2024.03.15
陸屋根の防水工事の種類とは?リフォームにかかる塗装費用や雨漏り対策について解説
陸屋根は雨水が溜まりやすく、雨漏りのリスクが高いため、適切な防水工事が欠かせません。ウレタン防水・シート防水・アスファルト防水など、様々な防水の種類があり、それぞれに特徴や費用相場が異なります。屋根の防水工事のタイミングや、雨漏りを防ぐためのメンテナンス方法も重要なポイントです。屋上や陸屋根の塗装を含む防水対策、各工法の長所短所を比較し、最適な防水方法を選ぶことが建物を長期的に守る鍵となります。そこで本記事では、これらの陸屋根防水工事に関する情報を詳しく解説し、工事の種類や特徴、費用相場、適切なタイミング、メンテナンス方法など、陸屋根や屋上の防水に関する疑問にお答えしていきます。
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陸屋根とは?
陸屋根とは、傾斜がほとんどなく、平らな形状をした屋根のことを指します。
平屋根とも呼ばれており、建物の屋上などに活用されています。
陸屋根の建物は天井が高く、開放的な空間の演出が可能で、デザイン性の高い建物に採用されることが多いです。
なぜ陸屋根は防水が必要なのか?
陸屋根は、傾斜がほとんどないため、雨水が溜まりやすく、雨漏りのリスクが高くなります。
雨漏りが発生すると、建物の構造を損ねたり、カビやダニの発生原因になったり、家具や家財道具を損傷させたりするなど、さまざまな被害をもたらします。
そのため、雨漏りのリスクを軽減するために、定期的な防水工事が必要になるのです。
防水工事は、陸屋根に防水材料を塗布したり、シートを敷設したりして、雨水の浸入を防ぐ工事です。
防水工事を施すことで、建物の耐久性を向上させ、快適な住空間を維持できます。
陸屋根の防水工事の種類と費用相場
陸屋根の防水工事には、主に以下の4種類の工法があります。
防水工事の種類 | 耐用年数 | 費用相場 |
---|---|---|
ウレタン防水 | 8〜10年 | 約4,000〜7,000円 |
FRP防水 | 10〜15年 | 約6,000〜8,000円 |
シート防水 | 10〜12年 | 約5,000〜7,000円 |
アスファルト防水 | 15〜25年 | 約5,500〜8,000円 |
費用相場は、施工面積や使用する工法によって異なります。
塗膜防水
塗膜防水とは、防水材を塗布して防水層を作る工法です。
主に、ウレタン防水とFRP防水の2種類があります。
ウレタン防水
ウレタン防水は、液状のウレタン樹脂を塗布して防水層を形成する工法です。
比較的施工費用が安く、小規模な屋根や予算が限られている場合に適しています。
柔軟性があり、追従性があるため、複雑な形状の屋根にも対応可能です。
ただし、紫外線に弱く、保護するためにトップコートの施工が必要になります。
ウレタン防水の工法には、下地にプライマーを塗布してから、防水層を密着させる密着工法と、下地と防水層の間に通気緩衝シートを敷設する通気緩衝工法の2種類があります。
短期間で安く施工したい場合は密着工法、既存の防水層を活かして施工する場合は通気緩衝工法がおすすめです。
FRP防水
FRP防水とは、ガラス繊維強化プラスチック(FRP)を用いた防水工法です。
FRPは強度が高く、耐久性に優れています。
また、他の防水材に比べて軽量で、建物の負担が少ないのも特徴です。
FRPは現場で施工することができ、施工性に優れています。
ただし、他の防水材に比べて費用が高く、FRPを扱える業者が少ないのがデメリットです。
シート防水
シート防水とは、塩化ビニールシートやゴムシートを下地に貼り付けて防水層を形成する工法です。
他の防水工法に比べて施工が簡単で、短期間で完了します。
また、他の防水工法に比べて費用が安く、軽量のため建物の負担が少ないなどのメリットがあります。
シート防水は、適切な施工とメンテナンスを行えば、高い防水性を発揮します。
ただし、下地の状態や施工方法によってシートが剥がれる恐れがあるのがデメリットです。
シート防水の工法は、シートを接着剤などで下地に固定させる接着工法(密着工法)と、防水シートをディスクと呼ばれる金属製の固定具で下地に固定する機械的固定工法の2種類があります。
短期間で安く施工する場合は接着工法、下地の状態が悪い場合は機械的固定工法がおすすめです。
アスファルト防水
アスファルト防水は、アスファルトを含んだシートや塗料を用いて防水層を形成する工法です。
100年以上前から使用されている伝統的な防水工法で、高い防水性を誇ります。
アスファルト防水には、主に以下の3つの工法があります。
- 熱工法:アスファルトを高温で溶かして、防水層を形成する工法
- トーチ工法:バーナーでアスファルトシートを炙りながら貼り付ける工法
- 常温工法:溶剤を用いてアスファルトシートを貼り付ける工法
熱工法とトーチ工法は火を使うため、周囲の環境に配慮が必要です。
陸屋根防水工事のタイミングと見分け方
陸屋根において、以下に該当しているなら防水工事が必要です。
築10年以上経過している
築10年以上経過している陸屋根は、防水層の劣化が進行し、雨漏りのリスクが高まります。
たとえ目立った症状がなくても、防水工事を検討することが重要です。
目視で確認できる場合や、陸屋根の箇所に入れるなら問題ありませんが、そうでない場合は、業者に依頼して点検に入ってもらう必要があります。
定期的な点検と専門業者による調査を行い、適切なタイミングで防水工事を行いましょう。
前回の防水工事から10年以上経過している
前回の防水工事から10年以上経過していると、防水層が劣化している可能性があり、防水工事のタイミングを検討する必要があります。
防水材には種類ごとに耐用年数が設定されており、一般的には10年〜25年です。
ただし、建物の立地や使用する工法などによって、耐用年数は変動する場合があります。
年数の経過が原因で、陸屋根の防水層に何らかの劣化症状が現れているかもしれません。
気になる方は、業者に依頼して点検してもらいましょう。
劣化症状が現れている・雨漏りしている
陸屋根防水工事は、防水層の劣化によって防水性能が低下する前に施工することが重要です。
防水層の劣化症状は、以下のようなものがあります。
- ひび割れ
- 剥がれ
- 膨れ
- 色褪せ
- コケやカビの発生
これらの症状が現れた場合は、早急に専門業者に調査を依頼することをおすすめします。
また、雨漏りが発生している場合は、防水層が完全に劣化している可能性があります。
雨漏りのサインは、天井や壁のシミ、クロスや壁紙の剥がれ、木部の腐食などがあります。
このような雨漏りのサインを見かけたら、すぐに業者に調査を依頼しましょう。
陸屋根で起こるメンテナンスが必要なサイン
ここでは、陸屋根で起こるメンテナンスが必要なサインと、メンテナンス不要な症状、メンテナンスが必要な症状と早急なメンテナンスが必要な症状について解説します。
メンテナンス不要な症状
業者による定期点検で問題がない場合は、すぐにメンテナンスが必要というわけではありません。
また、雨水などで付着した軽度な汚れやコケは、清掃で対処可能です。
陸屋根は、屋上やバルコニーなどのように人が頻繁に立ち入らないため、劣化症状を見逃しやすい場所です。
気づかないうちに、雨漏りなどの深刻な問題に発展する可能性があります。
そのため、専門業者による定期的な点検を受け、早期に異常を発見することが重要です。
メンテナンスが必要な症状
点検の結果によって、以下のような症状が確認できた場合、メンテナンスが必要です。
- 防水層の劣化:ひび割れ、剥がれ、膨れ、色褪せ、コケやカビの発生など
- 排水不良:排水口の詰まり、勾配不良など
- 構造体の劣化
このような症状が現れたら、放置せず業者に相談しましょう。
雨漏りなど、さらに大きな被害に繋がります。
早急なメンテナンスが必要な症状
以下の症状が現れたら、早急なメンテナンスが必要です。
- 雨漏り
- カビや藻の大発生
- 木部の腐食
雨漏りなどの重大な被害が発生すると、住居部分の腐食やカビの発生など、建物の構造に深刻な影響を与えるだけでなく、健康被害にも繋がる可能性があります。
早急にメンテナンスを行うことで、これらの被害を防ぎ、建物の寿命を延ばせます。
陸屋根の防水効果を長持ちさせるポイント
陸屋根は、雨漏りなどの被害が発生しやすい箇所です。
防水効果を長持ちさせるためには、以下のポイントに注意しましょう。
ルーフドレン(排水溝)の清掃
陸屋根は、落ち葉やゴミなどが溜まりやすい場所です。
溜まったゴミは、防水層を傷めたり、排水口を詰まらせたりする原因となります。
排水口が詰まっていると水たまりができ、雨漏りの可能性が高まるので注意が必要です。
雨漏りのリスクを減らすためには、月に1回の清掃が推奨されています。
特に、台風シーズン前には、念入りに清掃を行いましょう。
トップコートの塗り替え
トップコートは、防水層を保護する役割があります。
紫外線や雨風によって劣化するため、定期的に塗り替えが必要です。
塗り替え時期は、一般的に5~10年程度が適切とされています。
トップコートの塗り替えは、専門業者に依頼して施工してもらいましょう。
陸屋根の防水工事を業者に依頼するポイント
陸屋根の防水工事は、専門知識と技術が必要なため、業者に依頼するのが一般的です。
以下のポイントを参考に、信頼できる業者を選び、高品質な施工を依頼しましょう。
見積もりは3社以上から比較
見積もりは、3社以上から取ることをおすすめします。
見積もりを取る際は、工事内容、使用する材料、費用、工期、保証内容などの項目を比較しましょう。
記載内容が詳細である見積書が、信頼できる業者の証です。
特に、工事内容や費用についてしっかりと確認しましょう。
不明点は、遠慮なく質問して分からないままにしないことが大切です。
施工実績を確認
陸屋根の防水工事には、ウレタン防水やシート防水など、さまざまな工法があります。
それぞれの工法には、メリット・デメリットがあり、希望する工法の実績が豊富な業者を選ぶことが重要です。
防水に関する資格を取得している業者であれば、安心して任せられるでしょう。
実績確認方法は、業者のホームページ、口コミサイトなどがあります。
実際に施工された物件を見学に行くのも有効な方法です。
工事保証・アフターフォローを確認
工事保証やアフターフォローの内容もしっかり確認しましょう。
防水工事には、一般的に5年~10年の保証が付帯されており、保証期間中に雨漏りなどが発生した場合、無料で修理してもらえます。
また、アフターフォローの内容も重要なポイントです。
定期的な点検やメンテナンスを行ってくれる業者を選びましょう。
防水工事での助成金や補助金について【屋根防水や屋上防水】
大規模修繕に関わらず屋根防水、屋上防水などは場合によって多くの資金が必要になります。
そんな時に活用できるのが助成金や補助金です。各地方自治体では修繕工事や外壁塗装などにおいて補助金などを用意している場合があります。
防水工事の場合リフォーム補助金や住宅改修工事における助成金などがあり、該当する場合には防水工事の補助金を受けることが可能です。
以下の内容が基本的な補助金申請時の条件です。
- 補助金申請できる地域に住んでいる
- 以前同じ補助金や助成金を受け取っていない
- 税金を滞納していない
- 省エネに関するものや耐震補強など、その地方自治体の目的にあった工事であること
詳しくはお住まいの各自治体のホームページ、または問い合わせをして確認してみましょう。
防水工事に関してのよくある質問を紹介
ここでは防水工事に関してよくある質問を紹介していきます。
Q
防水工事前に何か準備は必要ですか?
A
防水工事前には、施工箇所の周りを整理し、私物や家具などは移動が必要になります。また、工事中の騒音や振動について、事前に確認しておきその時間帯の過ごし方などを決めておくとスムーズに対応できます。
Q
防水工事を行う周期はどのくらいですか?
A
一般的に、防水工事は10年から15年ごとに行うのが目安です。定期的な点検を行い、劣化が見られる場合は早めに工事を実施すると、建物の寿命を延ばすことができます。
Q
雨天時も防水工事は行いますか?
A
防水工事は晴天時に行うのが基本です。雨天時に施工すると、乾燥が不十分になり、防水効果が落ちることがあります。そのため、天気を見ながらスケジュールを調整し、品質を確保します。
Q
防水工事中に臭いがすることはありますか?
A
防水工事では、使用する材料によって臭いが発生することがあります。特に溶剤系の材料を使うと匂いが強くなることがあります。臭いについて気になる場合はご相談の上、水性材料を選べば臭いは抑えられます。工事中は換気をしっかり行い、匂いがこもらないようにしましょう。
陸屋根の防水工事の種類についてまとめ
ここまで、陸屋根の防水工事の種類について解説してきました。
この記事の要点は、以下のとおりです。
陸屋根とは、傾斜がほとんどなく、平らな形状をした屋根を指します。
雨漏りのリスクが高いため、定期的な防水工事が必要です。
- 陸屋根防水工事の種類:塗膜防水(ウレタン防水、FRP防水)、シート防水、アスファルト防水
- 陸屋根防水工事のタイミング:築10年以上経過、前回の防水工事から10年以上経過、劣化症状・雨漏りが発生している
- 陸屋根で起こるメンテナンスが必要なサインは、必要度によって異なる
- 陸屋根の防水効果を長持ちさせるポイント:ルーフドレン(排水溝)の清掃、トップコートの塗り替え
- 陸屋根の防水工事を業者に依頼するポイント:見積もりは3社以上から比較、施工実績を確認、工事保証・アフターフォローを確認
陸屋根の防水工事は、建物の耐久性と住環境の快適性を維持するために重要です。
この記事を参考に、適切なタイミングで最適な工法を選び、信頼できる業者に依頼しましょう。