新宿区の外壁塗装完全ガイド｜費用相場・助成金・業者選びのポイント

新宿区は、日本最大のターミナル駅である新宿駅を中心に、高層ビルと中低層マンションが混在する東京23区の中核エリアです。

人口密度は23区内で7番目の高さを誇り、約19,176人/km²という密集度の中で、多様な建物が立ち並んでいます。

このような都心環境では、交通量の多さによる排気ガス、高層ビルによる風の影響、そして年間1,598.2mmという豊富な降水量が、建物の外壁に独特の劣化要因をもたらします。

新宿区内のマンションの平均築年数は約24年で、築40年以上の高経年マンションも多数存在しています。

特に、新宿駅周辺の商業エリアから神楽坂・四谷の住宅エリア、高田馬場の学生街まで、エリアごとに建物特性が大きく異なるため、それぞれの立地条件を考慮した外壁塗装計画が不可欠です。

また、新宿区では単身世帯が約65%を占め、20代から40代の若年・中年層が中心という人口構成も、マンション管理における意思決定のスピードや修繕計画の進め方に影響を与えています。

本記事では、新宿区特有の環境要因を踏まえた外壁塗装の実施時期、エリア別の費用相場、助成金情報、そして都心での施工における注意点まで、新宿区で外壁塗装を成功させるための実践的な情報を詳しくご紹介します。

新宿区の外壁塗装の基本情報

新宿区における外壁塗装は、都心ならではの特殊な環境条件を理解した上で計画することが重要です。

日本最大の乗降客数を誇る新宿駅周辺は1日約350万人が利用し、交通量も東京23区内でトップクラスです。

このような環境では、一般的な住宅地とは異なる劣化要因が外壁に影響を及ぼします。

新宿区で外壁塗装が必要になる理由

新宿区は交通量が多く、排気ガスや粉じんが外壁に付着しやすい地域で、建物の劣化が早く進む傾向があります。

また、降雨量の多い東京の気候により、外壁は吸水と乾燥を繰り返し、ひび割れや剥がれが発生しやすい環境です。

さらに建物密集地帯が多く、湿気がこもりやすいため、コケ・カビが生えやすい点も劣化を加速させます。

新宿区で劣化が進みやすい主な要因

• 排気ガスの多い幹線道路沿い
• 梅雨・台風での吸水と乾燥の繰り返し
• 密集環境による湿気・コケ・カビ
• 築20年以上の建物が増加している

これらの環境から、新宿区では一般的な推奨周期よりも早めの外壁診断や塗装が必要になるケースが多く、資産価値維持のため定期的な点検が欠かせません。

新宿区における外壁塗装の特徴

新宿区では住居・商業施設・高層ビルが密接しており、施工計画に高度な配慮が求められます。

単身者比率が高く、日中不在の住民が多いため、施工時間帯の調整が重要です。

さらに足場の設置スペースが限られるケースが多く、吊り足場や特殊足場を用いる状況も珍しくありません。

新宿区ならではの施工配慮ポイント

• 騒音・臭気に配慮した施工時間
• 足場スペースの制限 → 吊り足場・ゴンドラの活用
• 商業エリアは道路使用許可が必要になる場合あり
• エリア別の色選び・塗料選定（高層ビル・住宅地・学生街など）
• 多国籍住民向けの案内や説明が効果的

これらの要因から、新宿区の外壁塗装は地域特性を熟知した業者を選ぶことが、スムーズな工事とトラブル回避につながります。

外壁塗装を行うべきタイミングと劣化のサイン

新宿区のマンションでは、前回塗装から12〜15年が経過したら塗り替えの検討時期です。

ただし、都心特有の振動・排気ガス・湿気の影響で劣化が早まることがあり、定期的な点検が不可欠です。

特に築20年以上の建物では、外壁材やシーリングが傷みやすく、早めの対応が建物の耐久性を守ります。

外壁塗装が必要となる代表的な劣化サイン

• 手に白い粉が付く「チョーキング現象」
• 0.3mm以上のひび割れ（雨水浸入リスク大）
• 塗膜の浮き・剥がれ
• 黒ずみ・コケ・カビの広範囲な発生
• シーリングのひび割れ・肉やせ

こうしたサインが出た段階で放置すると、躯体への浸水や補修費の増大に直結します。

年1回の外壁点検と専門業者の診断により、適切な塗装時期を見極めることが大切です。

新宿区の外壁塗装の費用相場

新宿区における外壁塗装の費用は、東京23区内でも比較的高めの水準にあります。

これは、都心立地による人件費や資材運搬費の上昇、施工条件の制約などが影響しています。

ここでは、新宿区内での実際の費用相場をエリア別、坪数別に詳しく解説します。

坪数別の外壁塗装費用相場

新宿区内のマンションにおける外壁塗装の費用相場は、建物の規模と立地条件によって変動します。

以下の表は、新宿区内の標準的な中層マンション（5〜8階建て）における1戸あたりの塗装費用の目安を示しています。

延床面積	外壁面積（目安）	費用相場（新宿区）	備考
25坪（約83㎡）	約100〜120㎡	85万円〜130万円	1K〜1DKタイプに多い
30坪（約99㎡）	約120〜150㎡	95万円〜145万円	2DK〜2LDKタイプに多い
35坪（約116㎡）	約140〜170㎡	105万円〜160万円	2LDK〜3LDKタイプに多い
40坪（約132㎡）	約160〜190㎡	115万円〜175万円	3LDK〜4LDKタイプに多い
45坪（約149㎡）	約180〜210㎡	125万円〜190万円	4LDK以上の大型住戸

新宿区内でも、エリアによって費用に差が生じます。新宿駅周辺や西新宿の高層ビル街では、作業スペースの制約や特殊な足場が必要となるケースが多く、上記費用相場の上限またはそれ以上になることがあります。

一方、高田馬場や落合エリアなど、比較的建物密度が低い地域では、標準的な施工条件で作業できるため、費用相場の中間から下限で収まることが多い傾向にあります。

外壁塗装の費用内訳と詳細

新宿区での外壁塗装費用の内訳を理解することは、適正価格での発注と無駄な出費を避けるために重要です。

以下の表は、標準的な30坪マンション（1戸あたり）の費用内訳の目安を示しています。

費用項目	費用の目安	全体に占める割合	新宿区での特記事項
足場設置・解体費	15万円〜25万円	約15〜20%	都心部では搬入経路の制約により高めに設定
高圧洗浄費	3万円〜5万円	約3〜5%	排気ガス汚れが多い場合、追加洗浄が必要
下地補修費	8万円〜15万円	約8〜12%	築年数が長い場合、補修範囲が広くなる傾向
養生費	5万円〜8万円	約5〜8%	隣接建物との距離が近い場合、養生範囲が拡大
塗装費（下塗り・中塗り・上塗り）	40万円〜65万円	約40〜50%	塗料グレードにより大きく変動
付帯部塗装費（雨樋・庇等）	10万円〜15万円	約10〜12%	付帯部の劣化状況により変動
諸経費（現場管理費・廃材処分費等）	14万円〜22万円	約12〜18%	都心部では廃材処分費が高め

新宿区内で外壁塗装を検討の際は、複数の業者から相見積もりを取得し、費用内訳を詳細に比較することが重要です。

特に、諸経費の内容が不明瞭な見積もりや、極端に安い見積もりには注意が必要です。

新宿区で外壁塗装に使える助成金・補助金情報

新宿区では、環境配慮型の外壁塗装に対して助成金制度を提供しています。

これらの制度を活用することで、外壁塗装にかかる費用負担を大きく軽減することができます。

ここでは、2025年度に利用可能な最新の助成金情報を詳しくご紹介します。

新宿区で外壁塗装に使える助成金・補助金の例【2025】

新宿区における外壁塗装関連の助成金は、主に省エネルギー・環境配慮を目的とした制度が中心となっています。

以下の表は、2025年度に利用可能な主要な助成金制度をまとめたものです。

制度名	実施主体	対象工事	助成金額
既存住宅における省エネ改修促進事業 （こどもエコすまい支援事業）	国土交通省	断熱改修を含む省エネリフォーム （外壁塗装は断熱改修と併せて実施する場合に対象）	最大60万円/戸 （子育て世帯・若者夫婦世帯は最大80万円）
長期優良住宅化リフォーム推進事業	国土交通省	長期優良住宅認定を取得するリフォーム工事 （外壁塗装を含む大規模修繕）	工事費用の1/3 （上限80万円/戸、 認定長期優良住宅型は160万円/戸）
新宿区省エネルギー及び創エネルギー機器等補助制度	新宿区	屋根または屋上の高反射率塗装（遮熱塗装）	施工面積1㎡あたり2,000円 （上限20万円）

新宿区内のマンションで修繕を計画する際は、これらの国の制度と区の制度を組み合わせることで、より大きな助成効果を得られる可能性があります。

ただし、複数の助成金を併用する場合、補助金交付額の合計が補助対象経費を上回らないよう調整されるため、事前に各制度の担当窓口に確認することが重要です。

助成金・補助金活用時の注意点

新宿区で助成金・補助金を活用して外壁塗装を実施する際には、以下の点に特に注意が必要です。

• 施工前の申請は不可：補助金は施工と支払い完了後にのみ申請でき、振込までの資金を一時自己負担する必要があります。
• 予算上限による受付終了：予算枠に達すると年度内受付が終了するため、工事完了後は早めに申請を済ませることが重要です。
• 対象塗料の確認：JIS適合や日射反射率50％以上などの基準を満たす遮熱塗料かどうか、事前に証明書類も含め業者へ確認が必要です。
• 外壁塗装単独では対象外：補助金を利用するには、外壁塗装だけでなく屋根または屋上の遮熱塗装をセットで実施する必要があります。
• 施工業者との事前調整：施工完了証明書など申請書類に対応できる業者か、契約前に助成金サポート体制を確認しておくことが大切です。
• 他の助成金との併用制限：国や都の助成金と併用する場合は合計額の調整が必要なため、事前に各窓口へ相談し有利な組み合わせを確認します。
• 書類不備による受付不可：見積書や施工写真など必要書類が欠けていると受理されないため、提出前に一覧を確認し漏れがないかチェックが必須です。

新宿区の公式ホームページでは、申請書類のダウンロードや記載例の確認ができるため、申請準備を進める際には必ず確認することをお勧めします。

新宿区で優良な外壁塗装業者を選ぶポイント

新宿区で外壁塗装を成功させるためには、信頼できる優良業者の選定が最も重要な要素の一つです。

都心部である新宿区には多数の塗装業者が存在しますが、その中から本当に信頼できる業者を見極めるためには、いくつかの重要なチェックポイントがあります。

以下では、新宿区の建物特性を理解し、適切な施工を行える業者を選ぶための具体的なポイントをご紹介します。

相見積もりを取り、費用の妥当性を確認する

外壁塗装は業者によって見積額が大きく異なるため、必ず複数社から相見積もりを取ることが大切です。

比較することで適正価格が分かり、極端に安い見積もりや「一式」など曖昧な表記の業者を避けやすくなります。

さらに、見積書の内訳を見比べることで、塗料のグレードや工程数、付帯部の扱いなど、費用の根拠が明確かどうかを判断できます。

相見積もりは業者の説明力や対応の丁寧さを確認する機会にもなるため、工事の安心度を高める重要なプロセスといえます。

現地調査の質が高い業者を選ぶ

信頼できる業者は現地調査を丁寧に行い、外壁の劣化状態や付帯部分の傷みを細かくチェックします。

調査時には写真を撮りながら問題箇所を説明し、必要な工程や塗料の選定理由を分かりやすく伝えてくれます。

短時間で調査を終えたり、「大丈夫です」「軽い劣化ですね」など曖昧な説明しかできない業者は、正確な診断が行われていない可能性があります。

現地調査の質は工事内容の精度と直結するため、判断基準の中でも特に重要なポイントになります。

施工実績と専門性（自社施工体制）を確認する

外壁塗装の仕上がりは職人の技術力や施工管理の精度によって大きく左右されます。

そのため実績の豊富さや外壁塗装専門業者であるかどうか、自社施工体制を持っているかは重要な確認事項です。

自社施工の業者は品質が安定しやすく、責任の所在も明確なためトラブルが起きにくい傾向があります。

施工事例の写真、実際の工事内容の説明、地域での実績数なども業者の信頼度を判断する指標となります。

経験豊富な業者ほど、建物状況に合わせた最適な提案ができ、長持ちする塗装につながります。

保証内容とアフターサポートが明確であるか

外壁塗装は施工直後よりも年数が経過してから品質の差が現れやすいため、保証内容とアフターサポートの明確さは非常に重要です。

信頼できる業者は、自社保証と塗料メーカー保証の両方を提示し、保証期間・対象範囲・免責事項を細かく説明してくれます。

また、不具合が生じた際の対応スピードや定期点検の有無も確認しておくべき項目です。

保証内容が曖昧だったり、書面の提示を避ける業者は注意が必要です。工事後も安心して暮らせる業者を選ぶことが、満足度の高い外壁塗装につながります。

新宿区の外壁塗装で使用される工法と塗料の種類

新宿区での外壁塗装では、建物の立地条件や劣化状況に応じて、最適な工法と塗料を選択することが重要です。

都心環境の厳しい条件に耐えられる耐久性と、環境配慮を両立させた施工方法が求められます。

外壁塗装に用いられる工法の種類

外壁塗装で採用される工法は、仕上がりの質や価格、工期の長さに影響します。

建物の状態や希望の仕上がりに合わせて選ぶことが大切です。

工法名	特徴	仕上がり	価格帯	向いているケース
ローラー工法	塗料をローラーで塗る標準的な工法	均一で安定した仕上がり	比較的安い	一般住宅・低コスト重視
吹き付け工法	スプレーガンで塗料を吹き付ける	立体感・模様付けが可能	中程度	デザイン性を高めたい外壁
多彩仕上げ（多彩模様）	複数色を使い高級感を演出	高意匠で石材調の質感に	やや高い	高級感を求める外壁
クリア塗装	透明塗料で外壁の意匠をそのまま保護	外壁デザインを保持	中〜高	サイディングの柄を残したい場合

工法の選択によって外観の印象やコストが大きく変わります。

外壁材の種類や仕上がりの希望に合わせて、最適な工法を選ぶことが重要です。

外壁塗装に用いられる塗料の種類

塗料の種類は耐久性や価格、メンテナンス周期に直結します。

長く安心して住むためには、目的に合った塗料選びが欠かせません。

塗料名	耐久年数	価格帯	メリット	デメリット
アクリル	5〜7年	安い	発色が良く費用を抑えられる	耐久性が低く塗り替え頻度が高い
ウレタン	7〜10年	やや安い	柔軟性があり細部に適応	汚れやすく長寿命ではない
シリコン	10〜15年	中程度	コスパが良く汎用性が高い	こだわりの意匠には不向き
フッ素	15〜20年	高い	高耐候性で長寿命	費用が高く初期負担が大きい
無機	18〜25年	高め	紫外線に強く最高クラスの耐久性	価格が高く業者の技術差が出やすい

塗料の種類によって性能やコストは大きく変わります。

耐久性・予算・建物の条件を踏まえて、最適な塗料を選ぶことが外壁塗装の満足度につながります。

新宿区で外壁塗装を行う最適な時期

新宿区で外壁塗装を実施する際には、気候条件、建物の使用状況、近隣への配慮を総合的に考慮した時期選定が重要です。

都心部特有の条件を踏まえた最適なタイミングについて解説します。

季節別のメリット・デメリット

新宿区の気候（年間降水量1,598.2mm／平均湿度65%）を踏まえると、外壁塗装は季節によって施工性が大きく変わります。

春と秋は気温・湿度とも安定し品質を確保しやすい一方、夏は高温多湿、冬は低温により注意が必要です。

特に新宿区は住民の生活リズムが多様で、人通りも多いため、季節に応じた配慮が工事成功の鍵になります。

季節ごとの特徴（簡易比較表）

季節	メリット	デメリット
春	乾燥が良く最適期	業界繁忙期で予約困難
夏	乾燥が早い	梅雨・高湿度・暑さ
秋	気候安定で品質◎	台風・雨が多い
冬	降水少なく計画しやすい	気温5℃未満は不可

春と秋はベストシーズンですが、繁忙期のため早めの計画が重要です。夏と冬はリスクもあるものの、工夫次第で高品質施工が可能になります。

築年数から見た塗装の目安

外壁塗装の最適時期は「築年数」と「前回塗装からの経過年数」で判断します。

国土交通省の推奨周期は12〜15年ですが、新宿区は排気ガス・紫外線・高湿度などの影響を受けやすく、劣化の進行が早い傾向にあります。

特に新宿駅周辺や幹線道路沿いの建物は、一般地域より短い周期での点検が必要です。

築年数別の塗装目安

建物状態	推奨される塗装時期・対応
築12〜15年	初回塗装の検討時期
2回目塗装（築20〜30年）	下地劣化が進むため入念な診断が重要
築30年以上	外壁塗装だけでなく、大規模修繕計画の見直しが必須

築30年以上の高経年マンションは、外壁材や躯体の補修が必要となるケースもあり、総合的な修繕計画の立案が資産価値維持のポイントになります。

工事期間と近隣への配慮

新宿区の外壁塗装は、一般的なマンション1棟で2〜3ヶ月が標準です。

都心部は建物密度が高く、作業時間や足場設置の制限、交通量の多さなど特有の課題があります。

住民・近隣への負担を最小限に抑えるため、着工前の説明と行政手続き、生活環境への配慮が不可欠です。

配慮すべきポイント

• 作業時間の遵守：騒音規制により8:00〜18:00が基本
• 近隣説明会の開催：着工2週間前を目安に実施
• 多言語対応：住民構成が多国籍のため資料翻訳が有効
• 道路使用許可の取得：新宿駅周辺・幹線道路沿いで必須
• 交通誘導・安全対策：歩行者・車両への配慮が重要

株式会社新東亜工業では、新宿区特有の都心環境に合わせた施工計画、行政対応、近隣調整まで一括対応し、円滑な工事進行をサポートしています。

新宿区で外壁塗装を行う際の主な流れ

新宿区での外壁塗装工事は、計画段階から完工まで複数のステップを経て進行します。

都心部特有の条件を考慮した適切な工程管理が、工事の成功を左右します。

Step1：現地調査と劣化診断

外壁塗装の最初の工程は、建物の状態を正確に把握するための現地調査です。

専門業者が外壁のひび割れ、チョーキング現象、シーリングの劣化、水切りや付帯部の傷みなどを細かく確認します。

また、過去の塗装履歴や外壁材の種類、日当たりや周辺環境による劣化の進み具合も診断し、必要な工程や塗料のグレードを判断します。

調査時には写真を撮りながら説明してくれる業者が信頼性が高く、工事後の仕上がりにも違いが出ます。

この工程は見積内容の正確性を左右するため、丁寧な調査を行う業者を選ぶことが重要です。

Step2：見積もり・色決め・契約

現地調査の結果に基づいて見積書が作成され、塗料の種類、塗装回数、付帯部分の工事内容などが明確に示されます。

複数社で比較することで適正価格や施工内容の違いが理解しやすくなり、不透明な費用を避けられます。

また、この段階では外壁の色選びも行われ、カラーシミュレーションを使って完成イメージを確認できるケースもあります。

納得できる内容であることを確認したら、正式に契約を結び、工事日程を調整します。

契約書に保証内容が明記されているかも重要なチェックポイントです。

Step3：足場設置と養生

工事では高所作業が多くなるため、安全性と作業効率を確保するために足場を設置します。

足場がしっかり組まれることで、職人が安定して作業でき、塗装の仕上がりにも大きく影響します。

続いて行う養生作業では、窓やドア、車、植栽など塗料が付着してはいけない部分をビニールやシートで保護します。

この養生が丁寧でないと仕上がりが雑に見えるため、実は非常に重要な工程です。

足場設置と養生が整うことで、ようやく本格的な塗装作業に入る準備が完了します。

Step4：高圧洗浄

外壁の汚れやカビ、苔、旧塗膜の粉化した部分を落とす重要な工程が高圧洗浄です。

これを行わずに塗料を塗ってしまうと塗膜が剥がれやすくなり、耐久性が大きく損なわれます。

高圧洗浄は外壁だけでなく、軒天・雨樋・ベランダ床など付帯部も丁寧に洗い流し、塗装面全体の密着性を高めます。

洗浄後はしっかり乾燥させる必要があり、天候によっては作業が前後することもあります。

建物を長持ちさせるために欠かせない、下準備の中でも特に重要な工程です。

Step5：下地補修

高圧洗浄後、外壁の状態を再確認し、ひび割れやクラックの補修、シーリング材の打ち替え、サイディングの反りや浮きの調整などを行います。

この下地補修がしっかりしていないと、どれだけ高品質の塗料を使っても早期劣化の原因となります。

特にシーリングの劣化は雨漏りにつながりやすいため、丁寧な施工が不可欠です。

補修には専門的な技術が必要で、業者による仕上がりの差が大きく出るポイントでもあります。

美しく耐久性の高い仕上がりを実現するために欠かせない工程です。

Step6：塗装工程（下塗り→中塗り→上塗り）

塗装の主工程で、建物を保護するうえで最も重要なステップです。まず下塗りを行い、旧塗膜と新しい塗料の密着性を高めます。

次に中塗りで塗膜の厚みを確保し、耐久性と色の均一性を向上させます。

最後に上塗りを行い、仕上げとして外観の美しさと防水性を高めます。3回塗りが基本で、塗料の推奨塗布量を守ることが長持ちのポイントです。

手抜きされやすい工程でもあるため、写真付き報告や工程管理がしっかりしている業者を選ぶと安心です。

Step7：最終チェック・足場解体・引き渡し

塗装が完了した後、施工管理者や担当者が細部まで仕上がりをチェックし、色ムラや塗り残し、必要な補修箇所がないかを確認します。

その後、必要な手直しを行い、品質に問題がないことが確認できた段階で足場を解体します。

足場撤去後にも建物の外周を確認し、全体の仕上がりをお客様と一緒に最終確認するのが一般的です。

保証書の発行やアフターサービスの説明もこの段階で行われ、工事が正式に完了します。

【施工事例】ビルの外壁塗装工事の実例｜新東亜工業

杉並区の4階建てビルを購入したオーナー様から、外壁の劣化と雨漏りの不安についてご相談をいただきました。

築年数の古いビルの外壁塗装と屋上防水工事を、限られた予算内で最大限の効果を実現した施工事例です。

工事の概要｜費用・期間

今回の工事は、築古ビルの外壁塗装と屋上防水を中心とした大規模修繕工事です。

内装工事と並行して進めるため、雨漏りを防ぐことが最優先課題でした。

項目	内容
建物種別	4階建てビル
施工場所	東京都杉並区
工事金額	510万円(税込)
主な工事内容	・外壁塗装 ・タイル補修 ・シーリング工事 ・屋上防水工事 ・鉄部塗装
使用塗料	シリコン塗料(色:N-93)
防水工法	塩ビシート機械固定工法+ウレタン密着工法(ハイブリッド工法)
下地補修	実数精算(浮き・剥がれ箇所の補修)
特記事項	予算制約により階段室を施工対象外、1階周りを削減

外壁は打診調査により塗膜の浮きやタイルの剥がれを確認し、下地補修を実施しました。

お客様のご要望でタイル面を白色に塗装仕上げとしましたが、元の濃い色のため完全な白にはならないことを事前に説明し、ご了承いただきました。

屋上防水は、既存の塗料が劣化していたため撤去せず、平場部分には塩ビシートの機械固定工法を採用し、立ち上がりと天端部分はウレタン密着工法で施工するハイブリッド工法を提案しました。

この工法により費用を抑えながらも高い防水性能を確保しています。

予算は当初400〜500万円を希望されていましたが、優先順位を調整し階段室を別見積とし、1階周りを削減することで510万円(税込)に調整しました。

お問い合わせ・ご依頼内容

築年数の古いビルを購入されたオーナー様から、外壁の劣化と雨漏りへの不安について緊急のご相談をいただきました。

内装工事も並行して進めているため、早急な対応が必要な状況でした。

お客様:「杉並区のビルを購入したんですけど、そちらが古くて修繕工事の見積をお願いしたいのですが可能でしょうか?」

事務員:「はい、もちろん、大丈夫ですよ! こちらは受付となっておりますので、詳しい話は担当者からの折り返しさせていただきます。」

お客様(担当者へ):「今回ビルを購入したんですけど、修繕工事をする前でとても古いのです。外壁塗装をメインで防水も見てもらいたいです。今内装の工事の方も同時で進めていて、もう既に内装は入っている状況です。工事を急いでいるのですが早急に見てもらうことは可能でしょうか?」

ご依頼の背景には、築年数が経過したビルの外壁劣化と雨漏りリスクという2つの大きな課題がありました。

特に内装工事が既に始まっているため、外壁から雨漏りが発生すると新しく張ったクロスを張り替える必要が出てしまいます。

そのため「クロスを貼る前に外を塞ぐ」という明確な目的があり、スピード対応が求められました。

初動レスポンスの早さを重視し、お問い合わせ翌日の10時に現地調査を設定することで、お客様の緊急性に応えました。

図面がない状況でしたが、現地で寸法を計測することで対応可能とお伝えし、迅速な対応への安心感をご提供しました。

現地調査から工事開始までの流れ

現地調査では屋上から1階まで詳細に状態を確認し、外壁の浮き・タイルの剥がれ・塗膜劣化などを打診調査で特定しました。

屋上は既存の塗料が劣化しており、費用対効果の高いハイブリッド防水工法を提案しました。

高井:「(屋上にて)あー結構屋上の状態ひどいですね!」

お客様:「やっぱりそうですか。」

高井:「これなんか塗料ウレタンじゃなくて違う塗料塗ってますね。これ、この上からウレタン塗料を塗っても乗らないですし状態も悪いので一回本当なら撤去してウレタンの通気緩衝工法という方法がいいんですけど費用もかかるので今回は平場を塩ビシートの機械固定工法でやります。それとこの立ち上がりから天端の部分はウレタンの密着工法でやりますね。」

お客様:「ありがとうございます。費用は内装の関係もあって400-500万程度で納めたいんですよね。」

調査の結果、外壁は打診調査で塗膜の浮きが多数確認され、タイルの剥がれも目立ちました。

下地補修は実数精算方式を提案しましたが、お客様から「金額を確定してほしい」とのご要望があり、フルスペックで見積を作成し、優先順位の低いものを後から削減する方式を提案しました。

見積作成は翌日までに完成させ、お急ぎのため電話とメールで説明する方式を採用しました。

見積は予算500万円を超えてしまったため、階段室を別見積とし、1階周りを削減することで510万円(税込)に調整しました。

お客様から「税込み500万は厳しいですかね?(笑)」と最後の交渉がありましたが、既にベストプライスであることを丁寧に説明し、ご納得いただきました。

工事中の流れ・やり取り

工事は足場組立後の下地調査から始まり、シーリング工事、洗浄、塗装、防水の順で進めました。

各工程で定期的に進捗報告を行い、屋上扉の塗膜厚トラブルにも臨機応変に対応しました。

熊倉:「(電話)下地調査のご報告なんですが、やはり塗膜の方がかなり劣化してます。ご予算はいただけてるので、今日からどんどん悪いところは剝がしていって直していきます。」

お客様:「(電話)雨漏りも凄いので大変ですけどお願いします。」

熊倉:「(電話・塗装中)とりあえず外壁の塗装が終わって鉄部塗装に入っています。屋上の扉を塗ってみたのですが、塗装の厚みがついてドアを閉めたら外から開かなくなっちゃいました。一度削ってもう一度ハンマーで少し叩きます。厚みがやはりつけられないのでご了承ください。」

お客様:「(電話)最初に聞いてるんで大丈夫です。屋上に出てから入れなくなるのは困るのでよろしくお願いします。」

足場組立後の打診調査では、予想通り塗膜の劣化が広範囲に確認されました。

ご予算をいただいていたため、すぐに下地補修を開始しました。

シーリング工事と高圧洗浄を経て塗装工事に入り、お客様ご希望の白色(N-93)で仕上げました。

屋上扉は歪みがあり開けにくい状態でしたが、塗装すると膜厚で更に開きにくくなるリスクを事前説明していました。

実際に塗装後、扉が外から開かなくなるトラブルが発生しましたが、削って調整することで解決しました。

防水工事では塩ビシートとウレタンのハイブリッド工法を施工し、トップコートは汚れにくいグレー色で仕上げました。

工事期間中は週に数回進捗報告を行い、お客様からは「もうお任せしてるのでよろしくお願いします」と信頼をいただきました。

まとめ

全工程を完了し、外壁塗装・屋上防水ともに高品質な仕上がりとなりました。

屋上扉の開閉も改善され、防水性能も大幅に向上したことで、お客様にご満足いただきました。

お客様:「先に来てちょっと見てたんですけど、すごくきれいになってますね。ありがとうございました。」

熊倉:「ありがとうございます。屋上とかもご覧になりました?」

お客様:「見ました。ドアも開くようになっていたので安心しました。防水もきれいに仕上がってましたね。」

熊倉:「うちは腕のいい職人が多いんで僕も安心して任せられるんですよ。なにか気になるところありました?」

お客様:「特になかったですね。色々とありがとうございました。綺麗になって本当に良かったです。」

今回の工事では、築古ビルの外壁劣化と雨漏りリスクという緊急課題に対して、スピーディーな現地調査と柔軟な予算調整で対応しました。

お問い合わせ翌日の現地調査、優先順位を明確にした見積提案、予算に応じた工事範囲の調整など、お客様のニーズに寄り添った対応を徹底しました。

屋上防水は費用対効果の高いハイブリッド工法を採用し、塩ビシートとウレタンを使い分けることで高い防水性能を確保しました。

外壁は下地補修を丁寧に行い、タイル面の白色塗装も実現しました。

工事中は定期的な進捗報告を欠かさず、屋上扉のトラブルにも迅速に対応し、お客様との信頼関係を構築しました。

内装工事と並行して進める中で、雨漏りを防ぎながら高品質な仕上がりを実現し、「綺麗になって本当に良かった」とのお言葉をいただけたことが何よりの成果です。

新東亜工業では、このような緊急性の高い修繕工事にも迅速かつ丁寧に対応し、お客様の大切な資産をお守りしています。

▶参考元：【実録】4階建てビルの外壁塗装工事の流れを完全公開！

新宿区の外壁塗装でよくある質問（FAQ）

新宿区で外壁塗装を検討されている方々から、よくお寄せいただくご質問とその回答をまとめました。

都心部ならではの疑問点にお答えします。

まとめ

新宿区での外壁塗装を成功させるためには、都心特有の環境条件と建物特性を深く理解し、それに応じた適切な計画と実行が不可欠です。

外壁塗装は、建物にとって10〜15年に一度の重要なメンテナンスです。

適切な時期に、適切な方法で外壁塗装を実施することで、資産価値の維持と長期的な修繕コストの削減にもつながります。

新宿区という都心環境の中で、大切な資産を長期にわたって守り続けるために、信頼できるパートナーへ工事を依頼しましょう。

新東亜工業が東京都内で外壁塗装に対応しているエリア

新東亜工業は、東京都内の幅広い地域で外壁塗装工事に対応しています。

23区から多摩エリアまで、地域特性や建物の構造に合わせた最適な施工をご提案します。

雨漏りや劣化が気になる場合も、迅速な診断と丁寧な施工で安心のサービスを提供いたします。

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外壁塗装は、建物の美観だけでなく耐久性や資産価値を守るために欠かせない工事です。

新東亜工業では、東京都内の各エリアに精通した担当者が、最適な工事内容と費用をご案内します。

地域密着のサポート体制で、長く安心して暮らせる住まいづくりをお手伝いします。