防水工事の時期とは?屋上の防水が必要な理由や耐用年数・メンテナンスについて紹介 | 株式会社新東亜工業  

    コラム    

防水工事の時期とは?屋上の防水が必要な理由や耐用年数・メンテナンスについて紹介

防水工事に適した季節や時期は?屋上防水やアスファルト防水などの耐用年数や費用の違いは?

雨漏りや漏電は、住まいの快適性を損なうだけでなく、建物の構造を傷つけ、資産価値を大きく下げる可能性があります。これらのトラブルを防ぐためには、定期的な防水工事が必要です。

しかし、屋上やバルコニーでは防水工事が必要ですが、実施するタイミングに悩む方は多くいらっしゃいます。戸建ての場合だと、アスファルト防水やウレタン防水など工法によって適した時期や耐用年数は異なり、防水シートの選び方も重要なポイントです。繁忙期を避けることでコストを抑えられる可能性もあるため、様々なポイントと押さえて工事を進めていくことが成功への近道です。

そこで本記事では、メンテナンスのタイミングから工事の注意点まで、建物を長く守るための防水工事のメリットと実践的な進め方を紹介します。

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防水工事に適した時期やおすすめの季節を解説

防水工事に適した時期は、以下の条件を満たす時期です。

  • 天候が安定していること
  • 気温が適度であること
  • 湿度が低いこと

これらの条件を満たす時期は、春と秋になります。

北海道や東北地方などの寒冷地では、冬は雪の影響で工事が難しいため、春から秋にかけてがおすすめです。

また、沖縄県などの温暖な地域では、冬でも比較的過ごしやすいので、1年を通して工事が可能になります。

地域によって気候が異なるため、上記の条件を参考に、お住まいの地域の気候に合わせて最適な時期を選ぶことが大切です。

防水工事に適した時期|春(3月〜5月)おすすめ!

春は、冬の間の乾燥によって下地がしっかり乾燥しているため、防水材の密着性が向上しやすい時期です。

また、5月ごろは梅雨前の時期なので雨の日が多く、防水工事の必要性を痛感する時期でもあります。

この頃になると気温が上がり始め、塗料が乾燥しやすく、ゴールデンウィークなどの連休を利用して工事を考える方も多くなります。

また、気温や湿度も比較的安定しているので、施工しやすい時期です。

防水工事に適した時期|梅雨(6月〜7月)

一見、雨が多い梅雨は防水工事の需要が高く、業者も忙しくなる時期です。

しかし、実は梅雨は防水工事にとって落とし穴が多い時期でもあります。

その理由は、以下のとおりです。

  • 湿度が高く、塗料が乾燥しにくい
  • 雨天が多く、工事が中断しやすい
  • 十分な乾燥時間を確保できない

これらの理由から、梅雨時期に防水工事を行った場合、塗膜が剥がれやすく、耐久性が低下する可能性があります。

また、雨漏りの原因となり、カビが発生しやすいです。

以上の点から、梅雨の時期に防水工事を行うのは、検討の余地があります。

防水工事に適した時期|夏(7月〜8月)

梅雨明け後の夏は、晴天が続いて湿度も比較的低いため、防水材がしっかりと乾燥し、施工後の仕上がりが良くなる時期です。

また、気温が高い方が防水材が硬化しやすいため、施工後の防水効果が早く発揮されます。

梅雨明け後のため、雨漏りのリスクが低くなり、安心して施工を依頼できます。

ただし、暑さによって作業員が熱中症にかかるリスクが高くなるため、施工時は熱中症対策が必要です。

高温になると、防水材が劣化しやすくなる可能性があり、夏に施工する場合は、耐熱性に優れた防水材を選ぶことが重要です。

夏は比較的防水工事の需要が高まるため、防水工事の費用が高くなる可能性があります。

防水工事に適した時期|秋(9月〜11月)おすすめ!

秋は、台風シーズンが過ぎ、天候が安定し始める時期です。

夏の暑さで傷んだ防水層を補修するのに最適でもあります。

また、夏の日差しによって下地が温まっているため、防水材が乾燥しやすい点もメリットです。

この頃になると気温が下がり始め、塗料の乾燥時間を短縮できます。

防水工事に適した時期|冬(12月〜2月)

冬は空気が乾燥しているため、防水材が乾きやすく、工期が短くなります。

また、年末年始の休暇を利用して施工すれば、普段は忙しい方でも工事をしやすいでしょう。

しかし、冬は気温が低いため、防水材の硬化に時間がかかります。

また、凍結や結露によって防水層が破損する可能性もあります。

さらに、この時期は強風が発生しやすく、施工が中止になることもあるため注意が必要です。

防水工事を行わないと起こる問題

防水工事は、建物を雨水や湿気から守るために重要な役割を果たすものですが、防水工事を怠ると、さまざまな問題が発生する可能性があります。

防水工事が行われていない建物は、雨水や湿気によって徐々に劣化し、具体的には、以下のような問題が発生するので注意が必要です。

建物の劣化

防水工事を行わないと、雨水が建物の内部に侵入し、建物の構造体を腐食させたり、建材が劣化する可能性があるため注意が必要です。

鉄筋コンクリート造の建物では、雨水が鉄筋に浸透して錆びてしまい、コンクリートを破断させます。

木造建築では、雨水が木材に浸透して腐朽し、建物の強度が低下します。

また、外壁材や屋根材が雨水によって劣化すると、剥がれ落ちたり、ひび割れなどが発生しやすいです。

内装材も雨水によって劣化すると、カビやシロアリが発生しやすくなります。

これらの問題は、建物の寿命を縮めるだけでなく、住人の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。

カビの発生による健康被害

防水工事を怠ったことによって、カビの発生による健康被害も懸念されています。

カビは、目や喉の痛み、鼻水、咳などのアレルギー症状を引き起こす可能性があるものです。

また、喘息やアトピー性皮膚炎などの慢性疾患を悪化させることもあります。

さらに、カビが産生するマイコトキシンと呼ばれる毒素は、免疫力を低下させ、最悪の場合、肺がんや腎臓がんなどのリスクを高めるとも言われています。

健康を守るためにも、定期的な防水工事を行い、カビの発生を抑制しましょう。

シロアリ被害

防水工事を行わないと、雨漏り以外にもさまざまな問題が発生する可能性があります。

その1つがシロアリ被害です。

シロアリは湿度の高い場所を好み、木材を食害してしまいます。

雨漏りによって建物内部が湿気ると、シロアリにとって格好の住処となってしまうのです。

シロアリ被害は建物の構造を損ない、最悪の場合、倒壊の危険性もあります。

防水工事を行うことで、雨漏りを防ぎ、シロアリ被害を防ぐことができます。

防水工事を行う時期・タイミングを紹介

新築の場合、建物が完成したタイミングで防水工事を行います。

これは、建物が雨風にさらされる前に、防水層を形成して保護するためです。

新築以外で防水工事を行うタイミングは、以下のとおりです。

新築後5~10年

新築後、建物は徐々に劣化していくものです。

防水層も例外ではなく、経年劣化によって機能が低下し、雨漏りなどのトラブルが発生する可能性があります。

防水工事を行うタイミングは、一般的に新築後5~10年と言われています。

これは、防水層の耐用年数が5~10年であるためです。

しかし、これはあくまで目安であり、建物の素材や環境、使用状況によって異なります。

劣化症状が出ている場合

防水工事は、建物の寿命を延ばし、快適な住環境を維持するために必要不可欠です。

しかし、防水工事は永久に効果が続くわけではありません。

防水層が劣化すると、雨漏りやカビなどの問題が発生する可能性があります。

そのため、定期的に防水工事を行うことが重要です。

軽微な症状であれば、部分補修で済む場合もありますが、症状が進行している場合は、全面改修が必要になる可能性もあります。

そのため、劣化症状が出ている場合は、早めに専門業者に相談することをおすすめします。

防水工事が必要な劣化症状を紹介

雨漏りやカビの発生は、住まいの快適性を損なうだけでなく、建物の寿命を縮める深刻な問題です。

これらのトラブルを防ぐためには、定期的な防水工事は欠かせません。

防水工事が必要な劣化症状には、以下のようなものがあります。

防水層の色あせ

防水層は、雨漏りなどの水害から建物を守るために重要な役割を果たします。

しかし、経年劣化によって防水層は徐々に機能を失い、様々な問題が発生する可能性があります。

その中でも、見逃せない劣化症状の一つが「防水層の色あせ」です。

色あせは、防水層が紫外線などの影響で劣化しているサインです。

防水層が劣化すると、雨漏り、建物の腐食、シロアリ被害などの問題が発生する可能性があります。

新築時と比べて、明らかに色が変わっていたら防水工事を検討しましょう。

チョーキング現象

チョーキング現象とは、外壁塗装の表面が粉状になる現象です。チョークの粉のように白い粉が付着するため、この名前が付けられています。

チョーキング現象は、塗装が紫外線や雨水によって劣化し、顔料が浮き出ることによって起こります。チョーキング現象は、塗膜の防水性が低下しているサインです。

チョーキングが進行していない場合は、まだ防水効果が残っているため、すぐに防水工事を行う必要はありません。

ただし、塗膜を触ってみて白い粉が手に付着する場合は、防水効果が低下しているため、早急に防水工事を行う必要があります。

ひび割れ

防水層が劣化すると、ひび割れなどの症状が現れます。

ひび割れは、防水層が破損している可能性を示すサインです。ひび割れが小さい場合でも、放置すると雨水が浸入し、雨漏りや建物の腐食などの原因となります。

そのため、ひび割れを見つけたら、早急に専門業者に調査を依頼し、必要に応じて防水工事を行いましょう。

防水層の剥がれ

防水層の剥がれは、放置すると雨漏りや建物の腐食などの深刻な問題を引き起こす可能性があります。

防水層の剥がれの原因は、主に経年劣化、紫外線、雨水の浸透、施工不良などが挙げられます。

具体的な症状は、以下のとおりです。

  • 防水層が浮いている
  • 防水層にひび割れがある
  • 防水層がめくれている
  • 防水層が粉状になっている

これらの症状を発見したら、早急に専門業者に調査を依頼する必要があります。

防水層の膨れ

防水層の劣化症状の1つである「膨れ」は、一見すると小さな問題のように思えますが、放置すると雨漏りなどの深刻な被害に繋がる可能性があります。

防水層が膨れる原因は、主に水分による膨張、下地の劣化の2つです。

水分による膨張は、防水層の下地に水が浸入し、水分が蒸発して膨張することで、防水層が持ち上がります。


また、防水層の下地が劣化し、防水層との接着力が弱くなることで、防水層が浮き上がります。

防水層が膨れた箇所は、防水性が低下しているため、雨漏りのリスクが高くなります。

防水層が膨れた場合は、早急に専門業者に調査を依頼しましょう。

調査の結果、膨れの範囲や原因が判明し、適切な補修方法が提案されます。

軽微な膨れであれば、部分補修で済む場合もありますが、症状が進行している場合は、全面改修が必要になる可能性もあります。

防水工事の種類を紹介

防水工事の選び方は、防水工事の種類を理解すること、業者選びのポイントを押さえることの2点です。

以下で詳しく解説していきます。

防水工事の種類と費用や耐用年数の比較表

防水工事には、以下のような種類があります。

防水工事の種類耐用年数費用相場
ウレタン防水約8〜10年約4,000〜7,000円
シート防水約10〜12年約5,000〜7,000円
アスファルト防水約15〜25年約5,500〜8,000円
FRP防水約10〜15年約6,000〜8,000円

それぞれの工法にはメリットとデメリットがあり、適した場所や用途も異なります。

防水工事の耐用年数、費用相場を把握しておくことは、業者に依頼するための重要なポイントです。

防水業者選びのポイント

後悔しない防水工事を行うためには、工事業者選びが重要です。ここでは3ポイントに絞って紹介します。

防水工事は、建物を守るために重要な工事です。防水工事は、建物を守るために重要な工事です。

見積もりに不明点がないか?

防水工事の実際の契約時にはまずはどのような施工でどのくらいの費用になるか見積もりを取ります。その際に内容をしっかり確認しましょう。

防水工事は、専門的な知識と技術が必要な工事であり複数の業者から見積もりを取り、内容を比較検討することが重要です。

保有資格と実績

防水工事には、防水施工技能士などの国家資格や、防水工事に関する民間資格があり、資格を持っている業者は、技術力や知識がある程度保証されます。

また、資格だけでなく施工実績も確認しましょう、基本的にこの2つの情報は公式サイトなどで紹介されていますので、工事業者を選ぶ際の選択基準にしみると良いでしょう。

保証期間、アフターフォロー

防水工事は、施工後も定期的なメンテナンスやアフターフォローが必要です。また施工不良などがある場合も考えられます、そのようなことを回避するために保証期間などが契約の際に定められます。

この保証やアフターフォローが納得できる内容の業者を選ぶようにして、どこまでが保証になるのかなど不明点は確認しておきましょう。

防水工事を行う際の注意点

雨漏りやカビなどのトラブルを防ぐために防水工事は重要です。

しかし、事前にしっかりと準備しておかなければ、後悔してしまう可能性もあります。

以下に挙げる注意点を参考に、準備を進めていきましょう。

劣化症状を確認する

まず、防水工事を行う前に、劣化症状を確認することが重要です。

主な劣化症状は、防水層のひび割れ、剥がれ、膨れ、色あせ、チョーキング現象などがあります。

これらの症状を発見した場合は、早めに専門業者に調査を依頼し、必要に応じて補修を行いましょう。

軽微な症状であれば、部分補修で済む場合もありますが、症状が進行している場合は、全面改修が必要になる可能性が高いです。

防水材の耐用年数

防水工事は、建物を雨漏りから守り、長持ちさせるために必要不可欠です。

 一般的に、防水工事の耐用年数は施工方法によって10~20年とされていますが、適切なメンテナンスを行うことで、さらに長持ちさせることができます。

メンテナンス時期の目安は、施工後10年です。 

10年を過ぎると、防水層が劣化し、雨漏りのリスクが高くなります。

定期的な点検とメンテナンスを行うことで、雨漏りを未然に防ぎ、建物の寿命を延ばすことができます。

複数の業者から見積もりを取る

複数の業者から見積もりを取ることは、後悔しない防水工事を行うために重要です。

複数の業者から見積もりを取ることで、以下のようなメリットがあります。

  • 適正価格を知ることができる
  • 業者を比較検討できる
  • 値引き交渉ができる
  • 悪質な業者を避けられる
  • 安心感を得られる
  • トラブルを防げる

また、複数の業者に同じ条件で見積もりを取ることが重要です。

見積もり内容をしっかり確認し、口約束ではなく、書面で確認するようにしましょう。

状態に合った種類の防水を選ぶ

同じ防水工事でも、建物の状態によって適切な種類は異なります。

防水工事を行う前に、建物の構造や下地の状態を把握することが重要です。

主な構造は、コンクリート造、鉄骨造、木造があり、それぞれに適した防水材があります。

また、防水層は、下地にしっかりと接着する必要があり、下地の状態が悪い場合、防水層が剥がれやすくなり、雨漏りの原因となります。

下地の状態が悪い場合は、専門業者に相談して適切な対策が必要です。

防水工事での助成金や補助金について【屋根防水や屋上防水】

大規模修繕に関わらず屋根防水、屋上防水などは場合によって多くの資金が必要になります。

そんな時に活用できるのが助成金や補助金です。各地方自治体では修繕工事や外壁塗装などにおいて補助金などを用意している場合があります。

防水工事の場合リフォーム補助金や住宅改修工事における助成金などがあり、該当する場合には防水工事の補助金を受けることが可能です。

以下の内容が基本的な補助金申請時の条件です。

  • 補助金申請できる地域に住んでいる
  • 以前同じ補助金や助成金を受け取っていない
  • 税金を滞納していない
  • 省エネに関するものや耐震補強など、その地方自治体の目的にあった工事であること

詳しくはお住まいの各自治体のホームページ、または問い合わせをして確認してみましょう。

防水工事に関してのよくある質問を紹介

ここでは防水工事に関してよくある質問を紹介していきます。

Q

防水工事前に何か準備は必要ですか?

A

防水工事前には、施工箇所の周りを整理し、私物や家具などは移動が必要になります。また、工事中の騒音や振動について、事前に確認しておきその時間帯の過ごし方などを決めておくとスムーズに対応できます。

Q

防水工事を行う周期はどのくらいですか?

A

一般的に、防水工事は10年から15年ごとに行うのが目安です。定期的な点検を行い、劣化が見られる場合は早めに工事を実施すると、建物の寿命を延ばすことができます。

Q

雨天時も防水工事は行いますか?

A

防水工事は晴天時に行うのが基本です。雨天時に施工すると、乾燥が不十分になり、防水効果が落ちることがあります。そのため、天気を見ながらスケジュールを調整し、品質を確保します。

Q

防水工事中に臭いがすることはありますか?

A

防水工事では、使用する材料によって臭いが発生することがあります。特に溶剤系の材料を使うと匂いが強くなることがあります。臭いについて気になる場合はご相談の上、水性材料を選べば臭いは抑えられます。工事中は換気をしっかり行い、匂いがこもらないようにしましょう。

防水工事の最適な時期のまとめ

ここまで、防水工事に適した時期について解説してきました。

この記事の要点は、以下のとおりです。

  • 防水工事を行う時期は、雨漏りやカビの発生を防ぐために重要
  • 適切な時期は春と秋
  • 梅雨や夏は天候が不安定で施工が難しい
  • 冬は気温が低く、防水材の硬化に時間がかかる
  • 防水工事の耐用年数は、一般的に10~20年
  • おすすめの季節は春と秋、気候が安定しており、施工しやすい
  • 特に秋は台風シーズンが過ぎ、天候が安定
  • 夏の日差しによって下地が温まっているため、防水材が乾燥しやすい

防水工事は建物を守るために重要です。

防水工事に適した時期を把握して、事前にしっかりと準備しましょう。

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