庇の役割と種類はどんなものがある?雨漏りの原因や防水工事について解説 | 株式会社新東亜工業  

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庇の役割と種類はどんなものがある?雨漏りの原因や防水工事について解説

雨風や日差しから家を守り、快適な住環境を維持するために重要な役割を果たす「庇」。

しかし、その存在は意外と軽視されがちです。

この記事では、庇の役割と種類、そして防水工事の方法について徹底解説します。

さらに、雨漏りの原因や防水工事の種類、費用相場など、雨漏り対策に関するあらゆる情報を網羅します。

庇は、定期的な点検と適切なメンテナンスが重要です。

この記事を読んで、大切な住まいを守るための知識を身につけましょう。

庇(ひさし)とは?

庇(ひさし)とは、建物の窓や出入り口の上に取り付けられる、日除けや雨除け用の小型の屋根です。

軒(のき)と似た役割を持ちますが、庇は軒よりも小さく、開口部の上部にのみ設置されます。

庇の役割について

庇の主な役割は、雨風や日差しから家を守り、快適な住環境を作ることです。

建物を保護する役割として、雨や風を直接受けるのを防ぎ、外壁や窓の劣化を防ぎます。

また、快適な住環境を作るために、夏は直射日光を遮り、室内温度の上昇を抑えます。

冬は雪が積もるのを防いでくれるため、屋根の雪下ろし作業の軽減に繋がるのです。

さらに、カーテンや家具の日焼けや色あせを防ぎ、エアコンの効きも良くなるので電気代も節約できます。

庇の種類を紹介

庇は、形状や取り付け方法、素材によってさまざまな種類があります。

その中でも大別すると、陸庇(ろくひさし)と腕木庇の2種類に分けられます。

それぞれの特徴は、以下のとおりです。

陸庇(ろくひさし)

陸庇は、建物と水平に設置された形状の庇です。

上部には、水はけのために若干の傾斜がついています。

最も一般的な形状であり、住宅や店舗など、さまざまな建物で使用されています。

腕木庇(うできひさし)

腕木庇は、柱にほぞ穴をあけ、腕木のほぞを差し込む伝統工法を用いた庇です。

近年は少なくなりましたが、和風建築の家では現在も取り付けられています。

日本の伝統美を感じさせる、柱と腕木を組み合わせた風情のある庇です。

庇に使われる素材

庇は、雨風や日差しから家を守るために重要な役割を果たすため、耐久性や耐候性に優れたさまざまな素材が使われています。

庇に使われる素材1.アルミ

アルミは、軽くて丈夫、錆びにくいといった特徴を持つ金属です。

そのため、庇に最適な素材として広く使われています。

鉄の約1/3の重量なので、施工が簡単で、建物の負担も少ないのが特徴です。

錆びに強く、腐食しにくいうえ、風に強い構造であり、台風などの強風にも耐えられます。

庇に使われる素材2.ポリカーボネート

ポリカーボネート製の庇は、近年人気が高まっている素材です。

軽量で耐久性が高く、さまざまなデザインやカラーバリエーションがあります。

金属製や木製に比べて軽量で、施工が簡単です。

また、強度が高く、衝撃や紫外線に強いうえ、透明な素材なので採光性を確保できます。

庇に使われる素材3.ガルバリウム鋼板

ガルバリウム鋼板は、鋼板に亜鉛メッキと塗装を施した、優れた耐久性を持つ素材です。

近年、庇の素材として広く使われています。

鋼板に亜鉛メッキと塗装を施すことで、錆や腐食に強いのが特徴です。

また、アルミなどの他の金属に比べて軽量で、加工が容易であり、さまざまな形状の庇を作ることができます。

庇に使われる素材4.ガラス

ガラスは、透明性と耐久性を兼ね備えた素材として、庇にもよく使用されています。

光を透過するため、室内を明るく保ち、風雨や紫外線に強い素材です。

さまざまな色や柄のガラスを選べ、建物の外観にアクセントを加えます。

庇に使われる素材5.木材

木材は、古くから庇の材料として親しまれてきました。

庇に使われている主な種類は、杉、檜、ケヤキ、チークなどがあります。

また、近年では人工木材も人気です。

人工木材は、木材の風合いを活かしつつ、耐久性やメンテナンス性を向上させた素材です。

腐食や虫害に強く、耐久性が高い、メンテナンスが簡単などのメリットがあります。

庇が原因となる雨漏りとは

庇は、雨や風から家を守るために設置されていますが、場合によっては雨漏りの原因となることがあります。

以下で、主な原因について解説します。

屋根材の劣化

屋根材の劣化による雨漏りの原因は、経年劣化、屋根材の破損、施工不良などが考えられます。

庇は、紫外線や風雨にさらされるため、経年劣化によって防水性が低下します。

台風などの強風や落雷による屋根材の破損や、施工不良によって、雨水が浸入する可能性も高いです。

雨漏りは、放置すると建物の腐食やカビの発生など、様々な問題を引き起こす可能性があります。

早めに原因を特定し、適切な対策を講じることが重要です。

屋根と外壁の不具合

庇自体や、庇と屋根・外壁の接合部に不具合があると、雨漏りの原因となることがあります。

具体例を挙げると、シーリング材の劣化、ビスの緩み、板金部分の浮きなどです。

雨漏りの症状を発見した場合は、早めに専門業者に相談しましょう。

排水口の詰まり

排水口が詰まってしまうと、雨水が溜まってしまい、雨漏りの原因となることがあります。

排水口が詰まる原因は、落ち葉や枯れ枝、ゴミ、泥、鳥の巣などです。

排水口が詰まっていると、庇の下部から水が滴り落ちることがあります。

放置しておくと、雨漏りによって天井や壁にシミができたり、カビや腐食が発生する可能性が高いです。

庇の防水工事

庇は、雨や風から家を守る重要な役割を果たします。

しかし、経年劣化によって防水機能が低下すると、雨漏りの原因となることがあります。

防水機能を維持させるためには、防水工事が必要です。

以下に、防水工事の種類を紹介します。

防水工事の種類費用相場
防水層を形成する防水工事約4,000〜8,000円/㎡
塗装工事約1,500〜3,000円/箇所
シーリング工事約900〜1,200円/m
カバー工法約8,000〜10,000円/㎡
解体・取り替え約10万〜20万円

庇の防水工事|防水層を形成する防水工事

マンションやビルなどの庇は、田んぼの畔に似た仕切のようなものがあり、人が歩けます。

このような形状の庇には、雨漏りを防ぐために防水層を形成する防水工事が必要です。

主な防水工事の種類は、ウレタン防水、FRP防水、シート防水がありますが、おすすめの防水工事はウレタン防水です。

ウレタン防水は、複雑な形状の庇にも施工でき、継ぎ目がないため、雨漏りのリスクを大幅に軽減できます。

また、コストパフォーマンスも高いので、費用を抑えたい方にもおすすめです。

庇の防水工事|塗装工事

劣化や損傷が軽度な庇であれば、塗装工事で庇の板金部分を保護します。

塗装工事は、サビを落とした後に丁寧な下処理を行うことで、塗料の密着性を高めます。

プライマー塗装(下塗り)は、仕上がりの美しさが変わってくる重要な工程です。

さらに、中塗り、上塗りと2回塗りを行い、耐久性を大幅に向上させます。

塗装の頻度は、10~15年に一度行い、紫外線などによる劣化を防いで、美しい状態を維持してくれます。

庇の防水工事|シーリング工事

シーリング材は、庇と外壁の接合部など、建物の様々な箇所に隙間を塞ぎ、雨水や風などの侵入を防ぐために使用されています。

しかし、紫外線や温度変化などの影響で、ひび割れ、剥がれ、浮きなどの劣化が発生します。

シーリングの修繕方法は2種類あり、劣化部分を完全に撤去し、新しいシーリング材を充填する打ち替えと、既存のシーリング材の上から新しいシーリング材を充填する打ち増しがあります。

既存のシーリングの劣化状況によって、どちらの方法を取るか検討しましょう。

庇の防水工事|カバー工法

カバー工法とは、既存の庇の上から新しい庇を取り付ける工法です。

長年風雨にさらされた庇は、サビや穴開きなど深刻なダメージを受けることがあります。

そのような場合に有効な方法が、カバー工法です。

カバー工法は、既存の庇を撤去する必要がないため、張り替えよりも費用を抑えられます。

また、1~2日で施工が完了するため、すぐに使用可能です。

庇の防水工事が不可能な場合は解体・取り替え

長年風雨にさらされた庇は、傷みが激しく、傾いてしまうことがあります。

このような場合は、安全のために既存の庇を撤去し、新しい庇の取り替え工事が必要です。

傷んだ庇を撤去することで、落下の危険性を排除できます。

また、新しい庇を取り付けることで、雨漏りを防ぐことも可能です。

ただし、撤去と取り付けが必要なため、カバー工法よりも費用がかかり、工期も長くなります。

張替え工事が必要かどうか判断するポイントは、庇の傾きが5度以上傾いている場合、錆や穴が大きい場合などが考えられます。

庇と大規模修繕工事の関係性

マンションの大規模修繕工事では、建物の耐久性を維持するために、さまざまな部位の修繕が行われます。

その中でも、雨風から住まいを守る重要な役割を果たす庇の修繕は、欠かせない項目の一つです。

多くのマンションには、広い面積を覆う「大庇」と呼ばれるものが設置されています。

この大庇は、屋上と同様に雨水の影響を受けやすく、経年劣化によって防水機能が低下している可能性があります。

大庇の修繕では、屋上と同様の防水工事が必要です。

コンクリート製の庇の場合、まずはひび割れなどの補修を行い、その後ウレタン塗膜防水などの防水材を施します。

大規模修繕工事の見積もりには、修繕する庇の種類や修繕方法が詳細に記載されています。

見積もり内容をしっかりと確認することで、どのような修繕が行われるのかを把握することが重要です。

見積もり内容に不明点や疑問点がある場合は、施工業者に質問して解決しましょう。

防水工事に関してのよくある質問を紹介

ここでは防水工事に関してよくある質問を紹介していきます。

Q

防水工事前に何か準備は必要ですか?

A

防水工事前には、施工箇所の周りを整理し、私物や家具などは移動が必要になります。また、工事中の騒音や振動について、事前に確認しておきその時間帯の過ごし方などを決めておくとスムーズに対応できます。

Q

防水工事を行う周期はどのくらいですか?

A

一般的に、防水工事は10年から15年ごとに行うのが目安です。定期的な点検を行い、劣化が見られる場合は早めに工事を実施すると、建物の寿命を延ばすことができます。

Q

雨天時も防水工事は行いますか?

A

防水工事は晴天時に行うのが基本です。雨天時に施工すると、乾燥が不十分になり、防水効果が落ちることがあります。そのため、天気を見ながらスケジュールを調整し、品質を確保します。

Q

防水工事中に臭いがすることはありますか?

A

防水工事では、使用する材料によって臭いが発生することがあります。特に溶剤系の材料を使うと匂いが強くなることがあります。臭いについて気になる場合はご相談の上、水性材料を選べば臭いは抑えられます。工事中は換気をしっかり行い、匂いがこもらないようにしましょう。

庇の防水工事についてまとめ

ここまで、庇の防水工事について解説してきました。

この記事の要点は、以下のとおりです。

  • 庇の役割:雨風や日差しから家を守る、室内の温度上昇を抑える、カーテンや家具の日焼けを防ぐ
  • 庇の種類は、陸庇、腕木庇の2種類
  • 庇の素材は、アルミ、ポリカーボネート、ガルバリウム鋼板、ガラス、木材
  • 庇が原因となる雨漏り:屋根材の劣化、屋根と外壁の不具合、排水口の詰まり
  • 庇の防水工事:防水層を形成する防水工事、塗装工事、シーリング工事、カバー工法、解体・取り替え
  • 大規模修繕工事と庇の関係:大庇は屋上と同様の防水工事が必要、見積もり内容をよく確認する

庇の防水工事は、専門業者に相談するのがおすすめです。

複数の業者から見積もりを取り、比較検討することで、最適な業者を選ぶことができます。

定期的な点検と適切なメンテナンスを行い、大切な住まいを守りましょう。

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