2024.07.05

ベランダ防水補修方法について費用や防水工事の費用は?DIYでの修理も解説

ベランダは、雨や紫外線にさらされるため、防水処理が重要です。しかし、経年劣化により防水効果が低下し、雨漏りなどのトラブルが発生する可能性があります。

ベランダ防水工事は、ウレタン塗膜防水、FRP防水、シート防水など、さまざまな工法があります。防水業者に依頼する場合、工事費用は工法やベランダの広さによって異なります。

ベランダ防水はDIYでも可能ですがDIYで防水工事を行う場合は、下地処理や塗料選びなどに注意が必要です。

ベランダの防水についてお悩みの方は、ぜひ本記事を参考にしてください。

ベランダ防水工事について

ベランダの防水工事は、雨漏りや腐食を防止するために必要なメンテナンスです。防水工事には様々な方法があり、それぞれ特徴があります。

• ウレタン塗膜防水：液体状のウレタン樹脂を塗布して防水層を作る方法です。価格が安く、施工が簡単です。
• FRP防水：繊維強化プラスチックを用いて防水層を作る方法です。耐久性が高く、防水層が強固です。
• シート防水：防水シートを貼り付けて防水層を作る方法です。施工が早く、防水層が均一に仕上がります。

ベランダの防水層が劣化すると、雨漏りや腐食が発生する可能性があります。防水層が劣化している場合は、補修工事が必要です。補修工事には以下の方法があります。

• 劣化部位の再塗装：劣化している部分を再塗装して防水層を修復する方法です。
• 剥がれやヒビなどが大きい場合は全面塗り替え：劣化が激しい場合は、全面塗り替えが必要になる場合があります。

ベランダ防水工事は、専門業者に依頼するのが安心です。防水工事を行う前に、防水層の劣化状況を確認しましょう。防水工事の費用は、工事方法や面積によって異なります。ベランダ防水工事は、DIYで行うことも可能ですが、専門的な知識と技術が必要です。

ベランダの防水工事の手順とは？

ベランダの防水工事は、主に以下の3つの工法があります。

• ウレタン塗膜防水: 液状のウレタン樹脂を塗布して防水層を作る工法。伸縮性が高く、複雑な形状にも対応しやすいのが特徴です。
• FRP防水: ガラス繊維強化プラスチックを防水層として用いる工法。強度が高く、耐久性にも優れています。
• シート防水: 塩化ビニールシートを防水層として用いる工法。施工が簡単で、費用も比較的安価です。

どの工法を選択するかは、ベランダの形状や予算、防水性能などによって異なります。

ベランダの防水工事は、適切な手順で行うことが重要です。一般的には、以下の手順で行われます。

1. 調査: ベランダの現状を調査し、劣化状況や防水層の必要性を確認します。
2. 下地処理: 既存の防水層や塗膜を剥がして、下地を清掃します。
3. 防水層の施工: 選択した工法に従って、防水層を施工します。
4. 仕上げ: 防水層が乾いたら、仕上げ材を塗布します。

防水工事は専門的な知識と技術が必要なため、信頼できる業者に依頼することが大切です。

ウレタン塗膜防水の特徴

ウレタン塗膜防水は、防水性の高いウレタン樹脂を塗膜にして防水層を形成する工法です。塗膜が薄く仕上がり、下地への追従性に優れているため、複雑な形状のベランダにも適しています。また、耐久性が高く、紫外線や雨風に強いのも特徴です。

ウレタン塗膜防水は、防水性や耐久性、施工性などのバランスが良い工法です。ただし、コストが高いため、予算との兼ね合いも考慮する必要があります。

FRP防水の特徴

FRP防水は、繊維強化プラスチックのことで、ガラス繊維などの強化材をプラスチック樹脂に浸透させたシート状の防水材です。ベランダ防水では、主にポリエステル樹脂やビニルエステル樹脂を使用します。

FRP防水は、以下の特徴があります。

• 高い防水性: FRP防水は、シート状の防水材を継ぎ目なく施工するため、高い防水性を実現できます。
• 耐久性: FRP防水は、紫外線や風雨に強く、経年劣化しにくい耐久性があります。
• 軽量: FRP防水は、シート状の防水材であるため、軽量で施工性に優れています。
• 意匠性: FRP防水は、様々な色や模様のシートが用意されており、意匠性に優れています。

しかし、FRP防水は、以下の欠点もあります。

• 施工費用が高い: FRP防水は、他の防水工法と比べて施工費用が高額になります。
• 施工に技術が必要: FRP防水は、施工に技術が必要なため、熟練した職人が必要です。

FRP防水は、高い防水性と耐久性、意匠性に優れた防水工法ですが、施工費用が高額であることが欠点です。

シート防水の特徴

シート防水は、塩化ビニルやポリエチレンなどのシート状の材料を貼り付ける防水方法です。他の防水方法と比較して、耐久性が高く、10年以上持つことが多いです。

また、施工が早く、短時間で完了します。さらに、防水性が高く、雨水の侵入を防ぎます。加えて、メンテナンスが簡単で、定期的な点検を行うだけですみます。ただし、コストが高いです。シート防水は、ベランダ以外にも、屋上やバルコニーなどにも使用されます。耐久性が高く、防水性も高いので、安心して使用できます。ただし、コストが高いので、他の防水方法との比較検討が必要です。

ベランダ防水の補修工事について

ベランダは常に雨や風、日光にさらされており、経年劣化によって防水機能が低下してしまうことがあります。防水機能が低下すると、雨水が浸入してコンクリートの劣化や鉄筋の腐食を招き、最悪の場合には建物全体の寿命を縮めてしまう可能性があります。

ベランダ防水の補修工事は、専門業者に依頼するのが一般的です。補修工事の費用は、工事内容や使用する材料によって異なりますが、一般的には数十万円から数百万円程度かかります。

ベランダ防水の補修は、建物の耐久性を維持するためにも重要なメンテナンスです。防水機能が低下していると感じたら、早めに対処することが大切です。

劣化部位の再塗装

ベランダ防水の補修方法の一つとして、劣化部位の再塗装が挙げられます。

これは、既存の防水層を撤去することなく、損傷箇所のみを補修する方法です。再塗装には、既存の防水層の種類に合わせた塗料を使用することが重要です。一般的には、ウレタン塗料やシリコン塗料が用いられます。塗料の種類によって耐久性や価格が異なるため、事前に業者と相談して最適な塗料を選択することが望ましいです。

再塗装を行う際は、事前に下地処理が必要です。ひび割れや剥離などの損傷箇所は、補修材で埋めて平滑にします。また、汚れや埃はしっかりと除去しましょう。下地処理が不十分な場合、塗料の密着性が低下し、防水効果が十分に発揮されません。

再塗装は、複数回に分けて塗料を塗布していきます。1回目に塗布した塗料が完全に乾いてから、次の塗料を塗布します。塗膜が厚くなりすぎると、ひび割れが生じる原因となります。塗料の乾燥時間は、気温や湿度によって異なります。業者の指示に従って、適切な乾燥時間を確保しましょう。

再塗装は、比較的簡易的な補修方法であり、費用を抑えられるというメリットがあります。しかし、防水効果の持続期間は、全面改修と比べて短くなります。経年劣化が進んでいるベランダの場合は、全面改修を検討した方が良いでしょう。

剥がれやヒビなどが大きい場合は全面塗り替え

ベランダ防水の補修工事には、劣化状況に応じて様々な方法があります。軽微なひび割れや剥がれであれば、部分的な補修で済む場合もありますが、剥がれやヒビなどが大きい場合は、全面塗り替えが必要になるかもしれません。

全面塗り替えは、防水性能を確実に回復させることができますが、費用がかかるため、劣化状況や予算を考慮して判断することが重要です。

ベランダ防水補修でかかる費用はどのくらい？

ベランダの防水工事は、居住性を維持するためにも定期的に行うべきメンテナンスです。しかし、実際に費用をどのくらい見込めばいいのかわからない方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、ベランダ防水補修にかかる費用について解説します。

ベランダ防水補修費用の内訳は、大きく分けて以下の3つです。

• 材料費: 防水シートや塗料、下地処理材などの費用です。
• 施工費: 業者に作業を依頼した場合の人件費です。
• 諸費用: 足場設置や廃材処理などの費用です。

具体的な費用は以下の通りです。

防水工事の種類別費用

施工面積別費用

業者別費用

防水業者とDIYを比較して安いのはどっち？

ベランダ防水補修は、業者に依頼するかDIYで行うかを選択することができます。費用面で比較すると、一般的にはDIYの方が安く済みます。

しかし、DIYには材料費と工具代がかかること、専門的な知識と技術が必要であること、失敗するリスクがあることなどのデメリットもあります。

以下表にまとめました。

ベランダ防水をDIYすることは可能ですが、注意すべき点があります。

• 破損がなく、まだ防水処理していない場合やウレタンの上塗りなどはDIY対応できます。
• 大きな剥がれやひび割れがある場合は、業者に依頼する必要があります。
• DIYを行う際は、必ず専門的な知識と技術を身につけることが重要です。

ベランダ防水補修費用の目安は、10万円～50万円程度です。費用は防水工事の種類、施工面積、業者によって異なります。

また、防水業者とDIYを比較した場合、一般的にはDIYの方が安く済みますが、ベランダ防水をDIYで行う際は、専門的な知識と技術を身につけることが重要です。

ベランダ防水をDIYできるのか？注意点とは？

ベランダ防水のDIYは、費用を抑える手段として有効ですが、いくつかの注意点があります。破損がなく、まだ防水処理をしていない場合とウレタンの上塗りなどはDIY対応できます。

しかし、大規模な破損や劣化が見られる場合は、専門業者に依頼する必要があります。DIYで防水処理を行う場合は、十分な知識と技術が必要です。不適切な施工は、かえって防水性能を低下させる可能性があります。ベランダ防水DIYのメリットは、費用を抑えられる、自分のペースで作業を進められることです。

デメリットは、知識と技術が必要、不適切な施工による防水性能の低下、専門業者に依頼するよりも時間がかかることです。

破損がなくまだ防水処理していない場合とウレタンの上塗りなどはDIY対応できる！

ベランダの防水処理は、経年劣化によって剥がれやひび割れなどが発生し、雨漏りの原因となる場合があります。補修が必要な状態であれば、防水業者に依頼するのが一般的ですが、状況によってはDIYでの対応も可能です。

DIYで対応できるケースは、破損がなく、まだ防水処理をしていない場合や、ウレタン塗膜防水の上塗りなどです。剥がれやひび割れが大きい場合や、シート防水やFRP防水の場合は、専門的な技術が必要となるため、防水業者に依頼することをおすすめします。

DIYで補修する場合の費用は、使用する材料や道具によって異なりますが、一般的には防水塗料や補修材など合わせて数千円程度で済みます。防水業者に依頼すると、材料費に加えて施工費がかかるため、数万円～数十万円程度になることが多く、DIYの方が費用を抑えることができます。

DIYでベランダ防水を補修する手順は、以下の通りです。

1. ベランダの掃除と準備
2. 壁や窓の保護
3. 下地処理
4. 中塗り
5. 上塗り
6. 仕上げ

詳しい手順については、インターネットや専門書などを参考にすると良いでしょう。

DIYでベランダ防水を補修する際には、以下の点に注意する必要があります。

• 安全対策をしっかり行うこと
• 正しい手順で作業を行うこと
• 使用する材料や道具を適切に選ぶこと

特に、高所での作業となるため、安全対策は十分に行うようにしましょう。また、防水塗料や補修材は、ベランダの素材や状態に合ったものを選ぶ必要があります。

剥がれやひび割れが大きい場合や、シート防水やFRP防水の場合は、専門的な技術が必要となるため、防水業者に依頼することをおすすめします。

ベランダ防水のDIY手法とは？

ではベランダの防水をDIYで行う手順を紹介します。一般的には以下の流れで行います。

• ベランダの掃除と準備
• 壁や窓の保護
• 下地処理
• 中塗り
• 上塗り
• 仕上げ

それぞれ詳しくみていきましょう。

①ベランダの掃除と準備

ベランダの防水補修を行う前に、まずベランダをしっかりと掃除する必要があります。汚れや埃などが残っていると、防水塗料がうまく密着せず、防水効果が低下してしまいます。

高圧洗浄機で汚れを落とした後、ブラシなどで細かい汚れを落とし、水で洗い流します。最後に乾いた雑巾で水気を拭き取ってください。

ベランダの掃除が終わったら、防水塗料を塗るための準備を行います。塗料が付着してほしくない部分をマスキングテープで養生し、防水塗料とプライマー、刷毛やローラーなど、塗料を塗るための道具を用意します。また、保護メガネやマスクなどの着用も忘れずに。

②壁や窓の保護

壁や窓の保護には、養生テープやビニールシートを用いると良いでしょう。養生テープは壁や窓の周囲に貼り付け、ビニールシートは壁や窓を覆うように使用します。養生テープとビニールシートを組み合わせることで、壁や窓をしっかりと保護することができます。

防水工事が完了したら、養生テープやビニールシートを剥がす必要があります。養生テープやビニールシートを剥がす際には、壁や窓に傷をつけないように注意しましょう。

壁や窓の保護をしっかりと行うことで、ベランダ防水の補修工事をより安全かつ効率的に行うことができます。

③下地処理

ベランダ防水補修において、下地処理は重要な工程です。下地の状態が良くないと、防水効果が十分に得られなかったり、早期に劣化してしまう可能性があります。

下地処理は、以下の手順で行います。

1. 高圧洗浄機で汚れを落とす: 高圧洗浄機を使って、表面の汚れや苔などを洗い流します。
2. ひび割れや欠損を補修する: ひび割れや欠損があれば、モルタルやパテなどで補修します。
3. プライマーを塗布する: プライマーは防水材の密着性を高める効果があります。プライマーは刷毛やローラーを使って均一に塗布します。

下地処理を行う際は、以下の点に注意しましょう。

• 高圧洗浄機を使う際は、水圧が強すぎるとコンクリートが傷つく恐れがあるので注意が必要です。
• ひび割れや欠損を補修する際は、完全に乾かしてから防水材を塗布する必要があります。
• プライマーは、防水材を塗布する前に完全に乾かしましょう。

下地処理は、防水効果を最大限に発揮するために重要な工程です。下地処理をしっかり行うことで、防水材の耐久性を高め、雨漏りを防ぐことができます。

④中塗り

ベランダ防水のDIY手法のうち、中塗りは重要な工程です。中塗りの目的は、下塗りの塗膜を強化し、上塗りの密着性を高めることです。また、下塗りのムラを解消し、塗りムラのない仕上がりにすることも重要な目的です。

中塗りの方法は、下塗りと同じです。ローラーや刷毛を使って、均一に塗料を塗っていきます。塗料が乾いたら、表面を軽く研磨して、上塗りの準備をします。

中塗りに使用する塗料は、下塗りと同じものが使用できます。ただし、上塗りと同じ塗料を使用することも可能です。

中塗りの注意点は以下のとおりです。

• 塗料を薄めすぎたり、厚塗りしすぎないようにする。
• 塗りムラがないように注意する。
• 塗料が乾く前に触らないようにする。
• 塗料が乾いたら、表面を軽く研磨する。

中塗りを適切に行うことで、防水効果を高め、美観を維持することができます。

⑤上塗り

ベランダ防水の上塗り作業は、防水層を強化し、防水性を高める重要な工程です。ここでは、ベランダ防水の上塗り方法について解説します。

上塗り作業は、中塗りが完全に乾いた後に行います。使用する材料は、中塗りと同じウレタン塗料です。

1. 塗料の準備: 塗料は撹拌してよく混ぜ合わせます。
2. 塗布: ローラーや刷毛を使って、均一に塗布します。塗り残しがないように注意しましょう。
3. 乾燥: 塗料が完全に乾くまで、数時間待ちます。乾燥時間は、気温や湿度によって異なります。

上塗り作業は、複数回に分けて行うのが一般的です。1回目は薄く塗り、2回目以降は厚めに塗ります。塗り重ねることで、防水層を厚くし、防水性を高めることができます。

上塗り作業を行う際は、以下の点に注意しましょう。

• 天気が良い日に行う
• 風が強い日は避ける
• 塗料が垂れないように注意する
• 塗り残しがないように注意する

上塗り作業が完了したら、最後に仕上げを行います。仕上げは、防水層を保護し、美観を向上させるためのものです。使用する材料は、ウレタントップコートやシリコントップコートなどがあります。

⑥仕上げ

塗料が完全に乾燥するまでは、荷物を置いたり歩いたりするのは避けましょう。また、水たまりができないように排水溝をきれいに掃除しましょう。

完全に乾いたら、周りを保護していた養生テープなどを剥がして完成です。

防水業者に依頼するよりも、DIYの方が安く済みます。しかし、DIYで防水補修を行うには、ある程度の知識と技術が必要です。また、防水材料を購入する費用もかかります。

このように防水塗装はDIYで行うことも可能です。ただし、作業にはある程度の技術が必要となります。自信がない場合は、専門業者に依頼するのがおすすめです。

まとめ

ベランダの防水機能が低下していると、雨漏りや漏水の原因となります。ベランダの防水機能が低下しているかどうかは、以下の症状で判断できます。

• ベランダの床に水たまりができる
• ベランダの壁にシミができる
• ベランダの床が膨張している
• ベランダの床にひび割れがある

ベランダの防水機能が低下していると感じる場合は、早急に補修を検討しましょう。ベランダの防水補修は、防水機能の回復だけでなく、建物の寿命を延ばす効果もあります。

ベランダ防水補修の費用は、工法や劣化状況によって異なりますが、一般的には数十万円から数百万円程度かかります。防水業者に依頼するよりもDIYで補修した方が費用を抑えることができますが、技術や知識が必要なため、失敗するリスクもあります。

ベランダ防水をDIYで補修する場合は、破損がなく、まだ防水処理をしていない場合や、ウレタンの上塗りなど、比較的簡単な作業に限るようにしましょう。

ベランダ防水補修は、専門知識が必要な作業ですが、手順をしっかりと理解すればDIYで補修することも可能です。ベランダの防水機能が低下していると感じる場合は、早急に補修を検討しましょう。