コラム    

屋上防水工事のメンテナンスとは?耐用年数や種類も紹介

建物を雨漏りから守る屋上防水工事は、適切なメンテナンスによって本来の寿命を全うすることができます。シート防水やアスファルト防水、ウレタン防水など、種類によって耐用年数や劣化の進行は異なりますが、定期的な点検と補修は欠かせません。特に防水層の膨れや屋根の塗装の劣化は、放置すると深刻な問題に発展する可能性があります。

そこで本記事では、屋上防水工事の各工法における具体的なメンテナンス方法から、点検の流れ、補修のタイミングなどを詳しく解説します。

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屋上防水などメンテナンスが必要な理由は?

雨風から住まいを守る屋上は、定期的な点検とメンテナンスが欠かせません。

しかし、建物の所有者である一般家庭では、その必要性を認識していないケースが少なくありません。

定期的な点検とメンテナンスは、以下の理由から非常に重要です。

  • 防水層の劣化防止
  • 建物の寿命延長
  • 快適な住環境の維持

多くの家庭が屋上メンテナンスの必要性を認識していない現状は、大きな課題と言えます。

施工業者は、建物の引き渡し時に、屋上メンテナンスの必要性について丁寧に説明する必要があります。

屋上メンテナンスは、住まいの安全と快適を守るために必要不可欠なものです。

現状を踏まえて防水工事などの専門業者など関係者間で協力し、情報発信や意識改革を推進していくことが重要視されています。

防水工事の重要性について

防水工事とは、建物や構造物を水や湿気から保護するために行う工事です。

主に屋上、バルコニー、ベランダなどの外部の水の侵入を防ぐために、専用の防水材を塗布・施工します。防水工事には、ウレタン防水、シート防水、アスファルト防水などさまざまな方法があり、対象となる場所や条件に応じて適切な工法が選ばれます。

効果的な防水工事を行うことで、建物内部の構造物の劣化やカビの発生を防ぎ、長期的な耐久性を確保できます。

屋上防水などメンテナンスを行うメリットは?

屋上において、定期的なメンテナンスを行うメリットは、以下のようなものがあります。

  • 防水層の劣化を防ぎ、建物の寿命を延ばす
  • 雨漏りによる二次被害を防ぐ
  • 美観を保つ

屋上は常に直射日光や雨にさらされています。

知らず知らずのうちに防水層が劣化していた、ということはよくあることです。

そして、防水層の劣化は雨漏りにつながります。

以上のメリットから見ても、定期的なメンテナンスは建物を守るために必要不可欠です。

屋上防水は自分でできるの?メンテナンス方法を紹介!

屋上防水のメンテナンスは、専門業者に依頼するのが一般的ですが、自分で行うことも可能です。

ただし、安全面に十分注意する必要があります。

ここでは、自分で行える屋上防水のメンテナンス方法を紹介します。

自分でする屋上防水のメンテナンス方法|5年に1回のトップコートの塗り替え

雨風や紫外線にさらされる屋上は、建物のなかでも特に劣化しやすい場所です。

屋上防水のメンテナンス方法として、5年に1回トップコートの塗り替えが推奨されています。

一般的なトップコートの耐用年数は5年ほどで、5年を過ぎると防水性能が低下し、雨漏りのリスクが高まります。

以上の理由から、5年に1回の塗り替えで、常に最適な防水性能を維持することが可能です。

しかし、防水層にひび割れや剥がれ、色あせ、チョーキング現象、コケやカビが発生していたら、早めに塗り替えが必要です。

自分でする屋上防水のメンテナンス方法|3ヶ月に1回のドレン清掃

屋上の排水口であるドレンは、雨水をスムーズに排出し、雨漏りを防ぐ重要な役割を担うものです。

しかし、落ち葉やゴミなどで詰まってしまうと、排水が滞り、雨漏りの原因となります。

そのため、3ヶ月に1回のドレン清掃が推奨されており、ドレン詰まりによる雨漏りを防ぎます。

ただし、雨水が溜まっている、排水が遅い、ドレン周辺が汚れている、悪臭がする場合は、早めに清掃が必要です。

ドレン清掃は自分で行うこともできますが、高所での作業になるため、安全面に注意する必要があります。

高所作業に慣れていない場合は、専門業者に依頼することをおすすめします。

メンテナンスや点検時に気をつけるポイント|屋上防水の種類別に紹介!

防水工事には、ウレタン防水やFRP防水、シート防水、アスファルト防水といった種類があり、建物の長持ちを守るために重要な役割を果たします。

ここでは、屋上防水工事の種類別に、点検時のポイントを紹介します。

屋上防水のメンテナンスや点検時のポイント1.ウレタン防水

ウレタン防水は、高い防水性と耐久性を備えた、屋上やベランダなどの防水工事によく用いられる工法です。

ウレタン防水の点検時に気をつけるポイントは、以下のようなものがあります。

  • トップコートのひび割れ
  • 防水層の劣化
  • 下地に水分が含まれているか

一般的に、ウレタン防水の耐用年数は10年前後とされています。

10年の経過は、ウレタン防水の防水機能が徐々に弱くなってくる頃です。

また、防水層の表面にはトップコートが施されており、防水層を守ってくれています。

しかし、直射日光や風雨にさらされ続けると、トップコートにひび割れが起こり、紫外線の影響を受けやすくなります。

防水層の劣化は、進行すると雨漏りの原因となる可能性が高いです。

また、下地に水分が含まれていると、防水層の膨れが起きる可能性が高まります。

上記の劣化症状を見つけたら、早めに業者へ連絡して対処してもらいましょう。

屋上防水のメンテナンスや点検時のポイント2.FRP防水

FRP防水は、繊維強化プラスチック(FRP)を用いた防水工法です。

軽量で仕上がりに継ぎ目がなく、高い防水性を誇ります。

しかし、FRP防水も万能ではなく、長持ちさせるためには、定期的な点検と適切なメンテナンスが必要です。

点検時に意識しておきたいポイントは、以下のとおりです。

  • トップコートの劣化
  • 防水下地の劣化
  • ドレン周辺の汚れ

FRP防水は、上記ポイントの点検と適切なメンテナンスによって、長持ちさせることができます。

屋上防水のメンテナンスや点検時のポイント3.シート防水

シート防水は、塩ビやゴム製の防水シートを敷設して雨漏りを防ぐ防水工法です。

シート防水を長持ちさせるためには、定期的な点検と適切なメンテナンスが不可欠です。

点検時に意識すべきポイントは以下のようなものがあります。

  • シートの膨れ
  • シートの破れ
  • シート接合部の剥がれ
  • シートの浮き
  • 水溜まり
  • ドレン周辺の汚れ
  • 植物の生育

シート防水は、定期的な点検と適切なメンテナンスによって、長持ちさせることができます。

屋上防水のメンテナンスや点検時のポイント4.アスファルト防水

アスファルト防水は、長年培われてきた技術と信頼を誇り、建物を守る確かな防水工法です。

熱工法、常温工法、トーチ工法といった施工法によって、最適な防水層を形成します。

アスファルト防水が施工されている屋上の点検時に意識すべきポイントは、以下の5つです。

  • 保護塗料の劣化
  • 押さえコンクリートのひび割れ
  • 防水層の浮き
  • ドレン周辺の汚れ
  • 植物の生育

これらのポイントを定期的にチェックし、適切なメンテナンスを行うことで、アスファルト防水は長持ちします。

屋上防水を業者に調査・メンテナンスの依頼をする適切なタイミング

屋上防水を長持ちさせるためには、自己メンテナンスと専門業者への依頼を適切に組み合わせることが重要です。

ドレン周辺の清掃は、自分で行えますが、防水層の点検は業者に依頼して点検・調査してもらうことをおすすめします。

専門業者への依頼は、以下のタイミングで行うのが良いでしょう。

  • 自分メンテナンスで行っていて防水層に異常を発見したとき
  • 雨漏りが発生したとき
  • 防水層の保証期間が終了したとき
  • 定期的な点検(5年に1回程度)

防水層の異常は、放置すると雨漏りに繋がり、建物の劣化を招きます。

異常を発見したときは、早めに専門業者に相談しましょう。

安心の屋上防水を維持するために、自己メンテナンスと専門業者への依頼をうまく組み合わせることが重要です。

屋上防水のトップコートとは?役割と再塗装の必要性を解説

屋上防水工事の仕上げに使用される「トップコート」は、防水層を長持ちさせるうえで非常に重要な役割を果たしています。しかし、見た目は塗装のように見えるため、「これが防水なの?」と混同されがちです。ここでは、トップコートの基本的な役割や再塗装のタイミング、業者依頼との違いについて解説します。

トップコートの機能と防水層との違い

トップコートは、紫外線や風雨から防水層を保護するための塗膜であり、防水層そのものではありません。防水工事における「防水層」はウレタン・塩ビシート・アスファルトなどが用いられ、建物内部への水の浸入を防ぐ主構造です。

一方、トップコートは防水層の上に塗られ、防水層が劣化しないように表面を保護する目的で使用されます。特にウレタン防水の場合、トップコートの劣化が進むと、防水層そのものの寿命も短くなるため、定期的な塗り替えが推奨されます。

トップコートの塗り替え時期と費用相場

トップコートは5〜7年周期での再塗装が推奨されています。表面に色あせやひび割れが見られた場合は、早期の塗り替えが必要です。

費用の目安は以下のとおりです。

項目単価(㎡あたり)概算費用(100㎡の場合)
トップコート再塗装(ウレタン)約1,000〜2,500円約10万円〜25万円
トップコート再塗装(シリコン)約1,500〜3,000円約15万円〜30万円

※下地処理や足場の有無によって変動します。

再塗装だけで防水性能が復活するわけではないため、あくまで「防水層の延命措置」としての位置づけです。

DIYと業者依頼の違い:施工の注意点とは?

ホームセンターなどで市販されているトップコート材を使って、自分で塗装することも可能ですが、DIYでは防水層の劣化を見逃すリスクがあります。また、下地処理や塗布ムラが原因で、本来の耐用年数より早く劣化するケースも。

一方、プロの施工業者であれば、下地の状態確認・補修・適切なプライマーの使用・適正量の塗布までを一貫して行うため、耐久性と仕上がりに差が出ます。

小規模な補修はDIYでも可能ですが、全面施工や10㎡以上の広さがある場合は業者依頼が安心です。

500㎡の屋上防水にかかる費用例【シート防水・ウレタン防水など】

ここでは、築25年・5階建てRC造の中規模マンション(屋上面積約500㎡)を対象とした防水改修工事の想定ケースをもとに、工法ごとの費用例を紹介します。

屋上防水を行う建物条件

  • 築年数:25年
  • 構造:鉄筋コンクリート造(RC造)
  • 階数:地上5階建て
  • 屋上面積:約500㎡(塔屋・設備スペース含む)
  • 既存防水層:劣化が進行したウレタン防水(20年前に施工)

ケース1:ウレタン塗膜防水(通気緩衝工法)

  • 工事内容:旧防水層撤去、下地補修、通気シート貼付、ウレタン2層塗布、トップコート仕上げ
  • 単価目安:7,000円/㎡
  • 費用総額:約350万円
  • 備考:湿気が溜まりやすい構造のため、通気緩衝工法を選択。
  • 保証期間:10年

ケース2:塩ビシート防水(機械固定工法)

  • 工事内容:下地処理、断熱材設置、塩ビシート固定、端部シーリング処理
  • 単価目安:6,000円/㎡
  • 費用総額:約300万円
  • 備考:下地の状態が良好なため既存層撤去なし。工期短縮のメリットあり。
  • 保証期間:10年

ケース3:アスファルト防水(トーチ工法)

  • 工事内容:既存層撤去、下地整備、トーチ工法によるアスファルト2層貼り、トップコート
  • 単価目安:8,000円/㎡
  • 費用総額:約400万円
  • 備考:高耐久を優先。熱を使うため安全管理コストが若干上乗せ。
  • 保証期間:15年

防水工事の費用についての補足

※上記費用には共通仮設費(足場なし・昇降設備簡易)、産廃処理費、材料費、施工費を含んでいます。
ただし、エレベーター屋上や塔屋などの高所部追加工事がある場合は+5〜10%程度の追加費用がかかるケースもあります。

このように、同じ500㎡でも建物の劣化状況・構造・既存防水層の状態によって工法が変わり、費用が数十万円単位で変動することがあります。
工法選びは専門業者と事前に建物調査を行ったうえで、コストだけでなく耐久性や施工性も含めて判断するのがベストです。

屋上防水改修工事の請負業者はどう選ぶ?後悔しない業者選定のポイント

屋上防水の改修工事は、建物全体の耐久性や雨漏りリスクを大きく左右する重要なメンテナンスです。そのため、「どの業者に依頼するか」が品質とコストの両面で大きな差を生みます。ここでは、請負業者の選び方や、見積もり時の確認ポイントについて解説します。

請負業者と元請・下請の関係:工事品質に影響する仕組み

防水工事は多くの場合、管理会社やゼネコンなどの元請が契約し、実際の施工は下請業者が行うという構図になっています。この場合、中間マージンが発生し、実際の施工費に対して費用がかさむことがあります。

一方で、直接施工の専門業者に依頼することで、コストを抑えつつ技術力の高い職人に施工をしてもらえるケースもあります。特に小規模〜中規模の建物では、元請を通さず自社施工の業者を選ぶメリットが大きいといえます。

良い業者を見極めるためのチェック項目とは?

信頼できる業者を選ぶためには、以下のポイントを確認しましょう。

  • 施工実績が豊富(特に防水工事の経験年数・過去物件)
  • 自社施工かどうか(下請け任せでない)
  • 防水工事の専門資格を保有しているか
  • 見積書の内訳が明瞭で、追加費用の説明がある
  • 保証制度が整っている(防水層5〜10年保証など)

これらのチェックを怠ると、後に手抜き工事・保証なし・費用トラブルといったリスクが高まります。

見積もり比較で確認すべき防水工事の内訳

見積書を比較する際は、「防水層の工法」だけでなく、トップコートの種類・塗布回数・下地処理費・仮設費(足場代)などが明確に記載されているかをチェックしましょう。

また、以下のような表記も確認ポイントです。

項目チェックすべき内容
防水層工法ウレタン、シート、アスファルト等の違いを明記
トップコート種類(シリコン・アクリルなど)と塗布回数
下地処理費クラック補修、清掃、プライマー塗布など
諸経費・仮設費足場・養生・安全対策の有無と金額

見積もりは最低でも2〜3社から取得し、内容・価格・保証のバランスを比較検討するのが失敗しないコツです。

防水工事に関してのよくある質問を紹介

ここでは防水工事に関してよくある質問を紹介していきます。

Q

防水工事前に何か準備は必要ですか?

A

防水工事前には、施工箇所の周りを整理し、私物や家具などは移動が必要になります。また、工事中の騒音や振動について、事前に確認しておきその時間帯の過ごし方などを決めておくとスムーズに対応できます。

Q

防水工事を行う周期はどのくらいですか?

A

一般的に、防水工事は10年から15年ごとに行うのが目安です。定期的な点検を行い、劣化が見られる場合は早めに工事を実施すると、建物の寿命を延ばすことができます。

Q

雨天時も防水工事は行いますか?

A

防水工事は晴天時に行うのが基本です。雨天時に施工すると、乾燥が不十分になり、防水効果が落ちることがあります。そのため、天気を見ながらスケジュールを調整し、品質を確保します。

Q

防水工事中に臭いがすることはありますか?

A

防水工事では、使用する材料によって臭いが発生することがあります。特に溶剤系の材料を使うと匂いが強くなることがあります。臭いについて気になる場合はご相談の上、水性材料を選べば臭いは抑えられます。工事中は換気をしっかり行い、匂いがこもらないようにしましょう。

屋上防水のメンテナンスについて|まとめ

ここまで、屋上防水のメンテナンスについて解説してきました。

この記事の要点は、以下の通りです。

  • 自分で行えるメンテナンスは、トップコートの塗り替え、ドレン清掃
  • 専門業者に依頼する点検:防水層の劣化、ひび割れ、剥がれ、浮き、膨れ、ドレン周辺の汚れ、植物の生育
  • 業者選びのポイント:施工実績、防水工事の資格、保証・アフターフォロー

定期的な点検と適切なメンテナンスは、屋上防水を長持ちさせ、雨漏りから建物を守るために不可欠です。

異常を発見したときは早めに専門業者に相談しましょう。

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