東京都内の建物防水工事について|業者・会社の選び方・費用・工期・施工事例をご紹介【2025年版】
2025/11/21
「東京都内で防水工事を検討しているけれど、どの業者に依頼すればいいか分からない…」
「費用相場はどれくらいなのだろう?」
そんな不安を抱えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
防水工事は、建物の寿命を大きく左右する重要なメンテナンスです。
しかし、専門的な知識が必要なため、適切な業者選びや工法の判断が難しいと感じる方がほとんどです。
特に東京都内には数多くの防水工事業者が存在し、どこを選べばよいのか迷ってしまうことでしょう。
私たち株式会社新東亜工業は、東京都内で長年にわたり防水工事に携わってまいりました。
マンション、ビル、戸建て住宅など、さまざまな建物の防水工事を手がけてきた経験から、建物オーナー様や管理組合の皆様が抱える悩みを深く理解しています。
本記事では、東京都内での防水工事について、優良業者の選び方から費用相場、工法の種類、工事の流れまで、現場で培った知識と経験をもとに詳しく解説いたします。
この記事を読んでいただければ、防水工事に関する不安が解消され、自信を持って業者選びができるようになるはずです。
目次
東京都で防水工事が必要な理由と重要性
東京都内の建物にとって、防水工事は単なるメンテナンスではなく、建物の資産価値を守るための必須対策です。
都内特有の環境条件と建物への影響を理解することで、適切なタイミングでの防水工事の重要性が見えてきます。
東京都内の気候特性と建物への影響
東京都は年間降水量が約1,500mmに達し、特に梅雨時期や台風シーズンには集中的な降雨があります。
さらに、都市部特有のヒートアイランド現象により、夏場は屋上の表面温度が60度を超えることもあり、防水層への負担が非常に大きくなります。
また、東京湾からの海風による塩害の影響を受けるエリアも少なくありません。
こうした気候条件は防水層の劣化を早める要因となり、定期的なメンテナンスが不可欠です。
特にコンクリート造の建物が多い都内では、防水層の劣化が躯体の劣化に直結するため、早めの対策が求められます。
防水工事をしないとどうなる?雨漏りのリスク
防水工事を先延ばしにすると、最初は小さなひび割れや劣化が、やがて深刻な雨漏りへと発展します。
雨漏りが発生すると、室内への漏水だけでなく、建物の躯体内部に水が浸入し、鉄筋の腐食やコンクリートの劣化を引き起こします。
特に恐ろしいのは、目に見えない部分で進行する劣化です。
天井や壁にシミが現れた時点で、すでに建物内部では相当なダメージが進行していることが多く、修繕費用が大幅に増加してしまいます。
早期発見・早期対応が、結果的に費用を抑える最善の方法なのです。
防水工事のタイミング|こんな症状が出たら要注意
防水工事が必要なサインとして、以下のような症状が挙げられます。
屋上やベランダの防水層にひび割れや膨れが見られる場合は、防水機能が低下している証拠です。
また、排水口周辺に水たまりができやすい状態は、防水層の沈下や劣化を示しています。
さらに、防水層の表面が色褪せていたり、チョーキング現象(手で触ると白い粉がつく状態)が見られる場合も注意が必要です。
一般的に、防水工事は施工から10年~15年が目安とされていますが、これらの症状が見られたら、築年数に関わらず専門業者による診断を受けることをおすすめします。
東京都内の防水工事業者・会社の選び方
防水工事の成否は、業者選びで大きく左右されます。
東京都内には多数の防水工事業者が存在しますが、技術力や信頼性には大きな差があるのが現実です。
ここでは、優良業者を見極めるための具体的なポイントをご紹介します。
優良業者を見分ける7つのチェックポイント
防水工事は、施工品質の差が建物の寿命や雨漏りリスクを大きく左右します。
価格だけで判断するのではなく、現地調査の姿勢や見積書の透明性、施工実績、保証内容の明確さ、担当者の説明力など複数の視点で比較することが大切です。
- 現地調査が丁寧で、機器を使った診断も行う
- 見積書の内容が明確で、質問に的確に答えられる
- 施工実績が豊富で、写真や報告書で提示できる
- 保証内容とアフターフォロー体制が明確
- 適正価格を提示し、極端に安い見積もりを出さない
- コミュニケーションが丁寧で説明が分かりやすい
- 建設業許可や資格保有者が在籍している
特に、資格保有者の在籍や写真付き報告書の提出は信用度の高い指標となります。
複数の業者から見積もりを取り、総合的な観点で判断しましょう。
まず現地調査を丁寧に行っているかを確認してください。
目視だけでなく、必要に応じて機器を使った診断を実施する業者は信頼できます。
次に、見積書の内容が明確かどうかも重要です。工事内容、使用材料、施工面積、単価が具体的に記載されており、不明な点を質問した際に明確に答えてくれる業者を選びましょう。
また、過去の施工実績を写真や報告書で提示できるか、保証内容とアフターフォロー体制が明確に説明されているかも確認すべきポイントです。
さらに、適正価格を提示しているかも見極めが必要です。極端に安い見積もりは、手抜き工事のリスクがあります。
加えて、コミュニケーションが円滑か、建設業許可や資格保有者が在籍しているかといった点も、優良業者を見分ける重要な基準となります。
建設業許可・防水施工技能士などの資格確認
防水工事を依頼する際には、業者が建設業許可を取得しているか必ず確認しましょう。
建設業法では、500万円以上の工事を請け負う場合、国土交通大臣または都道府県知事の許可が必要とされています。
許可番号は見積書や契約書に記載されているはずです。
また、一級防水施工技能士や二級防水施工技能士といった国家資格保有者が在籍しているかも重要なポイントです。
これらの資格は、一定の実務経験と技能試験に合格した職人のみが取得できるもので、技術力の証明となります。
優良業者であれば、ホームページや会社案内で資格保有者の情報を公開しているはずです。
施工実績と保証内容の確認方法
業者の施工実績を確認する際は、件数だけでなく、どのような建物(マンション、ビル、戸建てなど)の工事を手がけているかを確認しましょう。
ご自身の建物と似た物件の施工経験が豊富な業者であれば、適切な提案が期待できます。
保証内容については、保証期間だけでなく、保証範囲も詳しく確認してください。
一般的に、ウレタン防水やシート防水では10年程度の保証が標準的ですが、保証が適用される条件(定期点検の実施など)も明確にしておく必要があります。
また、万が一業者が廃業した場合でも保証が継続される「瑕疵保険」に加入している業者であれば、より安心です。
相見積もりを取るべき理由と比較のポイント
防水工事では、必ず複数の業者から相見積もりを取ることをおすすめします。
相見積もりを取る目的は、単に価格を比較するだけでなく、各業者の提案内容や対応の質を比較するためです。
見積もりを比較する際は、工法が同一条件であるかを確認してください。
同じウレタン防水でも、密着工法と通気緩衝工法では費用が異なります。
また、使用する材料のメーカーやグレード、下地処理の内容、施工面積の算出方法なども業者によって異なるため、詳細な比較が必要です。
価格差が10%程度であれば正常範囲ですが、極端に安い見積もりには注意が必要です。
適正な利益を確保できない価格では、材料や工程を省略する可能性があります。
東京都内における防水工事の費用相場
防水工事の費用は、工法や建物の状態、施工面積によって大きく変動します。
ここでは、東京都内における防水工事の費用相場について、具体的な数字を交えながら詳しく解説いたします。
適正価格を知ることで、見積もりの妥当性を判断できるようになります。
工法別の費用相場(1㎡あたりの単価)
防水工事の費用は、選択する工法によって異なります。
| 工法名 | 工法区分 / 種類 | 費用相場 (1㎡あたり) |
|---|---|---|
| ウレタン防水 | 密着工法 | 5,000円~6,500円 |
| ウレタン防水 | 通気緩衝工法 | 6,000円~8,500円 |
| シート防水 | 塩ビシート | 4,000円~7,500円 |
| シート防水 | ゴムシート | 3,000円~4,500円 |
| FRP防水 | — | 5,000円~7,000円 |
| アスファルト防水 | — | 5,500円~8,000円 |
防水工事の費用は工法だけでなく、建物の劣化状態や既存防水層の有無、施工面積、立地条件によっても大きく変動します。
見積もりでは、材料費・施工費のほかに、足場代、既存防水層の撤去費、下地補修費、廃材処分費などの追加費用が発生する場合があります。
同じ工法でも単価が大きく異なることがあるため、複数の業者で現地調査を依頼し、見積書の内訳と施工内容を比較検討することが重要です。
適正価格と品質のバランスを意識しましょう。
建物の種類別|戸建て・マンション・ビルの費用目安
| 建物種類 | 施工範囲・面積 | 工法 | 費用目安 |
|---|---|---|---|
| 戸建て住宅 | ベランダ(約10㎡) | FRP防水 | 7万円~10万円 |
| 戸建て住宅 | ベランダ(約10㎡) | ウレタン防水 | 8万円~12万円 |
| 戸建て住宅 | 屋上(約50㎡) | ウレタン防水など | 25万円~40万円 |
| マンション | 屋上(約150㎡・10階建て) | ウレタン防水 通気緩衝工法 | 120万円~180万円 |
| ビル | 屋上(約300㎡・オフィスビル) | アスファルト等 | 200万円~400万円 |
建物の種類や面積、施工条件によって防水工事の費用は大きく異なります。
戸建ては小規模な施工が多く、比較的費用が抑えやすい一方、マンションやビルでは面積が広く、足場の設置や搬入経路の確保が必要な場合があるため、総合的な費用が高くなりがちです。
また、既存防水層の劣化状態や施工方法の選択によっても価格差が生じます。実際には現地調査を行い、複数の業者で見積もりを比較することが重要です。
▶「戸建て住宅」の防水工事について詳しく知りたい方はこちら
▶「マンション」の防水工事について詳しく知りたい方はこちら
▶「アパート」の防水工事について詳しく知りたい方はこちら
▶「ビル」の防水工事について詳しく知りたい方はこちら
見積もりで確認すべき項目とチェックポイント
見積書を受け取ったら、以下の項目が明記されているか必ず確認してください。
- 工事範囲が具体的に記載されているか
- 使用材料のメーカー名・製品名・数量が明記されているか
- 下地処理の内容が具体的に記載されているか
- 工期(開始日・終了日)が明確か
- 保証内容・保証期間が明確に記載されているか
- 諸経費の内訳が明示されているか
- 質問への回答が明確で、説明に納得できるか
見積書は費用を比較するだけでなく、業者の透明性と信頼性を見極める重要な資料です。
「防水工事一式」「諸経費一式」など曖昧な表記のままでは、追加費用が発生したり、工事内容が不十分になるリスクがあります。
施工面積や材料名、下地処理、保証内容まで細かく記載されている業者は信頼性が高く、質問に対して丁寧に説明できる会社ほどトラブルが少ない傾向があります。
複数社で比較し、内容の透明性を重視して選びましょう。
費用を抑えるコツと注意すべきポイント
防水工事の費用を抑えるには、早期メンテナンスと工事の効率化が重要です。
複数の工事を同時に行うなど、賢く進めることで無駄な費用を削減できます。一方で、極端に安い見積もりには注意が必要です。
- 早めのメンテナンスを実施する
- 外壁塗装や補修工事と同時に発注する
- 複数社から見積もりを取り、内容を比較する
- 適切な工法を建物の状態に合わせて選ぶ
防水工事の費用を抑える最大のポイントは、劣化が深刻化する前に予防的なメンテナンスを行うことです。
トップコートの再塗装など小規模な補修を定期的に行うことで、下地の損傷や雨漏りを防ぎ、数十万円単位の大規模工事を回避できます。
また、外壁塗装や補修工事とまとめて依頼することで、足場代を一度で済ませることができ、結果的に総費用を大幅に削減できます。
さらに、複数の業者から見積もりを取り、工法や保証内容を比較することも重要です。
建物の状態に合った適切な計画を立てることで、賢く費用を抑えられます。
- 極端に安い見積もりは要注意
- 下地処理内容が不明確な業者は避ける
- 保証内容が適切か必ず確認する
防水工事の見積もりで極端に安い価格を提示する業者は注意が必要です。
材料の質を落としたり、下地処理を省略することで短期間だけ仕上がりをよく見せるケースがありますが、数年以内に不具合が発生し、再施工が必要になることも少なくありません。
また、保証内容が不明瞭な業者は、工事後のトラブル対応で責任を回避する可能性があります。
価格だけで判断せず、現地調査の丁寧さ、施工実績、説明の透明性、保証体制など総合的に評価することが、工事の成功と長期的なコスト削減につながります。
東京都の防水工事の種類・工法と特徴
防水工事にはいくつかの工法があり、それぞれに特徴とメリット・デメリットがあります。
建物の用途や状態、予算に応じて最適な工法を選ぶことが、長期的な防水性能の維持につながります。
ここでは、主要な4つの工法について詳しく解説します。
ウレタン防水|最も普及している万能工法
ウレタン防水は、液体状のウレタン樹脂を施工面に塗布して防水層を形成する工法で、東京都内でも最も広く採用されています。
複雑な形状の場所でも継ぎ目なく施工できるため、屋上やベランダ、バルコニーなど幅広い場所に対応可能です。
ウレタン防水には密着工法と通気緩衝工法の2種類があります。
| 項目 | 密着工法 | 通気緩衝工法 |
|---|---|---|
| 費用目安(1㎡) | 5,000円〜6,500円 | 6,000円〜8,500円 |
| 向いている下地 | ・既存防水層の状態が良好 ・膨れや浮きが少ない面 | ・既存防水層に膨れ・浮きがある ・雨漏りの懸念がある下地 |
| メリット | ・工程がシンプルでコストが抑えやすい ・短工期で対応可能 | ・湿気を逃がせるため不具合が起きにくい ・耐久性を確保しやすい |
| デメリット | ・下地に水分があると膨れ・剥離の可能性 ・劣化が進んでいる建物には不向き | ・密着工法より費用が高め ・工程が複雑で施工精度が重要 |
| 主な用途 | ・バルコニーや小規模屋上 ・状態が良い下地 | ・雨漏り履歴がある建物 ・劣化が進んだ屋上面 |
密着工法と通気緩衝工法は、建物の状態によって適切な選択が変わります。
下地の状態が良好で膨れや浮きが見られない場合は、費用を抑えられる密着工法が適しています。
一方、既存防水層に水分や劣化がある場合は、通気緩衝工法を選ぶことで膨れ・剥離などの不具合を防ぎ、長期的な耐久性を確保できます。
同じウレタン防水であっても、下地の診断次第で仕上がりや寿命が大きく変わるため、現地調査を丁寧に行う業者選びが重要です。
シート防水(塩ビ・ゴム)|耐久性に優れた工法
シート防水とは、塩化ビニル製またはゴム製の防水シートを下地に貼り付ける工法です。
シート自体が均一な厚みを持つため、品質が安定しており、施工不良のリスクが比較的低いという特徴があります。
シート防水には、塩ビシート防水とゴムシート防水という代表的な2種類があります。
建物の形状や用途、求める耐久性によって適した工法が異なるため、それぞれの特徴を理解したうえで選択することが重要です。
| 項目 | 塩ビシート防水 | ゴムシート防水 |
|---|---|---|
| 材質 | 塩化ビニル系シート | 合成ゴム系シート |
| 費用目安 (1㎡) | 4,000円~7,500円 | 3,000円~4,500円 |
| 耐久性 | ・耐候性が高く長寿命 ・紫外線や温度変化に強い | ・標準的な耐久性 ・紫外線や熱にやや弱い |
| 施工方法 | ・貼り込み / 機械固定など施工方法が豊富 | ・貼り込み工法が中心 |
| 特徴 | ・カラーやデザインの種類が豊富 ・断熱材と併用可能 | ・伸縮性が高く動きに追従しやすい |
| 向いている建物 | ・マンション・ビルの屋上・露出仕上げ | ・勾配屋根などシンプル形状の屋上 |
| デメリット | ・高温で変形しやすく熱に弱い | ・経年硬化やひび割れの可能性あり |
塩ビシート防水は耐久性やデザイン性に優れており、マンションやビルの屋上で幅広く採用されています。
一方、ゴムシート防水は伸縮性が高く、建物の動きに追従しやすいため勾配屋根などにも適しています。
ただし、紫外線による劣化や経年硬化のリスクがあるため、定期的な点検が必要です。
費用面ではゴムシート防水が比較的安価ですが、建物の形状や使用環境、長期的な耐久性を考慮し、最適な工法を選ぶことが重要です。
FRP防水|強度が高くベランダに最適
FRP防水とは、ガラス繊維強化プラスチック(Fiber Reinforced Plastics)を用いた防水工法です。
軽量でありながら非常に高い強度を持ち、硬化が早いため、工期が短いという特徴があります。
特に戸建て住宅のベランダやバルコニーに適しており、人が歩く場所でも耐久性が高いため、防水性能を長期間維持できます。
また、継ぎ目のない一体成型が可能で、複雑な形状にも対応できます。
ただし、硬質な素材のため、建物の動きや温度変化によるひび割れが発生しやすいという側面もあります。
そのため、大規模な屋上よりも、比較的小さなベランダに向いています。耐用年数は10年~18年程度です。
定期的にトップコートを塗り替えることで、防水層を保護し、寿命を延ばすことができます。
アスファルト防水|大規模建築物向けの本格工法
アスファルト防水は、古くから採用されている伝統的な工法で、アスファルトを含浸させたシート状の材料(ルーフィング)を何層にも重ねて防水層を形成します。
非常に高い防水性能と耐久性を持ち、大規模なビルやマンションの屋上に適しています。
施工方法には、熱工法(トーチバーナーでアスファルトを溶かして接着)と常温工法(粘着層付きシートを使用)があります。
| 項目 | 熱工法 | 常温工法(トーチ工法) |
|---|---|---|
| 費用目安 (1㎡) | 5,500円~8,000円 | 6,000円~9,000円 |
| 耐久性 | ・非常に高い耐久性・重歩行にも強い | ・耐久性は高いが熱工法よりやや劣る |
| 施工方法 | ・釜で溶融アスファルトを加熱しながら施工 ・複数枚重ねて積層 | ・アスファルトシートを加熱し貼り合わせる |
| メリット | ・高い防水性能と耐久性・長期にわたり安定した性能 | ・火気使用が限定的で安全性が高い ・臭いや煙が抑えられる |
| デメリット | ・高温作業による安全リスク ・臭いや煙が発生 | ・熱工法に比べ強度がやや劣る ・シートの重ね部分の施工精度が重要 |
| 向いている建物 | ・大型ビル・大規模マンションの屋上 | ・学校・病院など安全配慮が求められる建物 |
アスファルト防水は、複数層を積み重ねた強靭な防水層を形成し、大規模建物の屋上や重歩行が発生する用途にも耐える高い耐久性が特徴です。
熱工法は最も歴史が長く信頼性が高い一方、作業中に煙や臭いが発生しやすく安全管理が重要になります。
これに対し常温工法は臭いや煙が抑えられ、安全性が求められる病院や学校、住宅地でも採用されやすい工法です。
どちらの工法を選ぶかは、建物の用途、周辺環境、施工条件などを踏まえた判断が必要です。
東京都の防水工事の流れと工期の目安
防水工事がどのような手順で進められるのかを事前に理解しておくことで、工事期間中の準備や対応がスムーズになります。
ここでは、一般的な防水工事の流れと、工法別の工期の目安について詳しくご説明します。
防水工事の基本的な流れ(調査~完了まで)
防水工事は、複数の工程を経て進められます。
それぞれの段階で丁寧な作業が行われることで、長期的な防水性能が確保されます。
- STEP
現地調査・診断
専門業者が建物の状態を確認し、既存防水層の劣化具合や下地の状況を詳しく調べます。
必要に応じて散水試験や赤外線カメラによる診断を行い、雨漏りの原因を特定します。
この段階での正確な診断が、その後の工事品質を左右する重要なポイントです。
- STEP
提案・見積もり作成
調査結果をもとに、最適な工法と施工内容を提案し、詳細な見積書を作成します。
使用する材料や工事範囲、工期、保証内容などが明記されます。
内容にご納得いただければ契約となり、工事日程を調整します。
- STEP
工事準備・近隣挨拶
工事開始前には、近隣の方々への挨拶回りを行います。
工事内容や期間、作業時間帯などをご説明し、ご理解とご協力をお願いします。
また、施工箇所の養生や資材の搬入準備を行います。
- STEP
高圧洗浄
実際の施工は、高圧洗浄で既存の汚れやコケ、古い塗膜などを除去することから始まります。
この作業により、防水材料が下地にしっかりと密着するための土台を整えます。
洗浄後は十分に乾燥させる必要があります。
- STEP
下地処理
ひび割れの補修や劣化部分の撤去、段差の平滑化作業を行います。
下地の状態が防水層の耐久性に直結するため、この工程は特に重要です。
必要に応じて、既存の防水層を撤去することもあります。
- STEP
防水層の施工
選定した工法に応じて防水層を形成します。
ウレタン防水であればプライマー塗布後にウレタン材を複数回塗布し、シート防水であればシートを丁寧に貼り付けていきます。
継ぎ目や端部の処理も慎重に行います。
- STEP
トップコート塗布
防水層が完成したら、紫外線や摩耗から保護するためのトップコートを塗布します。
トップコートは防水層本体の寿命を延ばす重要な保護層であり、将来的なメンテナンスの対象にもなります。
- STEP
最終検査・完了報告
すべての工程が完了したら、最終検査を実施し、施工不良や仕上がりの不具合がないか確認します。
問題がなければ、施工写真や使用材料の情報を記載した施工報告書とともに、お客様に工事完了のご報告をいたします。
- STEP
アフターフォロー
工事完了後も、定期点検や保証期間内のアフターフォローを実施します。
長期的に建物の防水性能を維持するため、メンテナンス時期のご案内なども行います。
工法別の工期の目安|何日かかる?
防水工事の工期は、工法と施工面積によって異なります。
ウレタン防水の場合、50㎡程度の屋上であれば3日~5日程度、100㎡では7日~10日程度が目安です。
通気緩衝工法の場合は、通気シートの設置や乾燥時間が必要なため、やや長めの工期となります。
シート防水は比較的工期が短く、50㎡程度で2日~4日、100㎡でも5日~7日程度で完了します。
ただし、既存防水層の撤去が必要な場合は、さらに数日追加されます。
FRP防水は硬化が早いため、10㎡程度のベランダであれば1日~2日で完了することもあります。
アスファルト防水は施工に時間がかかり、100㎡の屋上で7日~10日程度を見込んでおく必要があります。
なお、これらは天候に恵まれた場合の目安であり、雨天時は施工できないため、梅雨時期や台風シーズンは工期が延びる可能性があります。
工事中の生活への影響と対策
防水工事中は、いくつかの点で日常生活に影響が出る可能性があります。
まず、屋上やベランダが使用できなくなるため、洗濯物を干す場所を確保しておく必要があります。
また、作業音や臭いが発生するため、特にウレタン防水では塗料の臭いが気になる場合があります。
マンションの場合、足場を設置する際や高圧洗浄時には騒音が発生します。
業者からは事前に工事スケジュールが通知されますので、在宅勤務をされている方などは、工事時間帯を確認しておくとよいでしょう。
また、駐車場や通路の一部が養生シートで覆われる場合もあります。
車の出し入れに制限が出る可能性があるため、事前に確認しておきましょう。
優良な業者であれば、工事説明会を開催したり、工程表を掲示したりして、住民の方々への配慮を怠りません。
工事期間中の不便を最小限にするためにも、事前に業者とよく相談し、生活への影響を確認しておくことが大切です。
【施工事例】戸建て・ビル・マンションの屋上防水工事|新東亜工業

屋上防水シート工事では、建物の形状や劣化状況に応じた最適な工法選びが欠かせません。
ここでは、新東亜工業が実際に手がけた屋上防水改修の3つの事例を紹介します。
実際の施工内容や工法選定のポイントを知ることで、屋上防水リフォームの流れをより具体的にイメージできます。
施工事例1. 埼玉県志木市にある戸建て住宅の屋上・バルコニー防水工事
外壁塗装と同時に屋上・バルコニーの防水層を一新した事例です。
長年の紫外線や雨風で防水層が劣化しており、下地の浮きや小さな亀裂が見られました。
通気緩衝工法を採用し、下地内部にたまった湿気を逃がしながら新しい防水層を形成しました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 施工地域 | 埼玉県志木市 |
| 建物種別 | 戸建て住宅 |
| 工事内容 | 屋上・バルコニー防水改修、外壁塗装 |
| 使用工法 | ウレタン塗膜防水(通気緩衝工法) |
| 使用材料 | 通気緩衝シート+ウレタン防水材+トップコート仕上げ |
| 工期 | 約1か月 |
| 工事金額 | 約130万円(外壁塗装含む) |



既存の防水層を撤去後、下地の含水状況を確認しながら通気緩衝シートを敷設。
この工法は、屋上やバルコニーに多い「膨れ・剥がれ」の発生を防止する点が大きな特徴です。
さらにウレタン塗膜材を均一に塗り重ねることで、柔軟性と耐久性を兼ね備えた防水層を構築しました。
外壁塗装と同時に行うことで、足場費を抑えつつ建物全体の防水・美観をトータルで向上。
雨漏りの再発防止はもちろん、次のメンテナンスまでのサイクルを延ばすことに成功しました。
▶参考:施工事例ページはこちら
施工事例2. 東京都江東区にあるビルの屋上・塔屋防水改修工事
経年劣化による防水層の浮きや排水不良が見られたビル屋上・塔屋部分の改修事例です。
通気緩衝工法を採用し、下地の動きや内部湿気に柔軟に対応する防水仕様に刷新しました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 施工地域 | 東京都江東区 |
| 建物種別 | 鉄筋コンクリート造ビル |
| 工事内容 | 屋上・塔屋防水改修 |
| 使用工法 | ウレタン塗膜防水(通気緩衝工法) |
| 使用材料 | 通気緩衝シート+改質ウレタン材+トップコート仕上げ |
| 工期 | 約5日間 |
| 工事金額 | 約106万円 |


施工前は、防水層の表面に浮きや亀裂が見られ、降雨時に排水ドレン周辺へ水が滞留する状態でした。
既存層を撤去した後、通気緩衝工法で新たな防水層を形成。
この工法は、コンクリート下地から発生する水蒸気を通気層で逃がすため、内部膨れのリスクを大幅に低減できます。
また、笠木ジョイント部にはブリッジシールを追加し、雨仕舞いの信頼性を強化。限られた施工期間の中で、耐久性・施工精度・美観を両立させた事例です。
▶参考:施工事例ページはこちら
施工事例3.東京都足立区のマンション屋上防水工事
東京都足立区にあるマンションにおいて、屋上からの雨水浸入リスクに対応するため、防水改修工事を実施しました。
外部足場を用いた効率的な施工体制で、6日間という短期間で仕上げました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 地域 | 東京都足立区 |
| 建物種別 | マンション(個人オーナー所有) |
| 工事目的 | ・屋上からの雨水侵入リスク軽減 ・建物長寿命化 |
| 主な施工内容 | ・仮設足場設置 ・ウレタン塗膜防水(密着工法) ・笠木ジョイント部のブリッジシール工法 |
| 施工期間 | 約6日間 |
| 工事金額 | 約104万円 |
| 特記事項 | 屋上への室内アクセスが不可という制約あり |
このマンションでは、屋上を通じて雨水が建物内部に浸入するリスクが高まっていたため、建物の長寿命化を目的に防水改修工事を行いました。
現場には「室内から屋上へアクセスできない」という制約がありましたが、施工チームは外部に仮設足場を設置し、安全かつ効率的な作業体制を整えました。
防水工法には、3階屋上および最上階屋上にウレタン塗膜防水(密着工法)を採用。液状のウレタンが建物の複雑な形状にもなじみ、一体的な防水層を形成します。
また、撤去作業を抑えられるため工期短縮・コスト抑制にも貢献しました。加えて、笠木のジョイント部にはブリッジシール工法を適用し、微細な構造的変動にも追随する柔軟性を確保。




結果として、雨水の侵入を遮断し、構造材や内装材の劣化を予防。
今後のメンテナンス負担を軽減し、安心して長く住み続けられる住環境を整えました。
▶参考:施工事例ページはこちら
東京都の防水工事に関するよくある質問(FAQ)
防水工事について、多くのお客様からよくいただく質問をまとめました。
初めて防水工事を検討される方が抱きやすい疑問にお答えします。
Q
防水工事の保証期間はどれくらいですか?
A
一般的に、防水工事の保証期間は工法によって異なります。
ウレタン防水やシート防水では10年程度、FRP防水でも10年程度の保証が標準的です。
ただし、保証が適用されるには、5年~7年ごとのトップコート塗り替えなど、定期的なメンテナンスが条件となる場合が多いです。
保証内容は業者によって異なるため、契約前に詳細を必ず確認してください。
また、瑕疵保険に加入している業者であれば、万が一業者が廃業した場合でも保証が継続されるため、より安心です。
Q
雨の日でも防水工事はできますか?
A
基本的に、防水工事は雨天時には施工できません。
特にウレタン防水やFRP防水など、液体状の材料を使用する工法では、雨が降ると材料が適切に硬化せず、防水性能が著しく低下してしまいます。
シート防水も、接着不良を防ぐため雨天時の施工は避けます。
そのため、梅雨時期や台風シーズンは工期が延びる可能性があります。
工事のスケジュールを立てる際は、天候による影響も考慮して、余裕を持った計画を立てることをおすすめします。
Q
マンションとビルで防水工事の違いはありますか?
A
マンションとビルでは、建物の構造や用途によって適した防水工法が異なります。
居住用のマンションでは、臭いや騒音への配慮が重要なため、常温工法のシート防水やウレタン防水が選ばれることが多いです。
一方、オフィスビルでは耐久性や長期的なコストパフォーマンスを重視し、アスファルト防水が採用されるケースも少なくありません。
また、マンションの場合は管理組合の承認プロセスが必要となるため、マンションの大規模修繕工事の計画に組み込んで実施されることが一般的です。
Q
防水工事後のメンテナンスは必要ですか?
A
はい、防水工事後も定期的なメンテナンスが必要です。
最も重要なのは、5年~7年ごとのトップコート塗り替えです。
トップコートは防水層を紫外線や摩耗から保護する役割を持っており、定期的に塗り替えることで防水層本体の寿命を大幅に延ばすことができます。
また、年に1回程度の排水口の清掃や、目視でのひび割れチェックも推奨されます。
小さな劣化を早期に発見し対処することで、大規模な修繕を避けることができ、結果的にコスト削減につながります。
Q
東京23区内での防水工事で注意すべき点はありますか?
A
東京23区内で防水工事を行う際は、いくつかの地域特有の注意点があります。
まず、住宅密集地では近隣への配慮が特に重要です。工事前の挨拶や、作業時間帯の調整が必要になります。
また、狭小地では足場の設置スペースが限られるため、工法の選択肢が制約される場合があります。
さらに、東京23区北東部エリアなど、地域によって業者の対応エリアが異なることもあるため、地域密着型の業者を選ぶことも一つの選択肢です。
駐車スペースの確保や、資材搬入の経路確認なども事前に業者と相談しておくとスムーズです。
まとめ|東京都の防水工事で失敗しないために
ここまで、東京都内での防水工事について、業者選びから費用相場、工法の種類、工事の流れまで詳しく解説してまいりました。
最後に、防水工事で失敗しないための重要なポイントをまとめます。
- 複数の業者から相見積もりを取り、提案内容と対応を比較検討する
- 建設業許可や防水施工技能士などの資格保有を確認する
- 施工実績と保証内容を詳しく確認し、アフターフォロー体制を把握する
- 極端に安い見積もりには注意し、適正価格と提案内容で総合判断する
- 建物の状態と用途に適した工法を選択する
- 定期的なメンテナンスを実施し、防水層の寿命を延ばす
- 早めの対応が長期的なコスト削減につながることを理解する
防水工事は、建物の寿命と資産価値を守るための重要な投資です。
信頼できる業者を選び、適切な時期に適切な工事を行うことで、長期にわたって建物を守ることができます。
私たち株式会社新東亜工業は、東京都内での豊富な施工実績と確かな技術力で、お客様の大切な建物をお守りします。
防水工事に関するご相談やお見積もりは無料で承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
経験豊富な専門スタッフが、お客様の建物に最適なご提案をさせていただきます。
東京都の防水工事なら新東亜工業にご相談ください

東京都内で防水工事をお考えなら、個人オーナー様から高い信頼を得ている新東亜工業にお任せください。
職人による自社施工体制により中間マージンを完全カット、さらに塗料販売店を子会社に持つ強みで大幅なコスト削減を実現しています。
安心の10年保証と長期的なアフターフォローで、大切な資産をしっかりお守りします。
豊富な防水工法で建物に最適な提案
新東亜工業では、建物の種類や用途に応じて最適な防水工法をご提案しています。
木造、コンクリートなど、建物の構造を綿密に調査した上で、最も適した工法を選定いたします。
主な防水工法の特徴を以下の表でご確認ください。
| シート防水 | ・合成ゴム系の防水シートを下地に貼り付ける工法 ・耐久性・耐候性・耐熱性・撥水性に優れています |
| ウレタン塗布防水 | ・液体のウレタンを塗布して防水層を形成 ・下地の形状になじみやすく、安価で短期間施工が可能 ・屋上やベランダなど様々な場所に対応可能 |
| FRP防水 | ・ガラス繊維強化プラスチックを使用した工法 ・軽量で耐久性に優れている ・乾くのが早いため施工日数が短くて済む |
| アスファルト防水 | ・合成繊維不織布にアスファルトを含ませたシートを貼り重ねる工法 ・アスファルトを染みこませているため、高い耐久性を誇ります |
それぞれの工法には明確な特徴があり、建物の使用状況や予算に応じて最適なものをご提案いたします。
現地調査を行い、症状を適正に判断した上で、用途別に最適な方法をお選びください。
職人直接施工で実現する納得の価格
新東亜工業が多くのお客様から選ばれる理由は、職人による自社施工体制にあります。
管理会社や下請け企業を介さないため、中間マージンが一切不要となり、高品質な施工を適正価格でご提供できます。
- 職人による自社施工で中間マージン完全カット
- 塗料販売店「大浦屋」を子会社に持ち、材料費を大幅削減
- お客様と直接対話し、ニーズを正確に把握
- 仕上がりを左右する下地処理を丁寧に実施
- つまりの原因となるドレーンのゴミもしっかり清掃
- 雨漏りなどの修理にも迅速対応
職人の高い技術力による良質な施工と納得の価格のバランス、そして安心の長期保証が、多くのお客様から高い満足度をいただいている理由です。
個人オーナー様にも安心してご相談いただいております。
安心の10年保証と長期アフターフォロー
新東亜工業では、工事完了後も10年保証と長期的なアフターフォローを行っています。
自社施工だからこそ実現できる充実した保証体制で、施工後も安心してお任せいただけます。
防水工事は、建物を雨水から守り、資産価値を維持するために欠かせないメンテナンスです。
適切な時期にしっかりとメンテナンスすることで、以下のようなメリットがあります。
- 突然の雨漏りなどのリスクを回避
- 建物の寿命を延ばし、長期的に資産価値を維持
- 計画的な大規模修繕でコストを最適化
- 外観のバリューアップで空室対策・賃料アップに貢献
- 健全な賃貸経営をサポート
賃貸経営をされている個人オーナー様には、計画的なメンテナンスが収益性向上に直結します。
いかに管理コストを減らし、収益を上げるかは重要なテーマです。
新東亜工業は、大切な資産を守るために適切なメンテナンスをお勧めしています。
防水工事に関するご相談、お見積もりは無料です。
東京都内の防水工事なら、実績豊富な新東亜工業にぜひお任せください。
経験豊富なスタッフが、丁寧に対応いたします。
新東亜工業が東京都内で防水工事に対応できるエリア
新東亜工業では、東京都内のマンション・ビルを中心に各種防水工事に対応しています。
屋上防水、バルコニー防水、廊下や共用部の改修まで、建物の劣化状況に合わせた最適な工法をご提案します。
23区から多摩エリアまで迅速に現地調査が可能です。
| 東京都 | ||||
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| 稲城市 | 羽村市 | あきる野市 | 西東京市 | |
防水工事は建物の寿命を左右する重要なメンテナンスです。
新東亜工業では、確かな技術と丁寧な現場対応で東京都内の建物を長期的にサポートします。
雨漏りや防水の不具合が気になる場合は、お気軽にご相談ください。