東京都のマンション大規模修繕工事は新東亜へ|業者の選び方・注意点・費用相場を解説
2025/04/23
日本の首都であり、経済・文化の中心である東京都には、数多くのマンションが存在します。
これらのマンションは、竣工から年月が経つにつれ、建物の老朽化という避けられない課題に直面します。
マンションの大規模修繕は、建物の耐久性や安全性を維持し、快適な居住環境を確保するために不可欠なメンテナンスです。
特に東京都においては、建物の高齢化や自然災害リスク・資産価値の維持・居住者の快適性などの理由から大規模修繕の重要性が高まっています。
この記事では、東京都でマンションの大規模修繕を検討しているオーナー様や管理組合の皆様に向けて、目的や業者の選び方などの重要なポイントを解説します。
目次
大規模修繕の定義と目的
大規模修繕とは、マンションといった集合住宅において、建物全体の老朽化した部分を修繕・改修し、建物の耐久性向上・資産価値の維持・居住者の安全性確保を目的とする、広範囲にわたる工事のことです。
具体的には、以下のような工事が含まれています。
- 外壁補修・塗装: ひび割れの補修・タイルの張り替え・外壁の洗浄・塗装など
- 屋根・防水工事: 屋上やベランダの防水層の補修や改修・屋根材の葺き替えなど
- 給排水設備工事: 給水管や排水管の更新・修理など
- 電気設備工事: 電気配線・照明器具・受変電設備などの更新や修理。
- 共用部分改修工事: エントランスや廊下などの内装改修・手すりの設置など
- その他工事: エレベーターの改修・消防設備の改修・耐震補強工事・アスベスト対策工事など
大規模修繕の主な目的は、建物の寿命を延ばし、長期的に安全で快適な住環境を維持することにあります。
適切な時期に大規模修繕を行うことで、建物の価値を保ち、将来的な修繕費用の増大を抑制する効果も期待できるでしょう。
マンション大規模修繕の適切な時期
マンションの大規模修繕を行う適切な時期は、築12年を目安とするのが一般的です。
これは、外壁塗装などの塗料の耐用年数が約12年であるため、この時期に合わせて様々な修繕工事が計画されることが多いからです。
しかし、築年数だけで判断するのではなく、建物の劣化状況や定期的な点検・調査の結果を総合的に考慮する必要があります。
例えば、以下の症状が見られる場合は、築年数に関わらず大規模修繕を検討する時期かもしれません。
- 外壁のひび割れ・剥がれ・汚れの目立ち
- 屋上や外壁からの雨漏り
- 鉄部のサビ
- タイルの浮きや剥がれ
- コンクリートのひび割れや爆裂
特に、タイル張りの建物は、竣工または改修から10年経過すると全面打診調査が必要となる場合があります。
また「外壁に色あせがある」「設備が老朽化している」など、住民からの具体的な要望や不満も、大規模修繕の時期を検討する上で重要な要素です。
大規模修繕の時期を決定する際には、長期修繕計画に基づき、専門家による建物診断を行ったうえで、劣化状況を正確に把握することが不可欠です。
東京都における地域特性と考慮すべき点とは
東京都でマンションの大規模修繕を行う際には、他の地域とは異なる地域特性を考慮することが重要です。
以下の事情を踏まえ、大規模修繕の計画を慎重に進めることで、工事の成功につながるでしょう。
高層マンションの多さ
東京都には、一般的なマンションに加え、多くの高層マンションが存在します。
これらの高層マンションでは、足場の設置が困難な場合があり、ゴンドラや移動昇降式足場などの特殊な工法が採用されることがあります。
そのため、通常の足場よりも設置費用が高くなる傾向にあるでしょう。
密集地の多さ
狭い土地に多くの住宅が密集しているエリアが多く、工事の際には近隣住民への騒音対策や安全対策がより一層重要になります。
工事車両における駐車スペースの確保も考慮する必要があり、計画的な施工が求められます。
地震リスクの高さ
関東地方は地震の発生リスクが高い地域であり、大規模修繕に合わせて耐震補強工事を検討が必要になるケースも少なくありません。
特に、1981年5月以前竣工の旧耐震基準で建てられたマンションの場合は、耐震診断を行い、結果に応じて補強を行うことが推奨されています。
有害物質
東京都には築年数の古いマンションも多く存在し、アスベストなどの有害物質を含む建材が使用されている可能性があります。
これらの物質の除去や適切な処理には、専門的な知識と技術が必要です。
交通事情
都心部では交通量が多く、資材や作業員の移動に時間がかかる場合があります。
そのため、工期の見積もりや工程管理において交通事情を考慮する必要があるでしょう。
東京都の建築法規と遵守すべき基準
東京都でマンションの大規模修繕を行う際には、建築基準法をはじめとする様々な建築法規を遵守することが重要です。
これらの法規は建物の安全性と住環境の品質を保つため、厳格に定められています。
大規模修繕に関連する主な法規には、以下のようなものがあります。
- 建築基準法: 建物の構造・防火・避難などに関する基準を定めており、大規模修繕においても満たす必要がある
- 消防法: 消防設備の設置や維持に関する基準を定めており、大規模修繕に合わせて消防設備の点検・改修が必要となる場合がある
- 東京都建築安全条例: 東京都が独自に定める建築物の安全に関する条例
- 大気汚染防止条例・騒音規制法など: 工事中の粉塵や騒音に関する規制があり、周辺環境への配慮が求められている
大規模修繕の内容によっては、工事前に行政への届け出や確認申請・許認可の取得が必要となる場合があります。
これらの手続きには時間がかかることが多いため、早めの計画と専門家への相談が推奨されます。
マンション大規模修繕は新東亜工業へ

新東亜工業では、大規模修繕や外壁塗装、防水工事をお考えの方に向けて長年の職人経験を活かした高品質な施工サービスを提供しています。
すべての工事は自社施工で行い無駄のない最適な提案をお約束。お客様の予算に合わせたプランニングで周辺環境への配慮も徹底して行います。
さらに、安心の10年保証と充実したアフターフォローで、お客様満足度98%を誇ります。質の高い仕上がりをお求めの方はぜひ新東亜工業へご相談ください。
| 社名 | 株式会社新東亜工業 |
|---|---|
| 役員 | 取締役/代表執行役社長:高井 強:鈴木 哲也 |
| 所在地 | 〒130-0001 東京都墨田区吾妻橋3-3-2吾妻橋アドバンスビル7階 |
| TEL | 03-6658-5364 |
| FAX | 03-6658-5365 |
| 創業 | 平成21年5月 |
| 設立 | 平成24年1月 |
| 資本金 | 8,000万円 |
| 建設業許可 | 東京都都知事許可 (般-6)第142885号 |
| 一級建築士事務所 | 東京都知事登録 第65008号 |
| 新東亜工業の工事事例URL | https://shintoakogyo.co.jp/case/ |
| ホームページURL | https://shintoakogyo.co.jp/ |
実録!7階建てマンションの大規模修繕工事の流れと費用・施工事例
東京都墨田区にある7階建てマンションにて、ワンオーナー物件の大規模修繕工事を新東亜工業が対応しました。外壁の塗装やシーリングの補修、防水工事の必要性、見積比較の不安など、オーナー様の悩みに対しどのような提案と判断を行ったのか——その一連の流れを、実際の会話を交えながらご紹介します。
お問い合わせ〜現地調査|過去施工の確認と細部の劣化診断
工事のきっかけは「前回の色選びに失敗した」「屋上防水は5年前に済ませたが今回も必要か不安」といったメール相談でした。
お客様とのやり取り
お客様:「屋上の防水は5年前にやってるんですけど、それでもやるべきですか?」
新東亜工業:「一度状態を拝見してから判断しましょう。無理にやる必要がなければ省く判断もできます」
現地では図面をもとにバルコニーや外壁、庇などを細かく確認。シーリングの劣化が目立ったため、全撤去と打ち替えの提案を行いました。

お客様とのやり取り
新東亜工業:「ここのシーリング、かなりひび割れてます。全て打ち替えですね」
お客様:「これ全部やるとなると…かなりの距離ですよね?」
新東亜工業:「ざっと見ても1000mは超えてきます」
見積り提示|屋上防水の有無で2プラン提案+実数精算の説明
調査後は「屋上防水あり・なし」2パターンの見積を作成。各項目の違いと予算の幅をわかりやすく提示しました。
お客様とのやり取り
新東亜工業:「下地補修は“実数精算”になります。今見えてない部分も足場を組んでから補修範囲を確定します」
お客様:「100万円とか一気に増えることもありますか?」
新東亜工業:「状態は悪くないので10〜20万円程度の上下です。むしろ減る可能性もありますよ」
他社と比較されることも想定し、工事項目の説明や「新規打設」のリスクも正直に伝えました。
契約成立|「新規打設」との違いを丁寧に解説し信頼獲得
価格では他社より若干高めだったものの、工法や保証内容の丁寧な説明でご納得いただきました。
お客様とのやり取り
お客様:「他社には“新規打設”って書いてあります」
新東亜工業:「それは既存シールを撤去せず上からかぶせる方法で、密着不良やひび割れの原因になります。当社では必ず撤去・打ち替えを行います」
結果、「屋上防水なしプラン(852万円)」でご契約いただきました。
着工前の打ち合わせ|色決め・足場・近隣への配慮も徹底
工事前の打ち合わせでは、オーナー様が特に重視されたのが「色の選定」。過去2回の失敗を経て、今回は慎重に。
お客様とのやり取り
新東亜工業:「今回は色のイメージをどうされたいですか?」
お客様:「前の2回、どちらもイメージと違って…。今回は絶対に失敗したくない!」
色見本板を用意し、納得のいく色を選定。中学校敷地への足場越境や1階テナントのバイク駐輪スペース確保など、周辺環境への配慮も抜かりなく実施しました。
工事中の対応|トラブルの早期発見と柔軟な対応で信頼感
施工中には、前回業者が「増し打ち」を行っていた痕跡を確認。
お客様とのやり取り
新東亜工業:「やはり前回は増し打ちでしたね。しっかり撤去してから打ち換えますのでご安心ください」
お客様:「やっぱり!最初に“それはダメ”って言ってもらえて良かったです」
さらにバルコニー防水ではガス配管の位置により仕上げ調整を行うなど、現場での判断力も発揮。仕上がりにはご満足いただけました。
お客様とのやり取り
お客様:「本当にイメージ通りの外壁色で嬉しいです。母も喜んでました!」
引き渡しと今後の対応|最終確認と事務手続きまで丁寧に対応


完工後は外回りも含めた最終チェックを実施。仕上がりの満足度は非常に高く、保証書や請求書もスムーズに手配されました。
お客様とのやり取り
新東亜工業:「この庇も塗装・防水完了済みです」
お客様:「本当にきれいになってよかった。ありがとうございました!」
工事概要まとめ
- 契約金額:852万円(屋上防水なしプラン)
- 施工期間:約50日間
本事例を通じて、オーナー様の不安や悩みに寄り添いながら、適切な判断と施工を提供することの重要性が見えてきます。
「前回の修繕に不満がある」「見積内容が適正か判断できない」とお感じの方は、ぜひ一度ご相談ください。
東京都の大規模修繕業者選びのポイント
東京都の大規模修繕業者選びのポイント7つに分けて紹介します。
豊富な施工実績
これまでにどれだけ多くのマンションで大規模修繕を行ってきたかは、信頼性のバロメーターになります。
特に東京都内での実績が豊富であれば、都市特有の課題や法規にも熟知しており、柔軟な対応が期待できるでしょう。
資格保有者の有無
一級建築士・一級建築施工管理技士など、専門資格を持つ技術者が在籍しているかどうかは、技術力を測る一つの指標です。
特に、外壁劣化診断士の資格を持つ業者は、建物の劣化状況を的確に診断し、適切な補修工事を提案できるため、信頼性が高いと言えます。
専門性の高さと技術力
大規模修繕はただの塗装や補修に留まらず、防水工事や設備改修・耐震補強・アスベスト対応など多岐にわたります。
それぞれの分野に精通した技術者が在籍しているか、専門工事会社との連携体制が整っているかも重要なポイントです。
利用者の評判・口コミ
業者のホームページに掲載されている情報だけでなく、第三者による口コミサイトで、実際に利用した人の評判を確認しましょう。
ただし、悪い口コミの内容も参考にし、総合的に判断することが大切です。
アフターサポート体制
工事完了後の保証内容や期間・定期点検の有無など、アフターフォローの体制が充実しているかどうかを確認しておくと安心です。
工事後に不具合が出た場合でも、迅速に対応してくれる体制が整っている業者を選びましょう。
提案力と誠実性
複数の業者から見積もりを取り、それぞれの提案内容を比較検討することもポイントです。
丁寧な現地調査に基づき、分かりやすく詳細な見積もりを提示してくれるか・質問に対して誠実に答えてくれるかなどは重要な判断材料となります。
また見積書の工事項目ごとに、詳細な金額が明示されている業者を選びましょう。
住民への配慮
大規模修繕工事は数か月以上かかることもあり、居住者との信頼関係が工事の成否を左右します。
説明会の開催やお知らせの配布・日々の現場マナーなど、住民との良好な関係構築を重視している業者がおすすめです。
マンション大規模修繕での見積もりにおける注意点
マンション大規模修繕で見積もり時に確認すべきことや注意点を紹介します。
複数の業者から相見積もりを取る
大規模修繕を検討している場合は、最低でも3社以上の業者から見積もりを取り、比較検討することが基本です。
これにより、費用相場を把握し、不当な高額の見積もりを見抜くことができます。
現地調査を依頼する
正確な見積もりを作成してもらうためには、必ず業者に現地調査を依頼しましょう。
建物の状況を実際に確認してもらうことで、より精度の高い見積もりが期待できます。
見積もりの内訳を詳細に確認する
材料費・労務費・仮設工事費など、各項目の費用が具体的に記載されているか、不明な点はないかを確認しましょう。
特に塗料の種類や防水材のグレードなど、使用する材料によって耐久性や費用が大きく異なります。
具体的な材料名が記載されているか確認し、曖昧な記載が多い場合は、追加費用が発生する可能性があるので注意が必要です。
保証内容と期間を確認する
保証期間や保証範囲など、工事後の保証内容を見積もりの段階でしっかりと確認しておきましょう。
業者によって保証期間の内容は異なるため、比較検討することが重要です。
東京都内での大規模修繕費用相場について
マンションの大規模修繕は所有者にとって大きな財政的負担となるため、適切な費用相場を把握することが計画立案の第一歩です。
ただし、東京都内でのマンションにおける大規模修繕費用は、複数の要因によって左右されるため、正確な見積もりには専門的な調査を依頼する必要があります。
全国平均では一戸あたり75万〜100万円程度が目安ですが、東京都内では人件費や資材費の高騰により、この水準を上回ることが一般的です。
特に都心部や高級住宅地では、平均より20〜30%高くなる傾向があります。
マンション大規模修繕の回数による費用変動
マンションの修繕サイクルごとに、費用は変化します。
修繕回数を重ねるごとに、高額になる傾向にあることを、あらかじめ把握しておきましょう。
修繕回数別の費用相場(中規模マンション:50戸程度の場合)
- 第1回目(築12年前後)
- 費用相場:4,000〜6,000万円
- 主な工事:外壁塗装・防水工事・給排水設備の点検や補修
- 第2回目(築24年前後)
- 費用相場:6,000〜8,000万円
- 主な工事:第1回の内容に加え、給排水管の更新・エレベーター設備の更新
- 第3回目(築36年前後)
- 標準的な修繕:6,000〜15,000万円
- 大規模設備更新を含む場合:1億〜1億5,000万円
- 主な工事:第2回の内容に加え、外壁や防水の全面的な更新・共用設備の大規模更新
大規模修繕の費用に影響を与える要因
大規模修繕の費用は、以下の要因によって大きく変動します。
建物特性による影響
- 築年数:築年数が長いほど劣化が進み、費用が高くなる傾向にある
- 階数と規模:高層になるほど足場設置費用が増加する(例:5階建てと15階建てでは足場代に約1.5〜2倍の差)
- 構造と形状:複雑な形状の建物は作業効率が下がるため、費用が増加する
- 立地条件:都心部や交通アクセスが制限される立地では割増料金になることが多い
社会経済的要因
- 資材価格の高騰:2022年以降、建設資材は20〜30%の価格上昇している
- 人件費の上昇:東京都内の建設労働者の人件費は5年で約15%上昇している
- 法改正対応:耐震基準や省エネ基準の変更に伴う追加工事が発生する
マンション大規模修繕の費用削減のポイント
マンション大規模修繕の費用削減のポイントを紹介します。
複数業者から見積もりを取得する
大規模修繕の費用は業者によって大きく異なることがあります。
1社だけの見積もりで決めてしまうと、割高な価格で契約してしまうリスクもあり、注意が必要です。
最低でも3社以上から相見積もりを取ることで、価格の相場や工事内容の違いが見えてきます。
コンサルタントの活用
大規模修繕は専門性が高く、管理組合だけでは判断が難しい場面も多々あります。
そのような時に頼りになるのが、修繕工事に精通したコンサルタントの存在です。
工事計画の立案から業者選定・工事監理までをサポートしてくれるため、不必要な工事項目の削減や、業者の過剰な見積もりの是正などが期待できます。
費用はかかるものの、結果として全体のコスト削減につながるケースも少なくありません。
修繕範囲の最適化
必要以上に広範囲な修繕を行うと、当然ながら費用は跳ね上がります。
経年劣化の程度や優先度を正しく見極め、「今回は必要な箇所だけ」「将来の修繕に回せる部分は見送る」といった取捨選択も時には重要です。
例えば、共用廊下のタイル張替えを全面から部分補修に切り替えるなど、小さな見直しが費用圧縮につながります。
長期修繕計画の見直し
多くのマンションでは、一般的に10〜15年単位での長期修繕計画が立てられています。
しかし、年月が経つと建材の進化や生活様式の変化により、当初の計画が実情に合わなくなるケースも少なくありません。
定期的な見直しを行うことで、不要な工事の先送りや、劣化が進む前の効率的なタイミングでの修繕が可能になるため、結果としてコストを抑えることができます。
補助金・助成金の活用で負担を軽減
東京都をはじめとする各自治体では、環境配慮型の改修工事や耐震改修などに対し、補助金や助成金を提供している場合があります。
制度を活用することで、費用の一部を助成してもらえる可能性があるため、自治体のホームページや専門機関に確認し、申請に必要な手続きや期限を押さえておくことが大切です。
マンションの大規模修繕時に入居者トラブルを抑えるには?
マンションの大規模修繕工事は、居住者の日常生活に大きな影響を与える可能性があります。
そのため、入居者とのトラブルを避け、円滑に工事を進めることが大切です。
入居者トラブルを抑えるためのポイントは、以下の通りです。
工事前の丁寧な告知と説明
工事の目的や期間・スケジュール・工事内容・騒音や振動など、工事に関する情報を事前に書面で告知し、説明会を開催することが大切です。
口頭だけでなく、書面での告知も行いましょう。
住民や近隣への配慮
工事時間帯の配慮や騒音・振動への対策など、住民への影響を最小限にするための対策を講じましょう。
住民からの苦情や問い合わせには迅速かつ誠実に対応し、工事の進捗状況を定期的に報告することで、安心感を与えることができます。
また、マンションの住民だけでなく、近隣住民への騒音対策や安全対策も忘れずに行いましょう。
東京都で大規模修繕を成功させるための教訓
東京都内で行われた大規模修繕工事におけるトラブルを把握しておき、その教訓を学ぶことは、自身のマンションでの工事を成功させる上で非常に有益です。
よく見られるトラブル事例と、そこから得られる教訓は以下の通りです。
修繕積立金不足
長期修繕計画の見通しが甘く、工事費用が不足してしまうケースも起きやすいトラブルの一つです。
定期的に長期修繕計画と修繕積立金の見直しを行い、資金計画に余裕を持たせることが重要です。
近隣住宅からの迷惑料請求
工事中の騒音や振動などが原因で、近隣住民から苦情や迷惑料を請求されるケースも少なくありません。
事前に近隣住民への丁寧な説明と挨拶を行い、工事期間中は騒音や振動・においなどの対策を徹底することが必要です。
追加の工事費請求
見積もりには含まれていなかった工事や、契約後の仕様変更などにより、追加の工事費を請求されるケースもあります。
見積もり段階で工事範囲や内容を明確にし、契約書に詳細を記載することが重要です。
また、業者に任せきりにはせず、不明な点があれば必ず確認しておきましょう。
大規模修繕工事が完了後のアフターフォローの重要性
大規模修繕工事が完了した後も、アフターフォローは非常に重要です。
工事後に不具合が発生した場合や疑問点が生じた場合に、適切な対応を受けられるかどうかは、長期的な安心につながります。
保証内容と期間を確認する際のポイントは、以下の通りです。
- 保証期間: 外壁塗装・防水工事など、各工事部位ごとに、保証期間が何年であるか確認を行う。一般的に、10~15年程度の長期保証が付いていると安心
- 保証範囲: どのような不具合が保証の対象となるのか、具体的な範囲を確認しておく
- 保証条件: 保証を受けるための条件があるか確認する
- 保証書の発行: 保証内容が明記された保証書が発行されるか確認し、大切に保管する
- 定期点検の有無: 工事完了後の定期的な点検サービスがある確認する
- 連絡体制: 不具合が発生した場合の連絡先や対応方法
業者を選ぶ際には、アフターフォロー体制が充実しているかどうかに加え、施工実績や口コミと合わせて確認することが重要です。
大規模修繕工事でよくある質問
ここでは大規模修繕工事でよくある質問を紹介します。工事費用や施行中の疑問をまとめました。
Q
大規模修繕で10戸のマンションではどのくらいが費用目安?
A
10戸のマンションの大規模修繕の費用は、規模や建物の状態、修繕内容によって異なりますが、一般的には1000万円から1,500万円程度が目安とされています。具体的な費用は、外壁や共用部分の修繕内容、使用する材料の種類によって変動するため、詳細な見積もりを施工業者で確認しましょう
Q
マンション大規模修繕時にエアコンは使用できる?室外機はどうする?
A
大規模修繕中でも基本的にはエアコンの使用は可能ですが、外壁塗装や防水工事の際には一時的に使用を控える必要がある場合があります。室外機は、作業に支障がない限りそのまま設置された状態で保たれることが一般的です。ただし、工事の進捗によっては室外機を一時的に移動させる場合もあるため、管理組合や施工業者からの指示に従ってください。
Q
マンション大規模修繕の際のベランダの荷物やアンテナはどうすればいい?
A
大規模修繕の際には、ベランダの荷物は一時的に室内に移動させる必要があります。特に、外壁塗装や防水工事の影響を受けやすいものは、工事開始前に片付けてください。また、テレビアンテナや物干し竿も取り外しが必要になる場合がありますので、事前に管理組合や施工業者の指示に従い、適切に対応してください。
Q
大規模修繕の際に洗濯物は外に干せる?
A
大規模修繕期間中は、外壁工事や塗装の影響でベランダに洗濯物を干すことが制限されることがあります。工事用のネットやシートが張られるため、日光が遮られたり、塗料やホコリが付着する可能性があります。管理組合や施工業者からの案内に従い、洗濯物は室内で乾かすか、コインランドリーの利用を検討してください。
Q
大規模修繕の際に立ち会いや在宅が必要なことはある?
A
大規模修繕では、住戸内に立ち入る必要のある作業が発生する場合があります。例えば、配管の点検やベランダ側のサッシ工事などが該当します。その際には、居住者の立ち会いや在宅を求められることがあるため、事前に管理組合や施工業者からの連絡を確認し、予定を調整してください。それ以外の工事については基本的に在宅の必要はありませんが、作業内容によって異なるため、詳細は管理組合の案内を確認することが重要です。
この他、大規模修繕のよくある質問について知りたい方は以下の記事をご覧ください
東京都におけるマンションの大規模修繕まとめ
東京都におけるマンションの大規模修繕は、建物の寿命を延ばし、資産価値を維持し、居住者の安全と快適な生活を守るために不可欠な取り組みです。
マンションの大規模修繕を行う適切な時期は、築12年を目安とするのが一般的ですが、築年数だけで判断するのではなく、建物の劣化状況や定期的な点検・調査の結果を総合的に考慮する必要があります。
例えば、外壁のひび割れや剥がれ・汚れの目立ち・屋上や外壁からの雨漏りなどが起きている場合は、修繕のタイミングです。
また、東京都でマンションの大規模修繕を行う際は、他の地域とは異なる地域特性を考慮する必要があります。
東京都には一般的なマンションに加え、多くの高層マンションが存在しており、これらの高層マンションでは、足場の設置が困難なケースも少なくありません。
そのため、通常の足場よりも設置費用が高くなる傾向にあるでしょう。
ほかにも、密集地の多さや地震リスクの高さ・交通量が多いことによる交通事情など、さまざまな点に考慮することが重要です。
東京都という特殊な環境下での大規模修繕を成功させるためには、信頼できる専門業者へ依頼し、連携を行いながら、居住者との良好なコミュニケーションを築くことが大切です。
今回の情報を参考に、慎重かつ計画的に大規模修繕を進め、東京都で安心・安全なマンションライフを実現しましょう。
大規模修繕工事・防水工事・外壁塗装・外壁補修参引用、参考サイト
国土交通省
特定非営利活動法人集合住宅管理組合センター
公益社団法人全国宅地建物取引業協会連合会
一般社団協会マンション管理業協会
一般社団法人日本防水協会
日本ペイント
独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)
一般社団法人 マンション大規模修繕協議会
日本ウレタン建材工業会
FRP防水材工業会
株式会社ダイフレックス(シーカ・ジャパン株式会社)

