2024.04.10
外廊下・共用廊下の防水工事におけるマンション修繕費用の相場や注意点を解説
外廊下の防水工事は、建物の耐久性を維持し、漏水や劣化を防ぐために非常に重要なメンテナンスです。外廊下は風雨にさらされやすく、防水性能が低下すると、ひび割れや水漏れが発生し、建物全体の寿命にも悪影響を及ぼします。適切な防水工事を行うことで、これらのリスクを軽減し、住民の安全と快適な生活を守ることができます。
施工の際の注意点としては、工事期間中の通行制限や作業中の安全管理が挙げられます。特に外廊下は居住者が頻繁に利用するため、工事中の安全確保やスケジュール調整が不可欠です。この記事では、外廊下の防水工事にかかる費用や注意点について詳しく紹介します。

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外廊下の防水工事の重要性
外廊下は、雨風や紫外線に常にさらされるため、劣化が進みやすい箇所の一つです。防水機能が低下すると、ひび割れや塗膜の剥がれが発生し、雨水の浸透によるコンクリートの劣化や鉄筋の腐食が進行するリスクがあります。これを放置すると、大規模な補修工事が必要になり、修繕費用が膨らむ可能性があるため、定期的な防水工事が欠かせません。
また、外廊下の防滑性も重要なポイントです。防水機能が低下すると雨水が溜まりやすくなり、床面が滑りやすくなることで居住者の転倒事故のリスクが高まります。特に、高齢者や子どもがいるマンションでは、防滑性の高い塗装やシート防水の導入が求められます。
さらに、美観の維持と資産価値向上の観点からも、防水工事は重要です。ひび割れや塗膜の剥がれが目立つ外廊下は、マンション全体の印象を損なう要因になります。適切な防水工事を行うことで、建物の美観を保ち、長期的な資産価値の維持につながります。
外廊下の防水工事は、建物の耐久性向上・居住者の安全確保・資産価値の維持という3つの観点から、計画的に実施することが重要です。定期的な点検とメンテナンスを行い、適切なタイミングで防水処理を施すことで、長く快適に住み続けることができる環境を整えましょう。
外廊下の防水工事が必要なタイミングと劣化のサイン
外廊下の防水機能は、経年劣化によって徐々に低下します。適切なタイミングで防水工事を実施しないと、雨水の浸透による構造の劣化や滑りやすさの増加など、安全性や建物の耐久性に悪影響を及ぼす可能性があります。以下の劣化のサインを見逃さず、早めのメンテナンスを行うことが重要です。
外廊下の防水工事の種類
外廊下の防水工事は、建物の耐久性を保つために非常に重要です。特に外廊下は外部に露出しているため、雨水や湿気の影響を受けやすく、適切な防水処理が必要です。外廊下の防水工事で主に使用されるのは長尺シートとウレタン防水の2つの工法です。それぞれの特徴を以下に説明します。
外廊下の防水工事の種類1. 長尺シート防水
長尺シート防水は、ゴムや塩ビ(PVC)などのシートを外廊下に張り付けて防水層を作る方法です。シートを現場で加工し、継ぎ目を熱融着して隙間をなくすことで高い防水性能を発揮します。この方法は施工が比較的早く、耐久性に優れています。
- 特徴:広い面積に適しており、耐久性が高く、施工が迅速
- 適用場所:直線的で広い面積の外廊下に最適
- 耐用年数:15年〜20年
外廊下の防水工事の種類2. ウレタン防水
ウレタン防水は、液体状のウレタン樹脂を塗布して防水層を形成する方法です。ウレタン樹脂が下地に密着し、シームレスな防水層を作ることができるため、複雑な形状の外廊下にも適用可能です。柔軟性があり、ひび割れに強い特徴があります。
- 特徴:複雑な形状に対応可能、柔軟性があり、シームレスな防水層が形成される
- 適用場所:曲面や段差などがある外廊下に適しています
- 耐用年数:10年〜15年
外廊下の防水工事では、長尺シートとウレタン防水が主に使用されます。長尺シートは広い面積での施工に適し、ウレタン防水は複雑な形状にも対応できるため、それぞれの特徴を活かして工法を選択することが重要です。適切な工法を選び、定期的なメンテナンスを行うことで、外廊下の防水性能を長期間にわたって維持することができます。
防水工事が必要なタイミング
防水工事が必要なタイミングとしては以下が挙げられます
- 築10~15年ごとに防水工事を実施するのが一般的
- 前回の防水工事から10年以上が経過している場合、防水層の劣化が進んでいる可能性が高い
- 外壁や屋上の防水工事と同時に施工することでコスト削減が可能
外廊下の劣化サインとチェックポイント
1. ひび割れ(クラック)が発生している
外廊下のコンクリートや防水塗膜にひび割れ(クラック)が発生している場合、雨水が浸透するリスクが高まります。小さなひび割れでも、水が侵入するとコンクリート内部の鉄筋が錆び、劣化が加速するため、早めの補修が必要です。
2. 防水塗膜の剥がれ・浮き
防水塗装が剥がれたり、膨れや浮きが見られる場合、防水機能が低下しています。防水層の密着が悪くなっているため、放置すると雨水が入り込み、内部の劣化を引き起こす原因になります。
3. 表面の色あせ・変色
外廊下の表面が黒ずんできたり、色あせが目立つ場合、防水機能が劣化している可能性があります。特に、雨が降った後に水が浸透して乾きにくい場合は、防水性が落ちているサインです。
4. 滑りやすくなっている
雨の日に外廊下が異常に滑りやすくなっている場合、防水層の劣化や排水不良の可能性があります。防水機能が正常な場合、雨水が適切に排水されますが、劣化すると水が溜まりやすくなり、転倒事故のリスクが高まります。
5. 排水不良や水たまりができる
本来、外廊下は緩やかな勾配がついており、雨水が自然に流れる構造になっています。しかし、防水層が劣化すると排水能力が低下し、水たまりができやすくなることがあります。これは滑りやすさを引き起こすだけでなく、防水層のさらなる劣化を招く要因になります。
6. 居住者からのクレームや指摘が増えている
「滑りやすい」「雨漏りしている」「見た目が悪い」など、住民からの指摘が増えた場合は、防水工事を検討するタイミングです。特に、共用部である外廊下は、マンション全体の安全性や価値にも関わるため、早めの対応が望まれます。
早めの防水工事が建物の寿命を延ばす
上記の劣化サインが見られた場合、早急に補修や防水工事を実施することが重要です。劣化を放置すると、修繕費用が高額になるだけでなく、建物全体の寿命を縮めるリスクもあります。定期的な点検と適切な防水対策を行い、外廊下の安全性と美観を維持しましょう。
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外廊下の防水工事の内容と流れ
外廊下の防水工事は、劣化した防水層を撤去し、新しい防水層を設置する大掛かりな工事です。
適切な防水工事を行うことで、外廊下の漏水や剥がれを未然に防ぎ、建物の資産価値を維持・向上させることができます。
- 現状の確認と足場設置
- 防水層の撤去
- 下地処理(クラック補修、錆び除去、高圧洗浄など)
- 新規防水層の施工(プライマー塗布、防水シート貼り、トップコート塗布)
- 仕上げ工事(手すりやタイル張り替えなど)
Aマンション(東京都渋谷区)の外廊下防水工事では、まず劣化した旧防水層を撤去し、下地のコンクリート面を十分に洗浄・補修した上で、新しい防水シートとトップコートを重ね塗りしました。
工期は約1ヶ月半を要しましたが、工事後は漏水の心配がなくなり、外観も一新されました。
このように、費用と工期を要する大がかりな工事ではありますが、確実に防水工事を実施することが、建物の長期的な資産価値維持につながります。
外廊下の防水工事にかかる費用
外廊下の防水工事には、面積や工事内容によって大きく費用が変動するため、事前に複数の見積もりを取ることが重要です。
マンション管理適正化推進機構の調査によると、「漏水は修繕を行う主な理由の1つ」とされています。
つまり、外廊下などの防水工事は欠かせない大切な工事なのです。
一方で、工事費用は決して安くありません。
費用の目安は、以下の表のようなものとなります。
面積 | 費用の目安 |
---|---|
10㎡未満 | 30万円~50万円 |
100㎡程度 | 200万円~300万円 |
500㎡以上 | 1,000万円以上 |
あくまでも目安ですので費用に関しては、以下のような理由で変動が予想されます。
- 工事面積が広いほど防水材料費や人件費が高くなる
- 下地処理の内容(クラック補修、錆び除去など)で費用が変動
- 工事業者や地域によっても費用は異なる
このように、防水工事には一定の費用がかかりますが、建物の長期的な資産価値を考えれば必要不可欠な投資です。
事前に複数の見積もりを取り、比較検討することをおすすめします
外廊下の防水工事の実施する目安は?
外廊下の防水工事は、5年から10年に1度の定期的な実施が理想的です。
また、漏水や剥がれなどの劣化兆候が見られた場合は、速やかに対策を講じる必要があります。
一般社団法人日本建築士会連合会の資料によると、防水層の標準的な耐用年数は5年から10年程度とされています。
マンション管理適正化推進機構の調査でも、「漏水は修繕を行う主な理由の1つ」となっており、外廊下の漏水対策は欠かせません。
実施の目安については以下のようなことを考慮し、計画する必要があります。
- 5年から10年に1度の定期的な防水工事
- 漏水や剥がれなどの劣化兆候が見られた際は速やかな対策
- 大規模修繕工事を控えている場合は同時実施が効率的
実例としてはCマンション(東京都世田谷区)では、外廊下の一部で漏水が発生したため、速やかに防水工事を実施しました。
一方で、Dマンション(千葉県浦安市)は10年ぶりの大規模修繕に合わせて、外廊下の防水工事も一緒に行いました。
定期的な防水工事を怠ると、コンクリート中性化や鉄筋錆びなどが進行し、最悪の場合は大規模な補修工事が必要になる恐れがあります。
適切なタイミングで確実に防水工事を実施し、事前の予防保全に努めることが重要です。
防水工事での助成金や補助金について【屋根防水や屋上防水】
大規模修繕に関わらず屋根防水、屋上防水などは場合によって多くの資金が必要になります。
そんな時に活用できるのが助成金や補助金です。各地方自治体では修繕工事や外壁塗装などにおいて補助金などを用意している場合があります。
防水工事の場合リフォーム補助金や住宅改修工事における助成金などがあり、該当する場合には防水工事の補助金を受けることが可能です。
以下の内容が基本的な補助金申請時の条件です。
- 補助金申請できる地域に住んでいる
- 以前同じ補助金や助成金を受け取っていない
- 税金を滞納していない
- 省エネに関するものや耐震補強など、その地方自治体の目的にあった工事であること
詳しくはお住まいの各自治体のホームページ、または問い合わせをして確認してみましょう。
外廊下の防水工事の注意点
外廊下の防水工事を円滑かつ安全に進める上で、専門業者への依頼、立入制限区域の設定、騒音対策など、様々な注意点を認識し適切な対策を講じることが極めて重要です。
主な注意点としては、以下のようなポイントとなります。
- 足場の設置は転落防止のため専門業者に依頼する
- 工事区画への立入制限と第三者への影響防止対策が不可欠
- 工事後は定期的な点検と手入れで防水層の耐用年数を延ばす
国土交通省の「建設工事における安全施工体制の確保について」では、「足場の組立て・解体作業は、専門の技能を必要とするため、足場工事業者に委託することが望ましい」と明記されています。
また、第三者への影響を最小限に抑えるため、工事範囲への立入制限や防音対策が義務付けられています。
さらに、定期的な点検と手入れを行わないと、防水層の劣化が早まり、再度の高額な工事が必要になる恐れがあります。
東京都内のFマンションでは、外廊下防水工事の際、足場設置を専門業者に依頼し、工事エリアへの一般者の立入りを完全に制限しました。
加えて、低振動・低騒音型の工具を使用するなど、入居者への影響を最小限に抑える対策も実施しました。
防水工事での助成金や補助金について【屋根防水や屋上防水】
大規模修繕に関わらず屋根防水、屋上防水などは場合によって多くの資金が必要になります。
そんな時に活用できるのが助成金や補助金です。各地方自治体では修繕工事や外壁塗装などにおいて補助金などを用意している場合があります。
防水工事の場合リフォーム補助金や住宅改修工事における助成金などがあり、該当する場合には防水工事の補助金を受けることが可能です。
以下の内容が基本的な補助金申請時の条件です。
- 補助金申請できる地域に住んでいる
- 以前同じ補助金や助成金を受け取っていない
- 税金を滞納していない
- 省エネに関するものや耐震補強など、その地方自治体の目的にあった工事であること
詳しくはお住まいの各自治体のホームページ、または問い合わせをして確認してみましょう。
防水工事に関してのよくある質問を紹介
ここでは防水工事に関してよくある質問を紹介していきます。
Q
防水工事前に何か準備は必要ですか?
A
防水工事前には、施工箇所の周りを整理し、私物や家具などは移動が必要になります。また、工事中の騒音や振動について、事前に確認しておきその時間帯の過ごし方などを決めておくとスムーズに対応できます。
Q
防水工事を行う周期はどのくらいですか?
A
一般的に、防水工事は10年から15年ごとに行うのが目安です。定期的な点検を行い、劣化が見られる場合は早めに工事を実施すると、建物の寿命を延ばすことができます。
Q
雨天時も防水工事は行いますか?
A
防水工事は晴天時に行うのが基本です。雨天時に施工すると、乾燥が不十分になり、防水効果が落ちることがあります。そのため、天気を見ながらスケジュールを調整し、品質を確保します。
Q
防水工事中に臭いがすることはありますか?
A
防水工事では、使用する材料によって臭いが発生することがあります。特に溶剤系の材料を使うと匂いが強くなることがあります。臭いについて気になる場合はご相談の上、水性材料を選べば臭いは抑えられます。工事中は換気をしっかり行い、匂いがこもらないようにしましょう。
外廊下の防水工事まとめ
外廊下の防水工事には安全面・騒音対策・メンテナンスなど、様々な注意点がありますが、これらを事前に認識し適切な対策を講じることで、円滑で確実な工事が可能になります。
入居者の安全と生活環境に十分配慮しつつ、高品質の施工を実現することが何より大切です。
大規模修繕工事・防水工事・外壁塗装・外壁補修参引用、参考サイト
国土交通省
特定非営利活動法人集合住宅管理組合センター
公益社団法人全国宅地建物取引業協会連合会
一般社団協会マンション管理業協会
一般社団法人日本防水協会
日本ペイント
独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)
一般社団法人 マンション大規模修繕協議会
日本ウレタン建材工業会
FRP防水材工業会
株式会社ダイフレックス(シーカ・ジャパン株式会社)