2024.09.12
中古マンションの中規模修繕とは?大規模修繕・小規模修繕との違いや費用・工事周期・工事内容を解説
中古マンションを所有している方にとって、「中規模修繕」は建物の状態を保ち、資産価値を維持するために欠かせないポイントです。小規模修繕や大規模修繕とどう違うのか、そしてどのような費用がかかるのかを知ることは、マンション経営をスムーズに進めるために重要です。
この記事では、中規模修繕の特徴や具体的な工事内容、費用相場について詳しく解説します。計画的な修繕は、入居者の満足度向上や空室対策にもつながり、経営の安定をサポートします。中古マンションの維持管理をお考えの方は、ぜひご覧ください。
中古マンションにおける中規模修繕とは?
マンションの修繕は、規模や内容・頻度によって「小規模修繕」「中規模修繕」「大規模修繕」の3つに分類されます。
小規模修繕
日常的なメンテナンスや比較的小規模な修繕作業が該当します。
例えば、壁紙の補修や照明器具の交換・共用部分の清掃などが挙げられます。
小規模修繕を定期的に行うことには、建物の劣化を早期に発見し、大きな問題に発展するのを防ぐ役割があります。
中規模修繕
大規模修繕と小規模修繕の中間に位置付けられ、大規模修繕ほど広範囲ではなく、小規模修繕よりも大掛かりな修繕作業を行うものです。
具体的には、屋根の部分的な修理・葺き替え、外壁の部分的な修理・塗り替え、配管や電気設備の一部の交換などが挙げられます。
中規模修繕では大規模修繕ほどの費用はかかりませんが、建物の状態を良好に保つために重要な役割を担っていると言えるでしょう。
大規模修繕
建物の老朽化に対応するために、大規模な修繕作業を行うものです。
おおむね12年から15年程度の周期で行われるのが一般的で、外壁や屋根の補修・塗装、給排水管の交換などが主な工事対象箇所です。
大規模修繕は、建物の寿命を延ばすために必要な工事ですが、多額の費用がかかるため、計画的な積立が重要です。
中古マンションはすでに一定期間が経過しているため、新築マンションと比べて経年劣化が進んでいる場合も多く、中規模修繕を行う必要性が高くなります。
なぜ中古マンションの中規模修繕が重要なのか?
中規模修繕は、中古マンションの資産価値を維持し、快適な住環境を守るうえで、以下の2つの点で非常に重要な役割を担います。
中古マンションの中規模修繕が重要の理由1.資産価値の維持
中古マンションは、新築マンションと比較して、経年劣化による資産価値の低下が避けられません。
とくに建物の老朽化が目立つようになると、売却価格や賃貸価格に影響が出ることも考えられます。
中規模修繕を適切に行うことで、建物の劣化を抑制し、美観を維持することができます。
その結果、資産価値が維持され、将来的な売却や賃貸時にも有利に働く可能性が高まります。
中古マンションの中規模修繕が重要の理由2.資産価値の維持快適な住環境の維持
建物の劣化は、見た目だけでなく居住者の生活にも影響を及ぼします。
例えば、雨漏りや水漏れ・設備の故障などが発生すると、日常生活に支障をきたす可能性があります。
中規模修繕によってこれらの問題を未然に防ぎ、快適な住環境を維持することが可能になるのです。
中古マンションの中規模修繕では具体的にどのような工事を行う?
中規模修繕では、建物の劣化状況や必要な修繕内容に応じて、以下のようにさまざまな工事が行われます。
代表的な中古マンションの中規模修繕工事の内容
以下が主な工事内容です。
中古マンションの中規模修繕工事の内容|外壁の補修と塗装
外壁は雨風や紫外線にさらされることで、ひび割れや塗装の剥がれなどが発生しやすくなります。
外壁の補修・塗装を行うことで、建物の美観を回復させると同時に、建物の構造を守る役割も果たします。
これらの工事を行うことで、外壁からの雨水・風の浸入を防ぎ、室内の快適性もアップするでしょう。
中古マンションの中規模修繕工事の内容|屋根の点検と補修
屋根は、雨風や紫外線から建物を守る重要な役割を担っています。
屋根の劣化を放置すると、雨漏りの原因となる可能性があり、建物の構造に深刻な影響を与えることも考えられます。
とくに、台風や長雨のシーズン前後に状態を確認しメンテナンスを進めることで、居住者の心理的不安の払拭にもつながるでしょう。
中古マンションの中規模修繕工事の内容|防水工事
中古マンションに多く見られるバルコニーや屋上などの防水層の劣化は、雨漏りの原因となります。
防水工事を行うことで屋上からの雨水の浸入を防ぎ、建物を湿気から守ります。
防水機能が落ちたまま放置すると、漏電やカビの発生による健康被害などにつながり、非常に危険です。
中古マンションの中規模修繕工事の内容|共用部の設備修繕
エレベーターや照明設備・自動ドアなど、共用部分の設備は多くの居住者が利用するため、定期的な点検・修理・更新が必要です。
このうちエレベーターは、使用頻度に合わせた点検(およそ月1回)と年に1回の法定点検を行い、安全に使用できる状態を保つことが定められています。
中古マンションの中規模修繕工事の内容|給排水管の点検と修繕
中古マンションにおける給排水管の劣化は、水漏れや排水不良の原因となるだけでなく、建物の構造にも影響を与える可能性があります。
給排水管の点検と修繕を行うことで、これらの問題を未然に防ぎます。
日常的に使用する部分のため、不具合が起きないよう点検・対応することが大切です。
中古マンションの中規模修繕の費用やタイミングはいつ?
中規模修繕の費用は、マンションの規模や築年数・劣化状況・工事内容などによって大きく異なります。
一般的には、1戸あたり数十万円から数百万円程度が目安となります。
マンションではこれらの修繕費用に備えるために、区分所有者が毎月「修繕積立金」を積み立てています。
修繕積立金の金額はマンションによって異なりますが、一般的には月額1万円前後が一般的です。
中古マンションなどの中規模修繕はいつ行われるのか?周期について
中規模修繕は、一般的に5年から7年程度の周期で実施されます。
しかし建物の劣化状況によっては、工事を早める必要があると判断される場合もあります。
専門家による建物診断を行い、適切な実施時期を判断することが重要です。
中古マンションの中規模修繕における「分散方式」とは?
中規模修繕では、「分散方式」と呼ばれる手法が用いられることがあります。
これは、一度にすべての工事をまとめて行うのではなく、緊急性の高い箇所から段階的に修繕していく方法です。
分散方式のメリット
- 経済的負担の軽減: 一度に多額の費用が発生することがなく、修繕積立金の負担を平準化できる
- 建物の寿命の延長: 定期的なメンテナンスを行うことで、建物の劣化を抑制し寿命を延ばすことができる
- 居住者への影響の最小化: 工事を分散させることで、騒音や振動などの影響を最小限に抑えられる
中古マンション購入時に確認すべきポイント|中規模修繕の履歴は重要!
中古マンションの購入を検討する際には、中規模修繕に関する以下のポイントを事前に確認しておくことが重要です。
長期修繕計画の内容
中規模修繕の実施時期や費用、積立金の計画などが記載されている「長期修繕計画」を必ず確認しましょう。
長期修繕計画は、マンションの資産価値や快適性を維持するために重要なものであり、購入予定のマンションで、定期的に見直しがされているかや、近々見直しの予定があるかなどを必ず確認しましょう。
とくに、長期修繕計画がないマンションは注意が必要です。
修繕履歴の確認
過去の修繕履歴を確認することで、計画通りに修繕が行われているか、管理体制に問題がないかなどを判断することができます。
大規模修繕工事が未実施のマンションの場合は、その理由をしっかりと確認する必要があります。
また過去に同じ場所が何度も修繕された記録がある場合、構造上の問題がある可能性があるため、中古マンションを購入する判断の重要な要素となるでしょう。
修繕積立金の状況
修繕積立金の残高や今後の見通しを確認し、積立金不足の可能性がないかなどを確認しましょう。
とくに、修繕積立金の当初の設定額が低いマンションは注意が必要です。
いざ工事を行う際に資金が不足していると、修繕積立金の値上げや一時金の徴収、管理組合による借り入れなどが発生する可能性があります。
修繕委員会の活動状況
修繕委員会が活発に活動しているマンションは、修繕に関する情報公開や住民への説明などが適切に行われている可能性が高いと言えます。
開催頻度や議事録がきちんと管理されているかなどを確認し、住民の意見を反映した委員会の運営が行われているかを判断しましょう。
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社名 | 株式会社新東亜工業 |
---|---|
役員 | 代表取締役社長 高井 強 |
所在地 | 〒131-0033 東京都墨田区向島3-22-12 栗原ビル2F |
TEL | 03-6658-5364 |
FAX | 03-6658-5365 |
創業 | 平成21年5月 |
設立 | 平成24年1月 |
資本金 | 8,000万円 |
建設業許可 | 東京都都知事許可 (般-4)第142885号 |
一級建築士事務所 | 一級 東京都知事登録 第65008号 |
取引金融機関 | 朝日信用金庫(向島支店) |
事業内容 | 総合建設業 |
顧問税理士 | 上杉敏主税理士事務所 |
東京都内の対応エリア
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中古マンションの中規模修繕についてのまとめ
中古マンションの中規模修繕は、建物の資産価値と居住者の快適な暮らしを守るために非常に重要なものです。 中規模修繕に限らず、すべての修繕工事は建物の寿命を延ばし、快適な住環境を維持するために欠かせません。
購入前に中規模修繕に関する情報を十分に収集し、理解を深めておくこと、そしてマンションの管理組合や修繕委員会が適切に機能しているかを確認することが、快適なマンションライフを送るために非常に重要です。