大規模修繕に確認申請は必要?国土交通省の基準をわかりやすく解説【2026年最新】| 株式会社新東亜工業

大規模修繕に確認申請は必要?国土交通省の基準をわかりやすく解説

「大規模修繕を計画しているけれど、確認申請は必要なの?」

「国土交通省や建築基準法でどのように定められているのか知りたい」

──管理組合の理事や建物オーナーの方から、こうしたご相談をよくいただきます。

結論からお伝えすると、外壁塗装や防水工事といった一般的な大規模修繕では確認申請は不要なケースがほとんどです。

ただし、工事内容や建物の規模によっては申請が義務付けられる場合もあり、見落とすと罰則を受けるリスクがあります。

この記事では、確認申請の要否を判断する基準と、国土交通省・建築基準法の考え方を整理します。

株式会社新東亜工業では、創業16年・5,000件以上の施工実績をもとに、確認申請の要否も含めた工事計画のご相談を無料で承っております。

大規模修繕で確認申請が必要なケース・不要なケース一覧

大規模修繕に確認申請は必要?国土交通省の基準をわかりやすく解説

まずは「確認申請が必要かどうか」という最も知りたい答えをご確認ください。

工事の種類ごとにまとめた判断表を用意しました。

自分のマンションや建物に該当する内容を確認することで、申請の要否を素早く把握できます。

確認申請の要否は「①対象建物の種別」と「②工事が主要構造部の過半に及ぶか」の2点で決まります。

以下の表を目安にしてください。

工事の種類確認申請の要否理由・補足
外壁塗装・クラック補修原則不要主要構造部(壁の構造躯体)には手を加えないため
屋上・バルコニー防水工事原則不要防水層の補修は主要構造部の修繕に該当しないため
シーリング打ち替え不要主要構造部の修繕ではないため
鉄部塗装・共用廊下補修原則不要同上
屋根の全面葺き替え(下地含む)必要になる場合あり屋根(主要構造部)の過半を修繕するため要確認
耐震補強工事必要になる場合あり柱・梁等の主要構造部に手を加えるケースが多い
エレベーターの完全撤去一括改修必要昇降機の全取り替えは確認申請の対象
用途変更を伴うリノベーション必要になる場合あり用途変更は規模にかかわらず申請が必要な場合がある

しかし、上記はあくまでも目安であり、建物の規模・用途・自治体の解釈によって異なる場合があります。

「自分の物件はどちらに当たるのかわからない」という場合は、着工前に設計士や専門業者へ相談することが重要です。

なお、確認申請が不要な工事でも、長期修繕計画に沿って適切な時期に実施することが、建物の資産価値維持につながります。

確認申請が必要になる工事の具体例と判断のポイント

大規模修繕に確認申請は必要?国土交通省の基準をわかりやすく解説

「確認申請が必要になる場合もある」と聞くと不安になる方もいると思いますが、どのような工事が対象になるのかを具体的に把握しておけば、計画段階で落ち着いて対応できます。

ここでは工事ごとに判断のポイントを解説します。

屋根工事(葺き替え)

屋根は建築基準法上の「主要構造部」に含まれます。

そのため、屋根ふき材(スレート・金属など)のみを交換する程度では確認申請は不要ですが、下地材まで含めて屋根全体の過半を修繕・交換する場合は確認申請が必要になる場合があります。

カバー工法(既存屋根の上に新しい材料を重ねる工法)については、国土交通省が「主要構造部である下地材を施工対象としない場合は大規模の修繕・模様替えには該当しない」との解釈を示しており、一般的に確認申請は不要とされています。

詳しくは大規模修繕の屋根工事・葺き替えに確認申請は必要か?の記事もご参照ください。

耐震補強工事

柱・梁・壁などの主要構造部に手を加える耐震補強工事は、対象部位の過半を修繕する規模になると確認申請が必要です。

旧耐震基準(昭和56年以前)の建物で耐震改修を行う場合は特に注意が必要で、事前に建築士への相談と確認申請手続きの準備を進めることが推奨されます。

エレベーターの改修工事

エレベーターをすべて取り外して新たに設置する「完全撤去一括改修」や、機器の一部を残して大規模に更新する「準撤去一括改修」は、確認申請の対象とされています。

既存の昇降機の一部部品のみを交換するような小規模な修繕であれば不要ですが、大規模な更新を検討している場合は必ず確認が必要です。

いずれの工事でも、「申請が必要かどうかわからないまま着工する」ことは絶対に避けてください。

無申請で工事を進めた場合には、後述のとおり重大なリスクが生じます。

国土交通省・建築基準法が定める「大規模の修繕」の定義とは

確認申請の要否を正しく判断するためには、法律上の「大規模の修繕」が何を意味するかを理解しておく必要があります。

建築基準法の条文をもとに、国土交通省が示している解釈をわかりやすく整理します。

「大規模の修繕」の法律上の定義

建築基準法第2条第14号では、大規模の修繕を「建築物の主要構造部の一種以上について行う過半の修繕」と定義しています。

ここでいう「主要構造部」とは、同条第5号により以下のとおり定められています。

主要構造部(建築基準法第2条第5号)
  • 壁(外壁・耐力壁など)
  • はり(梁)
  • 屋根
  • 階段

逆に、仕切り壁・間柱・最下階の床・ひさし・屋外階段(避難上重要でないもの)などは主要構造部には含まれません。

したがって、これらを修繕する工事は建築基準法上の「大規模の修繕」には当たらず、確認申請は不要です。

確認申請が必要な「建物の種別」

建築基準法第6条第1項では、大規模の修繕に際して確認申請が義務付けられる建物を「第1号〜第3号建築物」と定めています。マンション・ビルはほぼこの範囲に該当します。

対象となる建物
第1号 学校・病院・旅館・共同住宅等の特殊建築物で、用途部分の床面積合計が200㎡を超えるもの
第2号木造の建築物で3階以上、または延べ面積500㎡超・高さ13m超・軒の高さ9m超のいずれかに該当するもの
第3号木造以外の建築物で2階以上、または延べ面積が200㎡を超えるもの

一般的なRC造(鉄筋コンクリート造)のマンションは、2階建て以上かつ延べ面積200㎡超であるケースがほとんどのため、第3号建築物に該当します。

ただし、これらの建物でも、主要構造部の過半に及ばない外壁塗装・防水工事・シーリング工事などは「大規模の修繕」の定義を満たさないため、確認申請は不要です。

大規模修繕の定義についてさらに詳しくは大規模修繕工事の定義と建築基準法について解説もご参照ください。

出典:国土交通省「マンション改修に関する建築基準関係規定上の手続き」

令和7年4月施行の建築基準法改正と大規模修繕への影響

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2025年(令和7年)4月1日に建築基準法の大きな改正が施行されました。

管理組合や建物オーナーの方にとって見落とせない変更点がありますので、ここで整理しておきます。

「4号特例」の縮小と新2号建築物への確認申請義務化

これまで「4号建築物」として確認申請が不要だった建物の一部が、今回の改正で「新2号建築物」に区分変更されました。

具体的には、木造2階建て住宅(延べ面積200㎡超)がこれに該当します。

改正後は、新2号建築物で大規模の修繕・模様替えを行う場合、都市計画区域内外を問わず確認申請と完了検査が必要になりました。

一方、木造・非木造を問わず「平屋かつ延べ面積200㎡以下」の建物は新3号建築物に分類され、大規模修繕における確認申請は従来どおり不要です。

RC造マンションや鉄骨造ビルへの直接的な影響は限定的ですが、木造アパートを所有するオーナーの方は特に注意が必要です。

既存不適格建築物への緩和措置も新設

同改正では、既存不適格建築物(建築当時は適法だったが、その後の法改正により現行基準を満たさなくなった建物)に対する増改築・大規模修繕時の遡及適用が一部緩和されました。

防火規定や防火区画規定について、建物の長寿命化・省エネ化に伴う一定の改修工事を遡及適用対象外とする緩和措置が設けられています。

高経年のマンションで大規模な修繕を計画する場合は、この緩和措置の活用も含めて建築士に相談することをおすすめします。

出典:国土交通省「建築確認・検査の対象となる建築物の規模等の見直し」

確認申請が必要な場合の手続きの流れと費用の目安

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確認申請が必要な工事であることがわかったら、次は手続きの流れを把握しておくことが重要です。

申請手続きには一定の期間と費用がかかるため、工事スケジュールに余裕を持って組み込む必要があります。

確認申請の一般的な流れは以下のとおりです。

  1. STEP

    建築士への相談・設計図書の作成

    確認申請は一級または二級建築士が代理で行うのが一般的です。まず設計士に相談し、工事計画が建築基準法に適合しているかを確認した上で、申請書類(設計図書一式)を作成します。

  2. STEP

    確認申請書の提出

    完成した申請書類を、特定行政庁(自治体の建築主事)または民間の指定確認検査機関に提出します。

  3. STEP

    審査・建築確認済証の交付

    書面審査が行われ、問題がなければ「建築確認済証」が交付されます。交付を受けるまで着工することはできません。審査期間は最長35日以内(国土交通省の法定期間)が目安ですが、書類の補正が生じると延びる場合があります。

  4. STEP

    工事着工・完了検査

    確認済証の交付後に着工できます。工事完了後には完了検査が行われ、問題がなければ「検査済証」が交付されます。

申請にかかる費用は、自治体や民間検査機関、また建物の延べ面積によって異なります。

おおよその目安として、申請手数料は数万円〜数十万円程度とされており、これに建築士への設計・申請代行費用が加わります。

そのため、工事計画段階から建築士や施工業者と相談しながら、費用と期間を見込んでおくことが大切です。

確認申請を怠った場合のリスクと注意点

大規模修繕に確認申請は必要?国土交通省の基準をわかりやすく解説

確認申請が必要な工事を無申請で進めてしまうと、建物や居住者に対して深刻な影響が生じる可能性があります。

「知らなかった」では済まされないリスクを事前に理解しておくことが重要です。

建築基準法第99条では、確認申請を必要とする工事を無届けで行った場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰則が定められています。

また、工事中に無申請が発覚した場合、工事の中断や是正命令が出るリスクもあります。

特に注意が必要な点を以下にまとめます。

確認申請を怠った場合の主なリスク
  • 建築基準法違反として刑事罰(懲役・罰金)の対象になる可能性がある
  • 工事中に行政から是正命令が出て工事が中断・中止になる場合がある
  • 建物の売買・融資・保険の場面で「無確認工事」として不利になる場合がある
  • 既存不適格建築物の場合、申請なく工事を進めると現行基準への全体適合が求められることがある

確認申請の要否は工事の内容・建物の規模・構造によって異なるため、「外壁塗装だから不要のはず」と自己判断するのではなく、確認申請が必要か不要かの詳しい判断基準を施工業者や建築士に確認した上で進めることが安全です。

また、屋根や階段工事など主要構造部に関わる工事を計画している場合も、事前に専門家への相談をおすすめします(マンション大規模修繕の階段工事と確認申請もご参照ください)。

新東亜工業が大規模修繕の法的手続きをトータルサポート

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確認申請の要否の判断から工事計画の立案まで、法的・技術的な視点でサポートできる施工業者を選ぶことが、大規模修繕を安心して進めるための重要なポイントです。

東京都墨田区に拠点を置く株式会社新東亜工業は、一軒家からマンション・ビルまで規模を問わず、創業16年で5,000件以上の大規模修繕・外壁塗装・防水工事を手がけてきた専門業者です。

中間マージンなしの直接施工体制と、塗料販売を専門とする子会社を持つことで、高品質な施工をリーズナブルな価格でご提供できることが強みです。

確認申請の要否についても、工事内容と建物の状況をヒアリングした上で丁寧に確認し、必要に応じて建築士と連携した手続きサポートも行っております。

「今すぐ工事が必要かどうかわからない」という段階からのご相談にも対応しており、必要のない工事は適切なタイミングで再相談をご提案するなど、誠実な姿勢を大切にしています。

また、管理組合向けには中立的な立場での業者選定サポート(ファシリテーション)も実施しておりますので、見積もりの透明性にご不安がある場合もお気軽にご相談ください。

よくある質問

大規模修繕に確認申請は必要?国土交通省の基準をわかりやすく解説

ここでは、大規模修繕の確認申請に関してよくいただくご質問をまとめました。

Q

マンションの外壁塗装・防水工事では確認申請は必要ないのですか?

A

一般的なマンションの外壁塗装・クラック補修・屋上防水・シーリング工事は、建築基準法上の「主要構造部の過半の修繕」には該当しないため、確認申請は不要です。
ただし、耐震補強や大規模な構造変更を同時に行う場合は必要になることがあります。
工事内容に応じて専門業者への事前確認をおすすめします。

Q

2025年の建築基準法改正で、既存マンションの大規模修繕に何か影響がありますか?

A

RC造マンションへの直接的な影響は限定的ですが、木造2階建て(延べ面積200㎡超)のアパートなどは「新2号建築物」となり、大規模修繕時に確認申請が義務化されました。
また、既存不適格建築物への増改築・大規模修繕における遡及適用の一部緩和措置も新設されました。
木造アパートを所有するオーナーの方は特にご注意ください。

Q

確認申請はだれが行うのですか?管理組合で自分たちで申請しなければなりませんか?

A

確認申請は建築主(管理組合や建物オーナー)に義務が課されますが、実際には設計事務所や施工会社に登録された建築士が代理人として申請手続きを行うのが一般的です。
管理組合が自ら書類を作成する必要はありませんが、申請に必要な設計図書の準備や費用負担については、依頼する業者・設計士と事前に打ち合わせておくことが重要です。

Q

確認申請の手続きにはどのくらいの時間がかかりますか?

A

国土交通省の法定期間によると、確認済証の交付は申請書提出日から最長35日以内が目安とされています。
ただし書類不備や補正が発生すると期間が延びることがあります。
また、申請前の設計図書作成や建築士との打ち合わせ期間も含めると、工事着工の2〜3か月前には準備を開始することが望ましいと言えます。

まとめ

大規模修繕に確認申請は必要?国土交通省の基準をわかりやすく解説

大規模修繕と確認申請の関係について、この記事でお伝えしてきた要点を振り返ります。

この記事のポイント
  • 外壁塗装・防水工事・シーリング工事など一般的な大規模修繕では確認申請は原則不要
  • 確認申請が必要なのは「主要構造部(壁・柱・床・梁・屋根・階段)の一種以上の過半を修繕する工事」が対象建物(第1〜3号建築物)で行われる場合
  • 耐震補強・屋根の全面葺き替え・エレベーター全取り替えなどは確認申請が必要になるケースがある
  • 2025年4月施行の建築基準法改正で、木造2階建て(延べ面積200㎡超)の大規模修繕に新たに確認申請が義務化された
  • 無申請で工事を進めると1年以下の懲役または100万円以下の罰則リスクがある
  • 判断に迷う場合は、着工前に建築士や専門業者への相談が最も確実

確認申請の要否は、工事内容・建物の規模・構造・自治体の解釈などが複合的に絡み合うため、専門家に相談することが確実です。
株式会社新東亜工業では、無料でご相談を承っております。
大規模修繕の計画段階から、確認申請の要否確認・工事内容のご提案・施工まで一貫してサポートいたします。
お電話(0120-663-642・24時間受付)またはWebからお気軽にお問い合わせください。

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