2024.03.20
マンション大規模修繕工事の内容や進め方・費用を解説!修繕って何をするの?
大規模修繕や防水工事のご相談は実績豊富な新東亜工業へ
マンションの大規模修繕は、建物を長期的に維持するために必要な工事です。外壁の塗装や防水工事、鉄部の補修など、建物の劣化を食い止めるための重要な作業が含まれます。
気になる費用は、規模や内容によって異なりますが、数千万円から数億円かかることも。費用負担は基本的に居住者全員で行いますが、修繕積立金から捻出されるのが一般的です。
工事の流れとしては、管理組合や修繕委員会での会議を経て、修繕計画・予算を決定。その後、施工会社を選定し、工事の発注を行います。住民への説明や内容確認を経て、着工となります。
工事中には、住民への配慮やトラブル防止が重要です。工事後のトラブルを防ぐためにも、施工会社との綿密な打ち合わせが欠かせません。
大規模修繕は、マンションの寿命を延ばし、快適な暮らしを守るための大切な工事です。この記事では、大規模修繕の費用や工事内容、流れなどを詳しく解説します。ぜひ参考にしてください。
マンションの大規模修繕工事の内容とは?何をするの?
マンションの大規模修繕工事は、建物の寿命を延ばし、住環境を維持するために重要な工事です。工事の内容はマンションによって異なりますが、一般的には外壁の補修、防水工事、鉄部の塗装、マンション設備関連工事などが行われます。
外壁の補修は、雨風や紫外線にさらされ、経年劣化によって発生するひび割れや剥離を修復することで、建物の美観と防水性を回復させる工事です。防水工事は、建物の屋上やバルコニー、外壁などの防水層を補修または新たに施工することで、雨水の浸入を防ぎます。鉄部の塗装は、サビが発生しやすい鉄部を塗装することで、サビの発生を防ぎ、建物の耐久性を向上させます。マンション設備関連工事は、給排水管や電気設備、エレベーターなどの更新や修繕を行う工事で、設備の老朽化を防ぎ、故障や事故を防ぎます。
大規模修繕工事の工事の内容
マンションの寿命を延ばし、快適な生活環境を維持するためには、大規模修繕工事が必要です。大規模修繕工事は、外壁の補修、防水工事、鉄部の塗装、マンション設備関連工事など、建物を構成する様々な要素を対象に実施されます。
外壁は、風雨や紫外線にさらされるため、経年劣化によってひび割れや剥落が発生します。大規模修繕工事では、外壁の調査を行い、必要に応じて補修や塗装を行います。
屋上やバルコニーは、雨漏りの発生しやすい箇所です。大規模修繕工事では、防水層の劣化状況を調査し、必要に応じて防水層の改修や補強を行います。
鉄部は、錆びが発生しやすい箇所です。大規模修繕工事では、鉄部の調査を行い、必要に応じて塗装を行います。
マンション設備は、経年劣化によって故障や不具合が発生する可能性があります。大規模修繕工事では、マンション設備の調査を行い、必要に応じて交換や修理を行います。
大規模修繕工事は、マンションの資産価値を維持し、快適な生活環境を確保するために重要な工事です。適切な時期に、適切な工事内容で実施することが大切です。
大規模修繕工事内容|外壁の補修
マンションの大規模修繕工事における外壁の補修は、建物の防水性や美観、資産価値を維持するために重要な作業です。経年劣化や地震などによって発生するひび割れや剥落を放置すると、雨水の浸入や躯体の腐食、雨漏りを招く恐れがあります。
外壁の補修には、クラック補修材による軽微なひび割れの補修、モルタルの打ち替えやタイルの張り替えによるひび割れや剥落の補修など、さまざまな方法があります。
外壁の補修を行うことで、防水性の向上、美観の回復、資産価値の維持が期待できます。建物の寿命を延ばし、快適な住環境を維持するためにも、大規模修繕工事における外壁の補修は不可欠です。
大規模修繕工事内容|防水工事
防水工事は、建物の外壁や屋上などの水にさらされる部分に防水層を施し、雨水などの浸入を防ぐ工事です。マンションの大規模修繕工事において、防水工事は重要な役割を果たします。
防水工事には、様々な工法があります。代表的な工法には、以下のようなものがあります。
- シート防水: 塩化ビニルシートやアスファルトシートなどの防水シートを貼り付ける工法です。
- 塗膜防水: 防水塗料を塗布して防水層を形成する工法です。
- ウレタン防水: ウレタン樹脂を塗布して防水層を形成する工法です。
- FRP防水: 繊維強化プラスチック(FRP)を積層して防水層を形成する工法です。
防水工事の工法は、建物の構造や防水層の要求性能によって異なります。
防水工事は、建物の耐久性を維持するために重要な工事です。定期的に防水層の点検を行い、必要に応じて補修や改修を行うことが大切です。
大規模修繕工事内容|鉄部の塗装
マンションの鉄部は、雨や風、紫外線などによって腐食し、劣化していきます。大規模修繕工事では、鉄部の塗装を行うことで、腐食を防ぎ、建物の耐久性を向上させます。
鉄部の塗装には、主に以下の3つの工程があります。
- ケレン:鉄部についたサビや汚れを専用の工具を使って落とします。
- 下塗り:鉄部のサビ止めを行います。
- 中塗り・上塗り:鉄部を保護するための塗料を塗り重ねます。
鉄部の塗装には、さまざまな塗料が使用されますが、近年では、耐久性が高く、環境に優しいフッ素樹脂塗料などが多く使用されています。
鉄部の塗装は、建物の美観を保つだけでなく、建物の耐久性を向上させる重要な工事です。この工事は、鉄部の腐食を防ぎ、建物の耐久性を向上させるだけでなく、建物の美観も保つことができます。
大規模修繕工事内容|マンション設備関連工事
給水管や排水管、電気設備、エレベーター、防災設備などの更新や修繕を行うマンション設備関連工事は、快適な生活環境を維持するためにも重要です。大規模修繕工事の際には、マンション設備の状況をしっかりと確認し、必要な工事を行うようにしましょう。
マンション設備は、経年劣化によって性能が低下したり、故障したりする可能性があります。また、法令改正などによって、設備の仕様を変更する必要がある場合もあります。こうした問題を解決するために、大規模修繕工事では、マンション設備の更新や修繕を行うことが必要になります。
マンション設備関連工事の具体的な内容としては、給水管の交換、排水管の清掃、電気設備の更新、エレベーターの改修、防災設備の点検などがあります。これらの工事は、専門の業者によって行われ、安全性や耐久性を考慮した仕様で施工されます。
地震や台風からマンションなどの減災・防災を考えるためにも大規模修繕工事を
大規模修繕工事ではタイルの修繕や、階段や屋上の防水など様々な部分に関わる工事を行います。予知保全や予防保全という観点でも地震や台風、大雨からの被害から守ることにつながります。
様々な災害が起きてからの修繕は困難なことが多いため、大規模修繕工事は計画を立ててしっかり行うことが重要です。
マンションの大規模修繕工事の費用はどのくらい?
マンションの大規模修繕工事には、一般的に1棟につき1,000万円~5,000万円程度かかります。費用は建物の規模や築年数、劣化具合などによって異なります。
規模 | おおよその費用 |
小規模マンション | 1,000万円~2,000万円 |
中規模マンション | 2,000万円~3,000万円 |
大規模マンション | 3,000万円~5,000万円 |
大規模修繕工事の費用は、主に修繕箇所と修繕内容によって決まります。例えば、外壁塗装や防水工事、バルコニーの改修などが必要な場合は、より多くの費用がかかります。
大規模修繕工事の費用は、一般的に修繕積立金から捻出されます。修繕積立金は、毎月管理費と一緒に徴収されるもので、大規模修繕工事などの費用に備えて積み立てられています。
しかし、修繕積立金だけでは不足する場合もあります。その場合は、追加徴収や融資などで費用をまかなう必要があります。
大規模修繕工事はマンションの寿命を延ばし、資産価値を維持するのに重要な工事です。計画的に修繕積立金を積み立てて、必要な時に適切な工事を進めましょう。
大規模修繕工事にはいくらぐらいの費用がかかる?
マンションの大規模修繕工事は、外壁の補修や塗装、防水工事、鉄部の塗装など、様々な工事が含まれます。そのため、工事内容によって費用は大きく異なります。
一般的に、大規模修繕工事の費用は、1戸あたり100万円~200万円程度かかると言われています。しかし、建物の規模や築年数、劣化状況などによって、費用は大きく変動します。
また、工事内容によって、費用は大きく異なります。例えば、外壁の補修だけであれば、1戸あたり50万円程度で済む場合もあります。しかし、バルコニーの防水工事や屋上防水工事を行う場合は、1戸あたり150万円程度かかってもおかしくありません。
そのため、大規模修繕工事の費用は、事前にしっかりと見積もりを取る必要があります。見積もりを取る際には、複数の業者から見積もりを取り、比較検討することが大切です。
さらに、大規模修繕工事の費用は、管理組合が積み立てている修繕積立金から支払うことが原則です。しかし、修繕積立金が不足している場合は、住民が追加で費用を負担する必要があります。
大規模修繕工事は多額の費用がかかるため、事前にしっかりと計画を立て、費用を確保しておくことが重要です。
大規模修繕工事の費用負担はどこから?
大規模修繕工事の費用は、基本的には修繕積立金から捻出されます。修繕積立金とは、マンションの管理費とは別に毎月積み立てられているお金で、将来の大規模修繕工事のための費用です。
しかし、修繕積立金だけでは足りない場合も多く、その場合は一時金を徴収することになります。一時金は、各戸の所有面積に応じて負担する決まりとなっており、高額になるケースもあります。
また、近年では長期修繕計画に沿って、修繕積立金の額を段階的に引き上げていくマンションが増えています。これにより、将来の大規模修繕工事への備えをより確実なものにすることができます。
大規模修繕工事の費用はどこから捻出されるのかは、事前に管理組合や修繕委員会で話し合っておくことが大切です。また、長期修繕計画に基づいて修繕積立金の額を見直しておくことで、将来の負担を軽減することができます。
マンションの大規模修繕工事の流れは?
マンションの大規模修繕工事は、築年数が経つとともに老朽化した建物を補修・更新し、安全性と快適性を確保するための重要な工程です。工事は一般的に、以下の流れで行われます。
まず、管理組合や修繕委員会で会議を行い、修繕計画や予算を決定します。その後、施工会社を選定し、工事内容やスケジュールを詳細に詰めていきます。住民への説明会や合意形成を経て、いよいよ工事着工となります。工事中は施工業者との内容確認や進捗状況の確認を行い、竣工検査を経て無事完了となります。
大規模修繕工事は、居住者にとって生活環境に大きな影響を与えるため、綿密な計画と周到な準備が欠かせません。この記事では、各工程の詳細や注意点について解説していきます。
管理組合、修繕委員会での会議
マンションの大規模修繕は、管理組合や修繕委員会が中心となって進められます。大規模修繕は多額の費用がかかるため、住民の合意形成が重要です。管理組合や修繕委員会は、住民への説明や合意形成、そして工事内容の決定など、さまざまな役割を担います。
管理組合は、マンションの管理に関するすべての事項を決定する機関です。理事会が管理組合の業務を執行します。修繕委員会は、大規模修繕に関する専門的な知識を持つ住民で構成されます。修繕委員会は、管理組合に工事内容や予算などを提案します。
管理組合や修繕委員会は、住民への説明会やアンケート調査などを通じて、住民の意見を収集します。また、専門家から助言を受けながら、工事内容や予算を決定していきます。
大規模修繕は、住民にとって大きな負担となるため、丁寧な説明と合意形成が重要です。管理組合や修繕委員会は、住民の理解と協力を得ながら、マンションの価値を維持するための重要な役割を担っています。
修繕計画・予算を決定
マンションの大規模修繕において、修繕計画・予算を決定することは重要な工程です。ここでは、修繕計画・予算を決定する際に必要なステップをいくつかご紹介します。
まず、建物の状況を把握するために、専門家による調査を実施します。調査の結果に基づいて、必要な修繕項目と時期を決定します。次に、修繕項目と時期に基づいて、予算を策定します。予算は、修繕の内容や規模によって異なります。最後に、修繕計画と予算を住民に説明し、承認を得ます。住民の理解と協力が得られないと、修繕工事を円滑に進めることができません。
大規模修繕はマンションの資産価値を維持するために必要なものであり、計画的に進めることが重要です。
施工会社を選定
マンションの大規模修繕工事では、施工会社の選定が重要です。適切な施工会社を選ぶことで、質の高い工事を行い、コストを抑えることができます。
施工会社を選ぶ際には、実績と経験、技術力、対応力、コミュニケーション能力、価格などをチェックしましょう。複数の施工会社から見積もりを取り、比較検討することが重要です。また、管理組合や修繕委員会と相談しながら、最適な施工会社を選定しましょう。
施工会社を選定する際には、以下のポイントを考慮することが重要です。
- 実績と経験: 大規模修繕工事の実績が豊富かどうか、どのような工事を得意としているのかを確認しましょう。
- 技術力: 施工技術や職人の腕前が優れているかどうかを確認しましょう。
- 対応力: 工事に関する相談や要望に柔軟に対応してくれるかどうかを確認しましょう。
- コミュニケーション能力: 施工会社とのコミュニケーションが円滑に取れるかどうかを確認しましょう。
- 価格: 見積もり内容が適正かどうか、追加費用の発生可能性を事前に確認しましょう。
複数の施工会社から見積もりを取り、比較検討することが重要です。また、管理組合や修繕委員会と相談しながら、最適な施工会社を選定しましょう。
工事の発注
大規模修繕工事の円滑な実施には、工事の発注が不可欠です。選定、契約、発注の3段階に分けて進められる工事の発注は、慎重な判断を必要とします。施工会社選びから発注まで、綿密な計画と準備が成功の鍵となります。
施工業者との内容確認・住民への説明
施工業者との内容確認では、工事内容の細かな部分まで確認し、疑問点があれば、積極的に質問しましょう。 また、工程表や完成予想図など、具体的な資料をもとに説明を受けることで、よりイメージが湧きやすくなります。
住民への説明会では、工事の概要やメリット、デメリット、注意事項などを説明しましょう。 質疑応答の時間を設けることで、住民の不安や疑問を解消できます。 また、工事期間中の生活への影響や緊急時の対応についても説明することで、安心感を与えることができます。
施工業者との内容確認と住民への説明を徹底することで、大規模修繕工事の円滑な進行と住民の理解を得ることができます。
大規模修繕工事の着工
マンションの大規模修繕工事は、計画段階から完了まで長い時間がかかります。特に、実際に工事が始まる着工までは様々な準備が必要です。
まずは、管理組合や修繕委員会で住民への説明会を開催し、工事内容やスケジュール、費用などを周知します。その後、工事会社との契約を結び、着工に向けた準備を進めていきます。
着工前に重要なのは、近隣住民への挨拶回りです。大規模修繕工事は騒音や振動が発生するため、事前に近隣住民に理解を求めておく必要があります。挨拶回りでは、工事の内容やスケジュール、連絡先などを伝え、疑問や不安に答えましょう。
また、着工前に足場や仮設トイレの設置、資材の搬入などを行います。工事中は、安全対策を徹底し、近隣住民への配慮を忘れずに進めていきましょう。
工事完了
大規模修繕工事は、完了後に最終検査を実施します。検査項目には、外壁や屋上などの防水工事の仕上がり、鉄部の塗装の仕上がり、共用部分などの設備の動作確認、工事によって生じた不具合がないかなどが挙げられます。検査に合格すれば、工事は完了となります。
完了後には、住民説明会を開催して、工事内容や今後のメンテナンス計画などを説明します。
マンションの大規模修繕工事でのトラブルを避ける方法は?
マンションの大規模修繕工事は、建物の寿命を延ばし、資産価値を維持するために重要な工事です。しかし、工事期間が長く、多額の費用がかかるため、トラブルが発生しやすいのも事実です。
そこで、ここではマンションの大規模修繕工事でのトラブルを避けるための方法を紹介します。
大規模修繕工事は、長期にわたる大きなプロジェクトです。トラブルを避けるためには、計画段階から入念に準備し、施工管理を徹底することが重要です。
住民などの工事への苦情対策
マンションの大規模修繕工事は、住民生活に大きな影響を与えるため、工事への苦情対策は重要です。主な苦情対策としては、工事前の説明会の実施や苦情窓口の設置、工事情報の周知、近隣住民への配慮、苦情への迅速な対応などが挙げられます。
工事前には住民への周知をするよう心がけましょう。
これらの対策を講じることで、住民とのトラブルを未然に防ぎ、円滑な工事を進めることができます。
工事後のトラブルを防ぐ方法は?
工事完了後に施工ミスや修繕箇所の不具合が見つかることもあります。このような場合はまずは業者へ連絡しましょう。
また、基本的には施工不良などについては契約時保証が設けられることが多く、その保証内にて対応となることが一般的です。
ただし、契約時にどの範囲までが対象で、期間の定めなどがある場合もあるので契約時の確認はしっかりと行いましょう。
大規模修繕前に「修繕調査会社」をにて工事内容を明確にする方法もあります。その費用がかかってしまいますが、実際に必要な工事のみを行うことができるので総合的に見ると費用の節約にもなります。
これらの対策を講じることで、マンション大規模修繕後のトラブルを回避し、住民の満足度を高めることができます。
マンション大規模修繕での補助金や助成金の種類と条件を紹介
マンションの大規模修繕には多額の費用がかかりますが、国や地方自治体からの補助金を利用することで、経済的負担を軽減することができます。ここでは、主要な補助金の種類とそれぞれの条件について詳しく解説します。
以下の表にまず簡単にまとめました。
補助金の種類 | 条件 | 対象工事例 |
---|---|---|
省エネ改修補助金 | 断熱材の追加や省エネルギー設備の導入を行うこと 一定のエネルギー効率改善が見込まれること | 断熱材の追加、高効率給湯器の設置 LED照明への交換 |
耐震改修補助金 | 建物の耐震性を向上させる工事を行うこと 耐震診断の結果に基づいた改修であること | 耐震補強工事、柱や梁の補強 |
バリアフリー改修補助金 | 高齢者や障害者のためのバリアフリー化を行うこと 公共性が認められること | スロープの設置、エレベーターの設置 手すりの設置 |
それぞれの内容を詳しく解説します。
省エネ改修補助金
まず、省エネ改修補助金についてです。この補助金は、建物の断熱性能を向上させたり、省エネルギー設備を導入したりする場合に支給されます。具体的には、断熱材の追加や高効率給湯器の設置、LED照明への交換などが対象となります。この補助金を受けるための条件として、断熱材の追加や省エネルギー設備の導入を行うことが求められ、さらに一定のエネルギー効率改善が見込まれることが必要です。
※参考資料:国土交通省マンションの省エネ改修事例・支援制度
耐震改修補助金
次に、耐震改修補助金があります。この補助金は、建物の耐震性を向上させるための工事に対して支給されます。対象となる工事には、耐震補強工事や柱や梁の補強などがあります。補助金を受けるためには、耐震診断の結果に基づいた改修であることが条件となります。これは、建物の耐震性を確保し、住民の安全を守るために非常に重要です。
バリアフリー改修補助金
最後に、バリアフリー改修補助金です。この補助金は、高齢者や障害者のためにバリアフリー化を行う場合に支給されます。対象となる工事には、スロープの設置、エレベーターの設置、手すりの設置などが含まれます。この補助金を受けるための条件としては、高齢者や障害者のためのバリアフリー化を行うこと、そして公共性が認められることが必要です。バリアフリー化は、高齢者や障害者が安全に快適に暮らせる環境を整えるために重要です。
以上のように、マンション大規模修繕に対する補助金にはさまざまな種類があり、それぞれに特有の条件があります。適切な補助金を選び、条件に合った工事を行うことで、補助金を有効に活用することができます。
大規模修善工事でのよくある質問
ここでは大規模修繕工事でよくある質問を紹介します。工事費用や施行中の疑問をまとめました。
Q
大規模修繕で10戸のマンションではどのくらいが費用目安?
A
A: 10戸のマンションの大規模修繕の費用は、規模や建物の状態、修繕内容によって異なりますが、一般的には1000万円から1,500万円程度が目安とされています。具体的な費用は、外壁や共用部分の修繕内容、使用する材料の種類によって変動するため、詳細な見積もりを施工業者で確認しましょう
Q
マンション大規模修繕時にエアコンは使用できる?室外機はどうする?
A
大規模修繕中でも基本的にはエアコンの使用は可能ですが、外壁塗装や防水工事の際には一時的に使用を控える必要がある場合があります。室外機は、作業に支障がない限りそのまま設置された状態で保たれることが一般的です。ただし、工事の進捗によっては室外機を一時的に移動させる場合もあるため、管理組合や施工業者からの指示に従ってください。
Q
マンション大規模修繕の際のベランダの荷物やアンテナはどうすればいい?
A
大規模修繕の際には、ベランダの荷物は一時的に室内に移動させる必要があります。特に、外壁塗装や防水工事の影響を受けやすいものは、工事開始前に片付けてください。また、テレビアンテナや物干し竿も取り外しが必要になる場合がありますので、事前に管理組合や施工業者の指示に従い、適切に対応してください。
Q
大規模修繕の際に洗濯物は外に干せる?
A
大規模修繕期間中は、外壁工事や塗装の影響でベランダに洗濯物を干すことが制限されることがあります。工事用のネットやシートが張られるため、日光が遮られたり、塗料やホコリが付着する可能性があります。管理組合や施工業者からの案内に従い、洗濯物は室内で乾かすか、コインランドリーの利用を検討してください。
Q
大規模修繕の際に立ち会いや在宅が必要なことはある?
A
大規模修繕では、住戸内に立ち入る必要のある作業が発生する場合があります。例えば、配管の点検やベランダ側のサッシ工事などが該当します。その際には、居住者の立ち会いや在宅を求められることがあるため、事前に管理組合や施工業者からの連絡を確認し、予定を調整してください。それ以外の工事については基本的に在宅の必要はありませんが、作業内容によって異なるため、詳細は管理組合の案内を確認することが重要です。
この他、大規模修繕のよくある質問について知りたい方は以下の記事をご覧ください
大規模修繕工事の内容についてまとめ
マンションの大規模修繕は、建物を長持ちさせるために必要な工事です。外壁の補修や防水工事、鉄部の塗装など、さまざまな工事が行われます。
費用は数千万円と高額ですが、計画的に修繕を行うことで建物の価値を維持することができます。
大規模修繕は、管理組合が主体となって進めます。修繕計画や予算を決定し、施工会社を選定します。工事中は住民への配慮が必要ですが、トラブルを避けるための対策をとることで円滑に進めることができます。