲まれた低地で高湿度環境にあるため、特別な配慮が必要です。

まず、防水性と透湿性を両立できる弾性塗料や透湿防水型塗料の選定が重要です。

また、ヒートアイランド対策として遮熱塗料を使用すると省エネ効果が期待できます。

さらに、浸水リスクを考慮し、1階部分には耐水性の高い塗料や防水層を重点施工することが推奨されます。

加えて、川沿いでは藻・カビが発生しやすいため、防藻・防カビ性能を持つ塗料を選ぶことで耐久性を高められます。

まとめ

足立区で外壁塗装を成功させるためには、荒川・隅田川・綾瀬川に囲まれた低地特有の高湿度環境と、築30年超のマンションが多いという地域特性を理解することが不可欠です。

足立区での外壁塗装を成功させる5つのポイント
  • 河川に囲まれた高湿度環境を考慮し、防水性と透湿性を両立した塗料を選ぶ
  • 遮熱塗装を採用して補助金制度を活用し、コストを抑えながらヒートアイランド対策を行う
  • 築年数に応じた適切なタイミングで外壁点検を実施し、劣化のサインを早期発見する
  • 足立区の気候に適した施工時期(4〜5月の春、10〜11月の秋)を選び、工事の品質と工期を確保する
  • 地域の気候・建物特性を熟知した優良業者を選定し、長期的なアフターフォローを受ける

足立区では、北千住駅周辺のタワーマンションから竹ノ塚駅・西新井駅周辺の築30年超の中層マンションまで、多様な建物タイプが存在します。

それぞれの立地条件や築年数に応じた最適な外壁塗装計画を立てることが、何よりも大切です。

建物の資産価値を維持し、快適な住環境を長期にわたって保つためにも、定期的なメンテナンスを心がけましょう。

新東亜工業が東京都内で外壁塗装に対応しているエリア

新東亜工業は、東京都内の幅広い地域で外壁塗装工事に対応しています。

23区から多摩エリアまで、地域特性や建物の構造に合わせた最適な施工をご提案します。

雨漏りや劣化が気になる場合も、迅速な診断と丁寧な施工で安心のサービスを提供いたします。

東京都
千代田区中央区港区新宿区文京区
台東区墨田区江東区品川区目黒区
大田区世田谷区渋谷区中野区杉並区
豊島区北区荒川区板橋区練馬区
足立区葛飾区江戸川区八王子市立川市
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調布市町田市小金井市小平市日野市
東村山市国分寺市国立市福生市狛江市
東大和市清瀬市東久留米市武蔵村山市多摩市
稲城市羽村市あきる野市西東京市

外壁塗装は、建物の美観だけでなく耐久性や資産価値を守るために欠かせない工事です。

新東亜工業では、東京都内の各エリアに精通した担当者が、最適な工事内容と費用をご案内します。

地域密着のサポート体制で、長く安心して暮らせる住まいづくりをお手伝いします。